逆転の帰還(逆転裁判5)

登録日:2021/08/04 Wed 01:30:36
更新日:2021/09/01 Wed 23:05:30
所要時間:約 31 分で読めます





七つの海を~大冒険!

虹色サンゴにゴツゴツ洞窟

海の底へもひと潜り

大航海の始まりさあ!


『逆転の帰還』とは『逆転裁判5』の特別編である。
2013年8月15日より有料DLCとして配信されたストーリーで、時系列上は第2話第3話の間のストーリー。
8年ぶりに弁護士に復帰した成歩堂の最初の依頼としてシャチの弁護を担当するというトンデモストーリーである。
さらに綾里春美との再会に、いろいろとブッ飛んだ証人や意外な結末などDLCでありながら凝った展開が待ち受けている。


※以下ネタバレが含まれますので、未プレイの方はご注意ください。

■ストーリー

7月20日。
成歩堂龍一は弁護士バッジを取り戻し弁護士に復帰した。その一方、王泥喜法介と希月心音はテレビで録画した荒船水族館の海賊ショーに夢中になっていた。
そんな中その海賊ショーに出演していた荒船水族館の”船員”・羽美野翔子が成歩堂なんでも事務所にやって来た。
彼女は友達が荒船水族館の”船長”・荒船良治の殺害容疑で逮捕されてしまい死刑になりかけていると話す。さらにいくつかの弁護士に相談したがどこも断られ続けていた。
”味方が1人もいない悲しさと、孤独な感じ”を助けるために弁護士になった成歩堂は彼女の期待に応えるために、早速心音を連れて荒船水族館に向かった。
水族館に到着した成歩堂だったがその容疑者はなんとシャチだった。シャチの荒船エルは良治を死なせてしまった罪で殺処分されそうになっていたのだ。
戸惑いながらも何とかエールの無実を証明したい成歩堂だが、警察はあくまで管理不行き届きによる”事故死”であると判断し裁判は行われない。
そのため成歩堂は現場の調査をし、事件性があると証明すると約束。番轟三刑事もそれに応え現場の調査を許可した。
再会した綾里春美の協力を得つつ、成歩堂は現場で血痕つきの金貨を発見。これが凶器として使用されれば人間の犯行の可能性が浮上し事件性が生まれる。
この捜査状況を聞いた夕神迅検事はシャチの犯行を立証するために裁判を起こすべくエールを起訴した。
こうして成歩堂は前代未聞のシャチの裁判の為に8年ぶりに弁護士として法廷に立つのであった――


■登場人物

〇弁護側

成歩堂なんでも事務所の所長。
とある人物との”大事な約束”の為に弁護士資格を取り直し弁護士に復帰した。
事務所を訪ねてきた羽美野翔子からシャチのエールの弁護を依頼された。
言葉が通じない相手を信じぬくことが出来るか不安になったが、調査をしていくうちに人間の犯行の可能性のある証拠を発見。エールの無実を信じて8年ぶりに弁護士として法廷に立つ。
なお本話で10年前に貰ったサイコ・ロック用の勾玉の霊力が消えてしまい、久しぶりに会った春美に霊力を入れ直してもらった。

成歩堂なんでも事務所の新人弁護士。
テレビで録画した荒船水族館の海賊ショーに釘付けになりエールの大ファンになっていた。
動物セラピー等動物が人間のココロを癒してくれる事例を知っており、動物にもココロがあると信じ、エールの無実のために戦うことを決意し成歩堂の助手を務める。
サイコ・ロックのことを初めて知ったが「サイコーにロックな音楽」という意味だと思っている。

成歩堂の旧知の仲の霊媒師のタマゴ。
みぬきより少しだけお姉さん(1歳差)なので、彼女の世話の手伝いをしていた。
王泥喜や心音とは今回が初対面。さすがに成長したのか女性を連れているだけではもうビンタはしない。
エールの事件の調査にも協力的で、霊力が無くなった勾玉に再び霊力を与え使えるようにした。
修学旅行で荒船水族館に来ていたが、迷子になってしまい従業員専用通路に入ってしまった。その時に飼育員の伊塚育也とぶつかり、彼が持っていた餌の魚を全身にかぶってしまった。この一件は育也との秘密にしていたが、成歩堂にサイコ・ロックを解除され彼に話した。
全身から魚の臭いが漂ってしまったが、そのおかげで(?)ペンギンのライフルと仲良くなった。

成歩堂なんでも事務所の熱血弁護士。心音と一緒にショーに夢中になっていた。
今回は事務所のお留守番兼成歩堂のいじられ役。

成歩堂なんでも事務所のマジシャン。
学校に行っているので名前のみの登場。弁護士バッジを付けた成歩堂を「生き生きしてる」と評した。


〇被告人(?)

  • 荒船エル(あらふね - )
荒船水族館のアイドルであるシャチ。愛称は「エール」
トレーナーの翔子と共に「海賊姉妹エールズ」という役を演じ海賊ショーを行っており人気を博している。ちなみに彼女は姉役。
ヒトデ型のペイントと付けヒゲ、海賊帽を身に着けている。
ジャンプにダンス、バレーボール等多才な芸を持ち、さらに秘密の芸として《人命救助の芸》*1がある。一曲だけだが歌を歌うことも出来、海賊姉妹の歌をキュイキュイと歌う。
プールの中で突然暴れ出し被害者を攻撃し死なせたとされる瞬間を目撃され、殺処分されかけている。
シャチではあるが法廷では被告”人”として扱われる。証言台に立たせる代わりにTV携帯電話に水族館内のエールの姿を中継している*2


〇被害者

  • 荒船良治(あらふね りょうじ)
荒船水族館の館長で、通称”船長”。享年57。
荒船水族館は海賊船をイメージしているので、館長のことは船長、従業員は船員と呼ぶ。
今まで海賊ショーの敵役・黒ヒゲの役をやっており、今度は赤いスカーフをつけた赤ヒゲとしてリニューアルしようとしていた。
伊塚育也曰く「荒くれ物の海賊たちを束ねる大海賊って感じのオヤジ」であり人間も動物も分け隔てなく接していた好人物で船員は皆彼の死に悲しんでいる。
死因は脳挫傷で、全身に打撲痕がある。また衣服はシャチに噛まれたような跡がある。


〇検察側

法曹界の歪み検事。成歩堂とは今回が初対決。
シャチが犯人とされるこの事件に興味を持ち、シャチの犯行を立証するためにエールを起訴した。
本話で鳥好きであることが明かされ、水族館の目玉はペンギンだと主張する。
ペットのギンもよく咆哮したり法廷中の頭に飛び乗ろうとしたりと本編以上に存在感がある。


〇警察側

所轄署の熱血刑事。成歩堂は本話が初対面。
当初は事故死故に事件性が無いと判断し捜査を打ち切ろうとしたが、成歩堂達に説得により”正義”を確かめるために再捜査を行い、現場の調査を許可した。
その他弁護士バッジをつきつけると対抗して警察手帳をつきつけたり、肌身離さず持っていると宣言した証拠品を速攻肌身離すというコミカルなシーンも多数ある。
第5話をプレイした後に本話を始めると、彼の行動が白々しく感じてしまうかもしれない。


〇裁判官

地方裁判所の裁判長。
突然裁判が手配された為事件資料を確認できておらずシャチが被告人であることに驚愕していた。
浦鳥麗華のファンであったが、本の写真が10年前の彼女ものを使用していたため現在の姿にショックを受けている。


〇証人

  • 羽美野翔子(うみの しょうこ)
荒船水族館の船員でエールのトレーナー。22歳。
海賊姉妹の妹役。海賊ショー用のパンクな衣装を身につけており、付け髭をつけると即座に役になりきる。
言葉の端々に魚介類の名前を混ぜ込む独特な喋り方をする。また相手を下の名前で呼ぶ癖があり成歩堂を「リューイチ」と呼ぶ数少ない人物。
エールが良治を殺した疑いをかけられ、無実を晴らしてくれる弁護士を探していたが断られ続けていた。
そこでかつて動物に尋問をしたことがある弁護士の噂を聞き、その弁護士・成歩堂にエールの弁護を依頼した。
裁判ではエールの世話をしながら傍聴していたが途中で証人として召喚され、パフォーマンスを披露する。

  • 浦鳥麗華(うらとり れいか)
事件の目撃者のふくよかな女性。36歳。
興味のない”もの”には目もくれず、成歩堂を”青いの”、心音を”黄色いの”と呼ぶ。
その正体はノンフィクション作家で1年前のシャチの事件についてまとめた《シャチの殺意》という本を執筆した。
事件後も1年以上に渡りシャチについて追っており荒船水族館に足繁く通っており、良治から迷惑がられていた。
当日も調査の為水族館でシャチを見物していたところシャチの”歌”が聞こえた次の瞬間、良治の遺体を目撃しアシカのような悲鳴を上げた。
裁判でも証人として出廷。客用通路からシャチを見ていたら突然暴れ出し被害者を殺害する瞬間を見たと証言する。
ダメージを受けるとコートが風でめくれ上がる。誰得

荒船水族館の新人飼育員。21歳。
細身の体躯に、骨ばった深海魚に似た顔立ち、ベースボールキャップの下に赤いバンダナを被った下っ端海賊のような恰好をしている。
ラッパーでもあり自己紹介はラップ調で行ったり、気の許した相手をブラザーと呼ぶノリの良い性格。
翔子の後輩というより舎弟のような存在で、彼女に想いを寄せているが本人は否定している。
10時10分頃、従業員専用通路に迷い込んだ春美に驚き、エサの魚をバラまいてしまった。彼はこの時間に専用通路にいることを内緒にしたいらしく、このことは春美との秘密にし彼女を「ブラザー」と認めた。
審理中は翔子に代わってエールの世話をしていたが、途中で証言のために出廷。
この証言中に仕事の癖で魚をバラまいてしまい裁判長に注意される。


〇その他の人物・動物

  • ライフル
荒船水族館にいるペンギン。
すぐに脱走しようとする習性により館内で放し飼いにされている。その習性を利用しチラシを配らせている。
人間を見かけると一目散に逃げだしてしまうが、魚が大好物でエサを持っていると寄ってくる。
そのため魚をかぶってしまい全身から魚の臭いがしている春美になついている。


■重要な証拠品

  • ホイッスル
エールに指示を出すための笛。人間には聞こえない音が鳴る。
合図さえ覚えれば誰でも指示を出すことが可能。
ただし、エールが一つの芸をやっている最中に別の芸をさせることはできない。

  • 監視カメラの映像
番刑事が肌身離さず持つ、と宣言した直後に肌身離した事件当時の監視カメラの映像。
エールが被害者に攻撃(?)し、血煙が上がった瞬間を浦鳥が目撃している。

  • エサ
エールやライフルの餌用の魚。アイコンは一匹だが実際は大量にあってとても生臭い。
本作は証拠品つきつけ時の反応が少ないがこれは比較的多くの反応があり、王泥喜にこれで料理するよう無茶振りしたり、心音が春美と勝負しようとしたりする。

  • トランシーバー
ライフルが落としていったサーベル型のトランシーバー。従業員は全員所持している
連絡を取ったり館内放送に使用する。

  • カレンダー
荒船水族館のお土産用のペンギン型カレンダー。
春美も買っていたが育也とぶつかった際に彼のものと入れ替わってしまった。

  • 血痕つきの金貨
シャチ用プールで見つけた海賊ショー用のダミーの金貨。
金貨は全部で300枚あり、全部合わせると約3キロもの重さになる。
成歩堂は「袋にまとめて被害者を撲殺した凶器」であると推理し、エール以外の人間による犯行の可能性を立証し今回の事故に事件性があると証明した。


以下、法廷1日目~探偵2日目までのネタバレにご注意ください




















審理の最中、監視カメラの映像の続きを確認するとエールが何かに頭を打ち付けた後、被害者を咥えて泳いでいる姿が映っていた。
証人の浦鳥麗華は「シャチは頭突きで被害者を殺害した」と証言したが、監視カメラの映像には肝心の被害者が映っておらず、彼女の証言は憶測であると成歩堂は主張する。
ここで夕神は1年前に荒船水族館のシャチがトレーナーを殺害した事件を掘り返す。浦鳥の著書によると1年前にシャチが”頭突き”をした後”噛みついて”殺害したとあり今回の事件と全く同じ状況だった。
得意の心理操作で傍聴人にエールを敵視させ、さらに浦鳥も「海賊ショーの歌を歌いながら、頭突きで殺害した」と確信する。
証拠品とのムジュンが見つからず焦る成歩堂だが、彼女の言葉と感情にムジュンを見出した心音のアドバイスで、浦鳥のココロを暴くことになった。
証言と感情を検討した結果水槽内の血煙が”エールが海賊帽を被った”ことで見えなくなったことがわかり、血煙はエールの頭から出ていたと判明した。
ここから成歩堂は「被害者は浦鳥が目撃する前に殺害されていた」ことを証明するために、浦鳥が事件を目撃した時間より前の監視カメラの映像を確認。だがそこには何も重要なものは映っていなかった――被害者の遺体も含めて。
そう、被害者は監視カメラの作動の10分以上前から水中にいたことになり、これは被害者が浦鳥の目撃よりも前に既に死亡していたことが証明された。
そして成歩堂は血痕つきの金貨を提出し、この事件は人間の犯行の可能性を提示した。
真犯人の目的はホイッスルでエールを操り歌を歌わせ、人間を誘き寄せる、そして頭突きをし遺体に噛みつく動作を第三者に目撃させることでシャチの犯行であるかのように見せかけることだと推理した。

だが、ここで夕神は”被害者の血痕付きの金貨袋”を提出し別の視点から反論する。
夕神は「本当の殺害現場はプールサイドで、シャチが布を引っ張りその上に乗っていた荷物を崩したことで金貨袋が被害者の頭にぶつかった。」と主張、その証拠に布にはシャチの唾液が検出された。
現場に駆け付けた羽美野翔子の証言によると「エールが出した大きな音を聞き現場に向かったところ、赤いスカーフが乗っかった被害者を発見した。」と話す。
しかし成歩堂はスカーフが乗っかった状態で水中に引きずり込まれると、スカーフは体から離れ水中に落ちてしまうことに気付き、
”荷物を落とした後に遺体を水中に引き回した”のではなく”荷物が崩れた時点で被害者は死んでいた”と推理した。
これによりそれまで仮定していた「金貨袋を頭に打ち付けて死亡した」という前提は覆されることになった。
そして本当の死因は、水を張っていないプールへの転落死であると発覚し、凶器が見つからない事も、遺体が底に沈んでいたことも、全身の打撲痕も全て説明がついた。
エールの行動は”ホイッスルで《人命救助の芸》を命令され沈んだ被害者を水面まで運ばせる”という意図があったことが分かり殺人は犯していなかった
そして夕神が手配した最新の解剖記録から死因は転落死と確定しエールに無罪判決が下された。が――


羽美野 翔子!荒船 良治
殺害容疑で、逮捕させてもらうッ!


なんと、エールを救った代わりに今度は翔子の方が殺人容疑で逮捕されてしまった
夕神は初めから人間とシャチ、両方の犯行の可能性を疑っており、成歩堂の立証でシャチを影で操り凶器に仕立て上げた存在、即ちシャチのトレーナーこそが真犯人と確信した。
その他にも事件現場に入れる認証カードを持っていたのは翔子と被害者だけ、事件発生前日から発覚までに入室記録があるのは翔子だけ、事件前に翔子と被害者がある理由で喧嘩をしていた様子を目撃されていることも要員となり逮捕に踏み切った。
必死の抵抗もむなしく翔子は連行され、成歩堂と心音は黙って見ているしかなかった――


  • 浦鳥麗華
昔のトラウマで血を見ることが苦手で、目の前で殺人の瞬間を見て動揺しても、血が見えなくなったことで恐怖が薄れていた。
最終的にシャチの犯行を暴こうとしたら逆に自分自身が犯行に利用されたことが判明。
ショックを受けた浦鳥は服のボタンが全て弾け飛び服がはだけてしまい、成歩堂は頭を抱えた。

  • 伊塚育也
「10時10分頃スタッフルームにいた時、事件現場から大きな音がした。」と証言するものの、その時間に”従業員専用通路で”春美と会っていた証拠をつきつけられあっさり崩された。
「10時10分頃大きな音を聞いた」というのは翔子から聞いた情報で、彼は翔子に疑いの目を向けさせないために自分が代わりに出廷しウソの証言をした。
休廷中に成歩堂達に謝罪し、代わりに召喚される翔子の代わりにエールの世話をするために水族館に帰った。
エールの無罪判決の祝いにエサを大量に食べさせた。

  • 羽美野翔子
遺体が発見された朝、考え事をしており浦鳥の悲鳴と物音のどちらが先に聞いたかはっきりしていなかった。
法廷内でエールの人命救助の芸を披露し傍聴人を感動させたが、逆にそれが彼女の逮捕のきっかけになってしまった。



■ストーリー(後半)

7月21日。
荒船エルの無実を証明した代わりにトレーナーの羽美野翔子が逮捕されてしまい、失意に暮れる成歩堂なんでも事務所。
翔子を弁護し彼女の無実の証明すると決めた成歩堂と心音は再び荒船水族館に調査へ出かけた。
調査をしていくうち、荒船良治の死のちょうど1年前にもシャチのトレーナー・夏風涼海がこの水族館で亡くなったこと、その責任を問われシャチの殺処分要請が出ていたことを知る。
さらに昨日に姿を見せなかった獣医・巣古森学が不審な動きをしていることに気づく。
翌日。事件当日のエールの行動について検討するために、成歩堂はシャチへの尋問を実行することになり――


■登場人物

〇弁護側

  • 成歩堂龍一
翔子の無実を信じており、彼女の無実を証明するために弁護を引き受ける。
ショーステージのホイストを調べた時、「いつか、他人の審理中に法廷の扉をバンッと押し開けたい」とコメントし、実際に後の裁判でこの通りの登場をした。(…が実は過去の裁判ですでに一度実現している。)
審理終盤、シャチのエールを証人として召喚し尋問を行った

  • 希月心音
成歩堂同様翔子の無実を信じており、彼と共に調査に向かう。
浦鳥の本を読んだところ、意外にも読みやすくファンになったらしい。
見知らぬ海賊ショーの歌を歌う浦鳥の前で本来の海賊ショーの歌をムービー付きで披露する。サイドテールを解き海賊団の船長コスチュームが可愛らしい。ついでに成歩堂がしれっと下っ端船員にされている。

  • 綾里春美
成歩堂なんでも事務所に遊びに来ておりみぬきのマジックショーを楽しんでいた。
調査にも同行し成歩堂達の知り合いの刑事にもらったカガク捜査グッズ(ルミノール試薬と指紋検出粉)を使いたくてうずうずしていた。
証人として連行された育也に代わって泊まり込みでエールの世話をし、法廷では彼から借りたTV携帯電話を使い”ちゅうけい”役を務めた。

  • 王泥喜法介
当初はお留守番だったが、成歩堂のお願いでエールの体内にあったカプセルの調査のために引田クリニックに向かった。

  • 成歩堂みぬき
エピソード後半でようやく顔見せ。
水族館の海賊ショーをライバル視し、水中の脱出劇を提案したら成歩堂に本気で止められる。


〇被告人

  • 羽美野翔子
エールの代わりに逮捕されてしまいエピソード後半の被告人となる。成歩堂と心音が弁護を引き受けてくれたことに感激し隠れて泣いていた。
実は心臓病を患っており、引田クリニックに薬をもらうため通院している。
事件当日の深夜4時ごろ良治とシャチ用プールの掃除をする予定だったが、病気のことを知った彼から新しいショーの降板を告げられ大喧嘩する。ショーに出れなくなり悔しくなった翔子は新しいショーの小道具であるドクロ岩をプールに沈めた。
1年前のエールの殺人容疑は事故だと信じており、エールを殺処分しようとする獣医の巣古森学と折り合いが悪く、彼にはプールに入れる認証カードを渡していない。


〇被害者

  • 荒船良治
1年前の事件が原因で《危険生物監視センター》からのシャチの殺処分要請を受けていたが、事故と言い張り跳ね除け続けていた。
また、月に一度、学と共に姿を消しどこかしらに巨額の金を支払っていた。


〇検察側

  • 夕神迅
育也を証人にするために、番の同行で現場に登場した。その姿を見た春美に「最近の検事さんは”ひらひら”より”しろくろ”」と評される。
弁護士を挑発したり、被告人を精神的に追い込んだりとあくどい一面も見せるが、シャチへの尋問にイライラしたりある証言者の変貌ぶりに絶句したりと振り回される場面も多々ある。


〇警察側

  • 番轟三
翔子を逮捕したことで心音に恨まれている。
家宅捜査で入手した翔子の薬を弁護士達に託した。


〇裁判官

  • 裁判長
シャチの召喚に驚愕しつつも、シャチが被告として始まった裁判の行方を見届けるために覚悟を決め証言を許可した。


〇証人

  • 巣古森学(すごもり がく)
荒船水族館に泊まり込みで勤務する獣医。翔子からは”船医”と呼ばれている。40歳。
昨日は《マリリン水族館》*3にヤボ用があったため姿を見せなかった。
サンゴみたいな形に爆発した髪の中にコガタペンギンのスナイパーが顔をのぞかせている。
被害者の良治とは古くからの知り合いで、彼に誘われて獣医の仕事を始めた。目つきと口が悪く喧嘩っ早いが、本心は水族館の船員や動物を大切に思っている。
趣味はエアガン集めで、「ライフル」「スナイパー」「マシンガン」といった物騒な名前は彼のコレクションから取られている。
誰の味方でもない、というスタンスを持ち、法廷でも中立の立場から証言する。

  • 荒船エル
何者かに睡眠薬を飲まされ、危うく溺れかけたが幸いにも大事には至らなかった。
エールのシャチ用プールとショーステージの移動は、海賊旗模様の担架に乗せホイストを使って移動させている*4
審理終盤で”すべての事件のカギを握る関係者”として証人として法廷に立つ(?)ことになる。

  • 伊塚育也
翔子が逮捕されたことで取り乱し、一瞬だが成歩堂達に詰め寄った。数日前エールが翔子を咥え、彼女が胸を押さえて苦しむ姿を目撃したせいでエールの無罪には未だ懐疑的である。
再び証言者にするために夕神達に連行されたものの、翔子を有罪にさせることを恐れ証言を拒否し続けていたが…


〇その他の人物・動物

  • 浦鳥麗華
被害者の知人から依頼を受け、1年前の事故を調査していた。その事故からちょうど1年経った日に今回の殺人事件に遭遇した。
自分が聞いた海賊ショーの歌をムービー付きで歌ってくれる。やけにノリノリでしかも上手い。
しかしそれはこれまで聞いている海賊ショーの歌とは違う歌だった。

  • ライフル
スナイパーの親ペンギンで子供を探すために脱走を繰り返していた。学に子供を取られたと認識し、執拗に彼に攻撃を仕掛ける。
胃の中にお守りが入っており、何故か足の裏がピンク色になっている。

  • スナイパー
学の髪の中から狙撃手のように顔を覗かせているコガタペンギンのヒナ。ライフルの子供。
コガタペンギンは普通人間には懐かないが、生まれた時最初に見た学を親だと思い込んでいる。
興奮すると髪の中で暴れまわりそのたびに学は手を焼いているが、はたから見るとじゃれ合っているように見える。

  • 夏風涼海(なつかぜ すずみ)
一年前の7月20日に亡くなったシャチのトレーナー。
翔子の先輩トレーナーで、翔子からは「スズ姉ェ」と呼ばれていた。
ショーの最中にシャチに咥えられ水面に運ばれた時には既に亡くなっていた。この時持っていたトランシーバーにシャチの歯形が付き、これを良治が形見として事件の日まで使用していた。
シャチに芸を教え込んだのも彼女で、練習風景を翔子にTV携帯電話で撮影してもらい、その動画を恋人に送付していた。

  • 引田院長
過去に成歩堂が入院していた引田クリニックの院長。王泥喜の台詞中に名前が登場する。
この院長が本物の引田院長なのか、自称・引田院長なのかは不明。だが、王泥喜は本物の院長にあったことが無いうえ、病院に通っていた若い女性について詳しいのでおそらく後者。


■重要な証拠品

  • ドクロ岩
シャチ用プールに沈んでいたショー用の小道具。新しい海賊ショーに使用する予定だった。
被害者が転落時に衝突したため血痕が付いている。

  • プールの底の写真
シャチ用プールの底の写真。心音が撮影し春美がルミノール反応があった箇所を書き込んだ。
ドクロ岩とエールの体からルミノール反応があった。

  • 謎のカプセル
エールの腹の中から出てきた謎の薬のカプセル。学はこのカプセルを隠そうとしていた。
正体はスヤミン3Zという睡眠薬。

  • 手作りの看板
翔子の手作りの新しいショー用の看板。事件発生前の深夜から乾かしていた。
ヒトデをイメージた模様が描かれているが中には葉っぱのような模様がある。

  • ハシゴの指紋
春美が検出した指紋。
ハシゴの左側に右手の指紋がついている。これはハシゴの上から掴んだことを意味する。
指紋の持ち主は「伊塚育也」。

  • お守り
涼海の形見であるお守り。彼女の恋人とお揃いで持っていた。ライフルの胃の中から吐き出した。
涼海自身の物は翔子が持っているので、ライフルから発見されたのは恋人のものだと推測される。

  • 生態調査器
学が使用するアメリカで開発された最新の生態調査器。「どんな病気も”ガン”力で探す”マシン”」という意味から《マシンガン》と呼んでいる。
センサーを用いて調査対象の動物達の、健康状態や食事時間を24時間監視することが出来る。
この国の法律では使用が許可されてないので、警察や成歩堂達にはこのマシンの存在を隠していた。


以下、事件の真相。さらなるネタバレにご注意ください



























■事件の真相



ち‥‥ちがう‥‥‥‥オレは‥‥
全部‥‥シャチのせいなんだ‥‥

  • 伊塚育也
今回の事件の真犯人。
彼こそが一年前に亡くなった夏風涼海の恋人。海賊ショーの観客として来ていた育也はショー中に涼海が亡くなる瞬間を目撃し、それをシャチのせいだと思い込んだ。
恋人を殺したにも関わらずのうのうと生きるシャチに復讐するために水族館スタッフに志願し、船員として勤務し始めた。
事件のあった7月19日深夜にシャチ用プールの掃除のために翔子からエールを預かるふりをしてショー用プールの水を抜き、さらに夜食用の餌を与えないことでエールを弱らして殺害を試みようとしたが、
異変に気付いた良治ともみあいになり水を抜いた高さ20メートルのプールに投げ落として殺害してしまった。
育也は遺体をドクロ岩の中に隠し担架にエールと共に乗せた後、シャチ用プールにいる翔子にホイストを移動させることで遺体をそちらに移すことで殺害現場を偽装した。
翌日の朝、エールに芸をさせそれをあらかじめ呼んでおいた浦鳥麗華に目撃させることでシャチによる犯行をでっちあげた。
エールを操ったり偽装工作に翔子を巻きこんだりと彼女を事件に巻き込み、嫌疑がかかるよう仕向けていたが実際には彼女を慕う気持ちは本物*5であり、検察側の証人として召喚されてもなお「被告人は無実でやったのはシャチだ」と弁護側に有利な証言をし続け夕神を苛立たせた。
彼女を一度事件の容疑者に仕立て上げたのは、エールと翔子両方に嫌疑がかかるように事件を演出することにより、いざとなったら翔子を助けようとする者が人間の命を優先させてシャチを見捨てざるをえない状況へと誘導する為だった
だが「依頼人の望む形で助ける」ことが信条の成歩堂は翔子もエールもどちらも助けるべく育也の計画を崩すべく戦いを挑んできた。
こうして「翔子を有罪にしたい検察側」VS「エールを有罪にしたい証人」VS「翔子もエールも両方救いたい弁護側」による三つ巴の戦いが繰り広げられることになる。

成歩堂はエールに睡眠薬を飲ませ殺害しようとした人物こそが真犯人であると考え、昨日の審理中に餌に混ぜて睡眠薬を飲ませた育也の存在を思い出し彼を告発する。
召喚された育也はエールを殺害しようとしたことを認め、その上で「シャチ用プールで船長を殺したシャチに責任を取らせようとした」と証言しシャチの有罪を訴える。
育也の証言のムジュンを指摘しても今度は翔子が有罪の危機に瀕してしまい窮地に陥る成歩堂は、発想の逆転により「どうしたら翔子以外に犯行が可能か」を考える。
その結果本当の殺害現場はショーステージの方で事件当時その場にいた育也のみが犯行が可能だと指摘する。
さらに直前に学から貰ったお守りを調べた結果涼海と育也のツーショット写真が出てきた事により、彼が涼海の恋人で彼女を死なせた水族館に強い恨みを持った上での計画的な犯行であると追及される。
こうして追い込まれた育也は”本気”を出すことを決意。樽に入った餌を飲み干すと、細身だった体躯がいきなりムキムキになってシャツが胴体部分を残して吹っ飛び、首から下げていた身分証が裏返って「IKUYA」と記されたペンダントに変化、ベースボールキャップで隠れていたドレッドヘアーに海賊帽を被り直し、どこからともなく取り出したカジキマグロを担いで凶悪な顔つきでアップテンポなラップを披露した
下っ端船員から海賊の船長にランクアップしたかのようなコイツばりにブッ飛んだ豹変に法廷中が騒然となった。
本気を出した育也は「自分には船長を殺す動機が無い」と主張するが、”彼が命を狙っていたのはエールの方だった”と成歩堂に見抜かれる。そして「エールを殺すためにプールの水を抜いていた(=そのせいで被害者が転落死した)こと」、「生態調査器の調査で事件当夜エールがエサを食べさせられていなかったこと」を立証され彼のエールへの殺意が露呈する。
さらにエール用の餌をライフルが食べに来ていたことを生態調査器と乾かし途中だった手作りの看板*6から判明し、そのようなライフルの行動に彼が気付かなかった理由は遺体となった良治をドクロ岩に隠すために水を抜いたプールの底にいたからだと立証される。
しかし育也は「ただの飼育員であるオレがシャチを操れるわけがない」と反論し、唯一シャチ操ることができる被告人が再び疑われることになる。

ここで成歩堂は”すべてのカギを握る”シャチのエールに尋問をすることを提案した。その結果育也の携帯電話に残された芸の練習風景の動画内のホイッスルの音を聞かせることで誰にでも芸をさせることができると立証できた。
さらに”エールが二つ以上の芸は出来ない”というムジュンもトランシーバーの館内放送機能を用いて、水槽脇に設置されたスピーカーからシャチの歌を流すことで解消し、人命救助と歌の芸を同時にやったと見せかけられるのは伊塚育也だけだと看破した。
だが育也はここでも動じず「自分のトランシーバーは故障している」と証言し、いつ壊れたか証明しようと悪魔の証明にもつれ込ませることで成歩堂の推理を打ち砕こうとする。
成歩堂は育也のトランシーバーを調べ、裏側にシャチの歯形がついていることを発見。このトランシーバーはかつて涼海が使っていた被害者のトランシーバーであると見抜いた。
これでも認めず”この歯形は自分とエールが争った際についたもの”であると主張しここにあるのは自分のトランシーバーだと譲らない。
これまでの情報を整理し考え抜いた成歩堂は、「訓練用人形とトランシーバーの歯形の跡の違い」、「浦鳥が聞いた1年前の海賊ショーの歌」の存在から

シャチは2頭存在する

という可能性を発見した。そしてシャチが映っている現在の映像と1年前の映像を比較すると、1年前のシャチは歯が欠けていることが判明した。
これにより欠けた歯形は1年前のシャチに付けられたもので、ここにあるトランシーバーは被害者の物、それを奪えたのは真犯人・伊塚育也だけであると突き止められついに逃げ場を失った。
追いつめられた育也は法廷内で突如吹き荒れた嵐に右往左往と体を揺さぶられた挙句、檻に捕らわれたかのように証言台にへたり込んでしまった。


‥‥オレは‥‥‥‥また‥‥‥‥
‥‥‥‥守れなかった‥‥‥‥‥‥


育也は全面的に罪を認め犯行動機と被害者との争いについて自供した。夕神も《被害者の手のアト》の謎に合点がいき、この結末に異議は無かった。
自暴自棄になった育也は死刑を望み、被告人に無罪判決が下った――





























待った!






長かった審理が終わろうとしたその瞬間成歩堂は”真実”を追求するために判決を待つように宣言した。
《被害者の手のアト》と謎だった逆向きの《ハシゴの指紋》を照らし合わせて結果、まさかの真相が明らかになった。

  • 事件当夜の真相と育也の謝罪
実は育也は落ちそうになった良治を助けようとしていた
エールを殺すためにプールの水が抜かれたことに気付いた良治は急いで駆け付けたが、その時足を滑らしプールに落ちてしまった。
当然育也は良治の手をつかみ助け出そうとするが、このままでは共倒れになってしまうと考えた良治は育也の救助を拒んだ。
そして良治は育也の心の中の”深い哀しみ”に向き合わなかったことを謝罪し「お前もエールも誰も悪くない」と告げた途端落下してしまった。
育也が真実を告げなかった理由は良治を死なせた挙句その遺体を利用した事、守るべき先輩を窮地に立たせた事、殺害対象であったシャチが恋人の死と何の関係もない別シャチであった事など
数々の悪行や逆恨みをしてしまった自分に絶望し、罪悪感から良心の呵責に苛まれたことで死刑になって全てを終わろうとしたからだった。
さらに涼海の死の原因は”心臓病”であり1代目・荒船エルは誰も殺していなかった。シャチへの恨み自体が筋違いだと知った育也はさらなるショックを受けた。
育也の犯行が悪質なのは確かだが真実を秘匿していた涼海や良治にも原因はあった。何より真相を知った彼は深い後悔と反省をしている。
裁判長は厳正に「あなたの罪は軽くないが更生の機会はある」と告げた。成歩堂と翔子も「必ず水族館に帰ってこい」「諦めずに亡くなった人の分も生き続けるんだ」と激励した。
人の優しさに感激し生きる希望を取り戻した育也は彼らに感謝し、一生をかけてエールや水族館の仲間たちに償いをしていくと誓ったのであった


‥‥ナルホド先生。ショーコ先輩。

‥‥ありがとうございます‥‥!


  • 荒船エル
1年前のシャチはエールの姉にあたるシャチで愛称は「エル」
浜辺に2頭並んで打ち上げられていた所を良治に拾われ、水族館で飼われていた。
エルは涼海と共に海賊ショーを披露し人気を博していたが、その涼海が突如心臓病の発作を起こし溺死してしまった。
エルは人命救助の芸で涼海をプールサイドまで運んだ*7が傍から見たらシャチがトレーナーを噛み殺したように見えてしまった。
人々から非難され、殺処分要請も出されたエルの代わりに療養中だった妹のエールを姉の身代わりとしてショーにデビューさせていたのである。
シャチが姉から妹に”逆転”していたことは良治と学、涼海の後任のトレーナーである翔子などごく一部の関係者だけが知る極秘情報であり当然新人の育也はこの真実を知る由もなかった。
そしてエールが人気を得る一方姉のエルは殺処分されてしまった…というのは表向きの話。
実はエルは殺処分などされておらず、良治と学の手によってマリリン水族館へ多額の養育費を支払い疎開させていた。1年前の無実が晴れたことでいずれ荒船水族館に帰ってくるだろうと学はこっそり成歩堂に耳打ちした。
事件解決後成歩堂はエールに無罪判決のお祝いのエサをプレゼントしたら、逆にエールに《ありがとうのキス》をもらった。

  • 荒船良治
涼海の事故死によりあらぬ疑いをかけられたエルを守るために書類を偽装して殺処分したフリをしてかくまっていた。さらに妹シャチのエールをエルの身代わりにしその事実にかん口令を出した。
このような水族館総出でシャチを守る姿勢が逆に育也に、”シャチの罪から目を背いている”と誤認させてしまった。
さらに(作中では明言されていないが)育也のシャチと水族館への恨みも知っていた可能性が高い。だがその件についてはっきりと向き合わず、謝罪こそしたものの最期までエールの真実を濁し続けてしまった。
彼の動物も船員も思いやる優しさが逆に自分の死と育也の暴走を招いてしまったのは皮肉でしかない。

  • 夏風涼海
彼女も”心臓病”を患っておりショーの最中に心臓病の発作を起こし溺死してしまった。
パフォーマーとしてのプロ意識か、はたまた大切な人に心配かけたくなかったからか病気のことは誰にも知らせなかった。
彼女の行動が死後1年経った後に別の悲劇を引き起こしてしまったため、ある意味全ての元凶とも言える。

  • 羽美野翔子
無事に無罪判決を得て水族館に帰還しエールと再会した。
再びパフォーマンスを披露しようとしたが、涼海と同じ悲劇を繰り返しかねないため学から「シャチバカ」と怒鳴られ、病気が治るまでショーは休むことにした。


■その後

事件から数か月後、成歩堂は事務所メンバー(春美含む)と共に荒船水族館にやってきた。
羽美野翔子は病気を治し海賊ショーに復帰した。エールそして同じく帰って来た1代目・荒船エルと”海賊3姉妹エールズ”として再出発した。
浦鳥麗華は最新刊のサイン会を巣古森学の研究室前で行っていた。学はマシンガンの使用許可を取り付けてもらった彼女やライフル・スナイパー親子に囲まれ騒がしい日々を過ごしていた。
そして海賊ショーが始まり敵役の”赤ヒゲ”役は…なんと伊塚育也だった。時間から数か月経ったこの日、育也までもが水族館に帰還していた。

殺人罪ではないものの、事件の真犯人が社会復帰した場面が描かれたのはシリーズ初である。それも数か月という異例の早さでの復職はプレイヤーに大きな衝撃を与え、一部「やらかしたことに対して量刑が軽すぎる」という意見もある。
しかし現実でも死体損壊罪の懲役は一ヶ月~三年以下であるし犯行に至った背景と動機、なにより育也自身が罪を認めしっかりと反省した態度から情状酌量の余地があると見なされ、刑期が数ヶ月で済んだのかもしれない。
もしくは執行猶予が付いたか、服役しながらの復帰・勤務を特別に認められたと考えるプレイヤーもいる。殺人の容疑者でありながら検事やってる人もいる世界だし。
何はともあれ育也は希望を取り戻し、彼の望み通り贖罪をしながらも懸命に生きていることが確認できた。その姿を亡き涼海と良治も見守ってくれているだろう。


■余談

  • 有料DLCだけあって他のシナリオより優遇されている。オープニング及びエンディングの成歩堂の独白がボイス付きだったり、アニメーションムービーが最多だったりと豪華仕様である。
    特に海賊姉妹の歌は歌手違いで3バージョンある。(内一曲は別の曲)
  • 2日目の裁判でエールに容疑がかかっている時にゲームオーバーになると「エールが危険生物監視センターに連れて行かれる」というバッドエンドになる。
    遺影のように映るエールが暗闇に消えていく演出は重苦しい。
  • 本エピソードタイトル『逆転の帰還』は「成歩堂が弁護士に帰還する」ことを意味しているが、最終的にトレーナーもシャチも真犯人も水族館に”帰還”するという結末となった。
  • 本エピソードは『逆転裁判2』のあるエピソードと類似している。


悲しい事故を乗り越え、
荒ぶる船に海賊達は帰還する。

そして、ぼくも‥‥

弁護士・成歩堂龍一として、
法曹界に帰って来たんだ。


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最終更新:2021年09月01日 23:05

*1 人間を咥えて水面まで連れていくというもの。ちなみに人形を使って練習している。

*2 法廷中の人間に見せられるように積み上げられたミカン箱に乗せたモニターに映像を出力している。

*3 心音曰く「この国で唯一イルカセラピーがあるトコ」で彼女もイルカのマリリンに会いに通っているという。

*4 ちなみにホイストの移動スイッチはシャチ用プール側にしかない。

*5 恋愛感情というより恋人の後輩である彼女を支えてやらなければならないという彼なりの責任感によるものだと思われる。

*6 看板にはペンギンの足跡がありライフルがペンキを踏んで歩いて行ったことが分かる。

*7 しかもエルが噛んだのはあくまで彼女のトランシーバーであり、彼女の体には牙一つ立てていない。