ドクター・スリープ(映画)

登録日:2024/11/21 Thu 21:17:01
更新日:2024/12/12 Thu 16:58:21
所要時間:約 17 分で読めます





世界は再び“輝き”出す




DOCTOR SLEEP

『ドクター・スリープ(原題:Doctor Sleep)』は、2019年に製作された米国のオカルト/ミステリー/サスペンス/ホラー……いや、もうぶっちゃけてしまうとファンタジー/ダークヒーロー映画
ワーナー・ブラザース製作・配給。

2013年に発表されたスティーヴン・キングの同名小説の映画化作品で、原作同様に『シャイニング』から40年後を描く続編。

監督・脚本はマイク・フラナガン。
主人公のダニエル(ダン)・トランスをユアン・マクレガーが演じた。


【概要】

スティーヴン・キングによる原作版『シャイニング』の続編である『ドクター・スリープ』の実写化作品であると同時に、
原作者のキングからは嫌われたものの、映画史に残る普遍の名作として語り継がれるスタンリー・キューブリック版の『シャイニング』の続編でもあるという、中々に複雑な経緯と信念を以て製作された映画。

……尤も、実際に視聴する場合には“キューブリック版の『シャイニング』の続編”という認識で構わないし、事前に仕入れておきたい情報というのも、大体はキューブリック版『シャイニング』を見ておくだけで事足りる。

実際、本作に於ける過去の物語の登場人物達は悉くがキューブリック版『シャイニング』のオリジナルキャストに容姿の似た役者達を用意して再現されているし、その他の基本設定もキューブリック版を下地としている。

この辺は、あんなにキューブリック版を批判していたキングの前でいいのか?とも思わないが、本作が続編として存在するとなると、散々にキングがキューブリック版を批判していた部分が見事に解消されることになるので……寧ろ願ったり叶ったり━━なのかな?*1

一方、基本的な展開は同じなれど、キューブリック版が元で、且つ尺の都合(原作は上下巻に分かれる程の相変わらずの長さで、キング特有の構成もあってか様々な事柄が幾層にも絡み合っている。)原作とは一部の展開や設定が違っている。(尤も、キューブリック版同様に設定は原作のままだが表に出していないだけの可能性もある。)
……この辺は後述。

尚、本作は2017年の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を皮切りに、新生『IT』シリーズに、リメイク版『ペット・セメタリー』と、キング作品のラッシュが続いていた流れで製作された作品の一つであり、同じく注目作でもあった。
……が、本作は実際に視聴した観客・批評家からの評価は共に高かったものの、興行収入的には期待外れと評される程度に留まってしまった。

【物語】

他者より遥かに強力な“輝き”(シャイニング)を持って生まれてきてしまった男……ダン・トランス。
6歳の頃に異常な状況の中で父を━━。
20歳の時に病で母を亡くして天涯孤独の身となったダンは、荒んだ生活を送りながら中年となっても各地を転々としていた。

そんな中で、バーでの喧嘩がきっかけで知り合った女と一夜を共にして目覚めたダンは、持ち金が無いことから女が盗んだと決めつけ女の財布から金を取ろうとして━━懐かしい声に止められるのだった。

「やめとけ、先生(●●)

それからややあって、導かれるようにニューハンプシャー州フレイジャーの何の変哲もない小さな町へとやって来たダンは、自分に声をかけてくれた親切なビリーという男の世話となり、住む場所とアルコール依存症から抜け出す為の集団カウンセリング(アルコホーリクス・アノニマス)(AA)の存在を紹介してもらう。

そして、更に導かれるように集団カウンセリングを指導していた医師のジョン・ダルトンに“失くして困っているであろう腕時計の在処”を教えたことで親交を深めることになり、ダンが何らかの目的でこの町に呼び寄せられたことを察したダルトンもまた、ダンに自分のホスピスでの夜勤を世話してやるのだった。

━━ある夜。
ダンが当直しているとホスピスで飼われている猫のアジーがある患者の部屋に入っていった。
アジーを連れ戻すために部屋に入ると……中の老人が死にかけているのが解った。
僅かに目覚めた老人はダンに医者(ドクター)かと聞くが、ダンは違うと答える。
老人は言う「この猫が来るのはわかっていた。この猫には死期が解るのだと」━━笑って否定するダンだが、酒を断ったことで“輝き”が戻り始めたダンにも老人の言葉が理解できた。
覚悟は出来ているが恐怖はあると語る老人を、ダンは安らかに旅立てるように“輝き”で導いてやる。
老人は安らぎと歓喜の中で、老人は「アンタこそここに居るべき人……“ドクター・スリープ”だ……」との言葉を遺して逝く。

人の死を看取ったのに、何処か満ち足りた気持ちで帰宅すると、前の住人(数学科の生徒)が手前勝手に改装したのに元に戻さずに去っていった壁一面を覆う巨大な黒板に書いた記憶のない“HELLO”の文字が。
“輝き”を取り戻したダンは、疑問も感じずに“HI”と返す。
━━その日から“彼女”との通信が始まった。

……8年が過ぎた。
ダンは町に居着き、アルコールを断ち続け、ホスピスで働きながら旅立つ人々の孤独を癒し続けていた。
しかし、そんな安らいだ生活の中で“彼女”━━アブラから殺人を目撃したという報告を受け取ってしまうのだった。

【主要登場人物】

※以下はネタバレ含む。

“輝き”を持つ人々と、その協力者。


■ダニエル(ダン/ダニー)・トランス

演:ユアン・マクレガー/吹替:森川智之(現在)/演:ロジャー・デール・フライド/吹替:佐藤美由希(幼少期)

本作の主人公。
類まれなる“輝き”の力を持って生まれながら、早くして両親を失い、天涯孤独の身の上となってからは自ら“輝き”を消すような荒んだ生活を送り、亡父と同様に酒に逃げていた中年男。
━━『シャイニング』の主人公である、ジャック・トランスの息子“ダニー”が成長した姿である。

自他ともに認めるダメ人間と成り果てていたものの、自身にとって重要なメンターであるハロランとの再会(●●)を機に運命が再び動き始め、ビリーやその他の人物との出会いを経て酒も断ち“ドクター・スリープ”と呼ばれる死出に安らぎを与える存在となってゆくと共に自身をも救われる。

……そんな中で、酒を断ち始めた頃からかつての自分と“トニー”のように頭の中で繋がるようになった“アブラ”より、オーバールック・ホテルに巣食っていた悪意の如く、元は人として生まれながら“輝き”を持つ子供達を狩り出しては生気を得て永い時を生きてきた“真結族”(トゥルー・ノット)による殺人を目撃したということを知らされる。

+ ※もう少し詳細なネタバレ。
前作のラストにてホテルから脱出した後には「二度と雪を見たくない」という理由から母のウェンディがフロリダに引っ越し、母子で平穏な暮らしを送ろうとしていたが、オーバールック・ホテルの悪霊達はダニーを逃がそうとはしなかった。
しかし、ジャックに殺害されたハロランが“良い幽霊”として向こう側に渡ってもダニーを導き、結果的に心を閉ざすこともなく後にギリギリの所で立ち直らせる素養を作ったと言える。*2
……尚、ハロランの指導で心の中に悪霊を閉じこめて仕舞える箱を作り上げることが出来るようになっており、反対に襲いにきた悪霊達に恐怖の悲鳴を挙げさせていたダン「悪い子はしまっちゃおうね〜(ニチャア)」
その後、20歳の頃にウェンディと死別。
この頃には人の死の兆候が黒い蝿として見えるようになっていたようで、辛うじて目の判別が出来る位に母親の顔が覆われている姿が相当に堪えたのも孤独となってから身を持ち崩した理由だろう。

中盤以降、アブラからの現実世界での接触の後にハロランの最後の指導もあってか今度は自分がメンターとなる覚悟を決めて“真結族”に立ち向かい、ビリーとアブラの父(デイビッド)を殺されてしまうも、ローズ以外のメンバーを全滅させる。
しかし、仲間を失って所持していた全ての“生気”(スチーム)を吸収してパワーアップしたローズをアブラと力を合わせても倒すのは難しいとして、散々に自分を恐れさせてきた呪われた地であるオーバールック・ホテルに誘い込むことに。
案の定で、ダンばかりかアブラ、ローズまでもが訪れたことでホテルの悪意が活性化。

自らを囮にローズを引き付け━━窮地に陥ったと思わせておいてから、心の中に幾度も作ってきた箱を解放して悪霊達にローズを襲わせて彼女を消滅させた。
その後、悪霊達の念願も叶いダンを支配してアブラを襲わせた……が、これもダンとアブラの計画の内であり、ダンは事が済んだらホテルそのものを浄化するために予めボイラー室がオーバーヒートするように仕掛けており、その時間が迫っていたのだった。*3
慌てる悪霊達から自分のコントロールを取り戻したダンは、アブラを逃がした後でボイラー室へ向かい最後の仕上げへ。
吹き上がる炎に包まれる中で、母ウェンディに労られる幼い自分の姿を垣間見るのだった。


……その後のエピローグでは、実体を伴わない状態でアブラと会話をしている姿が。
アブラの台詞からもちゃんと生還している━━とは思われるのだが、原作の肉親であることが判明して更に絆を深める展開から比べると、実に曖昧な表現に留まっている。(それこそ死亡したが精神は生きたエンドとも解釈できる)


■アブラ・ストーン

演:カイリー・カラン/吹替:合田絵利(現在)/演:ダコタ・ヒックマン(幼少期)

本作のもう一人の主人公。
魔法の言葉として知られる“アラカタブラ”から名前が付けられており、その名の通りとなってしまったのか、嘗てのダンに匹敵するか、それすらも超える程の桁外れの“輝き”を持つ少女。
黒人の父のデイビッドと白人の母のルーシーの間に生まれた。
8年前より生活を改めて“輝き”を取り戻し始めたダンを夢の世界で見つけて“無意識の中の友達”として話すようになっていた。
一方、幼少期に“輝き”の力を解放した際に両親が何とも言えない反応を示したことから空気を読み、なんとか普通の子に見せる努力をしつつ生きてきた。(しかし、同級生から“イカれた女”と内心では毒づかれるなど、能力のせいで浮いた人間にはなってしまっている模様。自覚して弁えている分だけ遥かにマシと言えるが。)
その“輝き”の力は思春期になって更に高まっていたらしく、嘗てダンを見つけたのと同じ要領で“真結族”が野球少年(ブラッドリー)を殺害する場面に意識を飛ばしてしまい、それに気づいたローズ・ザ・ハットに獲物とされてしまう。
その後のローズからの接触でも凄まじい感情の力で撃退するも、そのことで更にローズの執着と敵対心を強めることになってしまい、その中で実は現実の人間(●●●●●●●)と知ったダンに直接に会いに来て助けを求める。

+ ※もう少し詳細なネタバレ。
最初の接触ではダンに断られたものの、以降は相談相手として重宝するようになり、ダンがハロランから「アブラを助けるように」と言われて態度を変えたこともあってか、共にローズに立ち向かう。

非常に賢い上に勇気もあり……というか、明らかにドSな性格で、ローズに頭の中に侵入できたと思わせておきながら反対に頭の中に入り込み、連中(真結族)の情報を引き出してみせた。ダン「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」

ダンが力を取り戻してきていたこともあってか、ぶっちゃけ“真結族”が可哀想に見える程に2人のコンビが強すぎるのだが、それでも途中で父デイビッドを失っている。(とはいえ、既に覚悟完了していたことや、既に実父の代わりに精神的な父親となれるダンの存在を得ていたためか取り乱す場面はなかったが。)

結局は、仲間達が次々と消されていく中でも淡々と任務を遂行した“クロウ・ダディ”に拐われてしまい強い薬も打たれて能力を使えなくなってしまったが、反則レベルのチート級行為でダンに救われる。

その後、ローズを始末するためにダンと共にオーバールック・ホテルへ。
アブラ自身はダンの作戦に従っていただけであったが、見事にダンがローズとホテルそのものを消滅させるのを目撃する。

エピローグでは遠く離れていても姿が視認できる程に繋がりを深めたダンと会話。
「恐れずに“輝き”続けろ」との声をかけられる。

また、ホテルに足を踏み入れたことから、今度はアブラの下にもホテルに巣食っていた悪霊達が現れるようになっているのだが、確りと“箱”の作り方も伝授された後である。アブラ無双は続く。

……尚、原作ではアブラの母ルーシーはジャック・トランスが浮気で設けた子供であり、ルーシーはダンの異母妹という事実が終盤で判明する。
━━つまり、アブラにとってダンは本当の意味でも“ダンおじさん”だった━━という結構な重要設定があるのだが、映画版では触れられていない。

そして、この事実から息子や孫に桁外れの“輝き”を与えたのは父方の血筋であり、あれ程に悪意を引き付けていたことからも、本来はジャックも“輝き”の資質があった人間だったと予測される。

■デイビッド・ストーン

演:ザッカリー・モモー/吹替:奈良徹

アブラの父親。
大学教授。
“真結族”が迫っていると聞かされ、これまで目を逸らし続けてきたアブラの“輝き”の存在を改めて知らされると共に、娘を守ろうとする。

■ルーシー・ストーン

演:ジョスリン・ドナヒュー/清水はる香

アブラの母親。

■ビリー・フリーマン

演:クリフ・カーティス/吹替:白熊寛嗣

ダンが導かれるようにやって来た小さな町にて、ダンを見つけるなりに何故か親切に世話をしてくれた孤独だが人の良い壮年の男。
子供達が作ったミニサイズの小さな町“ティーニータウン”の機関車の運転手。
明確に語られている訳ではないものの、ダンに過去の自分の境遇と似た匂いを感じ取ったようであり、同じくアルコール依存症に悩んだ過去があったようだ。
異常に勘がよく、人を見る目が確かとの自信があるが、これはビリーもダンやアブラのような桁違いとまではいかないが“輝き”を持つため。
……一方、アルコールに溺れた過去があるのも“輝き”に悩まされた時期があったからと想像できる。
ダンとは出会って以来、一定の距離を保ちつつ親友として付き合ってきていたが、アブラにブラッドリーの遺体の回収を依頼された際に詳しい事情をあかされることとなり、ダンが本当は何者なのかを知ることに。
しかし、半信半疑ながらも遺体の捜索に同行し、実際に遺体を回収した後には全面的にダンとアブラを信用して“真結族”狩りにも協力するが……。
原作でもダンを助ける役目なのは変わりないが、映画版では少し年齢が若くされると共に設定が簡略化されている。

■ジョン・ダルトン

演:ブルース・グリーンウッド/吹替:金尾哲夫

ダンがやって来た小さな町の医者。
ビリーが通い、ダンが紹介されたAAにも関わっており、その際に腕時計を失くして困っていることをダンに見抜かれるついでに置き忘れた場所をズバリと言い当てられたことから、ダンが“只者ではない”と気づき、ホスピスの仕事を世話してやった。
原作ではアブラを幼少期から診てきた小児科医であり、ビリーと同様にダンの協力者となるのだが、映画版では活躍が削られている。

■ブラッドリー(ブラッド)・トレバー

演:ジェイコブ・トレンブレイ/吹替:れいみ

強力な“輝き”を秘めていた野球少年。
相手の球筋を予知する能力で活躍していたが、その力故に“真結族”のターゲットとされ捕まり、惨たらしく殺害されて“生気”を奪われる。
しかし、その苦しみの声は遥か遠くに居るはずのアブラを惹きつけることになり、アブラが“真結族”に狙われるきっかけとなると同時に邪悪な存在を知り、それを滅ぼそうという決意を生むことになった。
後に、その遺体と持ち物はアブラの依頼を受けたダンとビリーに掘り返されることとなり、残されていた痕跡が“真結族”を追い詰めていく。

■バイオレット

演:ヴァイオレット・マッグロウ/吹替:和多田美咲
“輝き”を持つ少女。
映画冒頭の、ダンがホテルから帰還したばかりと同じ頃に“真結族”の犠牲となる。

■ウェンディ・トランス

演:アレックス・エッソー/吹替:大津愛理

ダンの母親。

■ロイド

演:ヘンリー・トーマス/吹替:遠藤純一

ダンがオーバールック・ホテルにて出会うことになる悪霊達の一人。
ホテルのバーテンダー。
前作とは容姿が違い(●●●●●)、今作では実父ジャック・トランスの姿で現れる。
はじめこそ“ロイド”として話していたが、ダンの粘り強い呼び掛けにより“ジャック”として息子にアドバイスを残す。

■ディック・ハロラン

演:カール・ランブリー/吹替:麦人

かつてのオーバールック・ホテルの料理長で、ダンやアブラには及ばないものの、強力な“輝き”を持っていた老人。
父親(ジャック)が誰も居なくなる間の管理人になるのに付いてきただけ━━という、偶然から出会っただけの幼き日のダン(ダニー)のメンターとなり、それは命を奪われて向こう側に旅立ってからも変わらず、何十年にも渡りダンの人生を見守ってきた。
呪われた土地を離れても尚も、悪霊達に狙われていたダンに“箱”の作り方を教えて戦う術も教えており、そのテクニックはアブラにも伝わることに。


真結族(トゥルー・ノット)

元々はダンやアブラと同様に頭抜けた“輝き”を持つ者達だったと思われるが、その力を悪用して“輝き”を持つ者達から“生気”(スチーム)を奪い、それを糧とすることで永遠を生きようとする闇の種族。
ホテルの悪霊達と性質は近いが一応の肉体を持ち、それでいて消滅する際には塵となって消えるという吸血鬼のような存在である。
仲間達で魂の共有と呼ぶべきものが為されているようで、それが“真結族”という名前の理由となっている模様。
現在のリーダーは“ローズ・ザ・ハット”で、糧となる“輝き”を持つ子供達を求めて世界を旅している。

■ローズ・ザ・ハット

演:レベッカ・ファーガソン/吹替:皆川純子

本作のメインヴィラン
現在の“真結族”のリーダー。
仲間内でも飛び抜けた“輝き”の力を持つシルクハット姿の美女。……が、アブラには圧倒され、力を取り戻し始めたダンにもしてやられてしまう程度の力関係。
能力のタイプは、正に敵対することになったダンやアブラに近い万能型であり、集団の中枢として他の仲間の意識を“結んで(ノット)”いたようである。
自分達の“食事”を目撃し、その後の接触にて痛い目に遭わされたアブラを執拗に付け狙う。

尚、演じたレベッカ・ファーガソンにとっては非常にハマり役となったようで、その魅力にやられた挙批評家や批評サイトから挙って大絶賛を受けることになった。一見するとクールで完璧な美女悪役ながらドジっ娘属性まであるのが良かったか?そうか、オマイラもわかってるな。

■クロウ・ダディ

演:ザーン・マクラーノン/吹替:桐本拓哉

“真結族”の一人で、ローズの恋人的存在。
その時々の拠点の見張り台にてアンテナを張るローズに対して、自らの足で動いて回るタイプ。

中盤、ダンとアブラの策にハマり仲間が次々と消される中でも冷静さを失わず、下手に抵抗しようとしたり、仲間を助けようとするのではなくアブラの奪取のみを目指して成功させる……が。

■スネークバイト・アンディ

演:エミリー・アリン・リンド/吹替:種市桃子

40年ぶりに“真結族”に迎え入れられた少女。
直接に話しかけることで、相手を意のままに操れる能力を持ち、その力を悪用した出会い系詐欺行為で男共に復讐していた。

■バリー・ザ・チャンク

演:ロバート・ロングストリー/吹替:後藤光祐

“真結族”の一人。
ブラッドリーを殺害した際に、愉しそうにグローブを手にはめたことから「痕跡が追える」として、アブラの加虐心復讐心に火を付けた。……が、実はその後に頭に入りこまれて丸々と仲間の情報を抜き取られたローズの方がやらかしているし、何ならバリーから得られる情報なんか用無しになっていたと思われる。

■グランパ・フリック

演:カレル・ストルイケン/吹替:木村雅史

“真結族”の一人で、最長老。
アンディを仲間に迎える際の儀式を取り仕切っていた。
永く生きる間に上手く“生気”を吸い取る事が出来なくなっていたようで、中盤にて飢え死にしてしまう。*4

演じるカレル・ストルイケンは身長が213cmもあることで知られる俳優で、有名所では『アダムス・ファミリー』の執事(ラーチ)役などがある。
前作『シャイニング』の主演であるジャック・ニコルソンが魅力的な中年紳士(正体は悪魔)を演じた『イーストウッドの魔女たち』でも怪物的な執事として共演している。

【余談】


  • 元々、ワーナーは2013年に原作版が出版された頃から映画化を進めており、アキヴァ・ゴールズマンの手により早々に脚本は完成していた。
    しかし、リメイク版『IT』の企画が進行していたことから、公開後の興行成績次第として待ったが掛かったものの、同作(リメイク版『IT』)が大ヒットしたことから企画が再始動し、監督としてマイク・フラナガンに白羽の矢が立てられると共に脚本の再構成も依頼された。




追記修正は“輝き”を失わせないように心がけてお願い致します。

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  • 2019年
最終更新:2024年12月12日 16:58

*1 キングが監督のマイク・フラナガンの個人的ファンで信用を寄せているというのも大きかったのだろう。

*2 また、ハロランが居たことから“真結族”の監視からすり抜けられていたと考えられる。

*3 原作版では前作の時点でホテルが焼け落ちてしまっているので、ホテルを無事な形で残したキューブリック版の、これはナイスなフライングといった所。

*4 原作では以前に犠牲にした子供の“生気”に含まれていた麻疹(はしか)に感染したのが原因であり、理由が違っている。