札幌市営地下鉄東西線

登録日:2024/01/02 (火曜日) 13:51:00
更新日:2024/01/03 Wed 14:26:01
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札幌市営地下鉄東西線とは、北海道札幌市西区にある宮の沢駅から厚別区にある新さっぽろ駅を繋ぐ札幌市交通局の路線である。

ラインカラーは(オレンジ)。路線記号はT

▽目次

概要

札幌で2番目に開業した地下鉄路線で、その名の通り札幌市内を東西に結んでいる。
札幌市営地下鉄の中では最も路線長が長く、一部区間はJR函館本線千歳線と並行している。
先に開業した南北線と同じくゴムタイヤ式となっているが、第三軌条方式ではなく架空電車線方式で建設された。
また、東車両基地及び同基地の入出庫線を除き全区間が地下となっている。
西車両基地には東豊線の車両も入線するため、西11丁目~大通間に東豊線との連絡線がある。

開業当初は4両、新さっぽろ開業時に6両、宮の沢延伸開業時に7両化された。9両までの延伸に対応しているが、延伸開業した宮の沢・発寒南両駅のホームは8両までしか対応していないため、9両編成での運転は事実上放棄されている。

運行形態

基本的に全線通しの運転を行っており、区間運転は南郷7丁目始発宮の沢行きのみである。
日中は7~8分間隔での運転となっている。

2009年3月3日に全駅のホームドア設置が完了し、同年4月1日からワンマン運転を行っている。

使用車両

現在の車両

  • 8000形
1998年に琴似~宮の沢間延伸開業の増発分で登場し、2002年から6000形置き換え用として増備された。
18m3ドア車で外観は東豊線7000形増備車や南北線5000形と似ているが、全体的に丸みを帯びている。
機器類の一部は廃車となった6000形から流用している。
連結部の貫通路は6000形以降の車両同様六角形となっているが幅が小さめな他、2006年以降の増備車にはガラスの貫通扉が設置されている。

中間車の8300形は当初、宮の沢延伸開業時の6000形用増結車として先行落成しており、当初は塗装が6000形に合わせられ、車内案内表示器も設置されていなかった。8000形編入に合わせて改造が実施されている。

過去の車両

  • 6000形
東西線開業時の車両で、車体構造は18m3ドア、通常のボギー台車となり南北線よりは比較的常識的な構造となった。
前面は傾斜の付いた角張った形状で前面貫通扉には札幌市の市章、貫通扉上部には北海道を模したシンボルマークが取り付けられている。
また、札幌市内の建造物のイラストが描かれているなど凝った作りになっており、連結部の貫通路に大型の六角形が採用されたのはこの形式が最初となる。
一方量産先行車は南北線2000系に近い丸みを帯びた前面となっている。

落成当初からATOを装備しており、ボタン一つで隣駅まで運行可能だったが1991年に撤去され、代わりにひばりヶ丘駅から東車両基地まで自動回送するAVC装置が設置された(これは8300形も同様で、ATOもワンマン運転開始とともに再開している)。
また、当時としてはいち早く車両に乗降促進ブザー音を装備している。

8000形導入により2002年から置き換えが始まり、2008年8月30日に運用離脱し全車引退。
廃車後は8300形・東豊線9000形に機器類が流用されたほか、札幌市青少年科学館には本形式のカットモデル(廃車体ではない)が展示されている。

1977年鉄道友の会ローレル賞受賞。

11編成は札幌市のデパート・丸井今井の全面ラッピングで運用されたことがあるが、これは札幌市営地下鉄では唯一の実施例である。

駅一覧

  • 宮の沢(T01)
起点駅。
隣の発寒南駅と共に1999年2月の延伸開業で出来た札幌市営地下鉄で一番新しい駅。
北海道のお菓子「白い恋人」で有名な石屋製菓本社や白い恋人パーク最寄り駅。

  • 発寒南(T02)
宮の沢駅と共に延伸開業時に出来た札幌市営地下鉄で一番新しい駅。
JR函館本線が運休になった際には、発寒中央駅の代替輸送指定駅となる。

  • 琴似(T03)
開業当初の起点駅。
JR琴似駅とは乗換駅ではない(距離約800m)が、両駅の間を繋ぐように商店街が広がる。
ちなみに開業前の仮称は琴似本通駅だった。JR琴似駅と紛らわしいのでこっちを採用した方が良かったのでは…。
また、札幌市西区役所最寄り駅でもある。

  • 二十四軒(T04)
当駅までが西区。
周辺は住宅地や倉庫・工場・商店が混在する地域だが、閉鎖した倉庫や工場の跡地にマンション建設が進んでいる。

  • 西28丁目(T05)
当駅から中央区に入る。
二十四軒寄りに西車両基地の入出庫線があり、東豊線の車両が出入りする。

  • 円山公園(T06)
名前の通り円山公園の最寄り駅で、札幌市円山動物園、北海道神宮、大倉山ジャンプ競技場の最寄り駅にもなっている。
1日約400本のバスが発着する円山バスターミナルも直結している。

  • 西18丁目(T07)
札幌市保健所や札幌管区気象台の最寄り駅である他、病院など医療施設が多い。

  • 西11丁目(T08)
駅は大通公園の真下にあり、周辺は官公庁が多く集まる。
札幌市電の中央区役所前停留場の乗換指定駅となっている。
当駅と大通駅間に東豊線との連絡線がある。

  • 大通(T09)
南北線・東豊線乗り換え。札幌市電西4丁目停留場の乗換指定駅。
ホームは南北線と交差する形で設置されている。
東豊線とも交差はしているが、東側の離れた位置にあるため乗り換えは遠い。
駅周辺は札幌中心街で札幌時計台やさっぽろテレビ塔もこちらが最寄り。

  • バスセンター前(T10)
名前の通り大通バスセンター(大通バスターミナル)に直結しているが、隣の大通駅とも地下道で繋がっており、どちら側からバスセンターへ行ってもほぼ同じ距離なので駅名が微妙に合ってない気もする。
サッポロファクトリーや北海道四季劇場の最寄り駅でもある。
当駅までが中央区。

  • 菊水(T11)
当駅から白石区に入る。周辺は中規模の商業地域。
地下施設が広いことから、HTBの番組ドラバラ鈴井の巣でアクションシーンが撮影されたことがある。

  • 東札幌(T12)
札幌市営地下鉄では唯一漢字で「札幌」の文字が使用されている駅。

  • 白石(T13)
開業当初の終点駅。JRの白石駅とは1.6km離れているため、乗換駅とはなっていない。
札幌市白石区役所が直結。元々は駅から少し離れていたが2016年に移転してきた。JR白石駅との紛らわしさ解消で白石区役所駅に改名してもいい気がする。
周辺は商業地域となっている。

  • 南郷7丁目(T14)
札幌市営地下鉄で唯一2面3線構造の駅となっていて、中線は両ホームに挟まれている。
ホームの番号が変則的で、北側から1番(新さっぽろ方面本線)→3番(使用停止)→4番→2番(宮の沢方面本線)となっている。

  • 南郷13丁目(T15)
北海道中央バス南郷営業所跡地に建設された湯めごごち南郷の湯最寄り駅。

  • 南郷18丁目(T16)
千歳線大谷地駅跡地である白石東冒険公園が近くにある。
当駅までが白石区。

  • 大谷地(T17)
当駅から厚別区。
駅は大谷地バスターミナルと直結している。

  • ひばりが丘(T18)
当駅新さっぽろ側に東車両基地の入出庫線がある。
入出庫線は一部地上を走るため、シェルターを走る姿を見ることが出来る。

  • 新さっぽろ(T19)
JR千歳線(新札幌駅)乗り換え。終点駅。
新札幌副都心の中心地で、札幌市東部最大の商業地となっている。


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最終更新:2024年01月03日 14:26