神代一人

登録日:2025/08/09 Sat 12:47:01
更新日:2025/08/17 Sun 01:42:24
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命を救うための努力を放棄した瞬間から
お前は医師ではなくなる

画像出典:『K2』 真船一雄/講談社 第一巻第4話「系譜」106ページ 2013年03月1日


神代(かみしろ)一人(かずと)とは、漫画『K2』の主人公のひとりで、「Kの一族」に連なる医者。

なお、この記事において「一人」という文字列が出てきた場合、特別な記述を除き「1人」ではなく彼のことを指すので注意。


【プロフィール】

[生年月日]1977年2月18日*1
[出身地]N県T村
[家族]父(失踪)・母(死亡)

前々作『スーパードクターK』の主人公であるKAZUYA(西城カズヤ)と異なり、その生まれには未だに謎が多い。
その多くは彼の一族としての特異性に起因するものである。


【概要】

KAZUYAに連なる「Kの一族」であり、本人も「K」を名乗り、故郷であるT村では「K先生」として慕われている。
KAZUYAとは我々読者の目線からでは同一人物と見紛うほど激似。作中目線でもよく似ているものとして言及されている。
実際のところは割と描き分けされており、比較すると顔立ちがシャープであり、目つきも鋭いツリ目気味で眉はやや細く、もみあげも長いと線の細いタイプのイケメンに描かれている。
また長袖のジャケットを着ていることが多いためか、KAZUYAよりやや細身に見える。もっとも、その高身長や屈強極まる「野獣の肉体」はKAZUYAと変わりない。
同時に卓越した観察眼を持ち、患者の異常を見て即座に病気に気づき、迅速に病名を言い当てる博識さを兼ね備える。
医療技術もKAZUYAに劣らないもので、特に手術の速度と正確性に関しては立ち会った全ての医者を驚嘆させるレベル。
総じて、容姿や能力の面ではほとんどKAZUYAの生き写しのような存在と言える。

そんな彼だが、物語登場当初はある理由により無免許であり、真の意味の「闇医者」であった。どこぞのJKは見習って(?)欲しい。
だが、KAZUYAの妹であるKEI(現:礒永ケイ)がその技術を惜しみ、力添えをしたことで医者免許を取得。
無医村の闇医者として活動していた彼は、この事をきっかけとして日本中を飛び回り、多くの患者を救うことになる。

多少なりとも雰囲気に人間味がありギャグ顔もそれなりに披露していたKAZUYAと異なり、常に冷静で口数は少なく、冷たい印象を受ける。
しかし内面には医者としての力強い想いを秘めており、少しでも多くの患者を救う事に文字通り命を懸けている。
故郷の人間相手や知っている間柄であれば砕けた口調で話すことも珍しくないが、患者相手には基本的に敬語で喋る事を徹底するし、
子供相手には柔らかい口調で会話することも欠かさない、理想の医者の体現とも言える。

……が、悪人相手には徹底して容赦がない。エレベーターの動作を止め、鉄扉を数発でひしゃげさせる怪力を遠慮なく振るう事も。
落下しかけた軽自動車をロープで引っ張って僅かながら持ち上げた事もあり、前作(前々作)に比べて格段に現実寄りの本作の中では異質なファンタジー寄りのパワーを持っている。
テロリスト相手にパンチした時は明らかに音が置いていかれている程の速度を見せており、その実力は計り知れない。
しかし、「人を救うために悪事に手を染めた」といった相手に対し狼狽える面もあるなど、精神性まで人間を超越しているわけではない。

物語がリアルタイムで進んでいく作品のため、もうひとりの主人公・一也(かずなり)は時間と共に成長し小学生から研修医になったが、
その間一人の見た目はほぼ変わらず老化が進んでいない。450話(連載から20年経過)でようやく頬にシワが見られる程度。
敵組織に乗り込んでいって鉄扉を破壊したのも350話ぐらいの時期で十分なアラフォーのはずだが、まだまだ現役のようだ。
なんなら1話の時のほうが絵柄もあって老けている印象を受ける。この頃はKAZUYAに比較的寄せて描かれていたのかも知れない。


【影の一族】

そんな一人だが、彼は「Kの一族」ではあるものの、その出自は過去の一族達とは大きく異なっている。
彼は「影の一族」と呼ばれるKの一族の分家であり、Kの一族の本家筋が途絶えた時にその医療技術を絶やさない為に産まれた存在だった。*2
Kの一族は突出した医療の技術により時の権力者に利用されることもあり、一族が滅亡する危機を招く可能性を考えた。
そこで彼らの祖は「表舞台で人を救う事に力を使う表の一族」「表の一族を影で支え、時として一族を補完する影の一族」に一族を分けたのだ。
彼が医師免許を持たなかったのは、故郷であるT村に骨を埋め次代のKが産まれるまで自らの存在を世間から隠すためだった。*3

Kの一族は元々幼少期から医術を叩き込まれるため法に違反した手術を行うことは珍しくない*4が、成長して大人になると大学医大部を出て医師免許を取得した上で流浪の医者となるのに対し、
影の一族はその存在を世の中から隠し「技術」だけを継承するために医師免許を取得しないという理由があり、影であることに徹底している。
また、本家筋の一族に対し、未知の病気・ウィルスに対する肉体に抗体を作らせるための人体実験を行うのも彼らの勤めであった。

だが、一人はその責任を背負うには優しすぎる所があった。
彼が幼い頃にKEIと出会っていた頃、彼女の頭の大怪我を治す際には周りに見えても気にならないような治療を施したり、
一族としての掟を破ってでも人を助けたい、という高潔な「医者」としての魂が幼い頃から根付いていた。
「命より重い法律など俺は認めぬ」と1話で言い切っており、彼にとって「人を救う」ことが考えの頂点にあることが解る。

T村では「臓器移植手術」が秘密裏に行われていた。対象が幼児であっても不慮の事故で亡くなった死体から臓器を摘出し、必要な人間に与えることに対して躊躇いがなく、村一体がそれに賛同するという異常な因習が存在していた。*5
このように法に縛られずに治療を行いながら、そのままT村を守るための闇医者として人生を全うする事を考えていた一人だが、KEIの手引きで医療免許を取得してからはより多くの患者を救うために奔走することになる。
とはいえ違法手術に対する倫理を身に着けたわけではない(というか人を救う事が最大の目的)のため、普段はT村で村人の治療を行ったり、時として法を犯してでも人を救う手段を躊躇い無く使用する。

また、作中に登場する影の一族としては、父である神代一郎(かずろう)が居る。
一人が18歳の時、妻・静江が事故に遭ったが、一郎は無免許であったために公に手術を出来ず、「影の一族の掟」こそが彼女を死なせてしまったことに絶望し、失踪。
さらに一人の医療の師でもあった神代家執事・村井も一郎を追うように失踪したため、一人が自然と影の一族を引き継ぐことになった上に天涯孤独の身となっている。
こうした事が無意識にトラウマになっているのか、一人はあまり「Kの一族」、ひいては「影の一族」の存続に対して積極的な様子が見られず*6、連載後期の40代を終えようとしている状態であっても結婚相手などの気配がまるでない。ヒロイン候補だった麻上さんにその気がまるでないせいで……
その代わりにこれからの医療を担う若い医者を育てることに尽力しており、戦友である富永に「若い医者や未熟な研修医の力になりたい」「その若者を富永や一也と同じレベルまで引き上げたい」と言うほど後進の教育に熱心な姿を見せている。
まだ研修医の一也はともかく、富永のレベルまで全員を引き上げたら本当に世界スーパードクター計画なのでは……?


【戦闘能力】

  • パンチやキックを放てば殆どの敵が数メートル単位で吹っ飛ばされる
  • ドアを蹴破る・鉄柵をへし曲げるなど朝飯前
    • ティガワール編では、ズズゥンと音を立てる重さの合金製の牢屋のドアを、蹴り一発でひしゃげさせていた
  • 瓦礫の中に生き埋めになっていた怪我人を助けるために、トン単位はありそうな瓦礫を持ち上げる
    • そして、怪我人を抱えた息子が脱出するまで持ち堪え、離した瞬間に家は全壊した
    • 後の話でも、やっぱり1トンはありそうな瓦礫を持ち上げて除去していた
  • 崖から落下しかけた軽自動車をロープで引っ張って僅かながら持ち上げる
    • しかも、麻酔が解けかけて激痛で暴れ出す怪我人&再麻酔を施そうとする麻酔科医を乗せた状態
  • 地下道の出口の蓋を下からアッパーカットでかち上げ、ちょうどその上に立っていたクローン組織のエージェントを吹っ飛ばす
  • 閉まる寸前のエレベーターの自動ドアをパンチ一発で破壊・停止させる
    • そして、乗っていた悪人達相手に「このドアは二度と閉まらん!」という決め台詞
  • テロリストの腕を片手で掴んで握力で圧し折る
    • そして、怯んだテロリストを音が置いて行かれる速度のパンチでKOした
  • テロリストが爆弾で自爆した際に、瞬時にマントと自分の体で一也、詩織、譲介を庇い、無傷で守り切る
    • 爆炎の範囲から逸れていたのもあるが、本人もマントの裾が焦げた程度で無事だった
    • 庇った3人は爆音で鼓膜にダメージを喰らったのに対して、一人は別に平気そうであった

……うん、やっぱりこの一族おかしいわ。


【活躍】

無医村である(とされている)N県T村を訪れた富永研太が道中で落石事故に遭い、同行していた岡元刑事の怪我に狼狽えている現場に遭遇。
腹に倒木が突き刺さった巨体の岡元を抱え上げ*7、村の診療所に運び手術を行った事でその存在が警察づてにKEIへと明かされる事になる。
KEIの手筈で医師免許を取得後は、富永をT村の主治医としながら自身は各地を飛び回り医療活動を行うようになる。

物語序盤は「Kのメス」を探す傍ら、「違法臓器移植」を行う組織との敵対を中心に動くことが多い。この頃はだいぶ「スーパードクター」の空気が残っていた。
もうひとりの主人公である黒須一也との出会いもこの頃であり、先代のKAZUYAが亡くなった今、一也を次代の「K」にするためにT村に引き取り育てることになる。
一也は「KAZUYAのクローン」としてこの世に生を受けたため、臓器移植のためのクローンを作ろうとする悪の組織から狙われることも多く、それに立ち向かう一人が主役として描かれることが一番多かった頃でもある。
臓器移植の第一人者でありながらその手を悪に染める相馬有朋との出会い、そしてかつての師である村井との再会を経て、一人はかつてKAZUYAが託したメスを持つ患者を治療し続けていった。
準レギュラーとなって村の診療所のマドンナとなる麻上との出会いもこの頃。
その後、富永が独り立ちするのを村の診療所で見守った。

連載中期になると、物語のメインが一也の高校生~医大受験へと大きく傾き、やや出番が少なくなる。
しかし、かつてのKAZUYAのライバルであるTETSUやその弟子の和久井譲介、そして一也の医大での同級生達との出会いの中で、医者として自分自身が伝えるべきことを伝えられるよう、指導者としての一面を見せ始める。
特に一也の同級生の一人である宮坂詩織は一也の命の恩人でもあったため、親交を深めることもあった。
そんな詩織の神がかり的な裁縫技術を用いた血管手術の痕には流石の一人といえども驚愕を隠せなかった。医者目指してるとかじゃない普通の女子高生が動脈の縫合完璧にやったらそりゃあね……
その後もTETSUから預けられた譲介を医師として教育し、研修医制度で村の診療所にやってきた一也と詩織を一人前の医者として育成するなどして存在感を発揮していく。

連載後期では、譲介をアメリカへ巣立たせ、一也も詩織も一人前の医者として高品総合病院へと向かうことになる。
診療所もすっかり人が少なくなったものの、一也と詩織とトレードという形で、高品龍一の息子龍太郎を引き取り育てることに。
……が、今までの「Kの一族」について曲がりなりにも知っていた(知った)彼らに比べ、龍太郎は一人に対してそこまで強い信頼を置けず、
今までの指導ではままならない形が続き、一人も悪戦苦闘する。今までもたまにギャグ描写があった一人だったが、これ以降特に増えた。
更に、一郎が見つかり、一郎が僻地の離島で指導していた神津海(こうづかい)という少女を引き取ることになる。
龍太郎・海と共に既に一人とは親子ほども離れた年の差として、改めて村の診療所で今までのように生活を続けている。
やや顔立ちにシワも出来始めて老けた印象も受けるが、体力などに衰えは見られない。


【人間関係】

1話からの付き合いで、作中で最も長く相棒として活躍した相手。
出会った当初こそ一人を疑うこともあったが、序盤でその疑念が吹き飛んでからは彼を慕い、一番の理解者となっていく。
彼から多くのものを学んだと語るものの、それは一人側からも同じ認識であり、
「ただただ人を救いたい情熱に満ち溢れ、その眩しさに俺は何度も救われた」と彼の居ないところで語る場面も。
具体的な年齢こそ出ていないものの、ほぼ同年代である事が解っており、互いに師であり友人であり恩人である、という関係。
無口で冷静に見えて意外と人付き合いの良い一人だからというのもあるが、富永は結構気軽に遊びに誘ったりもするし、一人も特に気にせず付き合うことも多い。
富永は一人に比べて自身の実力を卑下することが多いものの、一人側は富永が村にいた頃から既に彼を「一流の医者」として見ており、
父・富永進太郎が、息子の実力を不安視して一人に電話をかけた際にも「あいつが出来るというのなら必ず出来ます」と断言した。
でも流石に不安なのか手術の時間中ずっと診療所の前で仁王立ちしていたのは富永には内緒だ。
そんなわけでお互いを完全に信頼し合う関係であり、互いに「戦友」と言い合う程の仲である。
作中で一人は「K先生」と呼ばれることが多い中、「K」と呼び捨てで呼ぶ数少ないひとりでもある事もその証左だろう。

次代の「K」として育てるため、母の黒須麻純から預かった少年。その正体はKAZUYAの完全なクローン人間。
初期の頃は彼をKの一族として医者に育てていく。
母親から離れ、診療所で一人(と主治医として診療所で暮らす富永)に育てられた一也は、医大に進学・卒業、研修医として独り立ちしていく。
当然だがKAZUYAと瓜二つなのもあって、一人と一緒にいる時は親子か兄弟と間違えられることも多い。というかお互いに間違えられることすら普通にある。
医者としての師弟関係はもとより、不慮の事故で亡くなった麻純の形見でもあることから、
ひとりの人間としての人生を送ってほしいとも思っているようで、彼の人間的な成長には感慨深い表情を見せることも多い。
一也も自分を医者として育てた一人を尊敬し、Kの一族としての意識を持つようにしている。

  • 氷室俊介
同郷出身の友人。影の一族としての一人のことを知る数少ない人物。
日本へ帰国する際にN村を訪れ、一人に自身の緑内障の手術をしてもらうために会いに来たのだが、影の一族だった一人が表舞台で医者をする事に対し幻滅し、一時は一人の手術を断ろうとする。
だが、結局一人の手筈によって手術を受けることになり、一人が当時から抱いていた医者としての志がずっと変わらないまま保たれていることを知り、和解。その後しばらくN村で生活後に帰国した。
メタ的には一人が影の一族という過去を語る上での解説役として出てきた人物であるため、その後の出番が全く無いそのポジションが味方になった村井さんに譲られちゃったからね……

一人が唯一出会った表の一族の生き残り。幼い頃、人体実験のためにT村を訪れていた彼女が事故で大怪我を負った時に治療しているが、KEIはその事を覚えていなかった。
彼の医療技術を見て、兄KAZUYAに匹敵する実力を惜しく思い、彼を新しいドクターKとして擁立する。
当初は影の一族であることを理由に断った一人だったが、彼女の力添えあって医師免許を取得するに至った。*8
暫くはKのメス関連で話に出てくることもあったが、物語が一也メインになっていくにつれて出番も減っていった。
とはいえ物語の転機には必ず現れ、一人と一也に道を示すことも多い。

かつてのKAZUYAのライバル。だが、TETSU本人は一人には執着せず、あくまで「俺にとってKはあいつだけだ」とKAZUYAへの執着を見せる。
その後もちょいちょい顔を出しては一也をKAZUYAのようにしようとしていったが、全部あしらわれた。例の女子高生発言もこの辺。
譲介を見つけてからは彼をけしかけて一也の覚醒を促そうとしたものの、変わったのはKの一族に感化された譲介のほうだったため、
以降は一人と一也に余計な事をするのをやめて譲介を一人に託し、ひとり闇医者の世界へと戻っていった。
本人なりに愛情あっての行動だったものの、実質的に子を捨てたような状況になったので今なお一人からの心象は良くない。父親に捨てられるとか一人先生の最大の地雷だもん……

  • 和久井譲介
TETSUから預けられた高校生。当初こそTETSUの言う「医学による人の支配」によって一也に突っかかることも多かったが、
一人によって人を救うことの大事さを考えるようになり、T村の診療所で一人から医学を教わるようになる。
最初の方は技術的なことばかりに目が行ってしまい不満を抱くこともあったが、
医者としての精神性を学び取ってからはそれまでの事を自省し、人間的にも大きく成長を遂げる。
一人によって人生を大きく変えられ、そして最も成長した人物と言える。
彼も当然一人を尊敬しているものの、本質的には最初に救ってくれたTETSUへの信頼を捨てきれず、登場から暫くすると明らかにTETSUを意識した前髪の伸ばし方をするようになった。
事故のせいで医大受験に失敗したのもあり、一時期は一人の跡を継ぎ影の一族として生きることも考えていたが、クエイド財団からのスカウトによって渡米。
そちらで本格的に医者免許を取得することに。譲介を送り出す一人と、深く礼をする譲介は今までの成長を感じさせる名シーンである。
「お前の帰りが、今から楽しみでしょうがない!」

  • 麻上夕紀
ある事件をきっかけに村の診療所の看護師として住まうことになった女性。
K2では貴重な女性レギュラーだが、あくまで看護師としての出番が多く一人と関係が進展するみたいなことも全然ない。なんなら村に来た営業の男性といい感じになったりしている。
医療の現場においては一流の看護師であり、一人の手術にも全く問題なくついていき、毎日のようにこなしていても疲労の色を見せないぐらいの実力者である。
恩人である一人のことは信頼しているが、連載後期にもなるとやや雑な扱いも目立つ。いい意味で慣れてきたということかもしれない。

  • 村井逸士
神代家の執事であり、一人にとって医療の師。
真摯に仕えていたが、一郎が妻の死により失踪。その後、彼の後を追うように失踪してしまう。
登場当初は臓器取引組織の一員として一也を拉致しようとしていたものの、元来優しい彼に一也を害することは出来なかった。
その後、和解と改心をして村の診療所の一員として復帰。以降は移植手術でも難しい点を「再生医療」によって開拓し、影の一族が今まで行ってきた「最先端医療の発展」に尽力するようになる。
村井は一人を「坊っちゃん」と呼んでおり、一郎に仕えていた頃のような距離感で接するものの、やはり今までのことに対する負い目もあるようで一人に強く出られないことが多い。とはいえ一人も師として村井を信頼しているため突き放すようなこともしないが。

  • 高品龍太郎
KAZUYAの友人・高品龍一の一人息子。
龍一の一存でKAZUYA、ひいてはKの一族についてを全く教えられずに育ったこともあり、一人の所に預けられても特に敬意を抱いたりすることもなく、当人は島流しにされたとまで思っている。
初めて一人に出会った時は熊と勘違いし、いろんな尾鰭が付いた結果「熊殺し」として村で妙な知名度を上げる結果となる。*9
医療技術はやや乏しく*10、判断に時間が掛かるものの最終的にはちゃんと正解に辿り着ける観察眼があり、なにより医者として肝心な「患者を第一に考える」という精神性は身についている。
「普通の現代っ子」に慣れていない一人は、親子ほども年が離れた龍太郎からの棘のある言葉に対して傷つくこともしばしばだが、
そんな生活もそれなりに楽しんでいるようで、彼との付き合い以降はギャグシーンも増えた(主にハラスメント関係でいろいろやり取りが多く、フロハラ等も気にしていた)。
特に龍太郎から教えられた「マリッジハラスメント*11」という言葉をドヤ顔でKEI相手に披露するという、お茶目な面を見せたこともある。
ある意味、神代一人の在り方を大きく変えた人物とも言える。

  • 神津海
一郎が離島で世話をしていた少女。作品初登場時は小学生だった。
神津家は神代家同様、Kの一族の分家筋「影の一族」にあたると目され、彼女も今は亡き父を尊敬し、一郎に医学の伝授をせがんでいた。
一人が出会ったときには中学卒業を控えており、その後T村で生活しながら高校に通うようになる。
こちらは龍太郎よりも更に歳が離れているが、一郎のお陰もあってか反発心はなく、素直に信頼を寄せてくれている。
とはいえ、年の離れた異性ということもあってか積極的に絡みに行くということも少なく、
頼りにされた時だけ表に出ていく父親代わりのようなムーブが多い。


【天然?】

クールで無口、整った顔立ちのイケメンであるため冷たい印象を受けがちな一人だが、その内面は思いの外ユニークでやや天然なところもあったりする。
医療に対する意識が真剣過ぎるあまり、医療現場をモチーフにしたドラマ*12を見た際には「人の命を救う医者たる者が殺人事件を起こすとはその設定自体が気に食わん」「ICUは消灯などせぬ!!」*13と普段は見られないほど激怒し、一緒にドラマを見ていた一也と麻上を困惑させた。
また、村で共同風呂を作成した際、珍しく医療的な見落としをし、「オレとしたことが…!」と混乱しながら温泉まで妙にコミカルなダッシュを披露する姿も見せている。*14

連載後期になると龍太郎の相手でギャグ描写を見せることも増え、*15すっかり愛嬌のあるおじさんになりつつある。
とはいえ、彼が精神的に優れた立派な医者だからこそギャグになるところもあるので、それは彼の魅力の一つと言えるだろう。


【余談】

  • 名前は医者の『神』であるKの一族の『代行者』だから『神代』なのではないかと推測されている。
    • 同様に影の一族である『神津』家も同じ『神』の文字を使っていることから、影の一族特有の名字の設定があるのかも知れない。
  • スーパードクターKという作品における「ドクターK」という超人的な医者というイメージに対し、先代のドクターKであったKAZUYAは世間との交流があり、大学を出た医者で、友人と笑うこともあればギャグもやったりするなどやや離れたキャラだったが、一人は如何にも「医療漫画に出てくる凄い医者」そのままなところがあり、「一般人が想像するドクターK」のイメージを持った人物と言える。これも影の一族として「K」というイメージを作るためのものなのかも知れない。
  • 出身地のT村が余りにもテンプレートみたいな因習村だったり*16、そんな中で世間の悪意に触れずに一族の掟に従って育ってきた事やKAZUYAに比べて中性的な線の細い顔立ちもあってファンからは「因習村の姫巫女」なんて呼ばれたりする。確かに設定だけ見ればそんな感じではある……比べたらというだけで見た目は十分ケンシロウなんだが……




これもまたドクターKの記事……
俺がドクターKを名乗る以上、追記・修正もまた引き継がねばなるまい。


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最終更新:2025年08月17日 01:42

*1 真船一雄原画展の公式Xにて、2025年の同日に48歳と発表された。一方で作中の描写について、一人と9歳年が離れているはずのKEIが中学生当時に小学生中~高学年相当の年齢の一人と出会っていると回想されているなど、微妙なブレや矛盾が指摘されている。

*2 血縁関係は実は明かされていない。周りに指摘された時は「親戚」といった言い方はするが。

*3 当然だが医師は免許制なので正式な医師として活動するには国の承認が必要になる。そうなれば存在が明るみになり、影としての役割を果たせなくなる。そうした場所から足が付くことを避けるための処置だと考えられる。

*4 先代のドクターKのKAZUYAの初手術は6歳。高校生になるまでにかなりの手術をこなしていることが父親の一堡からも語られている

*5 本来、15歳以下の臓器摘出には家族の同意が必要となる。また、年齢を加味せずともドナーカードによる意思表示がない相手から臓器を摘出することは法的に不可能である。

*6 連載初期は一也を一族として跡を継がせる為に引き取り育てているものの、彼が成長していくにつれ人間的な幸せを身に着けて欲しいとも思うようになり、譲介が一也にKの後継者として相応しくないといった因縁をつけた際には「譲介の言うことは気にしなくて良い」と彼の未来を気遣う言葉を投げかけている。

*7 3桁近くありそうな見た目の岡元を軽々と抱え上げている。この時岡元は殆ど気を失っており、富永は肩に担ぐだけで精一杯だった。

*8 影の一族としてT村を守るのも役目であるはずだが、表の一族の埋め合わせも影の一族の仕事であるため掟を破っているものではない。また、この時は富永が診療所に居たのもあり、安心して村の外に出れたのも大きいだろう。何より違法だからといって手術を止める理由にならないのは表も影も変わらない。

*9 一人本人は熊と間違えられたことが非常に不本意だったようで、事あるごとに話題に出されては複雑そうな表情を浮かべる。

*10 あくまで作中基準。Docker Kでの情報とK2での現状を考えればベラボーに優秀である。

*11 結婚・婚約などを相手に迫る嫌がらせのこと。

*12 担当した患者が脚本を作成した。

*13 最近は消灯する。とはいえ消灯中も患者のために医者が動くため、患者が暗闇の中で長時間放置されたままということはまずない。

*14 実際に共同風呂付近には施工ミスにより一酸化炭素濃度が上昇していたため、一気に人が詰めかけていた風呂開きに慌てていることそのものはおかしくはない。のだが、この回に限っては妙に人間味のある表情が見られるため、普段と比べるとインパクトが大きい。

*15 最新の医療知識や一部専門知識はあるのに、特定分野の知識が箱入りのように止まってるなど。

*16 1話~5話の流れは完全に「違法手術を集団内のルールで肯定し推奨する」因習が根付いた村にしか見えない。臓器提供者を「授け手」なんて呼び方をするところも如何にもな感じを受ける。それ以外は案外普通の村だったりするんだけど……