殺人人形(怪奇大作戦)

登録日:2024/07/09 Tue 17:02:51
更新日:2024/07/11 Thu 18:29:41
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現代ほど、老人にとって孤独な時代はなかったかもしれないよ

出典:怪奇大作戦/円谷プロ/第7話「青い血の女」/1968年10月27日放送


怪奇大作戦』の第7話「青い血の女」に登場した人形。


【概要】

三沢の学生時代の友人、鬼島明の父親で数々の特許を持つ発明家・鬼島竹彦が制作した機械仕掛けの人形。
普段は普通の西洋風の少女人形の姿をしているが、その正体は息子の明に裏切られたと思い込んだ竹彦が、その怨みを晴らし殺害するために作った殺人兵器。
特殊な電波による遠隔操作で操られ、夜毎町を徘徊して明を殺すチャンスをうかがっている。
右手に鋭利な刃物が仕込まれており、ターゲットを捕捉すると普段の可愛らしい顔から凶悪な表情に変貌してターゲットの頸動脈などを正確に切り裂いて殺害する。
犯行の後は、そのサイズを活かして身を隠したり、普通の人形に擬態して捜査の目から逃れてしまう。

歩行の他、に追い付くほどのスピードで空中を飛行する事も可能で、窓ガラス程度なら破壊する事ができる力も備えている。
サイズが非常に小さいため、近づかれても目視で発見するのは困難だが、人形を操る特殊電波の影響で周辺のテレビ受信機が一斉に不調を起こすという特徴がある。
元々は明のみを狙って作られたと考えられるが、認識能力が低いのか、または秘密を守るためなのか明以外の、ただ近づいただけの人達を無差別に殺害している。
明の家を訪ねていた三沢を執拗に狙って負傷させ、たまたま通りかかったサラリーマンの男性と酔い潰れた竹彦を三沢と共に介抱していた女性を殺害した。

実は、現在この殺人人形を操作しているのは竹彦ではない。


ストーリー終盤、何故か製作者の竹彦を殺害しようと襲いかかり、突入した刑事の銃撃で頭を撃ち抜かれて破壊された。


そして……

入らないでくれ!ここは私達の、私達だけの部屋なんだよ!

あの子は四つなんだよ、四つの女の子なんだよ。そんな子供に何ができるんだ!


竹彦が人を入れる事を阻む二階の部屋にいた「もの」


「あれ」

ワタシハ大人ヨ。イツマデモ子供扱イサレチャ、カナワナイワ

ワタシモ、老人ヲ捨テテ独立スルノ。ダカラワタシモ殺サナキャ

出典:同上

鬼島邸の二階に潜む、謎の存在。
「あれ」という呼び名は、人間ではなく、ロボットでもないという正体不明さからで、体内に青い血が流れている事から「青い血の女」とも呼ばれる。
竹彦曰く「四つの女の子」で、竹彦は裏切った息子の明に代わる、子供のように溺愛している。
大きさはやはり人形サイズで、長い黒髪にピンク色の寝間着を着ている。
表情も変化するが、殺人人形のようにはっきりしたものではなく、真っ白な顔と相まって非常に不気味な印象を受ける。
自我を持ち、言葉を話す事も可能で、ベッドから起き上がって明からの電話を切ってしまったり、窓を破って屋根に飛び上がる事もできる。

実は、現在殺人人形を操っているのはこの「あれ」であり、竹彦の明に対する憎しみを受け継いでの行動である。
また、「あれ」は竹彦に対して恋人や妻のような意識を持っていたとされ、一見無関係な女性を殺害したのは竹彦に近づいた嫉妬心によるものだという。

竹彦の意思を受け継いで明を殺そうとしていたが、次第に「あれ」本人にも自立しようという意識が目覚めており、最後は「老人を捨てた子供達を殺す。だから(自立の意思を持った)自分も殺す」という理屈によって、屋根から身を投げて命を絶った。

この「あれ」の正体は結局判明せず、竹彦が孤独を忘れるために作ったというくらいしかわからなかった。


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最終更新:2024年07月11日 18:29