花売り少女と白い粉(快傑ズバット)

登録日:2021/10/24 (日曜日) 19:58:20
更新日:2021/10/31 Sun 00:43:28
所要時間:約 8 分で読めます





快傑ズバット』の第5話。
街で花とマッチを売る一人の少女。
しかし、その裏には少女を利用する悪事の影が。早川は少女を救い出せるのか?


【ストーリー】

お花はいりませんか、マッチはいかがですか?

夜の歓楽街で花とマッチを売る少女、ミチル。
あまり売れ行きはよくないようで、通りかかったみどりとオサムが買おうとすると何故か断られてしまい、しかも謎の男達に殴られて路地裏に連れて行かれてしまう。

ミチルはその様子を心配そうに見ていたが、そこに一人の男が現れる。

ミチル……

おじちゃん!

ミチル、もう何も怖いことはないよ、邪魔をする奴はおじちゃんが追っ払ってやったからな

ありがとう、おじちゃん!

いいんだ、いいんだ。これからも合言葉を言わない悪い奴らには花もマッチも売っちゃいけないよ?ね?

うん、おじちゃんの言うことなら何でも聞く!

この「おじちゃん」という男に、ミチルはまるで父親を見るような笑顔で答える。
しかし、みどり達を連れ去った「おじちゃん」の手下と思わしき男達は二人に容赦なく暴行を加えようとしていた。

おい、紅バラ連盟の俺達に本気で逆らおうってのかい?

すると、どこからかギターの音色が聞こえ、光の中からあの男が現れた。

出典:快傑ズバット/東映/第5話「花売り少女と白い粉」/1977年3月2日放送

誰だ、てめえ?

地獄から来た掃除人……お前たちのような埃を掃除して回ってる男さ

早川はあっという間に「紅バラ連盟」と名乗る男達を叩きのめし、二人を救出する。

一方、紅バラ連盟のアジトではミチルが売れた花とマッチを取りに来ていた。
新しい品物を受け取ったミチルが出掛けようとすると、そこに早川が殴り込みをかけてきた。

何だ、てめえ!

わざわざ出向いて来た客に、お茶も出さんのか?

何の用だ!

聞くまでもないだろう、鬼でもなけりゃこんな小さな子に花売りはさせんよ。あの子は連れて帰る

早川が部屋にいた下っ端共を蹴散らすと、奥からタキシードを来た男が現れた。

出典:同上

フッフッフ…粋がりやがって……てめえが早川かい?

フッフッフ…洒落やがって……てめえがハスラーかい

ほう……この俺をご存知とはね……

ああ、有名だからな。紅バラ連盟ボス紅蜘蛛の用心棒、ビリヤードとキュー使いの名人

ただし、腕前は日本じゃあ二番目だ

二番目だと…!?この俺より上手いキュー使いがどこにいる……!

ハスラーの問いに、早川はいつものように不適な笑みと共に自らを指差す。

お相手願おうか……!

早川とハスラーのビリヤード勝負が始まった。
ビリヤード台の上には、玉が乗った二本の瓶が並べられており、まずはハスラーが手玉を突く。
すると、ハスラーの玉はクッションしてジャンプし、瓶に乗った玉を見事に同時に落として見せた。

やってみな……!

続く早川が玉を突くと、ハスラーと同じように瓶の上の玉を弾くが、その弾かれた玉が早川の後ろにいた下っ端に命中。
さらに、跳ね返った玉が再び瓶の上に戻るという神業を披露した。

すまんな、俺の勝ちさ

約束通りミチルは渡してやりたいが……

生憎本人は好きで花売りをやってるんでね……もっと働きたいって行っちまったよ……!

早川の技に言葉を失ったハスラーだったが、勝負の間にすでにミチルは仕事に戻ってしまっていた。
早川は勝利はしたものの、ハスラーに一杯食わされてしまったのだ。

その頃、相変わらず街で花を売るミチルを物陰から見ている二人組の男がいた。
ミチルが客に花とマッチを渡した途端、男達は飛び出してミチルを追いかけ始めた。
ミチルは男達に捕まってしまうが、そこに早川が駆けつけてミチルを助ける。
しかし、そこにパトカーに乗った東絛がやって来て、とんでもない事実が発覚する。

出典:同上

逃げたミチルが落として行った花とマッチの中には、紙包みに入った白い粉が隠されており、早川が舐めてみると、それは何と麻薬であった。
ミチルを捕まえた男達は捜査中の刑事であり、実はミチルは麻薬の売人だったのである。
そして、ミチルが慕う「おじちゃん」の正体こそ、ミチルに麻薬を売らせる「紅バラ連盟」のボス・紅蜘蛛であったのだ。

赤いバラを売りながら、決められた合言葉「黒いバラを下さい」と言う客にしか売らない

早川、お前に見せたいものがある

あの男は優秀なサラリーマンだった。家には美しい奥さんと三つと五つの可愛い男の子がいるというのに……麻薬のお陰でこの有様

この男はプロ野球の選手だった。子供達からは野球の神様といわれた名三塁手だったんだが……

俺はこんな良い人たちに麻薬を売りつけた紅バラ連盟のボス、紅蜘蛛を絶対に許さない……

そして紅蜘蛛の手先となって働いているもの全て、さっきの花売り娘丘村ミチルもだ。いくら子供でも絶対に許さん……!

東絛に連れて行かれた留置場にはミチルの売った麻薬で破滅した人達が保護されており、東絛は麻薬を売った「紅バラ連盟」のボス・紅蜘蛛、そしてミチルに激しい怒りを燃やす。
しかし、早川はミチルを疑う気にはなれなかった。

しかし……しかし、あの子の目は澄んでいた……

東条、お前がなんと言おうとも、俺は子供だけは信じる。許せないのはあんな小さな子供に麻薬を売らせる紅蜘蛛だ!

ミチルを信じる早川は、ミチルを救い出すために動き出す。
街でミチルを見つけた早川は声をかけるが、何故かミチルは逃げ出してしまう。
そこで、再び紅バラ連盟のアジトに殴り込み、紅蜘蛛を捕まえて殴り飛ばす。
しかし、そこにミチルが割って入って紅蜘蛛を庇う。

やめて!

ミチルちゃん……!

紅蜘蛛のおじちゃんをいじめないで!

紅蜘蛛のおじちゃんはいい人よ、一人ぼっちの私を育ててくれたり、私にお花とマッチを売るお仕事を世話してくれたのよ!

紅蜘蛛に脅されて麻薬を売らされていると思われたミチルは、紅蜘蛛に騙されて本気で慕っていたのだ。
そして、自分が麻薬を売っているとも知らずに自ら紅蜘蛛の悪事に加担していたのだった。

分かったかね、早川君、聞いたとおりだ。ミチルはね私たちの仕事を手伝ってくれてるんだ

ミチル、私はもう大丈夫だよ、こんな悪い奴はすぐにやっつけてやるからね

ミチルを味方につけた紅蜘蛛は抜け抜けと言い放ち、手下に命じて早川を痛め付ける。
ミチルを前にしては手が出せず、早川は追い出されてしまった。

翌日、公園で遊ぶミチルに紅蜘蛛がドライブに行こうと言って連れ出した。
しかし、実はミチルが邪魔になって来た紅蜘蛛はミチルをエサに早川を誘き出し、早川もろとも殺そうとしていたのだ。
目論見通りに早川がミチルを助けに現れると、紅蜘蛛は手下に命じて早川を包囲し、ライフルで撃ち殺してしまう。

やったぞ、次はミチルだ……

卑劣な銃口がミチルに狙いをつけ、絶対絶命となったその時……

あ、あれは何だ!

フライトスイッチ、オン!

な、何者だ貴様!

ハッハッハッハッ……!

ズバッと参上、ズバッと解決!人呼んでさすらいのヒーロー!

快傑ズバァット!

快傑ズバット……!?

多くの人々に麻薬を売り付け、廃人にした上暴利を貪り、あまつさえ罪もないミチルちゃんを利用した挙げ句殺そうとした紅蜘蛛!許さん!

登場したズバットは手下達を全滅させるが、そこにハスラーが立ち塞がる。
ハスラーはキューの先に刃物を取り付け、鋭い突きを繰り出すが、ズバットはそれを裁いてキューを折り、逆にハスラーにキューを突き立てた。

出典:同上

イカすぜ……!そのキュー捌き……!

ハスラーを倒したズバットは、逃げる紅蜘蛛を追い詰め、その首をで捕らえる。

た、助けてくれ!

ズバット・アターック!

ズバットは「ズバットアタック」で紅蜘蛛を倒し、さらに絞め上げる。

紅蜘蛛!飛鳥五郎という男を殺したのは貴様だな!

知らん、俺にはその時間にアリバイがある……!

では犯人は誰だ!

知らん……!

ズバットは紅蜘蛛を殴り倒すと、ズバットカードを残して立ち去る。
全てを知ったミチルの早川への呼び掛けが、に響くのだった。


【登場悪人】


早川……てめえが負けたら、その片腕貰うぜ……!

◆必殺ハスラー

出典:同上

演:日高晤郎

「紅バラ連盟」のボス、紅蜘蛛の用心棒
タキシードに赤いボウタイ、サングラスを身につけたダンディーな男。手下からは「兄貴」と呼ばれている。
ビリヤードとキュー使いの名人で、その腕前は日本で二番目。
何があろうと声を荒げたりはせず、決して落ち着いた態度を崩さないが、自分を侮辱した早川には静かに怒りを燃やした。
戦闘ではキューの先端に刃物を取り付けて鋭い突きを繰り出し、実質は使いである。


日本中を、麻薬患者だらけに……!

◆紅蜘蛛

出典:同上

演:中庸介

ダッカーの下部組織「紅バラ連盟」のボス。
蜘蛛の巣のイメージなのか、チェック柄模様が入ったジャケットを着ている。
孤独な少女、丘村ミチルを騙して麻薬の売人に仕立て上げて麻薬を売り捌いた上に、早川に嗅ぎ付けられて邪魔になったミチルを殺そうとした。
麻薬の売り上げでかなりの額の上納金を納めており、首領Lからも高い評価を得ている。


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最終更新:2021年10月31日 00:43