登録日：2021/03/15 Mon 02:32:33
更新日：2025/04/28 Mon 19:15:38
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これは、一風変わった
2つの部活の物語であり、
小さな正義の物語である。
『ティンクルセイバー』とは、藤枝雅による変身ヒロイン漫画作品シリーズ及び、その作品に登場するスーパーヒロインの名前。
☆概要
近未来の東京湾に浮かぶ人工島「美咲輝学院」を舞台に世界征服を目論む「世界征服部」と彼らの活動を阻止する「正義の味方部」との対峙構造を主軸とした学園系バトル漫画であり、今でこそ百合作家で知られている藤枝氏の作品としては珍しく、当時まだ百合というジャンルが馴染みがなかったこともあり百合描写がほとんど描かれておらずそれもあってか男性が多め、一方でほのぼのとした明るいコミカルシーンや白熱するバトルシーン、時折シリアスで重いシーンも展開されるのが特徴。
当初は作者の同人サークルで発表された同人作品だったが、後にこれと並行する形で雑誌連載作品としてリニューアルされ、その後諸事情により連載誌や連載体制の変更を繰り返しながらも連載された。
☆シリーズの変遷
【ティンクルセイバー】
1995年に発表されたシリーズの基礎となった同人作品。通称『無印』。連載期間は1995年～2003年、およそ8年強。
『ティンクルセイバー創刊号』から始まり、『季刊雅』で終盤近くまで連載されたが、後述の商業誌連載化が決定したのを境に2003年の季刊掲載を最後に半分打ち切りに近い形で連載を終了。
なお、残りの構想プロットも既に完成済みのため、終盤の結末を含め今後の執筆は下記のシリーズで行うとのこと。
【ティンクルセイバーNOVA】
2004年に『ZERO-SUM増刊WARD』（一賽舎（現：一迅社））に連載された作品。全4巻+α。
2001年にプロモーションブックという形で同人作品として発表され、2004年春号（5月号）にて連載を開始。後に2005年にて同じく一迅社発行の『
月刊コミックREX』の創刊に伴い移籍、REXの看板作品の一つとして読者の心を掴んだ。連載期間は2004年～2015年、およそ11年弱。
タイトルは無印同様『ティンクルセイバー』だったが、単行本発売に伴い現在のタイトルに改題された。
内容は上記の無印をベースにしつつもストーリー構成をフルリメイク（設定の見直しや新キャラ・新エピソードの追加など）したものとなっており、また新たに設定された「極光」により一層迫力を増した味方部と征服部のバトルシーンや、あと当時のみやびんの画力の進化もあって味方部・征服部の女子たちが超かわいいのと無印以上に飯テロをぶっ込んでくるのが最大の特徴。
また、藤枝氏がドラマCD好きということもあって限定版や特定店舗購入特典としてドラマCDが付属され、こちらも人気声優が多数出演しており、いっそのことアニメ化もしてほしいという読者の皆さまの声も少なくないが、当のみやびんは「ドラマCD版より製作費掛かるからティンクルのアニメ化はない」とあまり望んでない模様。
実は2005年にアニメ会社から本作のアニメ化の企画が持ち出されていたらしく、2008年に放映を予定されていたが、3ヶ月に駆けてアニメ用設定画を用意した頃にはいつの間にかその企画が立ち消えになっていたそうな……。
☆休載、そして…
人気作品であるが、2008年辺りから作者が体調を崩しがちになったことから
休載期間が某HUNTER漫画並に長いことでも有名だったりする。
月1→隔月→不定期と連載を変えながら続いていたが、2015年2月号で休載してから再開の目処が立っておらず事実上の打ち切りになった。
このことに関して作者はTwitterで「今の自分ではあの作画の維持ができなくなり、連載再開は難しい状況になったので、実質的に打ち切りとなる」と明かしており、今後の展開についても「もうREXさんでやらせていただけるとは考えてないし、連載はできない」と
半ば諦め気味に述べている。
一方で「何かできることがあるかも」とも語っており、休載から10年が経った2022年6月、作者のTwitterにてティンクルセイバーNOVAの執筆を同人作品として再開することを発表。
連載再開はほぼ不可能な状態だと思われた本作が、10年もの沈黙を破り、同人作品という形で令和の舞台に復活したのである！
この発表により、誰もがREXでの連載再開はもはや絶望的と半ば諦観していた多くのファンの皆さんを大いに歓喜させたのだった！！
内容は、単行本5巻に収録予定だったREX掲載分を収録。また、タイトルも『ティンクルセイバーNOVA REMNANT』と副題が追加。これにより連載版としてはひとまずの締めくくりとなった。
なお、本作が同人作品として復活した理由として、夏に開催されるコミケが100回目を迎えるため、原点回帰として本作の執筆再開に至ったとのこと。
【ティンクルセイバーHEIR】
同年12月、2023年が始まろうとしていた矢先、TwitterにてティンクルセイバーNOVAの続編として発表されたシリーズ最新作。
『REMNANT』から地続きとなる形でストーリーが進み、タイトルも当初『ティンクルセイバーNOVA REUNITE』という仮称だったが、『NOVA』から引き継ぐという意味合いを込めて現在のタイトルに決定し、またタイトルロゴも『NOVA』のものを踏襲しつつも新規のものにリニューアルされた。
制作体制についてはREXでの連載再開は未だに態勢的にも体力的にも難しいようで、今後はKindleを中心に連載を進めていく模様。
また、連載方式については当初は季刊雅の掲載作品として連載する予定だったが、Kindle上で見つけやすいように単独作品として連載することになったそうな。
☆あらすじ
今より近い未来。
東京湾上の埋立地に建てられた学園都市「美咲輝学院」は星徒の自主性を重んじる校風「自由自在」が知られており、特に部活動に関しては学院といえども干渉が許されないほど各部に様々な権限が与えられ、特筆すべき成績を修めた星徒は学院の管理組織「星徒会」から「極星」と呼ばれる称号を与えられていた。
その中でも、学院を制圧してそこを足掛かりに世界征服を果たそうとする部活「世界征服部」が学院内のあちこちの店や施設を征服しようと企んでいた。
そんな彼らの野望を阻止するべく、学院の高等部に通う食いしん坊少女・鈴鳴はやなは、自身のクラスの担任で保健教諭の藤代霧瀬が設立した征服部に対抗する部活「正義の味方部」に入部し、霧瀬が開発した戦闘衣装「アクティブドレス」を装着して正義の味方「ティンクルセイバー」として活動を開始した。
☆登場人物
- 鈴鳴はやな(すずなり はやな)／ティンクルセイバー→ティンクルセイバーNOVA
本作の主人公。「はらぺこ姫」と称されるほど食いしん坊少女。極星「銀」の所有者で、極星名は「銀星姫」。
普段のお気楽で大食いな面に反して実は高い身体能力の持ち主で、味方部に入る前は新体操部に入っていたが、とある事情により所属していない。
え、髪の色前半と後半で変わってる？読者の見方が変わっただけです！
はやなの関係者だけが知っている新体操部に入らなかった理由は、極星は各部に着き一つまでというルールがあることを知り、入部を断念したため。
はやなに憧れる、なぎなた部所属の長身の
作者が同人誌版を制作していた頃の推しの子少女。極星「
蒼」の所有者で、極星名は「
蒼雷」。
大和撫子然とした立ち振舞いとは裏腹に実は大の極星マニアというミーハーな一面も。
1年生ながら陸上部のエースを勤める小柄な少女で、部長に無理矢理継がされた極星「赤」の所有者。極星名は「赤陽」。
- 歌音ブライトクロイツ(かのん - )／ティンクルセイバー
どこか不思議な雰囲気を漂わせた、演劇部に所属する少女で、「歌姫」と称されるほどの歌唱力の持ち主。極星「翠」の所有者で、極星名は「翠月」。無印では大活躍したのにNOVAに出られなかった人その1。
苗字から察する通り、征服部の部長・夕霞の妹である。
輝紗と同じ部活に所属する少女で、元・極星「翠」の所有者。極星名は輝紗と同じ「翠月」。無印では大活躍したのにNOVAに出られなかった人その2。
正義の味方部の顧問を勤めるヒーロー・
ロボットマニアの女性で、はやなと葵のクラスの担任。
アクティブドレスの開発者でもあるが、基本的に
ダメ教師感たっぷりなアホの子。
はやなと常に行動を共にする少女。
母・京月都(きょうづき みやこ)は著名ファッションデザイナー。
世界征服部の部長を勤める少女。星徒会の副会長も勤めている。
基本的に悪の首領然とした姿勢を崩さないが、オフの時は一転して穏やかな人柄に変わる。
征服部の副部長を勤める、手品に長けた温和で紳士的な性格の青年。同人誌版では言及されてないけど極星「桃」の所有者で、極星名は「桃幻」。
指揮能力には乏しいが、誰にでも紳士的に振る舞う人柄から部員の信頼も厚い。
夕霞を心酔する中性的な風貌の夕霞教青年で、ナイフ投げや策略に長けた極星「紫」の所有者。極星名は「紫閃」。
幹部級部隊「極星衆」のリーダー格だが、当たりの強さや手段を選ばない行動から部員たちから反感を抱かれることが多い。ストーリー終盤からASSを身に纏う。
ちなみに、ドラマCDのとあるエピソードでは夕霞と一緒に大会に参加したさから女装して大会に参加するなんて行動を執ったことも。まあ、違和感ないっちゃあないんだが…。
ロボット研究部に所属する正々堂々とした戦闘を好む極星「白」の所有者の少女。極星名は「白煌」。
サポートシステムの開発者でもあり、活動時はVSS「聖」を身に纏う。
気弱で泣き虫な性格をした、あきの親友の少女。極星「黒」の所有者で、極星名は「黒帝」。
活動時はVSS「静」を身に纏い、魔法とも呼ばれる他の部員とは一線を画した能力を持つ。
気付いてないかもしれないが、彼女は魔女と巫女の孫娘(父さんはちゃんといます)。
短気かつ好戦的な空手部所属の武闘派の青年で、極星「朱」の所有者。極星名は「朱砂」。
ストーリー中盤からPSS「鉄」を身に纏う(後にPSS「鉄・改」に替える)。
新体操部から掛け持ち入部したマイペースな関西系(神戸寄り)少女で、極星「桜」の所有者。極星名は「桜流」。
はやなとは、同じ部活のかつての同輩にして良きライバルで、戦闘時はVSS「桜」を身に纏う。
- 新井祐之介(あらい ゆうのすけ)、松田七月男(まつだ なつお)、野島真由美(のじま まゆみ)
祐之介と七月男は九郎の部下の大アホ青年コンビで、七月男ははやなのファン。同じく部下の真由美は活動状況の記録を担当しており、橙也とは幼馴染み。
- 重政由里恵(しげまさ ゆりえ)、草香千尋(くさか ちひろ)、八丈みま(はちじょう みま)
遊一筋の諜報員三人娘。
あきが製作した侍型の疾風とくノ一型の旋風からなる護衛ロボット。無印では大活躍したのにNOVAに出られなかった人その3&その4。
【学院の方々】
二刀流を得意とする元・極星「
紅」の所有者の少女で、はやなの師匠。極星名は「
紅蓮姫」。
律とは宿命の
ライバルにして恋人。
超マイペースながら冷静沈着な元・日本舞踊部の青年。元・極星「銀」の所有者で、極星名は「銀麗覇」。
はやなの師匠であり、稜の兄でもある。
星徒会の会長を勤める少女で、さつきの姉弟子。元・極星「蒼」の所有者で、極星名はさつき同様「蒼雷」。
はやなが最初に戦った剣道部の青年で、極星「紅」の所有者。極星名は「紅刃」。
久遠の弟子で、はやなにとっては弟弟子に当たる。
2年前に星徒会の会長を勤めていた少女で、鈴鳴家の長女。
現在は絵本作家として活動中。
歌音と行動を共にする女性で、九郎の姉。元・極星「桃」の所有者。極星名は九郎同様「桃幻」。
美咲輝学院と何らかの関連性を持つ女性。
実は征服部部長である夕霞とも交友関係にあり、夕霞にとっては数少ない理解者でもある。
報道部の部長を勤める少女で、鈴鳴家の次女。
情報通でもあり、「美咲輝のデータバンク」とも呼ばれている。
- 美森茜(みもり あかね)、雪峰裕己(ゆきみね ひろみ)、姫瑠璃舞琴(ひめるり まこと)
はやなの極星「姫」を狙う星徒群で、茜は極星「藍」、裕己は極星「黄」の所有者。極星名は「藍音」（茜）、「黄輪」（裕己）。
☆用語
本作の舞台である東京湾に浮かぶ人工島「美咲輝区」にある非常識レベルな超巨大学園都市。
ヒーロー・ロボットマニアの霧瀬が自らを顧問として設立したイロモノ部活動その1。
当初は全く部員が集まらず半分休部状態だったが、世界征服部の活動を皮切りにはやなが入部した事でようやく活動を開始した。
ただ、霧瀬のポリシーで男子部員は入部お断りだけどな！
霧瀬が開発した正義の味方部の戦闘衣装。略称「AD」(ActiveDress)
夕霞を部長とする、学院内の店舗や施設の制圧活動を行うイロモノ部活動その2。
設立理由や構成メンバー、行動目的は一切不明という徹底とした秘密主義で形成されているが、夕霞は「征服という行為があること」を知らせることが重要だと述べている。
あきが開発した世界征服部の戦闘衣装。略称「SS」(SupportSystem)
試作型の「PSS」、中間型の「ASS」、完成型の「VSS」の3種類に分類されている。
美咲輝学院各学部に存在する星徒の代表管理組織。
ちなみに高等部星徒会の現在のメンバーは5人ほどが征服部のメンバーだったりする。まぁ、極星は部活の代表だから星徒会に入ってても不思議じゃないが…。
美咲輝学院の部活動において特筆すべき成績を修めた星徒が星徒会から贈られる称号。
全部で朱、紅、蒼、銀、紫、白、黒、緋、桜、赤、茶、桃、青、灰、藍、黄、翠、藤、金、緑、水、空、碧、菫の24種類(ちなみに各学年のクラスも24組)。
名前は基本的に「色」と「志」の2文字で構成されているが、中でも最高の極星男女各1人には特例として3文字目「覇」と「姫」が与えられる(男子の場合は「覇」、女子の場合は「姫」)。
極星が本気を出した際に発生する発光現象。
その正体は、発光現象として具現化されたイメージ。
- ずーっと前からやってた感じの作品だけど、結局完結はしたんだろうか･･？ -- 名無しさん (2021-03-15 14:11:16)
- 藤枝作品では貴重な、レギュラーキャラに男性がいる作品。ところでドラマＣD全部持ってる人とかいる？ -- 名無しさん (2021-03-15 21:53:59)
- 藤枝さんが原作、作画を別の人に役割分担すればもしかしたら・・・ -- 名無しさん (2021-03-17 01:34:18)
- 源久也さんとかね -- 名無しさん (2021-03-17 17:41:58)
- 項目名を「ティンクルセイバーシリーズ」に変更しました。 -- 名無しさん (2025-01-13 02:23:49)
最終更新：2025年04月28日 19:15
