SCP-307-JP

登録日:2025/08/10 Sun 00:19:51
更新日:2025/08/21 Thu 06:59:57
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それじゃ、諸君。


SCP-307-JPとは、怪奇創作サイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(SCiP) の一つである。
オブジェクトクラスSafe。安定した収容手順が確立されている。
とはいえ数々の「Safe詐欺」の前例同様、このオブジェクトの異常性も「勝手に収容違反しない」だけでおよそロクなものではない。

概要

SCP-307-JPは表面にジーンズを身につけた人間の下半身、裏面に1本の腕の画像が印刷された音楽CDケース。ちなみに発見時に入っていたCDには特に異常性はない。

異常性は、裏面の腕の画像に触れた人物(以下、SCP-307-JP-1)は、次に述べるループ終了イベントで抵抗の意を示すか、それ以外の要因で死ぬことで、記憶を保持したまま画像に触れた瞬間(時点-SCP-307-JP-A)まで巻き戻される、というもの。


SCP-307-JP-ループ終了イベント

時点-SCP-307-JP-Aから一定の期間(最長126日)が経過すると、SCP-307-JP-1の近くの物陰から-1を掴もうと伸びてくる複数の人間の腕が出現する。

腕は掴んだ-1を物陰に引きずり込み、無理矢理細い隙間に捩じ込むかのように-1もろとも消失。この現象で-1はようやくループから脱することができる。……といっても生還できるわけではなく、ループせずにそのまま死ぬだけ。現場に残るのは血痕と体のわずか5%程度のみである。

要するに、-1はループ終了条件に気づくまでは腕に追われるか死ぬかの恐怖を味わい続け、条件を知ってからも腕から逃れて最初に戻る腕を受け入れて完全な死を迎えるかの二択を永遠に強いられることになる。

発見経緯

SCP-307-JPは大阪府某市に住むバンドマン・倉川 ██氏が大量の血痕を残して失踪した事件の調査中、氏の自宅にて発見された。以下は倉川氏が失踪の直前にバンド仲間の冴木氏と交わした通信記録の抜粋である。

初期収容記録-307-JP-01

<記録開始>

2018/02/21 0:26 倉川: ライブ&打ち上げお疲れ!

2018/02/21 0:26 倉川: [スタンプ送信]

2018/02/21 0:32 冴木: [スタンプ送信]

2018/02/21 0:36 倉川: 機材車整理しててんけど、荷物の中にうちのじゃないCDがあってんけど、対バンさんのかな?

2018/02/21 0:36 倉川:
[SCP-307-JPと思われるCDケースを持っている写真]

2018/02/21 0:40 冴木: いや、見てないなー 聞いてみた?

2018/02/21 0:42 倉川: 洋楽やし絶対ちゃうわ!紛れ込んだんやと思う

2018/02/21 0:56 倉川: 結構良い曲 英語やし歌詞解らんけど

2018/02/21 0:56 冴木: 明後日持ってきてや

2018/02/21 1:13 倉川: おk

2018/02/21 1:20 倉川: もう疲れた 何度も何度も何度も何度も

2018/02/21 1:21 倉川: ごめん バンド組めてたのしかったわ 何度も言うけど

2018/02/21 1:21 倉川: 違う この冴木にはまだ何度も言ってない

2018/02/21 1:21 冴木: どしたんいきなり

2018/02/21 1:22 倉川: 腕が来るんよ 何度もなんども

2018/02/21 1:22 倉川: 捕まれそうになって、逃げたら毎回今日になる このCD聞いたらあかん

2018/02/21 1:23 冴木: 酔ってる?

2018/02/21 1:23 冴木: [不在着信]

2018/02/21 1:25 冴木: [不在着信]

2018/02/21 1:26 冴木: ちゃんと寝や

2018/02/21 14:30 冴木: 起きてる?

2018/02/21 15:05 冴木: [不在着信]

2018/02/22 3:50 倉川: もうあきらめる CD聞くなよ

2018/02/22 5:51 倉川: 腕来

2018/02/22 5:51 倉川:
[電柱から、複数の腕が伸びてきている写真]

<記録終了>

通信記録では倉川氏が突然おかしくなったように見えるが、これはループの記憶を持っていられるのが-1のみであり、他の人々にはループが知覚できないからである。最終的に誰にも自分の置かれている状況を理解してもらえずに死ぬと言う点でも非常にタチが悪いと言えよう。

実験

ループが-1にしか知覚できない都合上、何があって-1が鬱状態になっているのかは本人にしか知り得ない。
事実、当初コイツの異常性は「触れると鬱になる代わりに約4ヶ月先までのことを予知できる」ということだと思われていた。
そこでSCP-307-JP-1となったDクラスの証言からSCP-307-JP-1が同じ時を繰り返していると知った財団は、ループ回数を確認するために何処ぞの骸骨兄貴のようにその回数に応じたパスワード*1を設定してDクラスに伝えた。
以下は、そのときのインタビューである。

インタビュー記録307-JP-1 - 日付20██/██/██

インタビュー対象: D-29662(当日SCP-307-JP-1に指定済)

インタビュアー: 高見博士

前記: SCP-307-JP-1に発生する事象の確認の為、D-29662をSCP-307-JP-1に指定した。D-29662は直後に焦燥したため救護室に搬送された。D-29662は回復後に、今後行う予定だった実験内容について知らされていなかったにもかかわらず詳細を述べた。事態の確認の為、高見博士がD-29662にインタビューを行った。

<記録開始>

高見博士: インタビューを始めます。先程仰っていた実験予定について、繰り替えして頂けますか。

D-29662: お願いです、私を殺さないでください。

高見博士: 何か勘違いされているようですが、我々の予定していた実験内容にあなたの殺害は含まれていません。何か許可の無い行動を取ったりしない限りはですが。

D-29662: いえ、高見さんは1カ月経って何も変な事が起きない場合、被験者の終了、でしたっけ、殺す実験を行う予定です。腕は1カ月後以降に来る可能性があります。死んだらやり直しです。

高見博士: どういうことですか?

D-29662: 私はもう諦めました。何も変わり映えしない、待つことしか出来ない。

高見博士: 詳しくお願いします。

D-29662: 私は繰り返しているんです!死ぬか、腕に掴まれる直前までの時間を何度も何度も!ここでCDに触れた直後の時間に、この場所に何度も戻って来ているんです!

高見博士: 腕に掴まれるというのは?

D-29662: ここに戻ってきてから、数日とか、数十日とか、とにかくどこかのタイミングで腕が出てくるんです。ちょうどあのCDジャケットの写真のように。腕は伸びて私を掴もうとします。掴まれたらきっと終わりなんです。私は逃げたかった。でももう疲れました。

(D-29662は肩を抱えて嗚咽した)

高見博士: 大丈夫ですか?

D-29662: 高見さん、怖いんです。腕が怖いんです。腕は私を掴んで、きっとどこかへ連れていきます。捕まったら、ここには戻ってこられない。本当に死ぬ。解るんです。

高見博士: その、腕の出現する異常について詳しく教えていただけますか。

D-29662: 腕が出てきた瞬間に、私はいつも逃げてきました。逃げたら、数秒で時間が巻き戻って、ここに戻ります。さっきの、CDに触れさせられたあの場所、あの時間です。でも、もう終わりにしたいんです。

高見博士: 仮に異常時空間ループに、いや失礼、数カ月間を繰り返すと言っていましたね、仮にあなたがその時間に囚われているとして、私達にとってはこれは初めての出来事です。私達から見ると、あなたはついさっきCDを触ったように感じています。これから実施するはずの実験予定を知っているからといって、それでは検証できない。いや待てよ。そうか。私の名前を知っていたという事は、あなたは私と話をするのは初めてではないですね?

D-29662: はい。高見さんと話せるのは、行われる予定の実験について自分が知っている事を落ち着いて喋った場合です。暴れたり嘆いていた頃は、インタビュー自体が実施されませんでした。

高見博士: なるほど、繰り返したループの記憶を引き継いでいるのか。別の時間軸であなたは私と話したわけですね。ならば、あなたが話したという私は、これが時空間異常ループであることの手がかりをあなたに託す筈です。恐らく時空間ループの検出プロトコルでしょう、私は6桁のパスワードをあなたに教えたはずだ。

D-29662: はい、ええと、今回はx25k66です。

(高見博士は情報端末でハヤカワ-時空間異常検出プロトコル3にパスワードを打ち込み結果を確認した。)

高見博士: あなたの提示したパスワードは我々が時空間異常実体に伝える5回目のパスワードです。つまり、プロトコルは私とのこのやり取りが最低でも既に5回あったことを示しています。あなたが時空間異常ループに囚われた状態であるという供述は信頼できると判断します。あなたの言う「腕が来る」まであなたを終了しないように約束しましょう。

D-29662: ありがとうございます。肩の荷が下りました。これで、やっと終われる。

高見博士: 最後に聞きたいのですが、時間遡行の終わり、つまり逃避行動を取らずに腕に引きずり込まれることはあなたの死を意味していると言いましたね。何故あなたはこの時空間異常ループを終わらせたいのですか。

D-29662: 高見さん。私が何度、何度ここに戻ってきたか解りますか。100回はとうに過ぎました。高見さんと話せたのはほんの数回ですが、過ごした時間は数年じゃ効かない。混乱や絶望、逃亡への試み、精神の摩耗すら遠い過去の事になりました。死刑から自分で逃げることが出来たらどうしますか?でも逃げれる先は日常ではなく、収監初日だとしたら?何度も何度も独房で死刑を怖がりながら待つ、待って、そして死刑から逃げる。それだけ。これは死ぬよりも酷い、ゆるい地獄です。私は、最後に仕事をしました。もういいんです。

高見博士: なるほど。万が一またここに戻ってきた時の為に、プロトコルの次のパスワードを教えます。もし万が一この時空間異常ループに囚われている状態が継続した場合は、次に出会う私に伝えてください。

<記録終了>

補遺: その後のD-29662のレポートによりSCP-307-JP、及びインタビュー中で「腕が来る」と表現されていたSCP-307-JP-ループ終了イベントの大まかな性質について情報が更新され、特別収容プロトコルが改訂されました。なおD-29662は、64日後に発生したSCP-307-JP-ループ終了イベントの発生に際し、逃避行動を取らず消失しました。

名乗ってもいない高見博士の名前を知っていたこと、自分が終了される予定を知っていたこと、そして極め付きにパスワードが一致したことから、D-29662が307-JPに触れてから死ぬ(か腕から逃げる)までの時間をひたすらループしていることは確実になった。

カノンにもよるが、大抵の作品ではDクラスは「死刑囚などが1ヶ月後にシャバに解放することを条件に財団で働いている者」として扱われている。(まあだいたい実験で死ぬし、期間満了しても記憶処理されて一生働かされるが。)
そんな死刑を免除してもらうために働いているDクラスが完全な死を求めていることから、いかにD-29662の精神状態が限界なのか見てとれるだろう。むしろ、100回以上死んでいてよくもまあこんなに言語化できるもんである。
まあ財団職員が自分の状況を理解してくれた状態で死ねたという点で、孤独に死んだ倉川氏よりはマシだっただろうが。

以上のように対象者に絶望の二択を迫る恐ろしいオブジェクトであるSCP-307-JPだが、勝手に他の場所に転移するわけでもなければ、異常性の発生条件も「触る」という、見ただけ、果ては知っただけでアウトな奴までいる財団世界の中では極めて有情な部類に入る。

適当に、触れないよう収容ロッカーにでもぶち込んでおけばいいだろう。


追記・修正は、無数の腕に連れ去られた人にお願いします。













































これ以降の情報は、クリアランスレベル4の機密に指定されています。







認証中…





認証が完了しました。


確かに、上に書いたことはすべて事実である。
しかし、一つ書いていないことがある。

SCP-307-JPのオブジェクトクラスは、O5評議会にてThaumielへの変更が検討されているのだ。
一体なぜか。それはセキュリティクリアランスレベル4制限がかかっている「事案-SCP-307-JP-01」の記録を読むとわかる。


事案-SCP-307-JP-01

2018/4/13、サイト-8115に所属する竜頭博士がSCP-307-JP-ループ終了イベントにより消失しました。竜頭博士は自身のセキュリティクリアランスによりSCP-307-JPに秘密裏にアクセスし、また非公式にSCP-307-JP-1に指定された状態になっていたと思われます。竜頭博士は、KeterクラスのオブジェクトSCP-████-JP(2018/4/9にNeutralizedクラスへ移動済)の研究グループを統括しており、直近1年以内にこのオブジェクトが引き起こすXK-クラスシナリオの回避に向けたプロジェクトの主担当者でした。竜頭博士は自身の個人研究記録データベース上に遺書を残しており、博士による独自のSCP-307-JPの運用方法について記述されていたため、一部を抜粋して公開されました。

遺書

まず、関係者方々に深くお詫びする。私は不正にSCP-307-JPを用いた状態でSCP-████-JPの研究を実施していた。財団職員としてあるまじきことだとは認識している。SCP-████-JPが引き起こす、来るべきXK-クラスシナリオの回避が最優先事項として判断した結果だが、この未知のリスクのある選択について正式な承認を待つ時間すら無かったのだ。
KeterクラスオブジェクトであるSCP-████-JPは、性質の正確な解明ですら危険であり、O5をはじめとする財団の努力にもかかわらず実験リソースに割けるDクラス人員や実験パターンの構築、安全の確保、そして何より実験時間、全てが足りなかった。SCP-307-JPを利用することを思いつく直前、管理官への報告会では、XK-クラスシナリオ発生を前提としたThaumielクラスオブジェクトの起動計画まで始まっていた。正直皆、どのようにして私がほとんど人的資源の損害無くSCP-████-JPの無力化に成功したか、疑問に思っていただろう。私はSCP-307-JPの性質を用いて、失敗した実験結果を全て頭の中にしまい込んだうえで、何度もやり直したのだ。
今回でこのループは合計918回目になる。そのほとんどすべてで実験は失敗し、またはSCP-████-JPがXK-クラスシナリオを引き起こし、SCP-307-JP-ループ終了イベントが発生し、私は逃避し続けた。ようやく無力化に成功する方法が見つかった記念すべき912回目以降は、私は遺書の内容と、より少ない被害でヤツを無力化できる方法を考えていた。
昨日の「世界終焉回避」記念パーティーはとても楽しかった。皆と会えるのは最後だったから、目に焼き付けていた。個別にお別れを言えなくてすまなかった。特に高見君には後始末を押し付けてしまったね。おそらくSCP-307-JPのオブジェクトクラスの再定義と特別収容プロトコルの更新が必要になる。私以降、誰かがSCP-307-JPを利用できるようになるかは解らないが、君の信念に沿った決定をしてくれ。必要なら、SCP-307-JPのこれまでのループで気付いた事についてデータベースにまとめてあるから、使ってくれ。
最後に、橋本博士。同期でこの年になるまで生き残っていたのはこのサイトでは君ぐらいだ。パーティーのスピーチで、私の事を誇りに思う、と言ってくれたことはとても嬉しかった。だが私がこの918回の、全体にして153年間に及ぶたった数カ月の繰り返しを、信念に従い病むことなく乗り越えられたのは、ひとえに君の153年間ずっと変わらない励ましがあったからだった。本当にありがとう。
もうすぐSCP-307-JP-ループ終了イベントが発生する予感がする。私は恐らく休暇先の自宅にいる予定だ。遺体は恐らくそんなに残らないだろうが、サイトの共同墓地にでも放り込んでおいてくれ。

それじゃ、諸君。

                       竜頭 知正

竜頭博士は、とあるXK-クラスシナリオを1年以内に起こすであろうKeterクラスオブジェクトへ対応をするために研究をしていた。
しかしK-クラスシナリオを回避するためには、実験するための時間もその実験の安全の保証も、Dクラスも何もかもが足りなかった。
そこで彼は、SCP-307-JPの異常性がループ終了イベントで捕まらなければ、実験の失敗やXK-クラスシナリオでいくら死んでもやり直せるというものであることに目を付けた。
彼は-1がまともな死を迎えられないことを知っていながら、自らの命を犠牲にしてXK-クラスシナリオを回避させたのである。
先ほどのDクラスの例のように、人間何度も死ねば発狂してしまうことは目に見えている。307-JPに触れてから4ヶ月後より先、つまりK-クラスを阻止した未来を生きることはできないと分かっていれば尚更だろう。
しかし、竜頭博士はそのDクラスの約9倍ものループを繰り返した。
実際、彼は何度も発狂しそうになった。しかし、彼は同期の熱い励ましや世界を守るという信念によって精神を保ち続け、遂に世界を救うことに成功したのである。
これを受け、財団はSCP-307-JPのオブジェクトクラスの変更を検討。収容方法も厳重化した。

ちなみに、博士の名前の元ネタは腕時計についている針を調節するつまみである竜頭である。
その名は、地球を救うためにその時間をまるで竜頭を回すかの如く何度も何度も巻き戻した彼をよく表していると言えよう。

確かに、端から見れば、それは、たった4ヶ月ほどの出来事だったのだろう。しかし、竜頭博士にとってそれは永遠とも呼べるほど長い闘いだったのである。
全ては人類のたった4ヶ月程度だった余命を永遠のものにするために…。


SCP-307-JP

余命4カ月、あるいは永遠に


余談


ループを取り扱ったオブジェクトは数多い。ここでは、SCP-307-JP同様「記憶を維持したままループが進む」オブジェクトを紹介しよう。

SCP-1733 - Season Opener (開幕戦)

オブジェクトクラスはSafe
2010年にボストンのTDガーデンで行われたNBAのシーズン開幕戦を録画した映像。最初は本来の試合進行通りに映像が進むものの、再生を繰り返すごとに細部が少しずつ変わっていく。

どうやら選手や観客といった映像内の登場人物は現実の本人と同じ自我を有しているらしく、しかも前の再生で起こったことの記憶を持っている。実験で再生が繰り返されるにつれ時がループしているという認識を固めた彼らは、どうにかこの映像(ループ)から脱出しようとするが…

SCP-268-JP - 終わらない英雄譚

オブジェクトクラスはEuclid
黒い革の表紙を持つ本。「他者(SCP-268-JP-B)にその人の命を犠牲にして助けられた」経験を持つ人物(SCP-268-JP-A)のもとに現れ、触れた-Aを本の中に取り込む。
本の中では「-Aが危機に陥り、それを-Bが自らの命と引き換えに助ける」という展開が、-Bの記憶を維持したまま-Bが諦めるまで際限なく繰り返され続ける

「いつ終わるかも分からないループの中で-Aを助けて死に続ける」か、「-Aを救うのを諦めて楽になる」かの二択を-Bに強い続ける、307-JPとはまた違ったベクトルで悪辣なオブジェクト。どうもこいつ自身に露悪的な悪意があるらしい点もタチが悪い。

SCP-2265 - Dinner with Andrew (Andrewとの夕食)

オブジェクトクラスはEuclidを経てNeutralized
カリフォルニア州のとあるイタリアンレストランで発生している時間ループ。1991年に京都大学の後藤正宏教授とカリフォルニア大学のアンドリュー・ヴェリット教授が取った夕食の席の2時間が繰り返されており、2人を含めたどんな物体もループに出入りすることができない。
財団は観察の結果後藤教授がループの記憶を有しているらしいことに気付いたものの、上述の特性から2人を救出することもできず手をこまぬいて見ているしか無かった。

しかし2011年のある日、突如ループが終了し2人は解放される。307-JPのDクラス同様、20年と9ヶ月、回数にしておよそ9万回ものループを繰り返した後藤教授の精神にもさぞや負担が掛かったはずだと考えた財団だったが、インタビューで判明した彼の思いはどうやら違ったようで…?


追記・修正は、153年間世界を救うためにループし続けた人にお願いします。


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最終更新:2025年08月21日 06:59

*1 インタビューの文中でも登場するが、307-JPの調査のため特別に設定されたものではなく「ハヤカワ-時空間異常検出プロトコル」という時空間ループ専用の調査手順で定められたものであり、利用事例をまとめた別紙も存在している。どうやらこの世界にはこれ以外にも様々なループオブジェクトが存在するらしい。