SCP-2931-JP

登録日:2023/08/09 Wed 22:05:13
更新日:2025/04/04 Fri 22:46:21
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怪物にだって、大切なものはある。




SCP-2931-JPとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』の日本支部に登場するオブジェクトのひとつである。
オブジェクトクラスはSafeを経てのEuclid。

本SCPは『夜のコンテスト2021 闇夜部門』で銅賞を受賞している。


はじめに

本記事では「SCP-2931-JP」について解説する。
しかし、立て主が言うのもなんだが、ぶっちゃけこのSCPは本家の報告書を読んだ方が面白いだろう。
何故かというと、このSCPは「本家報告書内に画像がふんだんに使われている+隠し要素も満載」なタイプだからだ。当wikiでは再現に限界がある。権利処理も大変だし

そのため、このSCPが初見の方は是非とも先に本家報告書を読んでいただき(若干のホラー要素が含まれていることには留意すべし)、初見ならではの独特の臨場感や隠し要素を探す楽しさを味わってほしい。本家へのリンクをここで貼ることはできないので、「SCP-2931-JP」でググるかページ最下部のライセンス表記から飛んでくれ。

またここでは、今から本家記事へと向かう諸君へ餞別として隠し要素のヒントを掲載する。行き詰ったら見てみると良い。
  • 反転でヒント→余白を反転するのはもちろん、ページソースも覗いてみよう

では、健闘を祈る。










































|д゚) <初見は行ったかな?





























それではここからは、本格的にSCP-2931-JPの解説を始めていこう。


概要

SCP-2931-JPは認識災害を引き起こす異常な絵画群の総称であり、その全てに一定の特徴を満たす人型存在が共通して描写されている。こんな感じに。

りこ い ない



絵の中に五人くらいいる、首の長い奴らがそれである。

これらの絵を直接見た者(以下、被影響者と呼ぶ)は暗所に対する強い恐怖感を訴え、一様に「笑顔のような顔を持つ斑模様のある首が長い人型の存在が暗闇の中に立っている」妄想を抱き始め、その存在の幻覚を頻繁に体験するようになるらしい。
これについて、以下のようなことが報告されている。
  • 被影響者は妄想・幻覚中の人型存在をSCP-2931-JP内に描かれている人型実体と同一だと認識する。
  • さらにその人型実体がいつも被影響者の周りの暗い所にいると強く感じる。
  • そのせいで被影響者は暗所、特に夜間に対する強い恐怖心を覚え、日常生活に支障をきたす。
  • 記憶処理によってSCP-2931-JPを認識した記憶は消せるが、それでも被影響者の妄想や幻覚は残る。

この結果、最終的に被影響者の多くが自殺や自傷行為に追い込まれてしまうという。
自傷については異常性は見られないが、自殺に関して言うと被影響者の98%が縊死による自殺を図っており、ほかの手段が選べる状況でも縊死を選択する例が確認されたことから、SCP-2931-JPが何らかの影響を及ぼしたものと推測されている。

当然そんなものがホイホイ表に出てはまずいので、特別収容プロトコルでは、紙媒体のSCP-2931-JPは低危険物保管ロッカーへ収容、家の壁や床(後述)に書かれたSCP-2931-JPは家ごと収容することで対策している。
いつもの「収容できてるのでsafe」案件である。ヨシ!

また、被影響者がSCP-2931-JPを視認して以降、被影響者の周囲で悪臭を伴う由来不明の液体が出現する現象も確認されている。この現象は被影響者の周囲の暗がりにおいて足跡のような形で発生し、明るいところでは出現しないが、被影響者が恐怖を覚える暗がりならば昼夜を問わず出現するようだ。
液体の組成的には、大半が人体由来の腐敗液で、それ以外は便や尿だそうな。すごく…汚いです…
先ほど足跡といったが、じゃあ人型実体は存在しているのかといわれると微妙なところであり、現時点のあらゆる観測や調査においてその姿は確認されていない。あくまで人型の足跡が発見されているのみである。


りこ り こ りこりこり こ わなぜ なぜ なぜ


発見経緯

財団の収容下にある全てのSCP-2931-JPは、1996年8月██日に青森県██郡██町に存在するアパートの一室から発見された。
その一室からは、壁や床、広告紙の裏や折り紙に描かれたSCP-2931-JPが158点確保されており、これらは当時この部屋に住んでいた中広りこ氏が描いたものだと推測されている。

発見当時の状況としては、
  • 児童相談所の職員によって当時八歳だった中広りこ氏を含む親子三人が首を吊って心中しているのが発見される。(母親の中広トシエ氏<35>と中広りこ氏は死亡、父親の中広嘉孝氏<38>は生存したが現在まで意識不明)
  • その対応に当たっていた救急隊員や警察官、特殊清掃業者らが先の妄想・幻覚を訴え始める
  • 警察内部に潜伏していた財団エージェントが異常性を報告、収容へ
といった感じである。

なお父親の中広嘉孝氏は生存しているが、財団によって公的には死亡したことにされ、身柄を財団管理下の病院に移して治療を受けている。意識の回復を待って異常性解明のためのインタビューが行われるそうだ。
また、特筆すべきこととして、発見時の中広りこ氏は標準的な八歳児と比べてかなり痩せていたことが指摘されている。

補遺1

以下はSCP-2931-JPの異常性解明のために行われた、被影響者のDクラス職員へのインタビュー記録である。

+ インタビューを表示
インタビュー記録-2931-JP-1996/9/24(3)
インタビュアー: 西田研究員(以下、インタビュアー)
対象: D-3391(以下、対象)

付記: D-3391はインタビューの20日前にSCP-2931-JPの効果検証実験に動員されました。インタビュー時は投薬による軽減治療が実施されており、症状は落ち着きを見せていました。

<記録開始>

インタビュアー: それではインタビューを始めます。よろしくお願いします、D-3391。

対象: よろしくお願いします。

インタビュアー: 最近の体調はいかがですか?

対象: はい。薬が効いてるみたいで前ほど怖い思いはしなくなりました。明かりもつけていて貰えますし。
インタビュアー: なるほど。良かったです。それでは早速なのですがあなたに見えているという人型の存在について教えて頂けますか?

[9秒間の沈黙]

インタビュアー: どういった外観かということで構いません。それも難しいようでしたら、様子を答えるだけでも大丈夫です。

対象: えーと、様子。様子ですか。あれは、いつもこちらを見てるだけですね。

インタビュアー: 見ているだけですか。何か危害を加えて来ることは無いのですか?

対象: はい。無いですね。ただこっちを見てるだけです。夜とか、窓の外にびっしりいたり。

インタビュアー: なるほど。そのように見えるのですね。

対象: えーと。次は見た目、見た目ですよね。

インタビュアー: はい。お願いします。

対象: えーと、何というか。まず、首から下は人間みたいなんです。その、ちゃんとした人型で、素っ裸。

インタビュアー: 裸ですか。性別や身体的特徴はどんなものですか?

対象: 性別は…無い…のかな。うん、ないと思う。

インタビュアー: 無いというのは?

対象: なんもついてなくて、なんて言うのかな。股とか胸とか、そういうのが本当についてないんです。

インタビュアー: なるほど。興味深いですね。他の特徴はありますか。

対象: 他、他。えーとね。

[6秒間の沈黙]

インタビュアー: 大丈夫ですか?

対象: はい。いや、うーん。ちょっと思い出してきて。

インタビュアー: 続けてください。

対象: えーとね。首、首が長いんですよ。あれ。首が長くて、なんかデカい斑点みたいなのがいっぱいついてて。

インタビュアー: 大きな斑点ですか。確かに、SCP-2931-JPに描かれている存在もキリンのような首で描かれていますね。

対象: キリンっていうか、ちょっと違いますね。

インタビュアー: 違うと言うと、なんでしょうか。

対象: いや…その…あれは。模様じゃなくて、傷というか肉というか。…皮が破れてて、中が見えてるんです。それも切り傷みたいなやつじゃないです。引き伸ばされてそれに負けた皮が破けた感じ…みたいな。

インタビュアー: なるほど。

対象: それで、えーと。あれの頭、顔なんですけど。

インタビュアー: はい。SCP-2931-JPでは笑顔として描かれていますね。これもSCP-2931-JPの通りなのでしょうか?

対象: いや。えーと。なんというかその通りなんですけどね。うーん。笑顔じゃないですね。

インタビュアー: あなたに見えている存在の顔は笑顔では無い、ということですか?

対象: はい。そうです。そうなんですよ。

インタビュアー: ではどのような顔ですか?

対象: えーと、その、先生の持ってる絵と同じ顔です。

インタビュアー: 先程笑顔では無い、と言いましたね。SCP-2931-JPの通りであるならばこれは笑顔ではありませんか?

対象: いや、えーと。その通りの顔なんです。本当に全く同じ。でもその顔の通りというか。

インタビュアー: 詳しくお教え願えますか?

[対象が顔をしかめて唸り声をあげる]

インタビュアー: 大丈夫ですか?

対象: うーんと、うーん。その、いや、その顔なんです。その、その。あれは本当にその顔なんです。でもなんというか…えーと、うーん。

[対象の唸り声]

インタビュアー: 一旦落ち着きましょう。D-3391。

対象: うーんと、うーん。えーと。あれ、あれは。あれはそんな顔で、そんな顔でぇ。そんな顔なんだけど。そんな顔なんですけど。えーとね。えーと、うん。違う違う、違うんだよ。違うんだよな。そうそう、違うんだよ。

[対象の嗚咽]

インタビュアー: 落ち着いてください。無理に考えなくて結構です。インタビューを終了して休みましょう。

対象: えーと、えーと。あれはさ、あれは。笑ってない。うん。笑ってないんです。あの顔で見てるんです。うん。笑ってたけど。怒ってる。怒ってるんです。先生。あれはもう笑ってない。あれはあの子が。うん。うん。

[インタビュアーが室外の医療スタッフに指示を仰ぐ声]

対象: そうそうそう。あれ。あいつらが見てるんです。あの顔で。先生。見ているんですよ。暗いとこから見てるんだ。見てて怒ってるんだ。うん、今は。そうだ、今はまだ力が無いから。まだ力がないから見てるだけなんだ。先生。

[医療スタッフが入室する音]

インタビュアー: インタビューを終了します。

<記録終了>



このインタビューの後、他の被影響者についても確認のため調査すると、いずれの場合もD-3391と同じように妄想上の存在を「笑顔ではない」と表現し、顔面について言及すると被影響者に混乱をもたらすという結果になった。

また、どうやら被影響者は妄想上の人型実体の顔部分を正しく認識できないようであり、芸術経験のある暴露済みDクラス職員にその姿を描写させる実験では、顔から下はD-3391の証言通りの姿を写実的に描いた一方で、顔のみ、りこ氏が描いた上の絵のような雑な笑顔でしか表現できないという結果に終わった。
このDクラス職員が描いた絵については、本家報告書に実物が載っている。
…まあなんともアンバランスで不気味である。


補遺2

2008年8月14日、入院していた中広嘉孝氏の意識が戻る。そこで財団は嘉孝氏の回復を待ち、インタビューを行った。
以下はその記録である。

+ インタビューを表示
インタビュー記録-2931-JP-2009/6/2(37)
インタビュアー: 橋本博士(以下、インタビュアー)
対象: 中広嘉孝氏(以下、対象)

付記: 中広嘉孝氏はある程度の回復を見せたものの、自力での歩行が困難であり全身の筋肉も衰えていました。そのため、インタビューは嘉孝氏の病室で行われました。

<記録開始>

インタビュアー: それではこれよりインタビューを開始します。よろしくお願いします。

対象: はい。よろしくお願い致します。

インタビュアー: まずはご家族のこと、特に心中について聞きます。よろしいですか?

対象: はい。…正直なことを言いますと、私は…その時のことをよく覚えていません。

[15秒間の沈黙]

インタビュアー: 続けてください。

対象: 本当に覚えていないんです。無責任ですが、何も。おかしいですよね?私が命を絶たせたようなものなのに…まるで覚えていないんです。私が最後に覚えているのは…私が家に忘れていった弁当箱を、トシエが会社に持ってきてくれたことです。そう、そうだ。そうです、それが確か8月の11日でした。確か、会議があってそれで急いでて弁当箱を…

インタビュアー: なるほど。心中の部分のみ記憶が欠落している、と。

対象: 変ですよね。弁当を忘れた日のことは日付まで覚えてるのに、妻を…家族を死なせたことは覚えてないなんて。

インタビュアー: あながち変なことではありません。あなたの脳は10年近くほとんど活動をしていなかった上に、少なからずダメージを負っているのです。記憶の混乱は起こり得ます。

対象: そういう、そういうものですかね。

インタビュアー: ですが、一家心中というのは衝動的に行うようなことではないはずです。心中を図るに至るには何か背景因子がある筈です。

対象: はい…。

インタビュアー: ですが、少なくとも警察の調査であなた方一家にそのような問題は認められませんでした。その点について何か心当たりはありますか?

対象: 心当たり、ですか。

[8秒間の沈黙]

対象: …分かりません。分からない。何も、何も心当たりが無いんです。

インタビュアー: そうですか。

対象: 本当に…なんだ。なんで、なんでこんな。どうなってしまったんだ俺の頭は。

[対象が嘔吐く声]

インタビュアー: 大丈夫ですか?

対象: なんで、なんでですか。なんで、おかしいじゃないですか。覚えてないなんて。

インタビュアー: 落ち着きましょう、中広さん。

対象: …すみません。すみません。

インタビュアー: 一旦インタビューを中断しましょう。様子を見て再開します。

[インタビューは一時的に中断され、74分後に再開された。]

インタビュアー: では再開しましょう。引き続きお願いします。

対象: はい。先程は失礼しました。

インタビュアー: では、質問に移らせていただきます。こちらの絵に見覚えはありませんか?

[異常性除去済みのSCP-2931-JPが印刷された紙を提示する]

対象: …これは?

インタビュアー: 中広さんのお宅から押収された絵です。恐らく娘さんがお描きになったものだと思われますが。

対象: あの娘がこれを、ですか。いや、見覚え無いですね。

インタビュアー: そうですか。娘さんがお描きになったと思われる絵は他にも多数押収されています。例えばこれは壁に、これは床に描かれたものです。

[異常性除去済みのSCP-2931-JPが印刷された紙を提示する]

対象: そうなんですね。…まぁ、あの娘、聞き分けない子でしたから…壁とか床に描いちゃったのかもしれませんね…悪さもいっぱいするし…厳しくしつけてたんですけど…。

インタビュアー: なるほど。壁や床のような目立つところに描いていれば記憶に残るはずですから、そこに書いたのは恐らく心中の直前、ということになるんでしょうか。

対象: そう、なんですかね。

インタビュアー: 広告の裏や折り紙の裏に描いたものは相当な量になります。心中の直前だけでこれだけの量をかけるとは思えません。どんなに僅かなことでも構いません。何かご存知ないでしょうか?

対象: いえ、何も。知らないものは知りませんよ。

インタビュアー: そうですか。失礼致しました。では、次の質問に移らせて頂きます。覚えていらっしゃる範囲で構いません。心中の前、何か変わったことはありませんでしたか?

対象: 変わったこと…ですか。いえ、覚えている限りでは特に何も…。

インタビュアー: そうでしたか。

対象: あ、そういえば…5月、6月くらいからかな?その辺から娘が何か変なことをしたりしてましたね。

インタビュアー: 変なこととは具体的になんでしょうか。詳しくお聞かせ願えますか?

対象: はい。いや、元々娘は出来が悪くてですね。何やらせても不器用で変なことは言ったり変なことしたりなんてことは日常茶飯事だったんですが、ある夜ずっと窓に向かって話しかけてたんですよ。カーテンの中に頭を突っ込んで。

インタビュアー: 夜に、窓に向かってですか。娘さんが?

対象: はい。もう夜も遅い時間でして。窓の外に誰かいるんじゃないかと思って娘をどかしてカーテンを開けて見たんですがそこには誰もいないんですよ。

インタビュアー: なるほど。それについて娘さんはなんと?

対象: 「キリンさんとお話してる」って言ってました。あの子、キリンが好きだったんですよ。動物園で見てみたいってワガママばっか言うくらいで。…まぁ、それで私はあの子が私をからかってるんだと思いました。それでちょっとしつけてやろうと思って。それで。

[6秒の沈黙]

インタビュアー: 続けてください。

対象: はい。えーと、いや、ちょっと叱ったんですよ。娘はいつもは反抗しないですぐ謝るんですが、この日はなかなか謝んなくてですね。ずっと「そこにいるじゃん」って言って泣いてました。

インタビュアー: なるほど。興味深いですね。窓に向かって話しかけていた際の娘さんの様子はどのような様子でしたか?怯えているような様子はありませんでしたか?

対象: いえ、特には。というより楽しそうに笑ってましたね。普段笑わないくせに私をからかって笑ってたんだと思うと、なんだか今でも頭にきますね。

インタビュアー: なるほど。それが5月か6月のことということですね。他に何かありませんでしたか?例えば、部屋の周りで液体をまかれたりとか。

対象: いえ?そういうことは無かったですね。

インタビュアー: そうですか。では、最後の質問をさせていただきます。こちらについても覚えている限りで結構です。

対象: はい。なんでしょうか?

インタビュアー: 心中のあった日、児童相談所の職員が伺っていたようですがそれに関することはなにか覚えておいでですか?

[14秒間の沈黙]

対象: いえ。何も覚えてないです。

う そつ き

インタビュアー: そうですか。それでは、インタビューへのご協力ありがとうございました。これでインタビューを終了します。

<記録終了>

このインタビューによって、
  • 嘉孝氏が今の今までSCP-2931-JPについて知らなかったこと
  • りこ氏が以前から何らかの存在を認識していたこと
  • 液体出現の異常性は心中事件後に発現したこと
が確認された。
なお、嘉孝氏は知らないと言っていたが、発見されたSCP-2931-JPの数的に、りこ氏は心中事件以前から継続的にSCP-2931-JPを描いていたと考えられている。そして自身も病み上がりとはいえ、死んだ我が子に対し無関心というか、妙に冷淡な態度が発言のそこかしこから伺える。
きな臭くなってきたそこのあなたは正しい。



なぜ なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜりこ りこりりこ なぜ なぜ


なぜ お まえ い る


補遺3

2010年8月13日、財団管理下の病院に入院していた嘉孝氏が消息を絶った。
嘉孝氏は車椅子を使用して自力移動できるまでに回復していたが車椅子は個室に残されたままであり、監視カメラにも嘉孝氏の姿は確認されていない。
そして何より、部屋の周囲には例の足跡が大量に出現しており、室外から始まってベッド付近で途切れていた。
現場に残されていたのは携帯電話と左側の履物のみであり、さらに携帯電話の中には失踪と関連があるとみられる一件の画像データが残っていた。
…どんな画像かは、ぜひ本家記事にて確認してほしい。

この事件からSCP-2391-JPが実体化もしくは可視化した可能性が指摘されており、そうなればSCP-2931-JPは異常性を変質させたことになる。
となると現在の収容体制が崩壊する可能性も十分にあり得ることから、当該オブジェクトはSafeからEuclidに格上げがなされることとなった。やっぱり


ただ、事件で出現したと思われる存在(暫定的にSCP-2931-JP-2と指定される)はこの一件以来出現しておらず、こいつに関する調査は停滞しているらしい。
SCP-2931-JP-2に関する続報が待たれるところである。
























































【参照不能】









































+ ...
6がつ7にち
きょうはまたにパパにおこられちゃった
りこがいいこにしないでママにかくれて
おやつたべたから。パパにはたかれたとこがいたいけど
りこがわるいからし█うがないよね
でもねきょうおともだちができたの
ふしぎでへんなともだちだけどりこもへんだ
からおんなじ

+ ...
6がつ12にち
きょうもママはパパぢゃないお兄さんとどっかにいっ
おなかすいたけどおともだちのおかげでさみしくな
い。おともだちのかおはちょっとこわい。だから
こわいよっていったら、どんなかおがいい?つて
きかれた。おともだちだからわらつててほしいな

+ ...
6がつ13にち
ママがまだかえってこないパパにおなかすいたっていったら
またはたかれちゃった。わがままいったりこがわる
いの。おともだちもパパおおこらないで。だっておこられ
たのはパパにわがままいったりこのせいだから。
そう‼きょうおともだちのかおがわらったかおに
なったよ。みんなわらってくれるの。りこのおはなしお
きいてくれたみたい。うれしいな。

+ ...
6がつ16にち
このまえパパにはたかれたところがいたい。おともだちに
しゃべったらパパとママおいじめようとしちゃったから
おともだちにパパとママはわるくないよっていっておちついて
もらった。そしておともだちにいつかパパとママときりんさん
おみにいきたいっておしえた。そしたらおともだちがくびお
のばしてきりんさんになってくれた。みんなやさしくてりこ
うれしいな。






な んで?













SCP-2931-JP


あの子だけのおともだち






+ 考察(ネタバレ注意)
冒頭で触れた隠し要素とは、上にある中広りこ氏の日記と、本家ページソース内の隠し文字である。隠し文字も再現しているので探してみてね
謎が多いこのオブジェクトだが、これらの隠し要素、報告書、そして本家ディスカッション内での著者Mitan氏のコメントで出されている情報をつなぎ合わせると、こいつの真相に少し近づける。
というわけでここからはそれらの情報を整理し、真相をアニヲタwikiなりに考察していきたい。ディスカッションなど詳細な情報に触れているので、当然ながらネタバレ注意である。






追記・修正は、暗闇が怖くない人がお願いします。



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最終更新:2025年04月04日 22:46