レモンポップ(競走馬)

登録日:2024/12/16 Mon 18:30:00
更新日:2025/04/19 Sat 03:08:18
所要時間:約 ? 分で読めます


タグ一覧
21年クラシック世代 G16勝会 G1馬 JRA賞最優秀ダートホース Lemon Drop Kid産駒 Lemon Pop おしり さきたま杯 はじけるレモンの香り ケツ ケツデカ ゴドルフィン ゴドルフィンブルー サラブレッド ダート ダート界の豪ケツ ダート馬 チャンピオンズカップ デカ尻 ヒップ フェブラリーステークス ポッピー マイルチャンピオンシップ南部杯 マル外 ミスタープロスペクター系 レモン レモンスカッシュ レモンポップ 先行馬 坂井瑠星 外国産馬 大差勝ち 尻が目立つ項目 戸崎圭太 栗毛 根岸ステークス 無事之名馬 牡馬 田中博康 砂のミホノブルボン 砂上の果実に魅せられて 砂海駆ける重戦車 種牡馬 競走馬 筋肉 逃げ馬 連覇 プリケツダァ… 🍋


砂上の果実に魅せられて

剛健な肉体を持ち、青き闘志を燃やすレモンポップ。
過酷な砂地の戦場で、他の追随を許さなかった。
2023年JRAGIダート完全制覇。
2023年・2024年JRA賞最優秀ダートホース選出。
砂上で輝く君の雄姿に、私たちはいつも魅せられた。


今年も陸奥(みちのく)の空はゴドルフィンブルー!

'24 マイルチャンピオンシップ南部杯 岩手競馬 古川浩アナウンサー

レモンポップ(Lemon Pop)は、日本の元競走馬、現種牡馬。
2023~2024年のダート路線で活躍してGⅠ級6勝をあげた砂の(えぇ)(ケツ)


目次

【データ】

生誕:2018年2月15日(牡 栗毛)
父:Lemon Drop Kid
母:Unreachable
母父:Giant's Causeway
生産者:Mr. & Mrs. Oliver S. Tait(アメリカ合衆国)
馬主:ゴドルフィン
調教師:田中博康(美浦)
主戦騎手:戸崎圭太(2023年根岸ステークスまで) → 坂井瑠星(2023年フェブラリーステークス以降)
通算成績:18戦13勝[13-3-0-2]
獲得賞金:7億6020万円
主な勝ち鞍:'23 根岸ステークス(GⅢ)、'23 フェブラリーステークス(GI)'23'24 マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI)連覇'23'24 チャンピオンズカップ(GI)連覇'24 さきたま杯(JpnI)
主な表彰歴:'23'24 JRA賞最優秀ダートホース
特記事項:国内GⅠ級全勝(6戦6勝)、国内全連対以上(16戦13勝2着3回)、グレード制以降GⅠ級史上2例目の大差勝ち('23' マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI) タイム差2.0秒差)*1


【デビューまでの概要】

Lemon Drop KidはアメリカでGⅠ5勝をあげて2000年にはエクリプス賞最優秀古牡馬を受賞した。種牡馬としてはKingmamboの後継としてGⅠ馬を多数輩出。
母Unreachableは未勝利馬だがその母(レモンポップの祖母)に世界に広がるビッグな種牡馬と名高いデインヒルを全兄とするHarpiaがいる。
母父Giant's Causewayは連戦に挑みGⅠ6勝をあげたアイアンホースであり種牡馬としても北米リーディングサイアーとなった。
2018年に誕生したレモンポップは同年のキーンランドノーベンバーセールに出されて馬主ゴドルフィンが7万ドルで落札した。

レモンポップを管理することになったのは、2017年に騎手から調教師に転向して2018年から美浦トレーニングセンターで新規開業する田中博康調教師。
騎手時代は2009年第34回エリザベス女王杯クィーンスプマンテの鞍上としてテイエムプリキュアとのダブル大逃げで大波乱を演出した若武者その人である。

馬名の意味はレモン果汁の炭酸割りドリンクである「レモンスカッシュ」。厩舎スタッフからの愛称は「ポッピー」。


【デビュー~4歳】

2歳11月にデビュー戦として戸崎圭太騎手の鞍上で東京ダート1300mの新馬戦を3馬身差で余裕の勝利。続けて同月のカトレアステークス(OP、東京ダート1600m)で距離延長になるも後続を10馬身離したマッチレースを制して連勝。しかし、成長過程による脚部不安が見られたため、故障は無かったものの今後を考えて長期休養を(ケツ)断。
3歳12月に2勝クラスで復帰するも2戦連続で2着。4歳1月末の3戦目を3馬身差で完勝すると、そこから4月に3勝クラスを6馬身差、5月に欅ステークス(OP)を2馬身1/2差、10月にペルセウスステークス(OP)を4馬身差と、東京ダート1400mで破竹の4連勝。

11月の武蔵野ステークス(GⅢ)で重賞初挑戦となり連勝の勢いを買われて単勝1.7倍に支持された。道中はバスラットレオンが果敢に逃げる中を3番手で進めて、直線残りわずかのところでバスラットレオンをようやく捕らえるも、その直後に後ろから末脚を伸ばした1歳年上の牝馬ギルデッドミラー*2の急襲に屈してハナ差の2着に惜敗。ここで連勝ストップとなった。


【5歳上半期】

年が明けて5歳になってからの初戦は根岸ステークス(GⅢ)。前走で負かされたギルデッドミラーとの再戦になったが、東京ダート1400mは連勝の実績がありこちらに分があると見られて単勝1.6倍に支持された。スタートは出負けするも先行集団に入り込み道中5番手をキープ。直線残り400mから難なく抜け出して押し切りを図るのをギルデッドミラーに外から上り最速で迫られるが、得意な条件では負けられないと1/2馬身差で振り切って1着。自身の重賞初制覇のみならず調教師としても重賞初制覇となった。

前哨戦を勝利して満を持してフェブラリーステークスでGⅠ初挑戦。戸崎騎手が主戦を務める一昨年の全日本2歳優駿(JpnI)を制したドライスタウトの先約のため、坂井瑠星騎手との新コンビが(ケッ)定。以降坂井騎手に主戦が固定された。
GⅠ級メンバーは前述のドライスタウトの他に、昨年のJBCスプリント(JpnI)を制したレッドルゼル、昨年の帝王賞(JpnⅠ)を制したメイショウハリオ、昨年のかしわ記念(JpnⅠ)を制したショウナンナデシコといったところで、他では昨年のアメリカ芝GⅠメーカーズマークマイルステークスを制したShirl's Speightが殴り込み、フェブラリーステークスでは史上初めての海外馬参戦となった。
武蔵野ステークスから因縁が続くギルデッドミラーも参戦となりいよいよGⅠの舞台で(ケッ)着か…と思われたが、本番1週前にギルデッドミラーが右前脚繋靭帯炎と第一指骨の剥離骨折になってしまい出走不可、6歳牝馬のクラブ規定により無念の引退となってしまった。

ライバルの無念と新たな相棒を背負い、GⅠ初挑戦ながら単勝2.2倍の支持を受けていざ本番。スタート後の芝でメイショウハリオが大きく躓き鞍上が放り投げられそうになって大きく遅れるアクシデントがありつつ、レモンポップは先行で前3頭を見る位置取り。直線に入って前3頭を持ったまんまで抜き去ってからは、後方から追い込んできたレッドルゼルと致命的なロスから巻き返してきたメイショウハリオの猛追を懸命に振り切って1馬身1/2差で勝利。GⅠ初挑戦にしてGⅠ初制覇となった。


GⅠ馬の称号を引っ提げて3月には海外遠征。ドバイゴールデンシャヒーン(GⅠ)に1番人気で参戦するも1200m未経験が祟ったか世界の一線級スプリンターのペースに対応できず10着大敗。上半期はこれで終了になり休養を経て下半期での再起を誓った。


【5歳下半期】

秋初戦はマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ)とシリウスステークス(GⅢ)の両睨みと発表。シリウスステークスでは2000mへの距離延長に加えて斤量61.0kgを背負わされることになるけどそんなレース選択で大丈夫か?…と思われたが、どうやら美浦の坂路が改修中で坂路調教が出来なかったところを関東馬でも関西のレースに登録すると栗東の坂路調教を利用できるというようで坂路調教の問題はこれで解決(デカイケツ)。結局シリウスステークスは選ばず南部杯で始動することになった。

前年のチャンピオンにしてフェブラリーステークス連覇の実績に加えて今年のサウジカップで3着に入ったカフェファラオ、2022年皐月賞馬にして今年のサウジカップでダート初挑戦ながら4着に入ったジオグリフ、昨年のNARグランプリ年度代表馬に選ばれた兵庫の雄イグナイター、昨年のジャパンダートダービー(JpnⅠ)を制したノットゥルノといったメンバーの中でレモンポップは今年のフェブラリーステークスを制した実績をもって単勝1.5倍の抜けた人気となった。3枠3番から難なくハナを主張してイグナイターが番手で続く形に。コーナリングの最中、先頭のレモンポップが依然持ったままのところを番手のイグナイターはじめ後続はガシガシ追い始めていざレモンポップを捕まえにいこうとするも…

「2番手イグナイターは 置 い て い か れ ま し た!」

レモンポップは鞭を入れずとも後続にグングン差を広げ続けて独走状態。番手のイグナイターが2着を死守したもののレモンポップは終始先頭にいながら上り最速の脚*3を使い2.0秒差の大差をつけて逃げ切り勝ち でGⅠ級2勝目。海外の大敗から立て直し初戦を南部杯史上初どころかグレード制以降GⅠ級史上2例目の大差勝ちで飾った。


次走はJBCスプリント(JpnⅠ)、ブリーダーズカップ・ダートマイル(GⅠ)、チャンピオンズカップ(GⅠ)の3つの選択肢が挙がったが、選ばれたのはフェブラリーステークスとのJRAダートGⅠ同年制覇がかかったチャンピオンズカップ。GⅠ級では一昨年のチャンピオンに加えて今年のドバイワールドカップで4着に入ったテーオーケインズ、フェブラリーステークスでレモンポップに敗れた後にかしわ記念(JpnⅠ)を勝利、今年の帝王賞(JpnⅠ)を制して連覇達成したメイショウハリオ、今年8月に芝からダートに転向して早々にシリウスステークスで2着に入った後JBCレディスクラシック(JpnⅠ)を制してダート歴4ヵ月でJpnⅠ制覇に至ったアイコンテーラーといったメンバーが集まり、前年2着に加えて今年のサウジカップとドバイワールドカップの両方で5着、帝王賞2着の後にコリアカップ(韓国GⅠ国際GⅢ)を圧勝したクラウンプライド、みやこS(GⅢ)を抜群の切れ味で制して5連勝と勢い目覚ましいセラフィックコールもGⅠ未勝利ながら人気を集める。
レモンポップは1800mへの距離延長の不安はあるものの実績は優位であとは枠順次第…と思われたがレモンポップの枠はよりにもよって 大外8枠15番。ジャパンカップダートからチャンピオンズカップに改名して中京1800m開催になってから8枠の勝ち馬はゼロ。最高着順でも4着*4馬券内すらゼロ。距離延長に死に枠のダブルパンチを受けてしまったがそれでも単勝3.8倍の1番人気に支持された。スタートで若干ヨレながらも腹をくくって大外から内に切り込みハナを奪うのに成功。ドゥラエレーデが番手に付くがマイペースの逃げに徹する。最後の直線勝負ではドゥラエレーデとテーオーケインズに差を詰めさせず後ろから上り最速で突っ込んでくるウィルソンテソーロを1馬身1/4差で振り切って逃げ切りGⅠ級3勝目。
中京開催になってから8枠からの勝利および8枠からの逃げ切りは史上初で距離の壁とも大外の不安とも(ケツ)別。史上4頭目のJRAダートGⅠ同年制覇となった。

因みに馬券の方は、2着のウィルソンテソーロは鞍上の原優介騎手が23歳の若手で人馬ともに目立ったGⅠ実績が無く12番人気、3着のドゥラエレーデはドバイ開催のUAEダービー(GⅡ)で2着とダート実績はあるが勝ち鞍が芝GⅠのホープフルステークスであり古馬ダートGⅠで通じるか疑われて9番人気ということで、1番人気のレモンポップが勝利したものの3連単190万2720円の紐荒れ大波乱となった。


2023年のレモンポップはこれでGⅠ級3勝(GⅠ2勝JpnⅠ1勝)。同じくGⅠ級3勝(GⅠ2勝JpnⅠ1勝)したウシュバテソーロとJRA賞最優秀ダートホースの座を争うことになったが、レモンポップがJRAダートGⅠ同年制覇に対してウシュバテソーロはJRA主催レースに未出走だったこともあってか、投票はレモンポップ166票ウシュバテソーロ126票となりJRA賞最優秀ダートホースはレモンポップが受賞。一方でウシュバテソーロは日本馬で初のダート開催でのドバイワールドカップ制覇を評価されてダート馬初のJRA賞特別賞を受賞。両者ともJRA賞を受賞することになった。


【6歳上半期】

6歳でも現役続行してサウジ・ドバイ遠征を発表。6歳初戦はサウジカップで2度目の海外挑戦となった。道中は中団のインに位置取るも早々に手応えが悪くなり12着に沈んだ。田中調教師はチャンピオンズカップと同じ1800mでも3コーナーでもう手応えが悪かったことから距離の問題ではなく競馬に関してナーバスな面が出てきて使う条件を見直す必要があるかもしれないとコメントした。
サウジカップの後は歩様の乱れがあったことでドバイ遠征は断念して帰国。2度目の海外遠征も苦い内容に終わった。


帰国初戦は今年からJpnⅠに昇格した浦和左回り1400mのさきたま杯(JpnⅠ)。前走海外で大敗もGⅠ級3勝の実績で単勝1.2倍の支持を受けたレモンポップへ、前年(JpnⅡ)のチャンピオンにして昨年南部杯でレモンポップに大差で敗れた後にJBCスプリントを制して園田所属初のJpnⅠ制覇の快挙を成し遂げて2年連続NARグランプリ年度代表馬となったイグナイター、今年のかしわ記念を不良馬場で逃げ切りGⅠ級初制覇となったシャマルをはじめとするメンバーが挑戦状を叩きつける。船橋のアランバローズが1枠1番からハナを主張したため番手で進めてそれをシャマル、バスラットレオン、イグナイターが追う形に。3コーナーに入るところで早くも先頭に立ち、イグナイターとシャマルがひたすらにレモンポップを追い続けるも差を詰まらせることなく2馬身差で勝利。海外での大敗から立て直し国内GⅠ級では負けられないと言わんばかりのGⅠ級4勝目となった。


【6歳下半期】

秋はマイルチャンピオンシップ南部杯から始動して連覇を狙う。チャレンジャーには、レモンポップと同世代で今年同じくフェブラリーステークスを勝利したペプチドナイル、重賞未勝利ながらかしわ記念2年連続2着をはじめ前走のさきたま杯でも4着に入った善戦マンの7歳タガノビューティー、昨年最後の開催となった南関東クラシック三冠を無敗で達成してNARグランプリ3歳最優秀牡馬に選ばれた大井のミックファイアたちが参戦。
そんなチャレンジャー達が相手でも昨年大差勝ちした舞台なら今年も楽勝…かと思われたが本追い切りでデビューを控えた2歳馬2頭に2馬身遅れる事態が発生。2日後に美浦の坂路コースでハード追いの「追試」を行うという不安がありつつも、枠順は1枠1番と逃げるのに好枠だったのもあって結局は単勝1.1倍の圧倒的な支持を受けた。難なくハナを主張して今年もマイペースに行きたいところだったが、外からペプチドナイルが被せに来て延々とプレッシャーをかけてくる苦しい恰好に。昨年のように4コーナーで突き放しにいくもペプチドナイルはまだまだ食らいついて離せない。両者の脚色は衰えることなく後続を突き放し一騎打ちとなるも先頭のレモンポップがペプチドナイルに最後まで追い抜かせず、同世代フェブラリーステークス覇者同士の3着以下に5馬身差をつけてマッチレースと化した(ケッ)を3/4馬身差で制してGⅠ級5勝目。調教で見られた緩慢さは無視できないものであり田中調教師曰く「体調は70点」だったが、坂井騎手も苦しい逃げにヒヤヒヤしたものの「レモンポップなら70点あれば勝てる」という信頼のもと史上7頭目の連覇達成となった。


南部杯連覇の次走は連覇がかかったチャンピオンズカップ。そして、チャンピオンズカップをラストランとして現役を引退、北海道日高町のダーレー・ジャパン・スタリオンコンプレックスで種牡馬入りすることを発表。ラストランの後にその日のうちに引退式を行うことも発表された。昨年の2着ウィルソンテソーロと3着ドゥラエレーデも参戦。特にウィルソンテソーロは昨年レモンポップに敗れた後は東京大賞典2着、ドバイワールドカップ4着、帝王賞2着と善戦するも勝ち切れなかったが、鞍上である川田将雅騎手の地元佐賀で開催されたJBCクラシックを4馬身差で圧勝して悲願のJpnⅠ初制覇、GⅠ級ダートホースとして満を持してチャンピオンへのリベンジにやって来た。南部杯でマッチレースを演じたペプチドナイル、マッチレースには遅れを取ったが4着に入ったミックファイアも前走の借りを返しに参戦。他には7歳にして前走のシリウスステークスをトップハンデ59.5kgながら勝利したハギノアレグリアス、今年のジャパンダートクラシック(JpnⅠ)でフォーエバーヤングの3着に入り前走のみやこステークス(GⅢ)を制した3歳馬サンライズジパング、今年のフェブラリーステークスで初ダートながら2着に好走したシェケナガイアフォースも下剋上を狙う。最後まで国内GⅠ級では1番人気を譲ることは無かったが前走の不安が拭いきれなかったか単勝は1倍台とはいかず2.2倍。昨年は大外枠だったが今年は1枠2番からのスタートで難なくハナを主張。外から逃げ馬のミトノオーもやってきたが無理にハナを取りに来ることはなく、道中馬群がギュッと固まろうとマイペースの逃げに徹する。4コーナーを終えて2番手のペプチドナイルを突き放していくと、内からドゥラエレーデとハギノアレグリアスが脚を伸ばしてペプチドナイルに追いついてきたとともに、外からウィルソンテソーロがその3頭すらあっさり抜き去る豪脚。残るは先頭のレモンポップのみ…とグングン差を詰めて最後は2頭が並んでゴールイン!際どいゴールで判定待ちとなったが、ウィルソンテソーロと川田騎手は自ら地下馬道に入り*5レモンポップと坂井騎手はウイニングラン。ウイニングランの最中に確定した(ケッ)果は「ハナ差でレモンポップが逃げ切り勝利」(ケッ)着。ジャパンカップダート時代を含めればトランセンド以来、チャンピオンズカップでは史上初の連覇達成、GⅠ級6勝で有終の美を飾った。
3着はドゥラエレーデだったため1着レモンポップ2着ウィルソンテソーロ3着ドゥラエレーデという上位3頭が昨年と全く同じ着順で(ケッ)というミラクルが起こったのだった。

ラストランを終えた後は予定通りその日のうちに中京競馬場で引退式を行い、チームレモンポップとして馬主ゴドルフィン福田洋行氏、田中博康調教師、坂井瑠星騎手、穂苅寿彦調教助手田端誠厩務員の5人が登壇した。

「恐らく4年後、5年後には、また馬名にレモンとついたお尻の立派なかわいい産駒たちがたくさん競馬場でGI重賞で賑わせてくれると思いますので、それまで変わらぬ声援を頂ければ幸いでございます。本日は誠に誠にありがとうございました!」


ラストランと引退式を無事に終了して12月6日付けでJRAの競走馬登録を抹消。美浦トレーニングセンターを退厩して北海道日高町のダーレー・ジャパン・スタリオンコンプレックスへ旅立ち種牡馬として第2の馬生を歩む。

2024年のレモンポップはGⅠ級3勝(GⅠ1勝JpnⅠ2勝)となり、同じく坂井騎手が主戦でGⅠ級2勝(GⅠ1勝JpnⅠ1勝)のフォーエバーヤングとJRA賞最優秀ダートホースの座を争うことになったが、フォーエバーヤングが昨年のウシュバテソーロと同様にJRA主催レースに未出走だったこともあってか、投票はレモンポップ160票フォーエバーヤング96票となりJRA賞最優秀ダートホースはレモンポップが2年連続で受賞。一方でフォーエバーヤングは国内無敗に加えてケンタッキーダービーとBCクラシックというアメリカが誇る大舞台の両方で3着に入った活躍が評価されてJRA賞特別賞を受賞した。
さらに、調教師・騎手部門では田中博康調教師が4部門中の最高勝率調教師、優秀技術調教師*6の2部門で受賞。騎手時代は受賞するほどの実績はあげられなかったが、調教師としてはJRA賞受賞が叶ったのだった。
そして2025年1月7日にはカネヒキリ以来2頭目となるダート馬としてのヒーロー列伝作成も(ケツ)定。
トランセンド が恨めしげな眼で見ている*7
これからも砂の英(ケツ)として彼の活躍は語り継がれていくことだろう。


「ポッピーとの物語はここで1度中断しますが、第2、第3の物語を紡いでいけるように精進して参ります。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。」

田中博康厩舎【公式】@HTanaka_stable より


【はじけるレモンの尻】

レモンポップの馬体はダート馬らしいムキムキの肉体が栗毛で輝いて見えるものだが他馬と一線を画すモノを持ち合わせているのである。

「ところで『レモンポップ 』『レモンポップ ケツ』で検索してくれ。そいつをどう思う?」
「すごく…大きいです…」

レモンポップのトレードマークといえば圧倒的にデカい尻。ケツ。まるで背もたれでも付いているかのように盛り上がり、背中との高低差はまるで滑り台。

坂井騎手の公式Xではフェブラリーステークス勝利時の写真がアイコンになっているのだが、正面や横からではなくレモンポップのが写る後方からのアングルになっている。サウジ遠征を控えた時期のテレビ番組でも「愛しのレモンポップ」「相変わらずケツがでかい」と語っていた。

引退式では馬着を着ながら周回していたのだが尻がデカすぎて何度も馬着がズレてしまい、その中でゴドルフィン福田氏からお尻の立派な産駒を送り出すであろうと期待されていた。

田中調教師は入厩当初から2歳離れしたプリップリの馬体だったと語り、成長後のムッキムキな尻やトモが注目されているのも認知している。
引退して退厩を控えた取材映像では田中調教師がレモンポップにキスしながらケツをひたすら撫でまくる映像もお出しされていた。

GⅠ逃げ切り勝ち、距離延長を克服、国内では全連対以上、バッキバキに仕上がった尻の栗毛馬という点でミホノブルボンを彷彿とさせることから「砂のミホノブルボン」と呼ぶ声もある。本家は栗東のブルボンだがこちらは美浦所属なので美浦の砂のブルボンである


追記・修正はレモンスカッシュを嗜みつつ、この項目を(ケッ)作に仕上げていきましょう🍋

この項目が面白かったなら……\ポチッと/


+ タグ編集
  • タグ:
  • 21年クラシック世代
  • G1馬
  • ゴドルフィン
  • 田中博康
  • 坂井瑠星
  • 戸崎圭太
  • 逃げ馬
  • 先行馬
  • ダート
  • Lemon Pop
  • レモンポップ
  • 外国産馬
  • 牡馬
  • 競走馬
  • 種牡馬
  • ケツ
  • デカ尻
  • 砂のミホノブルボン
  • 栗毛
  • レモンスカッシュ
  • ゴドルフィンブルー
  • フェブラリーステークス
  • マイルチャンピオンシップ南部杯
  • チャンピオンズカップ
  • さきたま杯
  • 根岸ステークス
  • 大差勝ち
  • おしり
  • ヒップ
  • 筋肉
  • サラブレッド
  • ポッピー
  • 🍋
  • Lemon Drop Kid産駒
  • G16勝会
  • ダート馬
  • はじけるレモンの香り
  • 無事之名馬
  • JRA賞最優秀ダートホース
  • 連覇
  • ケツデカ
  • ミスタープロスペクター系
  • 尻が目立つ項目
  • マル外
  • 砂海駆ける重戦車
  • ダート界の豪ケツ
  • プリケツダァ…
  • レモン
  • 砂上の果実に魅せられて
最終更新:2025年04月19日 03:08

*1 史上初は2000年ダービーグランプリ(GⅠ)でのレギュラーメンバーによるタイム差2.1秒差

*2 当初は芝で2020年NHKマイルC3着、GⅢで2回馬券内もあったのだが成績が頭打ちになりこの年の夏にダート転向。転向早々にOP1着L2着とダート適正を見出して今回ダート重賞に参戦してきた。因みに芝に見切りをつけるきっかけになった2022年京王杯スプリングカップ(GⅡ)は、ギルデッドミラー自身はゲートで立ち上がって大出遅れをやらかしてしまった他、逃げたリフレイムが直線で外に外にヨレていってしまったり、1番人気のメイケイエールが道中掛かり散らすも鞍上の池添謙一騎手が必死に折り合いをつけにいって疲労困憊の末に勝利…とギルデッドミラー含む牝馬たちがこぞってクセの強さを見せていたことから巷では「京王杯スリリングカップ」などと呼ばれてしまっている。

*3 上がり3Fが34秒7。これは2位のタガノビューティー(後にJBCスプリントを勝つ追込馬)より0.6秒も速い。それを逃げ馬が出すというゲームのような圧勝劇である。

*4 2020年のクリソベリルが昨年勝利から連覇を狙うも8枠15番となり単勝1.4倍ながら4着に敗れた。

*5 川田騎手はウィルソンテソーロのジョッキーカメラにてゴール直後悔しがると同時に坂井騎手を祝う言葉を発していたことから、当事者としては明らかだったようである

*6 勝率、1馬房あたりの勝利度数・獲得賞金・出走回数の得点により決定

*7 現在、ヒーロー列伝の作成は概ね「中央G13勝以上」が基準と言われており、トランセンドも条件を満たしているのだが作成されていない。戦績も申し分なく、2011年ドバイWCでもヴィクトワールピサとワンツーフィニッシュを決めているのだが・・・