雪山遭難を助けろ(ドラえもん)

登録日:2021/12/04 Sat 21:44:50
更新日:2021/12/05 Sun 20:23:08
所要時間:約 4 分で読めます




「雪山遭難を助けろ」は、漫画ドラえもんのエピソードの1つ。
「小学四年生」1973年8月号に掲載され、「藤子不二雄ランド」版ドラえもん6巻、
「藤子・F・不二雄 大全集ドラえもん」3巻に収録されている。
雑誌掲載時にタイトルはなく、藤子不二雄ランドに収録された際に項目名のタイトルが付けられている。


【あらすじ】

こまるんだよ。まずいんだよ。

人の命にかかわることだぞ。

開幕から揉めているドラえもんのび太
最近、白雪山で2人組の男性が遭難したという報道があり、放っておけないのび太はどこでもドアで2人を救助することを提案する。
しかしドラえもんは、「ひみつ道具を使って助けるとテレビや新聞が押し掛ける」と猛反対。
未来の世界の秘密はやたら漏らすわけにはいかないのだ。
2人の救助は捜索隊に任せることにしたのだが、その日の夜のニュースによると進展なし。
この時点で、遭難してから5日も経っていた。

みんな心配してるんだよな。ドラえもんは平気だろうけど。

いやなこというなあ。

流石のドラえもんものび太の嫌味に堪えたのか、どこでもドアを出して2人の様子を見に行くことに。
白雪山は凄まじい吹雪が吹いており、ドラのびは慎重に探し回る。
すると、遭難している1人がのび太に話しかけてきた。

男A「きみっ、なんてかっこう*1でうろついているんだ。遭難するぞ。山をばかにしちゃいかん。山はこわい」

男B「だれと話してるんだ。こんなところに子供なんているわけないぞ」

男A「あ、そうか」

洞窟の中に居たもう一人の男性が来る前にのび太は隠れたが、2人共もう丸2日もマトモな食事を取っていなかった。
「あったかいラーメンが食いたい」とぼやく2人を見たドラのびは、大急ぎで家に帰ってインスタントラーメンを作る。
ママに見つかっても何と言われようとも、こっそりラーメンを2人の元へ届けた。

男B「おれもおかしくなっちゃったらしい」

男A「ラーメンが見えるの?」

男B「ほんとはラーメンなんか、ないんだよな」

味のある幻覚と疑いつつも、2人はズルズルと麺を啜る。
一先ず体力が回復したようで、安心したドラのびは帰っていった。


翌日、学校から帰ったのび太は2人の安否を確認するが、「悪天候で捜索が打ち切られた」という最悪のニュースが報道されていた。
もう未来の秘密などと言ってる場合ではない。
ドラのびは再び白雪山に行き、男達が避難していた洞窟を覗くがそこには人っ子一人いなかった。
どうやら、この猛吹雪の中で下山を始めてしまったらしい。

男A「ばかっ。ここで寝たらおしまいだぞ」

男A「そういうおれも……、もうだめだ……」

案の定、男達は途中で体力が尽きて倒れてしまった。

なんとかじぶんの力で助かってもらおう。

まだそんなこといってる。

そこでドラえもんは「夢遊ぼう」を取り出す。
夢遊ぼうは「ゆめふうりん」と似たような道具で、これを当てれば寝ながら動くことができる。
ドラえもんは男Aに夢遊ぼうを当て、「リュックをおろして友だちをおぶって、こっちへまっすぐ行きなさい」と指示を出す。
男Aは寝ていながらも、友人をおぶって必死に歩き続ける。

男B「おれをおぶってくれていたのか……。すまないなあ」

一瞬だけ意識を取り戻した男Bは、おぶってくれる友人に感謝するのだった。
しかし、寝ていても体力を消費するらしく、間も無く男Aは動かなくなってしまう。
今度は男Bに夢遊ぼうを当てて、男Aを背負わせて下山させる。

男A「あっ、おまえおれをおぶってくれたのか」

そうこうしている内に山小屋へ到着。
ドラのびの救助活動は人知れず成功に終わったのだった。

男B『かれがぼくをおぶって助けてくれたのです』

男A『とんでもない!おぶってくれたのは かれのほうです』

リポーター『まあ、どっちにしてもおめでとうございました』

ほんとだ、ぼくらもあやしまれずにすんだしね。

【登場するひみつ道具】

どこでもドア
もはや説明不要の秘密道具だが、実は本作、「どこでもドア」の名称が初めて登場した話かつ、
ドラえもんが初めてどこでもドアを使用した話である。
どこでもドア自体は本作の四ヶ月前に「小学五年生」1973年4月号に掲載された『ハイキングに出かけよう』で登場しているが、
その際は妹のドラミが兄のポケットから取り出して使っており、「くぐるとどこへでも行けるドア」としか呼ばれていなかった。

夢遊ぼう
眠っている人を夢遊病患者のように眠ったまま命令を実行させる棒。
「むゆうぼう」と読む。

本作より数年前の「小学四年生」1971年12月号に掲載された『夜の世界の王さまだ!』には、読みが同じ「ムユウボウ」が登場する。
眠っている人を操れるという効果は共通しているが、「ムユウボウ」は命令に従わない場合があるのに対して、「夢遊ぼう」は命令には確実に従う。
また、形状も「ムユウボウ」は曲線だが、「夢遊ぼう」は直線と異なる。

【アニメ版】

大山版で2回アニメ化されている。

大山版「遭難救助」

帯番組時代の1981年3月2日に放送された。
DVDソフト『TV版ドラえもんVol.53』に収録。

大山版「ムユウボウ」

1994年12月16日に放送された。
VHSソフト『21世紀テレビ文庫 ドラえもん Vol.33』に収録。

あっ、おまえ追記・修正してくれたのか。

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最終更新:2021年12月05日 20:23

*1 この時ののび太はオーバー1枚と手袋ぐらいしか防寒具を身に付けていなかった。当たり前だがこんな格好で雪山に登ったら死んでしまう