ヘリオス(シルヴァリオ トリニティ)

登録日:2020/3/29 (日) 1:30:00
更新日:2020/03/29 Sun 22:44:31
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共に往くぞ、すべての闇を滅ぼすために

涙の雨を焼き払い、遍く縛鎖を引き千切り、灼熱を征した果てに俺とおまえは完成する

守るべき人々へ求める明日を聞くために、今を生きる他人(だれか)人類(みんな)と胸を張って向き合うために

流した涙に宿る悲哀を、今度は必ず知るために……


愚かな光の生贄として為すべきことはただ一つ。我らが背負う罪の果てに、神話(マイソロジー)を創生しよう








ヘリオスとは『シルヴァリオ トリニティ』の登場人物である。CV:鎌倉大樹


概要

アシュレイ・ホライゾンの精神世界で彼を見守り、時に助言を与え、時に叱咤し導く謎の存在。既に滅びたはずの英雄と酷似した容姿と気質を持つ、アッシュ曰く「もう一人の自分自身」「己がいつか行き着くべき絶対的な誰か」。彼はアッシュを「片翼(イカロス)」「半身」と呼び、その価値を見定めんとしているようだが…


以下ネタバレ
















その正体は肉体を失い思念体と化したヴァルゼライド…ではなく(・・・・)意思を持った星辰光(アステリズム)である。

より詳しく述べるなら、彼は審判者(ラダマンテュス)ことギルベルト・ハーヴェスが主導した極晃創星実験(プロジェクト・スフィア)によって同時に光の英雄の後継者となるべく作り上げられた存在。
名をヘリオス‐No.α(アルファ)
長きに渡る実験の集大成として、そこそこ頑丈でかつ優れた付属性の素質を持つ哀れな実験体(アッシュ)に「ヴァルゼライドに助けられその勇姿に憧憬を懐いた」という偽りの記憶を転写し強制的に天奏へと接続。アッシュの脳内に理想の英雄像を具現させることに成功した。

あとはアッシュとヘリオスによるまだだ!まだだ!の意志力合戦を経て英雄の後継者が誕生するのだが、所詮偽りの記憶を転写されただけの凡庸(強弱以前に彼の本質は天奏ではない)と本家本元の天奏の化身では優劣が決まっており、遅かれ早かれヘリオスが勝利を収める。
結果アッシュの意識は塗り潰され、めでたくヘリオスは外殻を得て自立活動する星辰光に変質するのだ。
ちなみにアッシュが光らしく意志力を爆発させなければヘリオスとの同調が弱まり最終的にヘリオスが消失して彼も死にます。
故に彼らは生贄の蝋翼(イカロス)と本命の煌翼(ヘリオス)。比翼連理の天駆駆(ハイペリオン)なのだ。


性格

その出自もあって光の本能に忠実であり「正義」「信念」「前進」「不屈」「初志貫徹」「誰かの為に」「悪を許すな」といった英雄的な概念を好む純粋培養された生まれながらの光の奴隷。
ヘリオスとの同調が高まるほどアッシュに流れる力も数段飛びで上昇していくのだが、特にヘリオスとの親和性が高くなる感情は「怒り」。原型となったヴァルゼライドとは似通った部分が多く、悪あらば殺す、こうと決めたら迷わない、そして破綻者の自覚を持ちながら、あっても止まれないという点が共通。

片翼であるアッシュに対しても自身と同じく光の後継者として成長し、いつか互いの雌雄を決したいと願っているが、それも彼がギルベルトの実験体を脱し本来の自分を取り戻した先の話だと考えている。

だが物語が進むにつれ、アッシュの精神の在り方が(自分)とは異なるという事実に気づき、光と人、それぞれの違う"強さ"についてアッシュを通して学習していくようになる。
その果てにヘリオスが選ぶ新たな英雄譚とは如何なるものなのか、彼は英雄と神星を超えることができるのか…『トリニティ』は後継者たちが先代の後追いではない自分だけの星を掴み取る、己が宿命へ挑む物語なのだ。



能力

要するに天奏なのだが精神体なのでケルベロスと比較して非常に限定的にしか使えない。
アッシュの「煌翼たれ、蒼穹を舞う天駆翔・紅焔之型」実質ヘリオスが天奏から引っ張って来た炎を高い付属性で纏っているだけである。
それでも意志力によって無限に上昇する出力という性質は据え置きなので、アッシュが心を燃やし、ならば俺も負けてはいられないとレベルを上げる、光の多重覚醒であの滅奏の眷属とさえ互角に戦いうる単純かつ強力な星。 ※使用者の身の安全は考慮しないものとする


星辰光



天昇せよ、我が守護星――鋼の恒星(ほむら)を掲げるがため


荘厳な太陽(ほのお)を目指し、煌く翼は天駆けた。

火の象徴とは不死なれば、絢爛たる輝きに恐れるものなど何もない。

勝利の光で天地を焦がせ。清浄たる王位と共に、新たな希望が訪れる


絶滅せよ、破壊の巨神。嚇怒(かくど)の雷火に焼き尽くされろ。

人より生まれた血脈が、英雄の武功と共に、汝の覇道を討ち砕く。


天霆(てんてい)の轟く地平に、闇はなく。

蒼穹を舞え、天駆翔。我が降誕の暁に創世の火を運ぶのだ


ゆえに邪悪なるもの、一切よ。ただ安らかに息絶えろ


是非もなし――さらば蝋翼、我が半身。焔の再生(すべて)を担うのみ


天空を統べるが如く、銀河に羽ばたけ不滅の煌翼(ヘリオス)。果てなき未来(たびじ)をいざ往かん


創世神話(マイソロジー)は此処にある

超新星(Metalnova)――森羅超絶、赫奕と煌めけ怒りの救世主(Raging Sphere savior)

基準値 発動値 集束性 拡散性 操縦性 付属性 維持性 干渉性
B AAA EX E D AA B D

極晃星に至り獲得した彼だけの星辰光は光速突破・因果律崩壊能力。
能力の方向性はカグツチよりもヴァルゼライド寄り…というか用いるのが炎なだけでヴァルゼライドの進化形。

限界を超えた集束性により地球法則は愚か空間すらも耐えきれない程の超密度に集束された熱量は、ただ疾駆するだけで次元の位相に亀裂を生じさせ、光速突破という矛盾を以て凡ての道理を粉砕し、特殊相対性理論すらもガン無視して己の都合を押し通すというもの。
身も蓋もなく言えば気合と根性であらゆる不可能を破壊・突破し否定する能力。
死ですら救世主の歩みを止めることはできず、絶命した後で「死んだという事実」を否定しその場で完全復活を果たしてしまう。
なお再生のシークエンスは絶命に至った傷口がガラスのように砕けて元通りに復元されるという正気を疑う代物。

再生能力以外でもずば抜けており、その性質は対天体、対空間のみならず、対秩序、対万象に異常なほどに特化。

肉体そのものが規格外のエネルギーに塊と化すのか頭突きで反粒子を粉砕し、極限まで刀身に業炎を凝縮させればあらゆる防御を打ち砕く無双の剣と化す。




本編での活躍

アヤルート、ミステルルートではアッシュが光の後継者を脱し、1人の恋人と小さいながらも彼だけの星を得たことで同調も弱まり、アッシュの中から静かに消えていった。なおこれは彼女らのルートに限らないが、ヘリオスは常にアッシュの内面に存在しているため、必然的に情事も覗き見している。だが彼は空気が読める星辰光なので、途中干渉するわけでもなければアッシュも語り掛けたりしない。同居生活には適度な距離感とモラルが必須なのだ。



レインルートではアッシュがレイン、ケルベロスとの関係を深くすることで光と闇の宿命が色濃くなり、ヘリオスも光の後継者として物語に関わってくる。


さあ、勝負だ蝋翼――この瞬間を待っていた

我が誇るべき比翼(しゅくてき)よ、俺はおまえに勝利したい



かつて冥王、英雄、神星が残した極晃星の因縁を清算すべく、ケルベロスは天駆翔に戦いを挑み、双方諸共に消え去ることを望む。
アッシュは光として戦いに応じ赫怒の炎を滾らせるも、それは同時に内界のヘリオスとの全力の食らい合いも意味していた。
外界で光と闇が各々の星のどうしようもなさを叫び、こんなものはこの世界にあるべきではないと自覚済みの結論を共有し互いに自嘲する。だがその一方でヘリオスは気炎を上げ、意志力に劣るアッシュから領域を奪い主人格を塗り替えていき…



愛とは強い感情だ。英雄譚を木っ端微塵に破壊するほどその情動は凄まじい

かつて冥王が見せたように、軌跡を幾度も体現しながらあらゆる道理を薙ぎ倒す。だからこそ、俺は今でも蝋翼を心の底から信じているのだ

虚空に消えた?いいや否ッ奴は必ず飛翔を果たす。俺たち二人の決戦はまだ開幕すらしていない!



そういう台詞の出る神経が、最悪だって言ってんだよォ!!



愛を理解できないまま、単純に愛と手強さを結びつけ、強いか弱いかに全てを集約させるヘリオスの様は、ケルベロスの魂に過去最大の怖気と嫌悪が湧き上がった。
だが、アッシュとレインの絆が新たな星を紡いだことで状況は一変。
アッシュを焼くヘリオスの炎は性質をそのままに、レインの空間干渉によって害を及ぼさない程度に遠ざけられ、それでもなお勝とうとしかしない(・・・・・・・・・)ヘリオスは更に更に出力を上げようと空回りしかできない。

そんな頑迷な片翼にアッシュは小さく感謝と別れを告げるのだった。





グランドルートでは全ルートで最も深くアッシュの本質を理解し、光の持ちえない彼の素晴らしさに敬意を懐くようになる。
そして同時にただの人間が持つ弱さと悲しみ、天奏の改善すべき点も理解したヘリオスは、遂に先代の先へ…新たな英雄譚への階を駆け上がる。


弱く愚かだった自分へ、自分の運命をを弄んだギルベルトへ、天奏というあってはいけない極晃星と信奉者へ…怒りのままにその感情だけで係累全てを滅ぼさんと猛るアッシュ。その様を誰より間近で見つめ、ヘリオスは遂に過去存在しない、全く新しい何者かに変貌を遂げる。
ヘリオスは帝国の民ではない、国を統べる王ではない。第二太陽、大和になど興味はない。彼は彼らとは違う。 その祈りは――





蝋翼を燃やし尽し、煌翼は形を成して外界へと足を踏み出す。



ゆえに邪悪なるもの、一切よ。ただ安らかに息絶えろ



その祈りの名は「森羅超絶、赫奕と煌めけ怒りの救世主」(Raging Sphere savior)
森羅万象を破壊してでも救いたがる、煌めく狂人…天下無敵の光の救世主が地上に顕現した。
ヘリオスの目的はただ一つ。全人類と意識を接続、対話し聖戦の真実の全てを共有すること。そして彼らが求めるものを知った上でそれに応えることである。
勝手に人々を救いたがる英雄の一歩先。衆生と繋がり、偽りない願いを直に受け止め判断する理想的な指導者。…なのだが。


やはり問題あるだろうか?

大有りなんだよ、この馬鹿が


それの何が問題なのかと言えば、ヘリオスと接続しただけで人間の心は焼かれるということだろう。例え敵意が無かろうと、太陽は距離を間違うだけで人を蝕む。レインの考えではおそらく人類の9割は死ぬ。

そんな地獄の到来を防ぐべくレインは単身ヘリオスに戦いを挑み、烈奏の力に押されながらも闇の相性差と光の覚醒の合わせ技という反則によりヘリオスの頸を落とすことに成功した。
が、真価を発揮した烈奏により致命傷が砕け消失。打つ手もなく光の刃に追い詰められ、そして…


それに、先程から守る守るといったいなんのつもりでいる?俺やおまえがいなければ、奴は立てないような男だとでも思っているのか?冗談も休み休み言うがいい

自覚しろ。依存しているのは貴様の方だ。奴はおまえが必要とされるための道具などでは断じてない――俺の比翼を侮るなッ!


信じるがゆえに道を別ったヘリオスと、命を彼を懸けて守ると叫ぶレイン。そのどちらがより純粋にアッシュの強さを評価しているのかといえば、それはヘリオスであった。力でも、彼への想いでさえも及ばなかったレインは奈落へと転落していくのだった。



だがそんな救世主の元に現れた世界変革への最後の壁。レインと想いを同じくし、誰よりも優しい極晃星を得て、彼の片翼は舞い戻った。
新西暦の存続を占う戦いは究極の多様性と究極の個のぶつかり合いだった。現存する星、滅びた星、滅びの極晃星、英雄…数多の星の乱舞でさえヘリオスを止めるには至らない。最後の激突は共に剣技。この一瞬、対峙するは極晃奏者ではなく2人の剣士。上を行ったのは空間を鞘に見立てた神速の居合ではなく、(ムラサメ)の皆伝へと至った弟子が放つ、剣の極みであった。

それでも終わらない。光の後継者は倒れない。敵が自分を超えたなら…ましてそれが誇るべき片翼であるのなら…彼に並び立つために、道理の全てをねじ伏せ再び燃え上がる。
誰がなんと言おうとも、星の救済者(スフィアセイヴァー)は無敵なのだ。御伽話の英雄は現実の破壊者として、道理や秩序を塵殺する。
物語においてどんなに強い悪役も主人公には勝てないように。勝負を競う限りにおいて、ヘリオスを超えることは如何な存在にも不可能だった。
何をどう足掻こうと、彼には決して敵わない。



ゆえに――


そう、まだだ。俺たちは答えを出せてなんかいない

だからもう少し続けてみよう――すべてはまだまだ、ここからさ


勝負を競う限りヘリオスは無敵。だからアッシュの取るべき手段は…したかったことは打倒ではない。 
だからこそ烈奏を相手取って尚、界奏に敵は無い。
驚くべきその答えにヘリオスは眼を見開き、ほんの少しだけ微笑みを浮かべて……



―――いいだろう、ならば説得してみせろ

だが忘れるな。最後に勝つのは、必ず俺だということを



救いたがりの救世主は、その歩みを一旦止めたのだった。











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