緑の逃亡者(ウルトラマンコスモス)

登録日:2022/7/5 (火曜日) 00:17:00
更新日:2022/07/08 Fri 15:05:30
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緑の逃亡者は、『ウルトラマンコスモス』41話のサブタイトルである。
地球へ逃れてきた異星人とそれを抹殺せんと襲い掛かる殺人アンドロイドや巨大ロボットとの戦いを描いた話である。
初放送は2002年4月13日。




あらすじ

SRCの探査衛星が未確認飛行物体をキャッチし、EYESも調査の為に現場へ急行する。
そこではオカルト好きの女子大生こと三条寺カスミが幽霊を撮ろうと撮影していたが一向にお望みのものは撮れない。
そこへ緑色の発行物体が飛来、緑色の宇宙人となった瞬間を見た彼女は特ダネとして撮影を続けるが
突如として現れた巨漢に殴り飛ばされてしまう。
緑色の宇宙人は巨漢に光線を放つが全く通じず、怪力の前にねじ伏せられ、
カスミを掴んだと同時にドロドロに溶けて死亡する。
巨漢はそのまま襲い掛かろうとしたかに見えたが素通りしてどこかへ去っていき、入れ替わるようにEYESに発見される。
後日、心霊トンネルにフブキと共に訪れたカスミだったが突然その体に異変が起き始め…?

登場人物

  • フブキ ケイスケ
この回におけるもう一人の主人公的存在。
カスミとゲルワームの騒動以来の再会を果たすが…?

ゲルワームの騒動以来の再登場。
幽霊を撮ろうと山の中で張り込みをしていたところ緑色の宇宙人の来訪を目撃、
同時にそれを追って来た謎の巨漢に殴り飛ばされる。
謎の巨漢によって死ぬ間際の緑色の宇宙人に腕を掴まれ…?







以下ネタバレ注意


ドロドロに溶けた宇宙人の残骸を採取し分析を始めた後日、
フブキとカスミは幽霊が出ると噂のトンネルに訪れていた。
その時に写真を犬の写真にすり替えたことを咎めながらも撮影した緑色の宇宙人が植物型の生命体である事を語る。

「じゃあ私が見たのは…宇宙人の幽霊!?」

「お前はオカルト以外に興味がないのか?」

車に乗ろうとしたところで突然頭痛に襲われるカスミ。フブキも「どうした?お前顔色悪いぞ?」
と心配するが

「なんでもない!それよりさ、カラオケ行こう!」
と誤魔化す。

「カラオケ?」

「なんか、歌いたい気分なの!…写真と交換条件!」

と持ち掛けるが

「あのな…俺は勤務中だ!なんで俺がお前みたいなオカルト女子大生とカラオケ行かなきゃならないんだよ?」

というフブキの一言にカスミは怒りだしてしまい、写真を外に放り出す。

慌てたフブキは車を止め、写真を回収するがその写真は宇宙人だけでなく謎の巨漢も写されたものであることを知る。

「全く世話かけやがって…!?」

なんとか写真を回収し、車に乗り込むがカスミの様子がおかしい。
高熱に見舞われ、頭が割れるようだと苦しんでいたのだ。

「これは?」

「昨日幽霊に掴まれて…」

異変を察知したフブキは彼女が宇宙人に掴まれた手の甲に貼っていたガーゼを剥がす。するとその部分が緑色に変色していたのである。

「バカお前なんで黙ってた!」

と責めるが突然車が持ち上げられる。なんと昨夜宇宙人を殺害した巨漢が襲ってきたのだ。
直後にドアを開けられ、外に放り出されるフブキ。巨漢はそのままカスミに掴みかかろうとする。
フブキは巨漢を引っ張り出し、組み合うが怪力の前にまるで歯が立たず、
逆にドラム缶などが置かれた資材置き場に投げ飛ばされ、
そこにあった鉄パイプで殴りつけるがビクともしない。それどころか逆に奪い取られて飴細工の如く折り曲げられてしまう。

「そいつはアンドロイドだ!」

車からはい出したカスミに再び襲い掛かる巨漢であったが背中にラウンダーショットの銃撃を受けると内部のメカが露出し、
一旦は倒れ込むがすぐ起き上がり、襲い掛かろうとしたところで追い打ちのラウンダ―ショットを受けて遂に倒れる。
そう、巨漢人間ではなくアンドロイドだったのである。
倒れたカスミを抱え上げて車に乗り込み、発進させるフブキ。

だが破壊され機能を停止したアンドロイドは信号発信の為目を不気味に輝かせるとそれを受信したのか、
宇宙空間で待機していたと思わしき謎の飛行物体が起動する。

「惑星間戦争?」

「はい、記憶装置を調べてわかったんですが、このアンドロイド…敵の宇宙人を追跡・抹殺するようプログラムされた抹殺兵器なんです」

「侵略を受けたこの宇宙人の惑星はアンドロイドの為に全滅し、地球に逃げて来た彼女が最後の一人だったようです。」

「でも敵の宇宙人を抹殺するようプログラムされたアンドロイドがなぜカスミさんを?」


EYESの基地には破壊されたアンドロイドも回収され、運び込まれたのか、解析が進められていた。
それによれば宇宙人は故郷をアンドロイドによって滅ぼされ、今回目撃された個体は最後の一人だったのだという。

ところ変わって医療施設。そこではカスミが宇宙人に種を植え付けられたこと、
当の宇宙人も他種族を同化させることで増える生態であることを告げられる。

「じゃあアイツは宇宙人の体に…?」

「だが、その突然変異に人間が耐えられるわけがない…」

直後にカスミが意識を取り戻したことを告げられるフブキ。

「ロボットが…」

「何だ?」

「私を追ってロボットが…」

「もう大丈夫だ。安心しろ。あのアンドロイドは完全に機能を停止した。」

「違う…違うの…もっと恐ろしい奴が…サイドバクター…」

「サイドバクター?」

「アンドロイドが倒されると…自動的に活動を開始するの…最終兵器が…!」

息も絶え絶えながらカスミは宇宙人との同化が進んだ影響か、
宇宙人の記憶が既に脳内に混ざっており自分を抹殺するためロボットが襲ってくると語る。
アンドロイドは停止したがそれは更に恐ろしい存在が地球に向かっていることを意味し、
そしてその名はサイドバクターであると。

「早く私を連れ出して!サイドバクターは私を抹殺に来る!私を追って街が大変なことに!」

EYESは地球に侵入したサイドバクターの迎撃のため出動、
フブキも街を巻き込んではいけないという彼女の意思を汲み取り、郊外から離れた場所へ車を走らせる。
シノブとドイガキの搭乗するテックスピナー2号とムサシの搭乗するテックサンダー4号で攻撃を仕掛けるが飛行物体の堅牢性の高い装甲の前にビクともしない。

「私…カラオケって行ったことないの…連れてってくれる恋人もいないし…もし、カラオケボックスで女の幽霊見たら…私だと思って…!」

そこへEYESの攻撃を搔い潜って来たサイドバクターがフブキの乗る車へ攻撃を仕掛けるが
突然動きを止めると同時に変形を開始、戦闘形態である人型になると今度はフブキごとカスミを踏み潰さんと襲い掛かる。

EYESは引き続き攻撃を仕掛けるがムサシは撃墜されてしまう。

絶体絶命に陥るフブキとカスミ、すんでのところでムサシはコスモスに変身する。
だがサイドバクターは互角の格闘戦の末にコスモスを投げ飛ばし、フブキとカスミに襲い掛かろうとする。
そこでコスモスはコロナモードへと変わり、その前に立ち塞がる。
そして死闘の末にサイドバクターはネイバスター光線を受け粉々に破壊されたのであった。

その夜カスミに植え付けられた種の除去手術が行われることとなり、その様を見守るフブキ。

「全く…困ったオカルト女子大生だ…人をミジンコ扱いしやがって…」

「カラオケなら俺が連れてってやる。恋人がほしけりゃ俺がなってやる…だから…だから、死ぬなよカスミ!」

すると祈りが届いたのか、カスミは目を覚ます。除去手術は成功したのである。

「よく頑張ったな…」
「忘れないで…約束!」

その約束通りカスミをカラオケに連れて行くこととなったフブキであった。

登場怪獣&宇宙人

ここからはメイン怪獣であるサイドバクターだけでなく、劇中でもカギとなるグリーンベルト星人や
それを抹殺しようとしたエクステル星のアンドロイドこと、エクステル・レイダーについての説明も行う。

サイドバクター
肩書:破滅可変マシン
身長:62m
重さ:7万3千トン
出身地:エクステル星
武器:頭部から放つエネミロットビーム

グリーンベルト星人を皆殺しにするためにエクステル星で製造された戦闘用巨大ロボット。
地球で活動していたエクステル・レイダーが破壊された際に発する信号を受信することで飛来する。
普段は人工衛星や飛行機を思わせる形状の飛行形態となっているが緊急時にはシャープな人型形態に変形する。
飛行形態・人型形態共に青白い破壊光線「エネミロットビーム」(飛行形態では機体の前部、人型形態では頭部から放つ)が武器。
更に作中では未使用に終わったものの、多少の損傷なら再生してしまえるという反則の様な能力も持っていたようである。
エクステル・レイダー亡き後にグリーンベルト星人になりかけたカスミを抹殺せんと襲い掛かるがそれを
止めようとしたコスモスのネイバスター光線を受けて木っ端微塵にされた。



エクステル・レイダー*1
肩書:強襲アンドロイド
身長:2m
重さ:1.5トン
演:杉崎浩一

サイドバクターと同じくグリーンベルト星人を皆殺しにするためにエクステル星で製造された殺人アンドロイド。
外見は迷彩柄の服を着た巨漢で自動車を軽々と持ち上げ、鉄パイプで殴られてもビクともしないどころか
逆に奪い取って飴細工の如く簡単に折り曲げる怪力が武器。
見た目は地球人と同じだが表情が変わらない上に言葉も全く発さず、アンドロイドである為か代わりに駆動音と唸り声の様な音を発する。
作中でグリーンベルト星人の生き残りを殺害した後、種を植え付けられたことによってグリーンベルト星人化が
進み始めた三条寺カスミをも殺害しようと執拗に追い回す。
最終的にはフブキに背中を撃たれ破壊されたが直後に目を光らせながら信号を送っていて…

グリーンベルト星人プラテア*2
肩書:人型宇宙植物生命体
身長:1.8m
重さ:48kg
出身地:グリーンベルト星
武器:腕から放つムチ状の光線
演:水谷悦子

エクステル星による侵攻から逃れてきたグリーンベルト星人の最後の生き残り。
緑色をしていることを除けば人間とほぼ同じ外見だが実は植物から進化した種族であり、
種を別の種族に植え付けることで増える生態を持つ。
地球に逃れてくるもそれを追って来たエクステル・レイダーによって致命傷を負わされ、
ドロドロに溶けて死亡するがその直前にカスミの手を掴み…






余談

  • エクステル星人は殺人アンドロイドを作ってグリーンベルト星へ侵攻しその住民を虐殺しているし、地球でも殺人アンドロイドが生き残りやその種を植え付けられたカスミをも追い回していることからわかるように悪役である。一方で当のグリーンベルト星人の方も別の種族に種を植え付けてグリーンベルト星人化させることで増える厄介な生態を持っている。作中や設定を見る限りではエクステル星がグリーンベルト星へ戦争を仕掛けたのもこの厄介な生態が原因と思われ、それぞれ一方的に加害者、被害者とは言えないのでは?という考察がされることがある。

  • 本回に登場した三条寺カスミは23話のゲルワームが登場する回以来の再登場であり、種を除去されて以降もフブキとは関係が続いていることが43話で語られている。

  • グリーンベルト星人プラテア、エクステル・レイダー共に名前は近年の書籍で設定された名前であり、放送当時はそれぞれ単に人型宇宙植物生命体エクステル星のアンドロイドと呼ばれていた。


  • 今回からOPの映像が変更され、39〜40話で初登場したテックスピナー1・2号が追加されるように。なお、本来であれば本話からEDが変更の予定だったのだが、ラストシーンの撮影が先に行われてしまったため、それに合わせる形でED変更は次回からとなった。



追記・修正は殺人アンドロイドから逃げながらお願いします。


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最終更新:2022年07月08日 15:05

*1 近年の書籍で設定された名前。放送当時は単にエクステル星のアンドロイドという名前であった

*2 エクステル・レイダー同様近年の書籍で設定された名前。放送当時は人型宇宙植物生命体という名前だった。