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絶望の仮面(Yes!プリキュア5)

登録日:2018/07/16 Mon 00:00:00
更新日:2026/07/24 Fri 21:35:57
所要時間:約 24 分で読めます





絶望の仮面とは、『Yes!プリキュア5』に登場するアイテム。


【概要】


カワリーノが所有する、真っ白な顔に赤い涙のようなラインが走った仮面。
これをつけられたが最後、深い絶望に沈んで使用者の意のままに操られてしまうという。
その上「一度つけたら取り外すのは不可能」とのことだが、被せられた側に少しでも希望が残っていればつけることはできず、被せられても希望さえ取り戻せれば外れる。

なお、この仮面が初登場した第23話は、

歴代トップクラスのホラー回

としてもあまりにも有名である。詳細は後程。


【劇中での活躍】


第23話


ギリンマが度重なる失敗で最後通告を受ける中、カワリーノは策があるとデスパライアに報告する。

同じ頃、ミルクの我儘が発端となった些細なトラブルから、のぞみ達全員が喧嘩になるという一大事が発生する。
やがてのぞみは皆と仲直りすることを決意するも、りんとうららはのぞみのことで口論になっており、こまちとかれんは先の二人と違って口論こそしてないがギスギスした雰囲気。
もはや和解はほぼ不可能といっていい状況だった。

一方、黒い仮面をつけたギリンマがのぞみ以外の4人を立て続けに倒し、カワリーノが連れ去っていった。
捕らえられた4人は、カワリーノから以下の幻覚を見せられてしまう。

  • 水無月かれん/キュアアクア

アクアは、サンクルミエール学園の会議室にいた。
目の前には仮面をつけた5人の女生徒。
真ん中の議長が、会議を始める。

「それでは会議を始めます。」

「議題は生徒会長水無月かれんについて。」

「成績は学年トップ。あまりに優秀すぎて彼女について行けないため、常に周囲から浮いてしまう。」

「そのことを悩んでいるのに、だれにも相談しない。本当に友達と呼べる者は存在しない。」

「あなたはひとりぼっち。」

言い抗うアクア。

「あなたに何がわかるの!??」

「わかりますよ…?」

目の前の女生徒が仮面を外した。
そこには水無月かれんがいた。
そう、この会議の議長は他でもない自分自身だったのだ。
かれんはアクアに言う。

「だって、私はあなた自身なんだもの…!」

そして、アクアは絶望した。
すべてを分かっている自分自身によって自分を評価されたのだから。


  • 秋元こまち/キュアミント

ミントは花が生い茂る草原にいた。
そこに現れたのは、幼いころに自分が創作したキャラクター「コマチチャン」の人形。
彼女はミントに語り掛ける。

「こまちちゃん、あそびましょ?」

それを皮切りに次々と現れるコマチチャン人形。
みんなの所へ戻ろうとするミント。
そこに人形は語り掛ける。

「ほんとうはもどりたくないんでしょ?」

「えっ…!?」

「がんばってけんかをとめようとしたのに、『ゆうじゅうふだん』なんていわれてかわいそう」

「きをつかうのももういやだななんておもっているんでしょ?」

「そんなこと…!」

心の中で思ってしまったことを言われるミント。
人形は追い打ちを掛ける。

「ここならこまちちゃんのおもいどおりだよ?」

「いやなことなんてわすれて、わたしたちとアソビマショ…?」

そして、ミントは絶望した。
彼女を嘲笑うかのように、人形はミントを押しつぶしていった。


  • 夏木りん/キュアルージュ

膝を傷ついたルージュは、夜道の街灯の下でうずくまっていた。
そこに現れる子ども。
ルージュは危ないからと逃がそうとする。
だが…

「のぞみのせいだよね?」

目の前似た子供は、他でもない幼きりん自身だった。

「いっつもそう。のぞみのせいで大変なことに巻き込まれてさ。こっちが必死にめんどうみてるのに、ちっともかんしゃしないし。」

「あんな子、ともだちじゃないよ。」

必死に反論するルージュ。

「そんなこと、ない…!!」

だが、少女のりんは今の彼女の本心を知っていた。

「のぞみなんていなくなればいいのに」

「そうおもったこと、ない…?」

そして、ルージュは絶望した。
目の前にいた自分自身は自分の本心を見透かした不気味な笑いを浮かべていた。


  • 春日野うらら/キュアレモネード

レモネードは楽屋の中にいた。
鏡の前には、衣装を着た「女優」としてのうららが写っている。
彼女が声をかけてきた。

「こんにちは♪」

「仕事が忙しくなってきてもう大忙し。でも、パパもおじいちゃんも喜んでくれるし。あ~あ…プリキュアなんてもうやってる暇はないな。」

レモネードはきっぱりと言う。

「私は両方やるって決めてるの。女優もプリキュアも。」

しかし、鏡の中のうららは不気味な笑みを浮かべながら言う。

「甘い甘い。女優になりたい子なんてた~くさんいるのよ。他のことなんてやってる暇はないわ。」

レモネードは言った。

「のぞみさんは友達なの!これからも一緒にプリキュアを続けるわ!」

だが、鏡の中のうららはこう言った。

「入学するとき、あなたはこう決意した。」

「女優になるのが最優先!友達なんてできなくてもいい…!って!」

かつて決心したことを嘲笑うかの様に言われて自分が揺らぎ始めるレモネード。
そんな彼女に鏡の中から這い出るうららは問いかける。

「両方やるなんてゼッタイ無理。女優かプリキュア、アナタ、どっちを選ぶの…?」

答えられないレモネード。
そんなレモネードを嘲笑するうらら。

「ほ~ら迷ってる。」

「アナタは素敵な「女優」になれるわ…!」

「フフフ…アハハハハハハ…!」

そして、レモネードは絶望した。
自分の信じていた道をすべて閉ざされたのだから。


……一方、仲間たちがそうなっていることを知らず、みんなをナッツハウスで待っていたのぞみの前に、カワリーノが姿を現す。

カワリーノは、他のプリキュア4人は本部で預かっていること、仲間の命が惜しかったら、ドリームコレットを渡せと脅迫するが、のぞみは屈しない。
コレットが欲しいなら、自分たちをナイトメアの本部へ連れて行くよう要求するのぞみに、カワリーノは不敵な笑みを浮かべた。

「いいでしょう。あなた方を我々の本部へお招きします。」

ナイトメア本部についに入ったのぞみ。
目の前のモニターには頭領のデスパライアが写っており、友達を返すように言うが、カワリーノは言った。

「ああ…もしかしてあなたの友達というのは」

「あの4人ですか?」

そこには、絶望の仮面をつけた4人が立っていたのであった…。


第24話


「りんちゃん!こまちさん!うらら!かれんさん!」

絶望の仮面をつけた4人を前に、のぞみは仮面を外そうと試みるも、仮面はどうしても取れない。
カワリーノは仮面をつけた4人にドリームを押さえ込ませ、ドリームの顔にも仮面を被せた。
それでもドリームは希望を捨てずに抗うものの、カワリーノは「お仲間はもういないんですよ…?」とドリームに囁きかけ、これによって心に隙が出来たのを見計らって再び仮面を被せ、遂にドリームの顔も絶望の仮面に覆われてしまった。

「では、プリキュアの皆さん。どうぞ此方へ…」

カワリーノが5人を招き入れた先には、奈落の底へと通ずる深い穴が。

「さようなら、プリキュア。」

ココとナッツの呼びかけも空しく5人は自ら穴の中へ足を踏み入れて闇の底へ消えてしまう。
やがてココはナッツの制止も聞かず、今にも閉じようとする穴へ飛び込んでいった。

一方、のぞみが意識を取り戻すと、いつものメンバーががテーブルを囲んでおり、テーブルには山盛りのご馳走があった。仲間たちの表情も優しそうに微笑んでおり、胸のポケットから音が聞こえてきた。取り出してみると、それはキーホルダーであり、何故それがあるのかは分からない。

カワリーノによると、「絶望したプリキュアは辛い現実を忘れ、穏やかな世界に浸っています。ちなみにそこから抜け出せた者は誰ひとりおりません」との事。のぞみが見ているのは楽園であり、自分が望み作り出した自己の中の世界だったのだ。

闇の中を進むココが突き進んでいくと、絶望の仮面を付けられたまま闇に漂うドリームの姿があった。

ココはドリームを追い、小々田先生の姿となって手を掴んで抱きしめるが、小々田先生の呼びかけにも、無表情な仮面は何も反応しなかった。
小々田先生は「ドリーム」ではなく、「のぞみ」と呼んで抱きしめた。

一方のぞみは、「何故自分達が一緒なのか」と疑問を口にする。
しかし仲間たちは、今が楽しければそれでいい」「いつも仲良く一緒に楽しく過ごすのが「友達」」と口々に言った。
迷うのぞみだったが、ふとキーホルダーを見た。そしてココの言葉を思い出した彼女は気付いた。


「楽しいだけじゃダメなんだよ!今はどんな事も諦めずに、一生懸命頑張れって教えてもらった!」

その事を思い出したのぞみに、小々田先生の呼びかけが届いた。のぞみは呼びかけに答え、ココの名を叫ぶと、ドリームの仮面にヒビが入り始めた。
小々田先生はドリームが握り締めているキーホルダーに気づくと、ドリームの仮面に額を当て改めて呼びかけた。

のぞみは花畑で小々田先生に抱きしめられていた。そしてのぞみが思い出した大切な事、それは…

「私にはやりたい事、叶えたい夢があるって!」

再び揺れるキーホルダー。同時にドリームの顔を覆っていた仮面は完全に砕け散ったのだった。
自分を取り戻したドリームと小々田先生は、共に4人を迎えに行く。仮面をつけたまま闇に漂う4人に追いすがり、仮面に手を当てて呼びかける2人。

ドリームは再び先ほどのテラスへ戻って来ていた。



「みんな、迎えに来たよ!」


その言葉で目を開くも弱音を吐く4人だったが、それでもドリームは手を差し出した。


「無理じゃないよ。5人一緒なら無理な事なんて何も無い!何でも出来るんだよ!」

4人は立ち上がり、一人ずつ手を握っていく。

「ごめんね。私、いつもみんなに迷惑掛けて、みんなに支えてもらってばっかりで…」

改めて4人に謝るドリームに、それぞれが目を開いて答えた。

「何言ってるのよ。支えてもらってるのは、こっちだよ。」

「私達こそ、ごめんなさい。」

「気持ちのどこかで、お互いに甘えていたと思うの。」

「だからみんなバラバラに…でも、またこうして一緒になれました。」

4人の目には完全に輝きが戻っていた。


「またこれからも、一緒にいてくれる?」

ん!

「一緒に夢を、追いかけよう!」

Yes


5人の心は再び一つになり、4人の仮面も一斉に砕け散ったのだった。
そして希望の光が先程の穴を開け放ち、ナイトメア本部に満ち溢れていった。

ナッツとミルクは5人が無事帰ってきた事に安堵し、カワリーノは計画が狂った事に驚愕する。

カワリーノは5人を古代ローマの闘技場のような場所へ連れて行き、例の怪物化したギリンマを嗾けた。
ギリンマの圧倒的な強さを前に、5人はたちまち払い飛ばされる。

ドリームは辛うじて立ち上がるが、その背後にカワリーノの攻撃が迫る。
だが、ルージュが身を挺し、怪我をしながらもドリームを守った。

「あなたがそんな目に遭うのも、そのお友達の所為ですよ…?」

カワリーノは、前回の幼いりんと同じ言葉で問いかけるも、迷いを振り切ったルージュは叫ぶ。


「どんな目に遭ったっていい!あたしはのぞみと一緒にいたいのよ!」

「りんちゃん…」


すると、カワリーノは続けてレモネードに狙いを定めた。

「仲間など見捨てて逃げればよかったものを…もうあなたの夢は叶いませんよ?」

前回の鏡に映った「女優」としてのうららと同じような問いかけに、レモネードは強く反論した。

「私は絶対に仲間を見捨てないし、夢を諦めたりもしない!」

そんな彼女に容赦なく攻撃しようとするカワリーノ。しかし、そこへドリームとルージュが割って入った。


「うららの夢は絶対叶うよ!」

「そう、あたしたちが応援してるんだから!」

「のぞみさん…りんさん…!」


二人の激励に勇気づけられるレモネード。
一方、ギリンマを一人で押し留めていたミント。そんな彼女にも、カワリーノは前回のコマチチャン人形と同じような言葉を問いかける。


「また仲間のために損な役回りですか?」

「それがこまちの優しさよ!私が一番良く解ってるわ!」


アクアが助太刀に入って反論すると、今度は彼女にも、前回の仮面のかれんと同じような言葉を問いかけた。


「一人ぼっちのあなたに何が解ると言うのですか?」

「かれんは一人じゃない!私も皆もいるわ。一人になんか、絶対にさせない!」


ミントが反論し、2人で…否、5人全員で力を合わせ、ギリンマを押し返した。
しかしカワリーノはさらにギリンマに力を注入し、さらに巨大化&凶暴化させて暴れさせた。この状況下でもドリームは、気遣うココたちを案じ、安全な所に隠れるよう促す。

すると、5人の絆が一時は崩壊してしまった一因が自分にもあるという現実から目を背けようとしていたミルクが、そんな自分を必死で守ろうとするプリキュア達の奮闘を見て、自分の間違いにようやく向き合い、目に涙を溜めながら初めて素直に謝った。
夢と希望の力と共に再び立ち上がった5人に、カワリーノが最後の攻撃を仕掛けようとしたその時、ミルクのトランクから5色の光が飛び出し、新たなるアイテム「ドリームトーチ」が誕生した!

5人は勢いのままその上に飛び乗り、新必殺技「プリキュア・ファイブエクスプロージョン」を発動する。それを見て分が悪いと察したカワリーノは撤退。
ドリームトーチは輝く蝶となってギリンマに突進し、遂に撃破した。
黒い仮面の破壊によりギリンマは一瞬元の姿に戻るも、自身がプリキュアに倒された事に気付かぬまま消滅。
全員を乗せたドリームトーチは異空間から脱出し、水無月邸へと降り立ったのだった。

長かった喧嘩もようやく収まって笑顔ののぞみ達の絆は、これまでよりも更に強く、更に固く結ばれたのだった。

第47話、第48話

まさかの再登場。
第46話にて、ココに化けていたカワリーノにコレットを渡してしまった罪悪感に苛まれたミルクが被せられてしまう。
しかし、こことナッツの必死の想いが届き、仮面が割れて正気に戻った。

こちらは妖精の姿で付けられたこともあって、なかなかシュールなものになっている。


【余談】

  • 第23話にて、自分の幻影から「女優とプリキュア両方やるなんてゼッタイ無理」と煽られたうららであるが、もちろん仕事もプリキュアもちゃんと両立できたことは周知のとおりである。

  • 第23,24話での一件は5人に大きな影響を与えたようで、その後のエピソードや続編の『GoGo!』でも時折思い出す場面が見られた。



追記・修正は内なる悪夢に震えながらも、希望を捨てずにお願いします。


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最終更新:2026年07月24日 21:35