君の中の英雄(スパロボ)

登録日:2017/07/25 (火) 01:47:27
更新日:2018/05/19 Sat 19:50:00
所要時間:約 22 分で読めます





私は誓ったのだ……

皆を守る、真の救世主になって見せると!


スーパーロボット大戦BX』の41話。
ベースとなっている原作シナリオは『機動戦士ガンダムAGE』の第46話「宇宙要塞ラ・グラミス」~最終話「長き旅の終わり」で、
ここに『機動戦艦ナデシコ』で語られた「熱血クーデター」の要素が入れ込まれている。

全体的にシリアスな雰囲気が続くBXにおいて、ストーリーの中心を成していたヴェイガンとの戦いに決着がつく大詰めのシナリオであり、
ガンダムAGE各種メディアミックスから様々な要所取り入れてスパロボ参戦作品の力で昇華させた作中屈指の燃えシナリオでもある。


シナリオの流れ:会話パート

秒読み

火星極冠遺跡にて演算ユニットを発見したBXは、悪用を防ぐためバジュラクィーンに預けることで対処。
木連の猛攻を潜り抜け、戦闘中に撃墜されたヴェイガンの新兵、ディーン・アノンを新たにメンバーに加えて地球に帰還した後、
指揮官面子はソレスタルビーイング号で今後の方策を話し合っていた。

その中でナトーラが提示した懸念は、BXがバジュラクィーンに演算ユニットを預けた事実を、
ヴェイガンと木連が「BXがバジュラを用いた電撃戦を仕掛けてくる」と読み、逆に強攻策に出てくるのではないか、というものだった。
ヴェイガンは以前にもバジュラを用いて同様の方策を採っていたため、十分にありえる話だった。
その矢先に火星圏からヴェイガンの本拠地・セカンドムーンが、駐留していた木連の本隊ごと消えたとの報告が入る。

その目的地は、現在地球圏最強の戦力が集まる、ソレスタルビーイング号だった。
ついに、総力戦が始まる。


それぞれの覚悟

部隊の旗艦であるディーヴァで一連の情報が通達され、部隊員が決戦に備えて休養を取る中、
指揮官たちと作戦行動について確認していたキャプテン・アッシュことアセムが戻ってくる。
彼によれば、この会談には連邦軍総司令に復帰したフリットは出席していなかったという。
長年の仇敵との決着を前に、彼も彼で独自に何かを進めていたのだ。

ヴェイガンの事となると感情をあらわにし、声高に殲滅を唱えるフリットの危うさを部隊員たちが懸念する中、
篠田先生が「総司令は苦しんでいるのではないか」と述べる。

大切な人たちを長い戦いの中で何人も失い、残ったのは果たすべき使命と長としての責任。
それを一人で背負い込もうとして、無理をしているのではないか、と。

その中で、キオはやはり、ヴェイガンとの和解を諦めずにいた。
例え平坦な道でなくとも、戦い続けるよりはその方が遥かにいいはずだと。
そんな彼を、仲間たちが後押しする。


キオ、お前はそれでいい

お前のための、戦いをしろ

お前もさ、ガンダムに乗ってるんだろ。だったら出来るよ、きっと


改めて覚悟を決めるキオを横目に、バーサル騎士ガンダムは唯一敵側にいるアルガスの騎士、法術士ニューのことを考えていた。
信念の塊たるゼハート・ガレットの副官として振舞う彼は、やはり強い信念を持って行動していた。
ならば後は、戦場で彼の真意を確かめるしかない。

そんな折、キオがふと気づくと、アセムの姿が消えていた。彼は、父の真意を問い質しに向かったのだ。


親と子

部隊メンバーに入室を禁じた上で、スメラギとカティから得た情報を元にひとり戦略を立てていたフリット。
人生をかけての敵というべきヴェイガンとの決戦を前に、彼もまた覚悟を決めていたが、そこにアセムが現れる。

父さん……入るぞ

はて? 我が軍の者には入室を固く禁じていたはずだが……やはりお前は海賊でしかない、ということか

長すぎた時間が二人の間に引いた溝は、未だ深いままだった。
アセムはキオがヴェイガンとの戦いに苦しんでいることを伝えるが、フリットはだからこそヴェイガンを滅ぼすことでそれを終わらせるのだ、と頑として譲らない。
虐殺者の道を走っているとしか思えない父の姿に、思わずアセムは「俺の知っているフリット・アスノはそんな男ではなかった」と吐き捨てるが、対するフリットは叫び返す。


月日がそうさせたのだ! お前が消えたあの日から……!


かつては連邦軍において、AGE-2のパイロットとして戦っていたアセム。
その彼が妻と息子を残して消息を絶ったことで、フリットはよりヴェイガンを憎むようになった。
母親、初恋の人、上官、戦友、そして息子までも奪った、と。

その息子が生きていて、しかも宇宙海賊として戦場を混乱させていたのでは、容易に受け入れられるはずもない。
口論の末にアセムは退出するが、一人残されたフリットはキオの言動を思い出す。

タイダーとの交流から、地球防衛組が五次元帝国との和解の可能性を見出したように、ヴェイガンとも分かり合える道はきっとある、と信じて戦う孫。
フリットとて、本当はわかっていた。キオの言葉は正しいと。彼がそれを口にするたびに、和解の道を探そうとしていた。
だが、歩んできた人生が、背負った責任が、彼にそれを許さない。

ユリン……私は、私が守れなかった全ての者たちのために、ヴェイガンを許すことは出来ない……

だが……私のやるべき事とは……! 母さんから託された事は……!

母・マリナから託された使命―――少なくともそれは、ヴェイガンを滅ぼすことではない。
ならば、自分はどうするべきなのか。懊悩するフリットだが、その答えは彼のすぐ近くにあった。


それぞれの正義

ナデシコの医務室では、ルナベースでの木連との交渉の際に元一朗に銃撃された九十九が未だ昏睡していた。
彼を見舞いつつ、戦いを終わらせるためにそれぞれの全力を尽くすと誓うミナトとユキナ。

一方、木連旗艦・かぐらづきでは、草壁がゼハートと通信越しに会談を持っていた。
依然として戦力は強大ながら、実質的には背水の陣に立たされているヴェイガンには余裕はなく、
イゼルカントに変わって軍を率いるゼハートの重圧は想像を絶するものだった。

一方の草壁は、最後に勝つのは正義の味方たる我々である、と楽観的にも思える言葉でゼハートを鼓舞するが、
当のゼハートは自分に彼ほどの求心力がないことを嘆いているようにも見えた。
さらに、横で通信を聞いていた元一朗もまた、自ら撃った親友と、自分自身が戦意高揚のプロパガンダに使われている現状に、正義の在処を見失いつつあった。

ゼハートの旗艦、ファ・ゼオスでは、要塞ラ・グラミスそのものを使用した総攻撃作戦の準備が進められていた。
木連にも、地球にも、どこにも後れを取る事は出来ない。ヴェイガンにはもはや後がない。ここで勝たねば何もかもが終わるのだ。
出撃する兵士の見送りに出たゼハートに、副官のフラムが詰め寄る。
どうしてそこまでして戦いに赴くのか、と。彼女から見れば、ゼハートはまるで死に急いでいるようにしか見えなかったのだ。そんな彼女に、ゼハートは胸のうちを明かす。

フラム、お前は想像したことがあるか? 我々がこれから作り出すエデンを。そこにいる自分を

私の心はそこにしかない。そこに行き着かねば、これまでの全てが無に帰すのだ

マーズレイに脅かされるヴェイガンが求めた「エデン」―――そこに民たちを連れて行くためだけに、今自分は存在しているのだと。
彼が悲壮なまでの覚悟を固めていること、それが変わりはしないことを理解したフラムは、
ゼハートからAGEシステムをディーヴァごと破壊するために囮になれ、という命令をゼハートから引き出した。彼女が望んだとおりに。


帰って来る

フリットとの口論の後、自室に戻ったアセムはオブライトジラードシャナルアの三人を呼び出す。
旧友にして最大の強敵たる男、ゼハート・ガレット……彼もこの戦いでは、本当に命がけで挑んでくる。ならば、自分も命をかけて向かわねばならない。
だからこそ、もしもの時にキオのことを頼もうとしたのだが、言いかけた彼をオブライトが殴り飛ばす。

確かに、俺はいつ死んでも後悔しないように、遣り残したことがないようにと考えて来た

だが、お前のやろうとしている事はただの逃げだ! 命をかける……そんな言葉に酔うな!

お前は約束したはずだ。家族に、必ず帰ると!

命をかける事と死にに行く事は違う。
守るために、助けるために戦うのなら、生きて帰らなければならない。
ましてやアセムには、彼の帰りを待つ家族がいるのだから。


一方その頃、格納庫ではキオがAGE-FXの調整を進めていた。
参戦の意志を表明したディーンと共に、改めて覚悟を固める彼のもとに、ウェンディがやってくる。
戦いの時まであとわずか、語らえる時間は少ない。
ユキ流の「おまじない」でキオを元気付けるウェンディは、ただ一言だけ願う。

無事に帰ってきて、と。



―――かくて、決戦の時は来た。


シナリオの流れ:戦闘マップ


ディーヴァ艦長に凡人なし

ソレスタルビーイング号を射程に捕らえたラ・グラミスから、必殺を期したディグマゼノン砲が放たれる。
しかしそれは、事前に読んでいたカティの指示により、大型メガ粒子砲の掃射で防がれる。
決戦兵器が不発に終わったのなら、正面激突あるのみ。

ヴェイガンと木連の連合軍、対するはBX。
部隊が展開され、ついに戦闘が始まった。ヴェイガン側はディグマゼノン砲の再チャージ、BX側はフォトンリングレイの充電の時間を稼ぐために。

源八郎の木連戦艦を前線指揮に、ヴェイガン側の先陣を切るのは、フラムの駆るフォーンファルシア。
フリットにとっては因縁の機体であるファルシア、その後継機と、ジルスベインを駆るXラウンダー部隊。
BX側はディーヴァとナデシコを中心に、AGE-1、AGE-2、AGE-FXの三世代ガンダムを先頭に真っ向からぶつかり合い、戦闘は激化の一途をたどる。

せめぎ合いの中、フォーンファルシアのダメージが危険域に陥るが、フラムは事前の「命令」、そして彼女自身の執念でディーヴァを猛追。
そうはさせじとセリックのクランシェカスタムが割り込んで妨害するが、無茶な機動が祟って行動不能となり、さらに脱出も不可能となってしまう。
さらにここにきてディグマゼノン砲のチャージが切り上げられ、推進装置が損傷し移動力の鈍ったディーヴァが窮地に陥る。
対応策はひとつ、フォトンリングレイを使って、第一射と同じように射線を逸らすしかない。

だが、動けないクランシェカスタムは射線から離脱できず、このままではセリックが巻き込まれてしまう。
絶体絶命の危機の中、セリックは自分のためにディーヴァを沈めるわけには行かない、と諸共フォトンブラスターを撃てと促す。
どの道、フォトンブラスターに巻き込まれるか、ディグマゼノン砲に巻き込まれるか、その違いでしかない。

その意志を汲み取ったナトーラは、フォトンリングレイへの座標送信命令を出す。
―――本来ならば、ディーヴァから放たれた光がセリックとフラムを飲み込み、ディグマゼノン砲を相殺していたはずだった。
しかし、ナトーラはここで奇策に打って出た。フォトンリングレイは、巨大なリング状の構造体を利用してフォトンブラスターキャノンの射線を誘導発射する兵器。


ならば、そのシステムを利用して、ディグマゼノン砲を明後日の方向に誘導してしまえばいいのではないか?


必殺を期していた第一射の出力ならば無理だが、第二射は発射を急いだために威力が落ちている。勝算は十分にあった。
フォトンブラスターを撃てばセリックと引き換えにディーヴァは助かるが、こちらは失敗すれば全員道連れ。
だが、クルーは奮い立つ。あの頼りない艦長が下した一か八かの決断、ならばその信頼に応えてこそのディーヴァのクルー

直後、ラ・グラミスから発射された光がフォトンリングに捉えられる。位置を変え続けるリングがその道を変える。
そして、それは成功した。
ディグマゼノン砲の第二射は何一つ飲み込むことなく、虚空へと消えていった。

歴戦の戦艦、ディーヴァの艦長に凡人なし―――AGEシステム消滅を狙ったゼハート乾坤一擲の作戦は、完全なる失敗という結果に終わったのだった。


意地と意地

窮地を切り抜けたのもつかの間、セカンドムーンからヴェイガンの第二波が出撃する。
率いるのは白い異形のガンダム―――ヴェイガンの「救世主」、ガンダムレギルス
ゼハートは諦めていなかった。道がないのなら、切り開くのみ。
それを示すように、彼は戦場の兵士たちに叫ぶ。

聞け、ヴェイガンと木連の戦士たちよ!

このガンダムレギルスは、イゼルカント様より賜りし最強のモビルスーツである!

そして、私もまた、Xラウンダーとして新たな力に目覚めた!

その私が戦場に立った以上、勝利はゆるぎないものである! いざ行かん、エデンへ!

陣頭に立っての演説―――どこまでも彼らしからぬ行動であったが、兵士たちの士気は大いに高まる。
だからこそ、アセムは気に食わない。仲間を犠牲にするような作戦を、あのゼハートが実行したということが。
当のゼハートも、それはわかっていた。だが、それでも成し遂げなければならない。そのために人の心を捨てたのだ。

しかし、対するBXは百戦錬磨、しかも統一性のない特化戦力が完璧に連携する混成部隊。
高い士気と物量を以ってしても攻めきれない膠着状態が続く中、不意にレギルスに秘匿通信が入る。
AGE-3オービタルをベースに作られたレギルスは、いわばAGE-4とでもいうべきシリーズの番外機。
AGEシステムの通信回線をも再現していたこの機体に入ったのは、2号機のダークハウンドから、即ちそれを駆るアセムからの通信だった。

アセムがゼハートに問い質したのは、イゼルカントの真の目的である「人類の篩い分け」を知っていながら、なぜ未だそのために戦うのか、というもの。

ヴェイガンも木連も、人である事を認められなかった。
だからこそ、人であるために真のプロジェクト・エデンを遂行しているのだと語るゼハートだったが、アセムはそれを一笑に付す。
人の心を捨てたゼハートに、人であるための計画が実現できるはずがない。何より、家族も名も捨てて偽りの中で生きてきたアセムには、ゼハートの真意が見えていた。

彼は、真のプロジェクト・エデンを実現するつもりがそもそもない。ゼハート・ガレットが真に欺いていたのは、彼に後を託したフェザール・イゼルカントその人だった。


そして同じ頃、セカンドムーンで療養するイゼルカントのもとに、ゼハートから命令を受けた法術士ニューが現れる。
彼の受けた命令……それは、ヴェイガンの未来のため、フェザール・イゼルカントを暗殺せよ、というものだった。
どうせ長くない命だ、と粛々と死を受け入れるイゼルカントは語る。
ゼハートは新時代への扉を開いた、プロジェクト・エデンが生み出した最初の新人類。だからこそ、彼にエデンの全てを託したのだと。
ニュータイプでも、イノベイターでも、Xラウンダーでもない。「ゼハート・ガレット」という新人類が、真のエデンを作り上げてくれると、そう信じていた。

だが、法術士ニューはそれを哀れと断じ、彼に真実を伝えた。イゼルカントが信じてきたそれが、どれほどの虚構に包まれていたのかを。


戦場ではAGE-2ダークハウンドとレギルスがしのぎを削っていた。
イゼルカントのみならず、己自身にまで嘘をついてエデンへの道を盲進するゼハートと、かつての友としてそれを止めようとするアセム。
木連を交えての激突の中、ガンダムレギルスはとうとう限界を迎える。
それでもなお、「人の心など捨てた」と言い張り、頑なに己の道を進もうとするゼハートに、ついにアセムが怒りを爆発させ、白と黒のガンダムが激突する。


消えてなくなれェッ! アァァセムゥゥゥッ!!

この……馬鹿野郎がぁぁぁっ!!


互いに直撃を受けて行動不能に陥るも、決着はすでについていた。
ゼハートにとっては、実に不思議な結果だった。Xラウンダーでも、ヴェイガンでもないアセムが、結局のところゼハートという男をもっとも理解していた。
だがそれは、アセムにとっては当たり前の事。お互いに、戦士である前に人間だった。
己の信念を貫き通した結果に、悔いなどないのだと。

そこに、セカンドムーンから法術士ニューが現れる。
彼は結局、イゼルカントを暗殺しなかったのだ。驚くゼハートの脳裏に、イゼルカントの声が響く。

人が人であるための楽園、エデン。だが、その夢はゼハート一人に背負わせて良いものでもなければ、彼一人で背負えるものでもなかった。
エデンはイゼルカントにとって、人の未来を照らす光になるはずだった。だがそれが、人を焼く光であってはならない。

そしてゼハートは、イゼルカントの意志に背いてでも、彼の描くエデンへ辿り着こうとした。
ならば、それこそが本当に目指すべき世界だったのだろう、と。

長きに渡る「大喧嘩」にようやく決着がついた。戦いをやめたレギルスを見て、フリットは動揺を隠せなかった。
彼の知るゼハート・ガレットであれば、最後まで自分の意志を貫いて戦うはず。
だが、キオは彼らの心の動きをしっかりと感じていた。ならば、それに間違いはない。ゼハートは戦いをやめ、かつての友と手を取り合う道を選んだのだ。

そこにあったのは、フリットがありえないと否定し続け、キオが夢見て目指し続けた、「ヴェイガンとの和解」の縮図だった。
しかも、ディーンのような一兵卒ではなく、ヴェイガンそのものを率いる……いわばフリットと似たような存在である、ゼハート・ガレットその人が。


なぜだ、ゼハート・ガレット……なぜお前は、別の道を選べた……?

私は……私は、どうすればよかったのだ……



救世主の意味

指揮官が無力化され、戦闘も一段落……と思いきや、ラ・グラミスから新型を先頭に第三波が出現する。
未調整の新型・ヴェイガンギアと、それを駆るイゼルカントのクローン、ゼラ・ギンス
ゼハートの救援を名目に、ザナルドが独断で出撃させたのだ。

だが、そこにインダストリアル7での戦いで出現した怪物モビルアーマー・シドが再び姿を現す。
何をするかと思いきや、シドはヴェイガンギアに取り付いてその機能を乗っ取ってしまった。
ほくそ笑むザナルド、これこそが彼の狙い。シドをコントロールすることで、シドが支配したヴェイガンギアとゼラ・ギンスを支配・制御しようとしたのだ。

その狙い通り、ゼラは敵である「ガンダム」を破壊すべくヴェイガンギア・シドの砲口をダークハウンドとレギルスに向ける。
次の瞬間放たれた光が過ぎ去った時、そこには何も残っていなかった。
直後、セカンドムーンをザナルドの私兵が制圧。実質的なクーデターであった。

自軍の兵器が自軍の司令官を撃つという異常事態に動揺するヴェイガンの兵士たちだったが、
草壁とザナルドの扇動により、事故として片付けられた上で指揮権がザナルドに移る。
さらに草壁は、シドを地球軍がけしかけたものだとした上でプロパガンダに使い、自らの正義を強調して優人部隊の戦意をあおる。

さすがのフリットもAGE-2のロストに加えてゼラの強大なXラウンダー能力に怯むが、ヨウタを筆頭に部隊メンバーの発破を受けてどうにか戦意を建て直し、反撃に移る。
しかし、ただでさえ強力な機体であるヴェイガンギアに、シドの持つ殲滅力と再生能力が加わったモンスター、ヴェイガンギア・シドの能力は圧倒的なものであり、
ゼラ自身の戦闘技術もあいまってBXは大苦戦を強いられる。
その力の程に満悦のザナルドと草壁であったが、その矢先、敵意を増幅されたゼラが暴走を開始。

シドがコントロールを離れてしまい、どころかそのままラ・グラミスをハッキング。
セカンドムーンごと地球に落として「全てを殲滅」しようと、軌道を強引に変えてしまった。
EXA-DBの番人たるシド。その力は、人間が制御できるものでは決してなかったのだ。

ザムドラーグで出撃するザナルドに続き、草壁もかぐらづきで前線に現れる。
シドはすでに、地球そのものを破壊の対象として認識、完全に暴走していた。
が、この期に及んでザナルドは地球人の殲滅にこだわり、シドの暴走を地球側の目論見に摩り替えて演説をぶち上げる。

BXとしては無用の犠牲は限界まで避けるのが基本方針であり共通認識だが、立て続けの緊急事態を目の当たりにしたフリットもまた、この機を逃すまいと切り札を投入。
なんと殲滅兵器であるプラズマダイバーミサイルを持ち出し、セカンドムーンを消滅させようと試みる。

無論、そんなことをすればヴェイガンの民間人は全滅するが、フリットは「今まで奴らがやってきたことが帰って来るだけだ」と譲らない。
虐殺の装備に身を包むAGE-1フラットの前に、キオの駆るAGE-FXが立ちはだかる。


何をしている! そこをどけ! 地球が駄目になるかどうかの瀬戸際なのだぞ!

私は誓ったのだ! 大切な者たちを守るために、救世主になって見せると!

奪われたから、奪い返す。その発端は過去に消え去ったが、忘れていいものでもない。
ヴェイガンは、そうでもしなければ生きられなかったのだ。
だが、それでも憎しみの光を放とうとするフリットを、キオが一喝する。



自分の気持ちを誤魔化すのに、救世主って言葉を使わないでよッ!!



救世主。その言葉はフリットにとって希望であると同時に、呪縛でもあった。
守れなかった、救えなかった者たちを思えばこそ、彼はヴェイガンを滅ぼそうとした。
ヴェイガンを憎んだからではない。戦いの中で失ったものが多すぎたから、これ以上失うまいと必死だったから、二度と奪われたくないと願ったから。

だが、フリットが守れなかった者たち。
フリット・アスノに救世主となることを願った者たち。
彼らが望んだのは、決してこんな結末ではないのだと。

拡大したキオのXラウンダー能力が、フリットの記憶を呼び覚まし、それが失われた者たちの意志を繋ぐ。
少年時代の姿で混乱するフリットの前に現れた少女―――彼にとっての「守れなかった者たち」の象徴、ユリン・ルシェル
とうに失われた笑顔が、諭す。もう、自分を責めなくてもいいのだと。


我に返ったフリットは、状況を打開するためにはやはり、シドをどうにかしなければならないと判断。
目標をヴェイガンギア・シド背部のシド部分に絞ったBXは集中攻撃で攻め立てるが、
冗談のような広範囲をカバーするシドのビームライフルと、それを支えるヴェイガンギアの出力、それらを操るゼラの技術に劣勢を強いられる。
しかしそれでも、キオは諦めていなかった。

戦争を最悪な手段で終わらせたら、同じ事の繰り返しになる!

地球人同士の戦争は、ここでトドメを刺さなきゃならないんだ!


そう……トドメを刺さなければならない……


AGE-1にいつの間にか繋がっていた通信の向こう、前総司令のフレデリック・アルグレアスにフリットは呼びかける。
準備はすでに出来ていた。
一度は使用を断念したプラズマダイバーミサイルの発射装置を抱えて前に飛び出したAGE-1が、止める間もなくそれを放った。


―――何もない、空白の地点へ。



君だけの英雄

何一つ巻き込むことなく無為に炸裂した滅びの光。
それに気をとられて戦場が停止した直後、AGE-1から全回線通信が入る。


聞こえるか! 地球圏と火星圏、木星圏の全ての戦士たちよ!

私の声が届いている全ての機体に告ぐ! 戦闘を止めて聞いて欲しい!

このままではヴェイガンの移動コロニー・セカンドムーンは地球に衝突する! そうなれば、母なる大地だけではない、多くの命が失われる!

これを防ぐには、君たちの同胞に取り付いているシドを倒すしかない!

もはや時間はない! ここにいる全ての者たちの協力がなければ間に合わないのだ!

フリット・アスノからの、全ての戦士達への呼びかけ。
地球もヴェイガンも木連もない、ただ命を救うための叫び。

優人部隊にも、ヴェイガン司令部にも、混乱する状況が相まってその言葉に賛同する者たちが表れ始める。
士気の崩壊を危惧した草壁はさらなる演説を行おうとするが、ついに限界に達した元一郎がダイマジンで出撃。
その場で木連に対し、九十九を撃ったのは地球側ではなく自分であり、全ては草壁の陰謀だったのだと暴露する。

木連に衝撃が走る中、元一朗は草壁に、自分の中のゲキガン魂―――自分の正義をこれ以上裏切ることは出来ないと告げる。
しかし、その時。

その言葉……信じていたぜ、元一朗!

ナデシコから突如出撃したダイテツジン。そこには、ついに復活を遂げた白鳥九十九、その人が乗っていた。
焦る草壁は彼を偽者と断じ、熱血を思い出せと兵士たちを鼓舞するが、元一朗がそれを一刀両断する。


熱血とは盲信にあらずッ!!


頑なに大義を信じるのではない、誰かの決めた正義を信じることが熱血なのではない。

熱血とは己を奮い立たせる心! 今一度信じるべきは、自分の心!

俺たち一人一人が胸に抱き、心を焦がした君だけの英雄(ヒーロー)だ!

木連の戦士たちは、祖先の無念を晴らすために地球と戦ってきた。
それは、歪められた正義であったかもしれない。だが確かに、彼らの中にはゲキ・ガンガー3という英雄がいた。
そして彼らのヒーローは、危機に陥った命を決して見捨てはしない。正義の味方は、過去にこだわらないのだから。
優人部隊は九十九、元一朗、源八郎、三郎太の4人を残して全員が撤退、非戦闘員の避難誘導に全力を投入する。

それでもザナルドは戦おうとするが、そこにフリットの声が響く。



多くの命を救うため……君達の協力を要請するッ!!



その叫びが、ついにヴェイガン達の心を動かした。
木連と共同で民間人の脱出援護に向かう兵士たちを見て愕然とするザナルドだが、追い討ちをかけるように聞き覚えのある声の通信が入る。

皆、選んだのだ、ザナルド……復讐ではなく、人が人らしく生きる当たり前の行い……人を救うという道を

魔法の光の中から現れたのは、法術士ニューの転移魔法で間一髪難を逃れたものの、座標が狂い遠くへ飛ばされていたガンダムレギルスとAGE-2ダークハウンド。
生還したゼハートの指示により、クーデター騒ぎを逃れたフラムとレイルが戦線に復帰、避難誘導の指揮はオクラムドに一任される。
さらに、フリットの呼びかけに応じて全宙域で戦闘が中断、連邦軍もヴェイガンもセカンドムーンの救助作業に急行し始めていると報告が入る。

フリット・アスノは、ついに真の救世主に―――心に抱き続けた「君の中の英雄」になったのだ。


重ね紡いだ時の果て

ヴェイガンギア・シドを停止させるため、総力を挙げるBX。
その中で、過去の亡霊に取り付かれたザナルドは、敗北してなお足掻き続け、無線が駄目なら有線でとシドを直接乗っ取りにかかる。

バジュラクィーンを研究する過程で得られた、電脳貴族による直結支配のデータによるものだが、
ヴェイガンの技術でそれを再現するにはEXA-DBのデータが不可欠と判明し放棄されていた。
それをザナルドは実行した……まではよかったが、相手は支配力なら並ぶものなしのシド。
逆にザムドラーグが端末として乗っ取られ、あわやセカンドムーンを撃つというタイミングでダークハウンドの妨害が入る。

安心しろ。お前はもう誰も傷つけることはない

ザナルド・ベイハート! その妄執と共に、呪縛から解き放ってやる!

再び友に戻ったアセムとゼハートは、学生時代さながらの息の合ったコンビネーション攻撃でザムドラーグを一蹴した。
当座の危機はどうにかしのいだが、ヴェイガンギア・シドは未だに健在。

火力の応酬になる中、木連旗艦・かぐらづきが沈黙。
だが、草壁は諦めようとせず、変わらず熱血を叫び戦おうとする。
彼もまた、自分の中にある正義を信じて戦っているのは事実。それがあったからこそ、木連の人間たちは宇宙の闇の中で絶望することなく生きてくる事が出来た。
だからこそ、簡単にそれを捨てる事が出来ない。

だが、何度でも言うぜ! 熱血とは盲信にあらず!

ゲキ・ガンガーが教えてくれたもの……それを次なる形へと昇華させる時が来たのですよ!

九十九と元一朗の一撃を受けても草壁は折れなかったが、木連の兵士たちは既に戦意を失っていた。
ことここに来てようやく敗北を自覚した草壁は、部下の安全を求めて投降。木連との戦いにひとまずの幕が下りることになった。

妨害がなくなり、全力を投入したBXの猛攻を受けて一旦は沈黙したヴェイガンギア・シドだが、シドに由来する再生能力が無力化を阻む。
常識はずれの再生力と火力で全てを滅ぼさんと暴れるヴェイガンギア・シド。

それでも、キオは諦めていなかった。ゼラ・ギンスは戦うために生み出された存在だが、
彼にも生きて、世界を見る権利と義務がある。そのために、どんなに困難であったとしても諦めはしない。

そんな彼に、フリットが発破をかける。
フリットにとって、ゼラ・ギンスとは一人の人間のエゴによって生き方を決められた存在。
即ち、子供たちが歩むかも知れなかった、別の道を歩く存在。
アセムやキオの、もうひとつの姿だった。


生まれてきた命に生き方を強いるなど、それはただの傲慢に過ぎなかったのだ! ……だからこそ!

未来を見せてやらないといけない、だろう?

ああ、その通りだ!


それぞれの乗り手とともに、それぞれの道を歩んできた、三機のガンダムAGEがシドに突撃する。
波状攻撃からCファンネルをまとって突っ込んだAGE-FXがヴェイガンギアを貫いてシドを完全に破壊、セカンドムーンの航路変更はギリギリのタイミングで成功。
そして、ゼラ・ギンスも無事にヴェイガンギアから救出されていた。

ヴェイガンとの長い戦いがようやく終わり、誰もが甘いといったその理想を形にして見せた少年を前に、フリット・アスノは万感の思いでつぶやく。

あれがキオ・アスノ……私の孫だ……!



シナリオの流れ:エンドデモ

全てが終わったセカンドムーンの中で、イゼルカントは妻・ドレーネに言った。
大罪人の汚名を着たとしても、人が人らしく生きられる世界を作りたかったのだと。
だが、世界は変わっていく。変えることが出来る。キオとゼハートがそれを示してくれた。
未来に確かに可能性が芽生えたことをかみ締めながら、フェザール・イゼルカントは静かにその生涯を終えた。


誰一人欠けることなく帰還したBXの面々。
その中には、優人部隊の四人や、ゼハートらヴェイガンの首脳も混じっていた。
自らの手で友を撃った元一朗はその場を離れようとするが、九十九はその事実にこだわらず友として共闘を求め、アキトも「もう殺し合いの必要はない」と握手で応じる。
正式に仲間入りした四人に続き、連邦の離反者であったシャナルアとジラードもディーヴァにいた。
フリットが部隊メンバーとして再び行動できるように取り計らってくれていたのだ。


その頃、ビシディアンの旗艦・バロノークの部屋では、アセムとゼハートが酒を飲み交わしていた。
学生時代の卒業式、ゼハートの素性が割れて以来敵対したままだった二人だが、
こうして酒を飲める歳になって再び友として語らうことが出来るようになった。コールドスリープしていたゼハートはともかく、
アセムの方は四十路を過ぎており歳を実感していたが、そこにロマリーから通信が入る。

通信越しとはいえ、20数年ぶりに揃った「三人組」。
色々勝手にやり過ぎて、トルディアでロマリーに怒られることが決定してしまった二人だが、そこにフリットがやって来る。

海賊としてまた逃げられてはかなわん、と息子の部屋にやってきたフリットは、ようやく向き合った息子に苦言を呈する。
どんなに時間がたっても、アセムがキオの父であることは変わらない。フリットではその代わりにはなれないのだから、今からでもちゃんと親として接してやれと。

通信の向こうのロマリーにも声をかけようとするフリットだが、
それを遮ったロマリーが、アセムと話そうと別の場所から通信してきていた女性―――エミリー・アスノに繋ぐ。
長すぎた戦争を終え、救世主の重圧を払拭したフリットは、回線の向こうの妻と数十年を埋め合わせるかのように語らうのだった。


トレミーの医務室では、法術士ニューがゼラの治療を行っていた。

ようやく再結集したアルガス騎士団だが、終わってみれば騎士ガンダムはオウストラル島、騎士アレックスは白い谷、
剣士ゼータはソレスタルビーイング、闘士ダブルゼータはジェイアーク、法術士ニューはヴェイガン、とそれぞれ拾われた場所で恩義を返すために動いていた。
そして、再びこの場に集った事実に、バーサル騎士ガンダムは何かを感じ取っていた。

この世界に飛ばされ、バラバラになったアルガス騎士団。それぞれがそれぞれの場所で、
大いなる遺産を、大いなる可能性を目の当たりにして、ひとつに結集した。それには、何か意味があるのだと。

翌日にはソレスタルビーイング号で、ヴェイガンと木連の民間人の受け入れについての話し合いが行われていた。
上層部は既に和解しているが、市民については簡単にはいかない。
それでも、少しずつでも分かり合っていかなければならないのだ。

それぞれの勢力が今後のことを協議する中、ゼハートはBXへの参加を考えながらも躊躇っていた。
が、その原因たるフリットが彼を部隊へ誘う。
フリットのヴェイガンとの因縁を知っているからこそ、ゼハートは参加を躊躇したのだが、フリットは生真面目な「アセムの友人」に、戦闘中の協力要請を持ち出す。
勢力も思想も関係ない、全ての戦士への呼びかけ。それに応じる形で、ヴェイガンの代表としてゼハートとフラム、レイルの三人がBXへ新たに加わることになった。



エピローグ

クレセント銀河での死闘、地球での五次元帝国との決戦、
そして境界における命の進化を求めたモノ・ジスペルとの対決を制し、平和を取り戻した世界でBXは解散した。


アスノ一家が久しぶりに、というか実質的に初めて全員揃うというこの日、ミンスリーに戻ってきたフリット。
ユリンの墓前に詣でた彼は、迎えに来たアセムとキオに詫びる。
ゼラに対してイゼルカントがそうしたように、一つの生き方を押し付けてしまった、と。
だが、アセムはそれを「今更の話」と切り捨てる。

―――アセムが、キオが、フリットから与えられたのは生き方ではない。
彼らにとって大切な何かを守るための力……ガンダムという希望を授けてくれたのだ。

三機のガンダムAGEは、はたして本当に救世主だったのか? それは実際のところ、キオにもわからない。
だが、あの戦いののちに見つかったEXA-DBの本体とAGEシステムを用いて、マーズレイの治療法が構築されつつある。
ラプラスの箱とともに封印されていた、ヴェイガンの希望が。

確かに、平坦な道ではなかった。フリットもアセムもキオも、それぞれの戦いの中で、何かを失うことを体験した。
だがそれは、無駄ではなかった。すべての始まりとなったあの日、フリットに託された救世主の夢……それがあったからこそ、今のこの平和に繋げることが出来たのだ。

だから、アセムもキオも胸を張って言える。
フリット・アスノという男の家族であることを、誇りに思うと。

だが、それを言うのなら、私の方だ…

アセム……キオ……本当に、ありがとう……

この世に生を受けた「天使の落日」以来、激動の戦乱の中を歩んできたフリット・アスノ。
彼の身に今、ようやく平穏が訪れたのだった。



余談

以上の流れは全ての生存フラグが成立している場合であり、不成立の場合はエンドデモが若干暗い雰囲気のものになる。
その場合、ザナルドは法術士ニューのギガソーラで葬られるが、この時のみニューのDVEがあるという地味にいやらしい仕様。
ギガソーラが使用されるのもこの時だけ(通常の武装としてはファン系の呪文しか使用しない)である。

また、一連の流れからフリットの呼びかけのシーンで流れ出す「君の中の英雄」も相まって、
BX全体でも特に燃えるシナリオであるが、同時にこのステージはゲーム内屈指の難所のひとつである。

これは、最終ターゲットとなるヴェイガンギア・シドが原因。
この機体はHP回復Lv3を備えている上に、ゼラがXラウンダーL9、プレッシャーL4、底力L9、見切り、ガード、気力限界突破を習得しており、
(BXは大ボスであっても最低限の特殊スキルしか習得していない敵が多く、ここまで充実しているのは他にはイゼルカントとフル・フロンタルくらいのものである)
加えて初期位置がラ・グラミスの地形効果(回避・防御+20%)を得ている+射程が長いため基本移動しない、ということもあって嫌になるほど頑強なのである。

加えてさらに、

  • 超広範囲+識別つきのMAP兵器を叩き込んでくる
  • ゼラが初期位置の都合上、ほぼ確実にザナルドと草壁の「指揮」の効果を受けている
  • 木連フラグのために九十九たちをガードしなければならない(幸い、ハーフ改造されているので一撃くらいは耐えられる)
  • さらに、九十九達4人全員が最低1機は敵を撃墜しなければならない。フリットの呼びかけでそれまでの敵はすべて撤退するので、残っている雑魚敵は大ボス達のすぐ近くに出現するわずかなバッタとカトンボのみ
  • ヴェイガンフラグが成立している場合、直前のイベント戦闘でボロボロのアセムとゼハートが落とされてもダメ
  • イベント出撃ユニットが多い都合で選択出撃できる味方が少ない(選択出撃数は本作最小の11)
  • 強制出撃のAGE-1グランサ、AGE-2ダークハウンドは2,3話前に加入で強化する猶予が少なく、さらにフリットはディーヴァのレベルを上げていないとレベル不足になりかねない
  • 確定で1度は回復イベントがある
  • 敵ではラスボス以外持っていない宇宙適応S+複数の特殊スキルの重ね技で、イベント出撃キャラではまともに攻撃が通らない。育てたエースクラスでも、精神コマンドの補助が欲しくなるレベル

と悪条件が重なっており、最悪の場合は詰みかねない。
ヴェイガンギア・シドのHPは91200だが、回復イベントを考えると実質の最大HPは144000少々。
かぐらづきとザムドラーグの撃墜イベントはヴェイガンギア・シドを削る事でも発生するがそのたびに回復するため、下手をすると300000近いHPを削らされるハメになる。
不幸中の幸いで複数回行動はしてこないが、ザムドラーグとかぐらづきもラ・グラミスの地形効果を得ている上、
両方とも元が頑丈なのでゼラほどではないがしぶとい……と、とことんプレイヤー泣かせのステージとなっている。

強化が十分になる2周目以降はともかく、1周目では正攻法は厳しい。
しかし、付け入るスキはいくらでもあるというもの。

まず、射程が長いとはいえ、思考が突撃型なので自軍を下げれば地形効果のない場所におびき出したうえ、他の敵と分断できる。
反則的な回復性能を持つグリッターファルセイバーや不屈バリア持ちのユニット等を囮にして、その間に先に草壁とザナルドを倒してしまえば、指揮補正がなくなるうえ、回復を阻止できる。
イベントで撃墜された場合は入手できなくなる資金や経験値も獲得できるので、彼らを先に倒せば良いこと尽くめである。

「かく乱」や「脱力」といった精神コマンド、ガオガイガーの「ディバイディングドライバー」*1、「ガトリングドライバー」*2も活用していきたい。
MAP兵器を食らってしまった場合は「絆」や騎士アレックスの「ラビアム」でまとめて回復しよう。最も、一撃で倒されてしまっては元も子もない。精鋭だけを出撃させよう。

ヴェイガンギア・シドとの戦いまでに、どれだけ戦力を温存できるかでも難易度は変わってくる。前座の人数も相当多い(ゼラを含め、このステージのネームドはBX最多の9人)が、指揮官や絆補正、先述のガオガイガーの能力などを活かしできるだけSPを温存しよう。
ここまでの激戦を勝ち抜いてきたなら、前座はかぐらづき以外大した敵ではないはず。
精神コマンドの使用は最小限にして、こまめに回復もしておきたい。

なお、強化が不十分ならガンダムAGE3機(フラグ成立ならレギルス含む)はMAP兵器の射程外において援護役を貼り付けること。
あるいはいっそ戦艦に搭載してしまうのも手(イマイチ盛り上がりに欠けるが)。



追記・修正は「英雄」の意味に気づいてからお願いします。

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