僕に殺されろ(漫画)

登録日:2024/09/25 Wed 19:57:11
更新日:2024/10/15 Tue 17:29:01
所要時間:約 4 分で読めます






担当「少年マンガ描いて下さいメジャー感あるやつ」

作者「少年漫画…?ドラゴンボールとコナン君くらいしか読んだことないぞ」

作者「そこで私は猛勉強しました」

作者「なるほど~大体わかったぞ、弱っちいやつがなんかパワーを得て暴力を振るう話を描けばいいのか、よっしゃやったるで」

担当「この主人公人気でないと思いますよ」


単行本一巻の後書きより





2023年に月刊少年マガジンに連載されたミステリー・サスペンス漫画である。作者はうぐいす祥子。単行本は全2巻。



【あらすじ】


不登校気味の中学生・薬師丸悠は、イジってくるクラスメイトや嫌味な生活指導の教師たちにヘイトを溜めながら、いつか全員をブチ殺すことを夢想する日々を過ごしている。

そんな彼が、「殺す力」を手に入れて、憎む相手が「殺してもいい」怪物だと知った時――、殺戮の快進撃はもう止まらない! ノンストップ・ホラー・サスペンス。





以下ネタバレ注意



【用語】


  • 選ばれし者(セレクテッド)

銃弾で撃たれても直る超再生能力を持った能力者。頭部を完全粉砕されないと死なないレベルの不死身さを誇る。
何故か下記の隠れし者を認識すると猛烈な怒りの感情が沸き起こる。
選ばれし者の証として人間には見えず、温度も感じない火を手に出せて、その火には隠れし者を倒した数がカウントされている。
何故かニンニクを摂取すると異常な拒絶反応が起きる。
しかも同じ選ばれし者を殺害するとポイント数を奪取できるというよくわからない事も起こっている。


  • 隠れし者(ヒドゥン)
人間の姿を借りた外宇宙からの侵略者。
見た目は人間そっくりだが選ばれし者の目にはおぞましい正体が見え、死の直後には跡形もなく肉体が消えるのが特徴。


  • サタンの子
新興宗教、光の善人教会が滅ぼす敵として見ている悪魔達。
見掛けは人間だが地獄の業火を掌に宿し、ニンニクに弱いという特徴を持っている。

  • エクスターミネーターズ
約70年後に人類とAIの戦争を阻止するために戦うヒーロー集団。
掌に出した火の中には、未来の貢献度がポイントとして表れ、
不死身に近い再生能力に、人類を滅ぼすAIの開発に関わる奴が怪物に見える能力を持つ。





【登場キャラ】


  • 薬師丸悠
イジリをしてくるクラスメイトや、嫌味な生徒指導の教師をぶっ殺したいと思っている不登校気味の中学生男子。
殺人をして警察から逃げる途中に電車に轢かれて死んだ父親のせいで、母子共にえらく苦労した過去がある。実は父親は朝倉南子の両親を殺した殺し屋

ネチネチした嫌味を言ってくる生活指導の教師が化け物に見えたのを殺したのを切っ掛けに、朝倉南子に誘われて選ばれし者の一員になる。
選ばれし者が妄想設定と分かった後も、全部が大嘘だと認めると、自分がただの殺人者になってしまうので
正義のヒーローという設定だけは間違っていないと考えており、それを否定する奴には攻撃衝動を剥き出しにして、最悪は精神的に限界を迎えて気絶する。
それ抜きでも気楽な考えで行動し思慮の浅さが目立つし、マスターグリフィンの生首を自宅で保管するなどかなり異常者。

無軌道な行動の果てに光の善人教会をターゲットにしたのだが、最初から捕捉されていたせいで逆に捕獲される。
致死量レベルのニンニクエキスを注入されて暴走、その場に居た光の善人教会のメンバーと、あとから来たエクスターミネーターズを虐殺。
異次元の存在から真実を教えられた後は精神の過負荷で気絶し、ゲーム期間中の記憶処理をうけて日常に戻る。
一部の記憶だけを消去すると意識障害を引き起こす可能性があるよ


記憶処理を受けた後の後遺症で、ある日突然断片的な情報がフラッシュバック。
光の善人教会に捕まってる最中に聞いた、「家族のフリをしてうちにいる連中、ブッ殺しときゃよかった」という発言を思い出し、
虚ろな表情で浅倉南子の義親と義兄を殺しに行った。



  • 朝倉南子
両親が死んだ後は、塩対応してくる義父母や義兄に鬱屈した感情を抱いている女子高生。
マスター・グリフィンから真実を告げられた後は、自分はただの殺人者でしかないのではと疑念を抱いている。

異常な行動をする薬師丸悠には付き合いきれないとは思っているが、怪物を見ると猛烈な敵対意識が湧くのでコンビ解消できない状況に陥る。
危ない場に突っ込む薬師丸に対して、ピンチになったら手助けはするが自分の身を削ってまで助ける義理はないというポジションで行動する。

異次元の存在から真実を教えられた後は、20年後に全地球規模のデスゲームをするという情報などを忘れさせてもらうべく記憶処理を頼んで日常に戻る。
一部の記憶だけを消去すると意識障害を引き起こす可能性があるよ
ゲーム期間中の記憶に関わる情報に触れると、1時間近くも茫然自失のまま固まるという後遺症を抱える事となった。


  • マスター・グリフィン
衝動のまま怪物に襲い掛かろうとした朝倉南子に、選ばれし者や隠れし者の設定を教えた男性。
光の善人教会に自宅を突き止められて、首を切り落とされ、腹部にニンニクを詰め込まれる処刑をされる
上記の選ばれし者などは自分の考えた設定だという事を薬師丸と朝倉の二人に教えた後は、
時々意識を取り戻す生首になり、たまに意識を取り戻すのを期待して薬師丸の家で飼われる事となる。
ゲームが終わった後はナノマシンの効果が無くなり腐敗、ウジの湧いた生首になった



  • 安達ケ原涼香
エクスターミネーターズという五人組の自称ヒーローチームのリーダー。
強盗をして手に入れた名刀を武器にしている女性。
42人を殺している破綻者。

  • 森繁卓次
エクスターミネーターズの一員。
自称、一子相伝の暗殺拳継承者の男性。7人を殺している破綻者。

  • 吉田ケン
エクスターミネーターズの一員。
自称、スーパーハッカーの男性。9人を殺している破綻者。

  • エッちゃん
エクスターミネーターズの一員。
自称、そろばん二級の少女。34人を殺している破綻者。

  • 小谷善三
エクスターミネーターズの一員。
自称、絶倫老人。18人を殺している破綻者。




  • 異次元の存在
人間の知覚では捉えられない体を持ち、等身大マスコットキャラの姿で具現化して薬師丸悠と朝倉南子に真実を教えた。
収集がつかなくなった本作の騒動を片付けるデウス・エクス・マキナ




作者「おかしいな…王道少年漫画を描いたはずなのにイカれた殺人鬼が犯行前に見る悪夢みたいな話になってしまった」

作者「ま、それも作家性ということで面白く描けた気がするからいっか! 追記修正爆誕!」

単行本二巻の後書きより

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最終更新:2024年10月15日 17:29