四獣(あやかしランブル!)

登録日:2022/12/19 Mon 04:14:49
更新日:2024/11/06 Wed 13:10:34
所要時間:約 8 分で読めます



※注意※
本項は『あやかしランブル!』の重要なネタバレを含みます





アプリゲーム『あやかしランブル!』に登場する玄武・白虎・朱雀・青龍の総称。

神にも匹敵する力を持つ存在だが、自然そのものの化身であり基本的には善も悪もなく、人間には関与しない中立的な立場を取っている。
陰陽師の始祖・安倍晴明は彼らを式神とすることに成功しており、伝説の式神として逸話が遺っている。










安倍晴明が利用できたということは、逆に悪意あるものが利用することも可能ということであり……




【マガツヒとしての四獣】

黒衣の男や白髪の少年など、マガツヒを操り暗躍していた本作の敵対者達の正体。
マガツヒの王が四獣の権能の一部に黄泉のケガレを混ぜ合わせることで自身に代わり地上で活動する駒として作り出した。ケガレやマガツヒに喰われた数多の魂の欠片が混ざり四獣本来のものとはズレた人格を持つ。


・黒衣の男
マガツヒ版玄武。その人格はマガツヒに立ち向かうこともできず果てた者達の「無念の寄せ集め」が中心で、本人も寄せ集めから生まれた自身が何者であるか掴めずにおり、ただ腹の奥底から湧き上がる怒りのみを確かな自己としている。
5章にて迷いの森で主人公達と遭遇し、目的は果たしたものの遥かに格下であるはずの彼らから手痛い一撃を受けたことで顔を覚えて帰還。9章で陰陽寮を襲撃した際にも主人公らと対峙するが殺しきることができず苛立ちを募らせる。11章では白虎の儀式の後始末を任され満身創痍の主人公らと遭遇するが、万全の状態の彼らを殺さなければ気が収まらないと敢えて見逃している。
15章の大規模な侵攻で、ようやく万全な状態の主人公らと戦う機会を得るが、これまでの冒険で成長を遂げた彼らにとって玄武ははもはや敵ではなかった。それでも自身の存在を怒りを証明するために全身全霊の一撃を放とうとするが……


……玄武が引き当てたか


マガツヒの王にとって侵攻は二の次で、四獣も捨て駒に過ぎなかった。
障害となり得る主人公の裏にいるイザナミの力を確実に屠るために、彼らと遭遇した四獣を自身の依り代とする術式を仕組んでおり、玄武の肉体も人格もマガツヒの王に上書きされてしまった。


その後、マガツヒの王の体内ーーーーマガツヒの王が支配する黄泉の領域に飲まれたアスカとイズナが、ケガレに飲み込まれかけている玄武と遭遇。
玄武が完全に取り込まれればマガツヒの王の脅威が増す、そしてこれまで何度も戦ってきた玄武をこんな形では終わらせたくないとアスカはケガレを倒し玄武を解放。

玄武もまた、自身の憤りの終点である彼女たちを無為に終わらせることを良しとせず黄泉から地上へ帰還する手掛かりとなる霊獣の情報を与え送り出し、
王に自身を構成するケガレの大部分を奪われマガツヒとしての力も四獣としての力も行使できない満身創痍の身でありながらケガレの足止めを務めた。


地上での戦いの末、瘴気を抑え込む結界が完成し、依代を利用しての活動も難しくなったマガツヒの王は黄泉に帰還。
それ即ち玄武の解放を意味しており、


勝利の余韻ーーーー緊張からの弛緩ーーーー
戦い終えた者のみが得られる、充足の時。この世でこれほど満ち足りた時間はないだろうーーーー

ーーーー殺す時は、そこを狙う
ーーーー人間は、あまりにも脆い。だからこそーーーー

だからこそ、こんな獲り方は認めんぞ
恥知らずのカスめ


油断した主人公達を狙う朱雀を排除し、四獣としての権能で自身と主人公達のみを結界のうちに隔離する。
肉体を構成するケガレの大部分を失い残された時間も殆どない死の間際で、玄武は善も悪も越えてマガツヒと四獣の力を完全に一体化。残された命の全てを燃焼しマガツヒの王にも匹敵する力を手に入れた。

もはやマガツヒでも四獣でもなく、主人公達との命の削り合いこそを存在の証明とする一つの命として対峙することを望み、主人公達もそれに全身全霊をもって応える。

ふふ……っ……
ふふふ……っ……そうか……

俺の命の果て……
存在の全てを使い果たしても、まだ届かんか……

互いの全てを賭した死闘の末、勝利したのは主人公達だった。
死の間際で玄武は、彼らに看取られて最期を迎えるのは真っ平と戦いの舞台であった鎮守殿を破壊。


話すことはもうない。とっとと失せろ

その……ありがとうございます…… 私たち、頑張りますから

言葉はいらん。結果だけでいい
生きろ。最後までな


主人公達が去ったのを見届けた玄武は、この期に及んでまだ機会をうかがっていた朱雀を四獣としての権能で道連れにし最期を迎えた。


こ、こんなの意味ないよ……? どうせ私は、すぐに戻ってこられるから……

だろうな。だが、今でなければ別にいつでも構わん。たとえそれがわずかな猶予でもな
それさえあれば、奴らは、貴様に届く


・白髪の少年
マガツヒ版白虎。その自我は「破滅を望む人間の想い」が中心となっており積み上げたものが崩れ去る瞬間を尊び、自身が支配する盤上で命を玩具として弄ぶことを愉悦とする。
6章から登場し、吸血鬼ノスフェラトゥに力を与えたり、教団を唆し邪神を蘇らせ自滅させるなど長らく物語の裏で暗躍していた。
9章で陰陽寮を襲撃した際に始めて主人公と対峙。始めはどこにでもいる凡百な存在と見做していたが、主人公との会話でアスカの力が増したことで興味を惹かれ、主人公とアスカにイズナとナギ、そして彼らが紡いで来た多くの人々たちとの縁に敗れた際に主人公に胸の昂りを覚え惹かれるようになる。
14章で黄泉比良坂を支配するウカノミタマを取り込み黄泉比良坂そのものとなり黄泉比良坂のケガレを地上に溢れ出させることで世界を終わらせ、その光景を見せながら主人公を甚振ろうとするが、体内からのウカノミタマの抵抗、そしてもう一人の白虎の化身であるカノエの干渉を受け計画を阻止され敗北。


本当なんだ……
本当に君だけは違ってたんだ……

初めて“壊すのが惜しい”と思えたんだ……
もっと長く一緒にいたいと思えたんだ……

……ああ、そうか。もう、終わっちゃったのか……

悔しいなあ……
もっと君と……


終わりを望む願望から生まれた獣は自らの終わりを惜しみながら、主人公に向かって手を伸ばし崩れ去り最期を迎えた。


・龍面の男
マガツヒ版青龍。
10章で、マガツヒの王が朱雀の能力の検証を行っている間足止めを任され主人公らと対峙。主人公らを圧倒し反撃を受けながらも確実に殺せるほどの余力を残していたが割に合わないと見逃している。


・朱雀
マガツヒ版朱雀。マガツヒの王に創られたばかりの存在であり、人格は無垢かつ残虐。
10章で能力検証を行われ顔見世し、続く11章で白髪の少年が蛇神ヤクモマガツノカミを蘇らせるため儀式の中核となるオロチの偽者に仕立て上げて利用。
オロチとして行動するうちに主人公に惹かれ、邪魔者を全て殺してでも独占しようとするようになる。
15章の侵攻では、主人公を探しながら目につく人間を殺して回ろうとするが元神のクサナギと現役神のアマテラスと対峙。霊力そのものは彼女らに匹敵するが人格が未熟なため手も足も出せずに圧倒される。
クサナギはある違和感から朱雀を殺さず生け捕りにしようとするが、


わ、わたしの頭のなな……なか……
な、ななにかががが……!!?

き、消える……わたしが……ぬりつぶされて……わたしじゃなくなる……

い、いやだ……! 消えたくない……!
た、助けて陰陽師……!
わ、わたし、まだ……だだだ……


あは……っ♡


これまで現出していた朱雀の人格は、その肉体に宿る真の人格を秘匿するための仮初めのもの。
クサナギに追い詰められたことで真の人格が現出し仮初めの人格は塗り潰される形で完全に消滅した。
性格は残忍かつ狡猾。相手を騙し油断するまで待ち隙を狙うことを好む。


真の人格の存在は他の四獣にも隠されており、彼女と対峙した玄武を激怒させている。また四獣本来の朱雀と邂逅した過去があり仮初めの人格に違和感を持っていたクサナギから引き続き存在を怪しまれており、この人格もまた朱雀本来のものとは似ても似つかない様子。
マガツヒの王すらも撤退した結界の中でも行動できるなど謎が多い。


【式神としての四獣】

1000年前のマガツヒとの戦いに於いて安倍晴明と共に戦った式神たち。四獣の権能の一部のみを召喚し真摯に説得したことで在り方を変え共に戦う道を選んだ。
1000年前の戦いに敗れ、更に細かな権能に別れ散逸していたが13章で黄泉比良坂に堕ちた主人公が、荒御魂となった玄武と白虎の権能と邂逅する。

・ミズノエ
式神の玄武。
黄泉比良坂に堕ち、比良坂を漂う他の魂の欠片とも混ざり合い自身の名も思い出せない荒御魂となっていた。
ミタマと共に比良坂から脱出しようとする主人公に協力していたが、真意は比良坂を掌握することで目的を果たし主人公達を裏切った……と見せかけて、正気を失う前のミタマ=ウカノミタマの本懐である主人公達の帰還のために行動しており、敵対的行動を取っていたのは白髪の少年の暗躍を察し万が一の場合、彼への対抗手段となるカノエを抑え込み警戒から外すため。
その後、真の名を取り戻し生前縁のあった麒麟との縁を通じて瘴気溜まりの武陵桃源から地上に帰還し陰陽寮に加入した。


・カノエ
式神の白虎。
自身を無理矢理縛ることも可能だったが、それを良しとせず言葉での説得を行う晴明に興味を惹かれ式神となることを認め。他者と縁を結びながらも孤独に歩む晴明に寄り添うために在り方を選んだ。
黄泉比良坂に堕ちたことで、それらの記憶を失い。自身の本質となった記憶を取り戻したいという渇望から荒れ狂い近付く者全てに襲いかかる存在となっていた。
主人公達の活躍で落ち着きを取り戻し、比良坂を支配するヨモツシコメとの戦いに協力。
ヨモツシコメを倒した後も主人公を裏切ったウカノミタマや、その裏で暗躍していた白髪の少年との戦いの中で記憶と名前を取り戻し、主人公と共に地上に帰還した。


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最終更新:2024年11月06日 13:10