山田リョウ(ぼっち・ざ・ろっく!)

登録日:2022/11/23 Wed 04:53:34
更新日:2025/04/01 Tue 00:28:08
所要時間:約 6 分で読めます





ごめん。今お金ないからおごって。



出典:ぼっち・ざ・ろっく!、4話『ジャンピングガール(ズ)』、2022年10月9日~12月25日まで放送。
CloverWorks、アニプレックス、芳文社、©はまじあき/芳文社・アニプレックス


概要

『山田リョウ』とは『ぼっち・ざ・ろっく!』の登場人物。

CV:水野朔

下北沢高校2年→3年。身長163cm。『結束バンド』のベースと作曲担当。
ミステリアスでどこか儚い雰囲気の、中性的な容姿をした美少女。
友達も伊地知虹夏しかいない陰キャではあるものの、孤独なのではなくあくまで一人でいるのが好きなだけで
後藤ひとりとは似て非なる孤高タイプ。
虹夏とはずっと同じクラスであり、それを利用して課題を写させてもらったり、移動教室の際に起こしてもらったりしている。
虹夏の方も口では嫌がりながらもリョウの世話を焼くのが体に根付いている。

医者の家に産まれたお嬢様なのだが、溺愛してくる両親に対する反抗心から、
10歳の時に「自分がグレれば過干渉を止めるだろう」と考えてロックを始める。結局効果は無かったが。

かつて別のバンド*1に所属していたが、音楽性の違いから脱退した。
というのも、リョウはそのバンドの青臭いまっすぐな歌詞が好きだったが、売れるために売れ筋の歌詞に方向転換したからである。
作中でのリョウの言動から「売れるために手を尽くす」こと自体は反対ではないようだが、
「個性を捨てたバンドは死んだと同じ」と言う考えから個性を捨てるのだけは許せないようだ。

脱退後バンド活動自体が嫌になりかけていた時、声をかけてきてくれたのが虹夏だった。
その後『結束バンド』(命名リョウ)を結成し、喜多郁代の加入・脱退・再加入に後藤ひとりの加入があり、本編に至る。

ミュージシャンとしての実力はひとりに次いで高く、ひとりが本領を発揮できない場面では事実上のエースとなっている。
また教えるのも上手く、喜多がアドリブでギターソロができるようになったり、完全な初心者である大山と日向がステージに立てるようになれる程。
ただし音楽ライターのぽいずん♡やみから見れば、リョウ程の腕前でも「女子高生にしては上手い」に過ぎないようだが。


人物

自由奔放極まりない変人。そしてそれを言われると喜ぶ。
基本的に何も考えておらず、その場のノリと思い付きで物事を実行する暴走特急。
しかも普段の素行も金銭面もだらしなく、周りの人間にあれこれ世話を焼いてもらいながら本人はそれを悪びれもしない
結束バンドのクズ担当ともいえる人物。*2

金銭感覚が狂っており、親から相当な小遣いをもらっても何十万もするベースに費やしては無一文になり、小腹がすくと草を食べて生活をしている。
なのでお金持ちのお嬢様なのにプライベートで使える金額が結束バンドのメンバーで一番少なく、金銭絡みではひとりに借金したうえ返さないまま上乗せしたり、
虹夏に無許可で着色しただけの結束バンドをグッズと称して売りさばいたり、喜多から買い取ったベースを黙って転売したりとひとり以上の問題児と化す。
衝動買い癖もあり、高額のベースを買っては別のベースを買うために売り、それをトゥイッターで報告をしている。
虹夏の部屋を私物で半分以上占拠しており、服や漫画や果てはドローンといった衝動買いの結果であろう物で埋め尽くしている。

一応ぼっちの借金の件は星歌の一喝で強制的に返済させられたりと、遅かれ早かれ制裁は受けるのだが、
相方である虹夏の世話焼きぶりに付け込んだりと、基本的に自分の行いの反省はしておらず、のらりくらりとその場をやり過ごしている。

ネーミングセンスは独特でありバンド名にダジャレで『結束バンド』と付けたり、ひとりに「ぼっちちゃん」と名付けたのはリョウ。
また知人友人に対しては名前を呼ぶ時ファーストネームで呼ぶ。その為喜多からは名前呼びに関しては拒絶されている。
ちなみにトゥイッターやゲームでのハンドルネームは『世界のYAMADA』。トゥイッターのフォロワーが3千人近くいるらしい。

下北沢高校はそれなりの進学校(少なくとも秀華高校より偏差値は上)であり、当然彼女も勉強が……できない
ミステリアスな雰囲気を出しているが、実際はなんにも考えていない事が多々あり、脳みそが小さすぎて頭を振るとカラカラと音がするほど
どうやら脳の容量が少なすぎるようで、何もしていないときはひとりと大差ない点数しか取れないが、ちゃんと勉強すれば進学校でも100点が取れるようになる。
必要ない知識をすぐに忘れてしまうタイプであり、勉強している間は音楽関係を、テストが終わった後は学んだ知識をすぐに忘れる。
郁代「今までどうやって生きてきたんですか!?」

なお勉強中は意識が高くなるので東大への進学を考えていたが、基本的には作曲(と昼までの惰眠)のために進学せずに結束バンドに専念する予定。

表情が動かないポーカーフェイスのうえに変人なので周りから泰然自若な人物に思われがちだが、自分の得意分野(楽器関係やサイケな音楽など)の話題では急に目を輝かせ饒舌になるオタク気質な面がある。
結束バンドのなかでは最もそっち系統の造形が深いといえるが、オタクというより「サブカル・アングラ趣味」という表現が近いか。
また実はかなりの小心者で、ジェットコースターに乗って腰を抜かしたり、教習所の実技練習から逃げたりしている。
中学時代に文化祭でライブをしたが、マイナーな曲を演奏してしまい会場が冷えたことが今でもたまに夢に見るほどトラウマだとか。

ビジュアルだけはかなり良く、同性にモテるタイプ。
郁代が結束バンドに加入したのは彼女の路上ライブを見て憧れたことがきっかけ。
郁代にとっては今でも憧れの対象であるようで、リョウのクズっぷりが日に日に露呈してきてもなんだかんだ甘い。

他のバンドに入っていた経験もあり、また日常から他のライブハウスに通ったり他バンドのMVをチェックしたりしているので、音楽活動についてはかなり頼りになる。
ちょくちょく出てくる辛辣な「バンドあるある」ネタはだいたい彼女の担当。
ただし結束バンドの宣伝にひとりの水着グラビアを使おうとしたり、後藤家の犬(ジミヘン)を使ってバズらせようとするなどミュージシャンとしてのプライドは欠片も無い。

また結束バンドに入った経緯が経緯なので結束バンド自体にもかなり思い入れが強い。
フェスの審査に落ちたら結束バンドが解散するのではないかと思った時は、「解散させたくない」という想いからスランプに陥ってしまった事もあった。

そしてそれと同じくらい虹夏に対する思いも強く、虹夏が教習に行って一週間会えないと、運転が怖いのは分かっているのに自分も教習所に通いだすほど。
また、結束バンドの陰キャ枠同士であるひとりとの絡みも増えつつあり、
陽キャの気に当てられて二人して白くなったり、面倒ごとを虹夏と喜多に押し付けて逃亡したり、夏のフェスを舐めて危うく心中しかけたことも。
「音楽の才能とビジュアルは良いが他がダメすぎる」という点もひとりと共通している。
おつむの出来もひとりと同程度らしく、二人揃ってアルコールの入っていない甘酒で酔っぱらった挙句、取っ組み合いの喧嘩を演じるなど、「廣井の酔い方が健全に見えてきた」と評されるほどの醜態を晒した。

5巻でバイトに入ってきた大山猫々、日向恵恋奈の後輩コンビにはひとりと同じく苦手意識を持っており、当初は極力付き合いを避け
6巻巻頭の書き下ろしではひとりと「大山 日向 騒音対策委員会」なるものまで結成するほど。
特にミーハー気質の恵恋奈とは真逆のタイプであり一時は明確に嫌っていたが、6巻で自分に接触してきた厄介オタクを諭してもらったことから彼女を認めるようになり、以降ベースの手ほどきをするなど現在は関係を改善している。

クズ度では間違いなく結束バンドNo.1だが、一方で意外と後輩の面倒見がいい描写がたびたび見受けられる。
  • 1巻で初めて作詞してきたひとりに、自らの過去を引き合いに出し「個性を殺さず自分の好きなように作詞していい」と促した。また5巻でひとりが作った奇想天外な編曲も決して否定せず、要所要所を褒めながら「時代がついてこないから最終兵器として取っておこう」と傷つけないように遠慮した(遠回しな戦力外通告とも言えるが)。
  • 文化祭編ではひとり用にギターソロパートを追加したり、郁代のギターも指導した。結果として郁代は当日アドリブで弾けるようになるまで上達することに。
  • 6巻のクリスマスライブで、恵恋奈と猫々の即席バンド「エレ&ネネ」を陰で指導していた。教材はまんまネット講座のコピー、情報商材チックな宣伝文句、しかも有料(とはいえ500円だが)と怪しさ満点だったが、山田が演奏を実践するビデオが付いているなど内容はちゃんとしており、ほぼ素人の2人をなんとか形になる程度まで仕上げることに成功。指導にかこつけた小遣い稼ぎ…というわけでもなく、へたっぴな演奏に対し「こんなんでも頑張ってた」と必死で周囲にフォローする気遣いを見せた。
…と、特に技術面でのサポートが多く、ライブハウスやレーベルとの調整といったバンドの運営面を担っている虹夏とはまた別の形で頼りになる存在。
一見やる気に欠けているように見えるが、虹夏とともに結束バンドの先輩組として、バンドに学業に家事と忙しいリーダーの虹夏の手が回らない方面で後輩たちを支えていると言えるだろう。

余談

名前の由来は『ASIAN KUNG-FU GENERATION』の山田貴洋氏から。

KING OF PRISMシリーズに同姓同名のキャラがいるが、あちらは男性。

中性的なイメージに反し、実は結束バンドのメンバーの中ではひとりの次にスタイルが良い。虹夏と喜多が無いだけとか言わない。
これはキャラデザ段階では彼女が巨乳枠を想定されていた事の名残で、実際1話の扉絵では明らかに一人だけ胸の膨らみが確認できる。
水着を披露した際の喜多のコメントによれば腹筋が割れているそうな。

また、当初は普通にかわいい路線にする予定だったが、ひとりに借金をした辺りからかわいく描くことを作者が諦めて現在のキャラになったとか。



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最終更新:2025年04月01日 00:28
添付ファイル

*1 ざ・はむきたす アニメ4話冒頭にて、閉店したCDショップ外壁に貼りっぱなしになっていたポスターより。後に劇場総集編「Re:Re:」で配布されたエピグラフにて正式に明かされた。

*2 彼女に限らず、この作品では『ベーシスト=クズか変人』という図式を推している。