不思議な春のかぶと虫(名探偵コナン)

登録日:2020/04/08 (水) 07:24:41
更新日:2020/05/08 Fri 19:29:09
所要時間:約 9 分で読めます





なんでこんなところにカブトムシがいるんだ…

しかもこんな季節に…


『不思議な春のかぶと虫』とは、『名探偵コナン』において江戸川コナンが解決した事件の名称である。
原作にはないアニメオリジナルエピソードで、第360話として2004年5月17日に放送された。
脚本は岡部優子。


※以下ネタバレが含まれますので、未視聴の方はご注意ください。


【ストーリー】
日曜日の早朝。コナン達は元太に誘われ、ペットショップ「インセクト」を訪れる。
店は閉まっていたようだがシャッターが少し開いていたので、店長の白井実と約束をしていたという男性・二宮俊哉と共に店内に入っていった。
すると奥から1匹のカブトムシがはい出てくるが、その直後にコナン達は店の奥で白井の他殺体を発見してしまう。
捜査に来た佐藤に現場から追い出されたコナン達は、店に置いてあったチラシからぐんま昆虫博物館に事件の手がかりがあると考える。
そこに非番だった高木が通りがかったので、彼の車で博物館のある群馬県へと向かう事にした。

博物館に到着したコナン達は、カブトムシ盗難事件を捜査中の山村と出会う。
被害者であるカブトムシ研究家の榛名三郎と博物館職員の荒木豊は白井の事を知っていたが、彼について悪い印象しかもっていなかった。
その後コナン達は捜査にやってきた佐藤と合流。佐藤から事件の話を聞いたコナンは、トラックの状態等から東京の殺人事件と群馬のカブトムシ盗難事件には関連があると考え…。


【事件関係者】

  • 白井実(しらい みのる)
CV:宝亀克寿
ペットショップ「インセクト」店長。41歳。
ぐんま昆虫博物館からカブトムシを仕入れて売っていたが、カブトムシを金儲けの道具としか見ていないようで、榛名達からの評判は悪い。
今朝10時頃、何者かに絞殺された状態でコナン達に発見される。
死亡推定時刻は昨夜の9時から10時の間。首を細いもので絞められていたが、店内からは凶器らしきものは発見されていない。また亡くなった時間の割には体温の下がり方が大きい。
遺体は店の奥にあったが、遺体の状態等から別の場所で殺害された後で店内に運ばれたと考えられた。
ちなみに明け方の5時にシャッターの開く音を近所の人が聞いており、遺体のポケットには蓋のない小瓶が入っていた。

  • 二宮俊哉(にのみや としや)
CV:沼田祐介
ペットショップ「インセクト」の客。23歳。
昨日の6時頃に電話で白井とカブトムシの入荷の件で話をしていた。その際に店のカエルの鳴き声を聞いていたが、それ以外は特に変わった事はなかった。
電話で日曜10時に白井と会う約束をし、店の前にいたコナン達と一緒に店内に入るが、そこで白井の遺体を発見する事となる。
白井の死亡推定時刻の頃はアルバイトをしていたので容疑者から外れている。

  • 榛名三郎(はるな さぶろう)
CV:滝雅也
カブトムシ研究家。58歳。
温度調節を利用したカブトムシ育成法を考案し、それによりカブトムシを1年中羽化させる事に成功している。
カブトムシを通じて、子供達に命の大切さを知ってもらおうと思い研究を続けている。
荒木と共にトラックにカブトムシを積んだ後、目を離した隙にトラックごとカブトムシを盗まれてしまう。
その後は車で一晩中トラックを探していたが、結局見つけられなかった。
翌日発見されたトラックの荷台には、見覚えのないコルク製の蓋が落ちていた。

  • 荒木豊(あらき ゆたか)
CV:子安武人
ぐんま昆虫博物館職員。32歳。
カブトムシを盗んだ犯人に憤りを感じている。
トラックが盗まれた後はすぐに警察に通報していた。
元太達&山村に博物館のストラップをあげていた。

  • 石田隆志(いしだ たかし)
CV:緑川光
昆虫雑誌「昆虫倶楽部」編集者。25歳。
昨日夕方6時頃まで博物館で取材をし、それから東京に帰っている。カブトムシ盗難事件はその後で起きている。
取材の時に博物館のストラップを貰っていたが、その後で知り合いの子供にあげている。
白井が殺されたと聞くと、彼の事は知らないので殺人事件には関係ないと主張する。


【レギュラー陣】

ご存知主人公。
高木に群馬まで乗せていってもらおうとしている元太達に呆れつつも、事件の核心に迫るために一緒にぐんま昆虫博物館に向かう事に。
博物館のストラップを貰った時にある事に気づき、事件の犯人と凶器を見抜く。

ご存知純真小学生。
元太が見つけた“かわいいヤツ”を見て「かわいくな~い」とドン引きする。
荒木からコナンのぶんのストラップも貰い、それをコナンに渡して「お揃いね!」と喜ぶ。

ご存知探偵団団長。
ペットショップ「インセクト」で“かわいいヤツ”を見つけたので、コナン達にそれを見せるために店を訪れる。
かわいいと言っていたのは大きなカエルであり、それを見せられたコナン達は微妙な反応をしていた。

ご存知天才小学生。
山村が榛名を犯人扱いすると、誰よりも声を荒げて榛名の事をかばっていた。

ご存知一課のマドンナ。
ペットショップ殺人事件の捜査を担当。
捜査を進めるうちにぐんま昆虫博物館に手がかりがあると考え、はるばる群馬まで赴く。

ご存知高木君。
今日は非番であったが、たまたま出くわした探偵団に言われるままに関越自動車道に乗り、群馬まで行く事に。
トヨタ・パブリカに乗っていたが、エアコンを搭載していなかったので元太達に不満を言われていた。
佐藤に馴れ馴れしい山村を見てつい嫌な顔をする場面も。

群馬県警刑事。今回がアニオリ初登場。
カブトムシ盗難事件の捜査を担当。
元太達には「殺人犯を逃がしてしまった刑事」として認識されている。
殺人事件の犯人を榛名だと推理し、動機はカブトムシを盗まれた恨みと考えるが、そのせいで元太達に責められる事となる。
その後はこのままでは収拾がつかなくなると考えたコナンによって、麻酔銃で眠らされ探偵役となった。


【その他の人物】

  • 寺島(てらしま)
CV:遠近孝一
警視庁捜査一課刑事。
白井の遺体から蓋のない小瓶を見つける。


以下、事件の真相。さらなるネタバレにご注意ください


























あいつ…いつもいつも僕のことをバカにしやがって…


  • 石田隆志
今回の事件の犯人。

白井と組んでカブトムシ運搬用トラックを盗むが、逃走中に取り分の話になり、「何もしてないから取り分は1割だ」だと言われる。
そして「お前いつも俺の後をくっついてくるだけで、ぼーっとして金を分けてもらえるんだからいいよなー。ありがたく思えよ!」と吐き捨てられた。
これに頭にきた石田はつい白井に掴みかかるも、白井に激しく抵抗される。
その際に携帯電話のストラップを引き千切られてしまうが、咄嗟にストラップで白井の首を絞めて殺害した。
その後は強盗殺人に見せかける事を思いつき、明け方の5時に白井の店に行き、白井の遺体を運び込む。
そして強盗が入ったように見せかけるために部屋を荒らし、東京の彼の店で殺害されたように見せかけてから、夕方までにぐんま昆虫博物館に戻り自分のアリバイを完成させようとした。

白井が二宮をアリバイ工作に利用していた場面を見ていたので、彼のアリバイ工作を自分のアリバイに利用しようと考えた。
だがこのままでは死亡推定時刻によって偽装がばれてしまうので、カブトムシ運搬用トラックを使って死亡推定時刻をコントロールしようとした。
このトラックの荷台には温度調節用のエアコンがついており、石田はカブトムシを下ろした後でそれを操作し、冷房を入れて冬と同じ温度にする。
死後体温は普通1時間で1℃下がるが、冬の気温であればもっと短い時間で体温が下がる。
それによって死亡推定時刻を夕方6時頃まで早め、白井が二宮に電話していた時間に合わせようとした。遺体の体温の下がり方に不自然なところがあったのはこのためである。

運搬用トラックが使用された証拠に、白井の髪の毛にはトラックの荷台に落ちていた腐葉土が付着しており、白井の持っていた瓶にピッタリはまる蓋も荷台の中に落ちていた。
だが死亡推定時刻は体温以外からでも、死斑や死後硬直等で正確に割り出す事が出来る。
これにより本当の死亡推定時刻は昨夜の9時から10時の間だと割り出されたので、佐藤は「警察を甘く見たわね」と静かに怒っていた。

博物館へ取材に行く約束をしていたので、トラックを運転して山中に乗り捨て、何食わぬ顔で博物館に顔を出した。
高木から白井が殺害されたと聞くと「白井の事は知らない」と言うが、二宮が石田の編集している雑誌の地図を頼りに店に来た事をコナンが覚えていたので、コナンに目をつけられる事となる。
また先程カブトムシの注文をしてきた客に「オス 売り切れ」とメールをしているところもコナンに見られていた。

白井と争った時にストラップを引き千切られたため、石田の携帯電話には白井の指紋が付いている可能性が高かった。
またその際に白井に強い力でストラップを引っぱられたので、白井を殺害して数時間が経った現在でも首の後ろにその時の跡が残っていた。
この跡と白井の首についていた跡が一致するはずだと山村(コナン)に断言されると、カブトムシ泥棒と白井殺害を認めてその場に崩れ落ちた。

  • 白井実
6時頃に東京の店で二宮と電話をしていた彼に、7時頃に群馬でカブトムシ運搬用トラックを盗む事は不可能のように思えるが、実は二宮と電話をしていた時にはぐんま昆虫博物館の近くにいた。
アリバイトリックは至極簡単。あらかじめ二宮に6時に電話するように言っておき、店の電話を携帯電話に転送し、瓶に入れて持っていたカエルの鳴き声を彼に聞かせるだけ。
このカエルは元太が「かわいい」と言っていた例のカエルであり、鳴き声を聞かせた後で「店のカエルが鳴いている」等と言って、その時には間違いなく店にいたと二宮に思わせようとしたのである。

二宮を利用してアリバイ工作を行い、石田と共謀してカブトムシを盗み出す。
だが逃走中に石田をバカにする発言をしたせいで石田と争いになり、ストラップで首を絞められ殺害されてしまった。


【その後】
事件が解決し、東京への帰路についたコナン達。
だがコナン達少年探偵団は快適な佐藤の車に乗ったので、一人寂しく後ろをついてきていた高木は「こっちには誰も乗ってくれないのかよ」とすねていた。
そんな事を言っていると後ろからくしゃみが聞こえ、山村がひょっこりと顔を出す。
まさかの人物の登場に驚いた高木は、状況が理解できていない様子の山村に東京へ向かっている事を伝える。
すると山村はすぐに引き返すよう高木に頼むが、もう関越自動車道に乗っていたのでどうする事も出来なかった。

山村が車内で大騒ぎしたせいで、高木の車は右往左往の大暴走。
それに気づいたコナン達は、「何やってるのかしら高木君」「目立ちたいだけじゃねーのか?」「安全運転しろよな…」と冷ややかな目で見ていたのだった。

ちなみになぜ山村が高木の車に乗っていたのかは特に明かされないまま終わっている。…どうでもいいか。





追記・修正はカブトムシを飼ってからお願いします。

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