フォーエバーヤング(競走馬)

登録日:2024/11/09 Sat 00:16:39
更新日:2025/11/14 Fri 04:07:53
所要時間:約13分で読めます


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20億超え 24年クラシック世代 BCクラシック BCクラシック馬 Forever Young G1馬 JBC2歳優駿 JRA特別賞 UAEダービー فوريفر يونغ エバヤン オイルマネー奪取 サウジカップ サウジダービー ジャパンダートクラシック ダート ダート最強候補 ダート界の若き新星 ダービー2勝 ハナ差3着 フォーエバーヤング リアルスティール産駒 リアルスティール自慢の息子 中央賞金720万 中東の脳を焼きまくった馬 伝説の名馬より生まれし伝説の名馬 全日本2歳優駿 国内無敗 国際保護馬名 坂井瑠星 坂井瑠星最強の相棒 夢の担い手 大地が彼のキャンバスとなる 日本テレビ盃 東京大賞典 歴史的快挙 無敗のダート王者 牡馬 矢作芳人 競走馬 英雄殺し 藤田晋 鹿毛


フォーエバーヤング(Forever Young)とは日本の競走馬


目次

【データ】

誕生:2021年2月24日
父:リアルスティール
母:フォエヴァーダーリング
母父:コングラッツ
調教師:矢作芳人 (栗東)
馬主:藤田晋
生産者:ノーザンファーム
産地:安平町
セリ取引価格:9,800万円
獲得賞金額:29億9350万4900円(日本歴代1位)*1
主な勝鞍:
'23JBC2歳優駿(JpnⅢ)・全日本2歳優駿(JpnⅠ)
'24サウジダービー(GⅢ)・UAEダービー(GⅡ)・ジャパンダートクラシック(JpnⅠ)・東京大賞典(GⅠ)
'25サウジカップ(GⅠ)・日本テレビ盃(JpnⅡ)・BCクラシック(GⅠ)
特記事項:'24 ケンタッキーダービー(G1) 3着、'24 BCクラシック(G1) 3着
主な表彰歴:'24 JRA賞特別賞・NARダートグレード競走特別賞

【誕生】

2021年2月24日生まれの鹿毛の牡馬。
父リアルスティールは2015年クラシック世代の馬。クラシック戦では同期の化け物が存在していたのもあって勝利することはできなかったものの、2016年にドバイターフを制し、後に『世界のYAHAGI』としてその名を残す矢作厩舎に初めての海外G1を捧げた伝説の良血馬。
母フォエヴァーダーリングはアメリカの馬で、GⅡサンタイネスSの勝ち馬。母父のコングラッツはのGⅡサンパスカルHを勝利し、種牡馬としてGⅠを3勝したタービュラントディセント等を輩出している。
また3代母の*ローミンレイチェルは米GⅠバレリーナHの勝ち馬かつ本邦輸入繁殖牝馬で、その産駒には2004年の秋古馬三冠ゼンノロブロイがいる。

2022年のセレクトセール1歳の部で、当時馬主2年目のサイバーエージェント代表・藤田晋に税別9800万円で落札。
名前の由来はAK-69の曲名からであり、藤田代表の自伝を原作としたドラマ『会社は学校じゃねえんだよ』の主題歌でもある。

【戦歴】

2歳

父であるリアルスティールや、その全妹のラヴズオンリーユーを管理した矢作厩舎に入厩。
2023年10月14日、京都・ダート1800mの新馬戦でデビュー。鞍上は矢作厩舎所属の坂井瑠星となり、ベラジオラオウに次ぐ2番人気に押される。
レースは4番手の好位で進め、最後の直線で進路が開けるとあっという間に先頭に躍り出てそのままゴールイン。4馬身差の圧勝を収めた。

続くJBC2歳優駿では未勝利戦での勝ちっぷりから1番人気に押される。…が、内枠でスタートで出負けしてしまった結果、前走とは打って変わって後方からの競馬となる。
道中は後ろから3番手でレースを進めていき、第三コーナーから徐々に位置を上げていく。そして最後の直線では大外から一気に先行馬を飲み込んでいき、逃げ粘りを図ったサンライズジパングを差し切って1馬身半で勝利。 リアルスティール産駒初のダート重賞勝利となった。
なおこのレースで大出遅れをかましたブラックバトラーもちゃっかり3着に食い込んだ。

そして12月、2歳ダートの王者を決める全日本2歳優駿に出走。兵庫グランプリ(JpnⅡ)を制し、ここまで3連勝をしているイーグルノワールと人気を分け合い2.1倍で一番人気に推された。
スタートすると、今回は大外枠から積極的に押していき2番手につけてレースを進め、第三コーナーで逃げていたオスカーブレインを躱して先頭に躍り出る。
最終コーナーではイーグルノワールが競りかけてくるも、最後の直線にて一気に突き放して後はもう完全な独走状態に。最終的には7馬身差の大圧勝でレースを制し、無敗の2歳ダート王者に輝いた。
7馬身差という着差は本レースが交流重賞となってからでは最大のものであり、 藤田オーナーはこれが初めてのG1級レース制覇。父リアルスティールもこれが産駒初のG1級勝利となった。

3歳

こうしてダート路線の期待の星となったフォーエバーヤング。24年から新設された『ダート三冠路線』に進むのか、それとも『 海外遠征 』を行って世界に果敢に挑戦するのか注目されていたが、海外遠征に定評のある矢作厩舎ということで、サウジダービー→UAEダービー→ケンタッキーダービーへと海外重賞を転戦するローテを敢行する。

まずはサウジダービー。国内での成績から各ブックメーカーで1番人気に支持されるが、スタートで出遅れをしてしまい、更には周りの馬に包まれてしまう。第三コーナーから最終コーナーにかけて徐々に進出していくも、キックバックを避けるために大外を回さざるを得ず、最終直線に入っても前を走るブッケンダンノとベントルナートに突き放されて万事休す…と思われたが
何とそこからぐんぐんと足を伸ばして残り200mでベントルナートを躱し、坂井瑠星の必死の鞭に応えてブッケンダンノを猛追、最後にアタマ差で差し切ってゴールインするというパワープレイで1着をもぎ取った。

一見するとグダグダにも程があるレースだったが、このレースで2着3着であったブッケンダンノとベントルナートは、後にアメリカのスプリント路線で活躍を収める馬であり、ブッケンダンノは後にウッディスティーヴンスSを、ベントルナートはBCスプリントを制しており、後のアメリカGⅠ馬3頭による上位独占という成績を残している。
後にG1で活躍するスプリントの実力馬が作り出したペースはかなり早くなるのは明白。それをスタート出遅れ+大外ぶんまわしというトンデモ展開で勝利してしまったのがフォーエバーヤングである。そう考えると如何にこの馬が実力を持っているかが分かるだろう。事実勝ちタイムは1:36.17と従来のレコードを1.8秒近くも更新する大記録であった。
無論この勝利が藤田オーナー&リアルスティール産駒初の海外重賞制覇、更にはサウジダービー当日はフォーエバーヤング自身の誕生日でもあり、この勝利はバースデーウィンでもあった。


次走はUAEダービー。このレースで勝利するとケンタッキーダービーへの出走ポイントが加算されるために絶対に落とせないレースとなった。日本のみならず海外のブックメーカーでも文句なしの1番人気となる。
スタートは若干出負けしたものの、大外枠であるのを活かして前に押して行き5番手を追走。キックバックを避けてそのまま枠なりに外の好位につけた。4コーナーから進出を開始し前を早めに捕まえにかかると、残り300m前後で先頭に立ちそのまま1馬身差をつけてゴールイン。無傷の五連勝でケンタッキーダービーへの切符を掴むことができた。


そして遂に「スポーツの中で最も偉大な2分間」と呼ばれる世界の3歳ダート王者を決める大決戦、ケンタッキーダービーへと駒を進める。
日本からは伏竜Sを制して同じく無敗で挑むことになるテーオーパスワードが合流。1番人気は去年の2歳王者であり、前哨戦のフロリダダービーを13馬身差で圧勝したフィアースネス、2番人気にブルーグラスSを制覇したシエラレオーネ*2、そしてフォーエバーヤングが3番人気と現地アメリカからも有力馬として見られることとなった。
迎えた本番だが、スタート直後に出遅れるというハイペースで流れるアメリカ競馬では致命的なミスをやらかしてしまい、更に20頭もの位置取り争いで競り負けてしまった結果後方5番手という厳しい展開を余儀なくされる。
それでも第三コーナーから徐々に進出を始める。最終直線、外を走っていたシエラレオーネが内側にヨレたことで接触するという不利を食らってしまうが、それでも追走をやめないフォーエバーヤング。苦手の筈のキックバックも全く苦にせず、逃げ粘りを図る伏兵ミスティックダンをシエラレオーネと共に追い上げて三頭並んだところでゴールイン。

結果は…内ラチをロスなく立ち回っていたミスティックダンが優勝、シエラレオーネがハナ差で2着、そしてフォーエバーヤングがさらにハナ差で3着、初めて黒星を喫することとなった。

それでも、このレースで残したフォーエバーヤングの成績は日本にとっては快挙と言えるものだった。
何しろ、これまでケンタッキーダービーにて日本馬は馬券に絡むことはおろか、掲示板入りを果たす事すらできなかった。そんな中で、ケンタッキーダービー3着、それもハナ差にまで迫ったフォーエバーヤングは、日本のダート馬が世界でも通用することを見事に証明して見せたのである。*3なお、フィアースネスは死の枠17番*4を引き当ててしまい15着に終わった。


当初はそのまま二冠目のプリークネスステークスに継戦する予定だったらしいが、疲労面を考慮してかここで帰国。
フォーエバーヤングの初の海外遠征は、中東ダービー2勝、ケンタッキーダービー3着という大金星で幕を下ろしたのだった。


帰国後は夏休みを挟み、3歳秋はブリーダーズカップ・クラシックを目標に定め、そのステップとして3歳ダート三冠最終戦のジャパンダートクラシック(JpnⅠ)から始動。
東京ダービー(JpnⅠ)を圧勝したラムジェットに、レパードS(G3)勝者ミッキーファイト、 不来方賞(JpnII)勝者サンライズジパングといったメンバーの中でも、これまでの成績を加味して1.7倍の一番人気となる。
レースはスタートで若干躓いたものの出遅れることなく、逃げるカシマエスパーダを2番手で追走する好位を確保。道中、武豊操るサンライズジパングの徹底マークを受けたり、ラムジェットが後方から捲って上がったりしてくるものの、一切の影響を受けずにそのまま最終直線で先頭に立つ。
最終直線、ミッキーファイトが後3F37.8という最速の末脚で猛追してくるも、こちらも後3F38.1という末脚を見せ、そのまま1と1/4馬身差で完勝。見事にジャパンダートクラシックの初代王者に輝いた。先頭を突っ切っている馬が3番目の末脚を使ってくるなんて無法にも程があるだろ…
そして勝ちタイムは2分4秒1。これは良馬場ではジャパンダートダービー時代を含めても最速のタイムだった*7


そして世界のダート馬最強を決める頂上決戦、BCクラシックへ。この年、そして翌年はデルマーでの開催。
3歳勢からはケンタッキーダービーで死闘を演じたシエラレオーネに、ケンタッキーダービーの汚名返上とばかりにジムダンディS・トラヴァーズSと連勝を重ねたフィアースネス、更には2018年のアメリカクラシック三冠馬ジャスティファイを父に持ち、今年度の英ダービーなどを制したシティオブトロイが参戦。日本からは昨年のドバイワールドカップ覇者ウシュバテソーロ、昨年のBCクラシック2着馬デルマソトガケがそれぞれ2年連続で参戦し、更にはこの年のサウジカップ(G1)でウシュバテソーロをさらに後ろから差し切ったセニョールバスカドールやサンタアニタハンデキャップ(G1)を制したニューゲート、ジョッキークラブゴールドカップ(G1)を制したハイランドフォールズなど、これまでダート界を牽引してきた古馬勢が揃い踏みする構図に。前年の覇者ホワイトアバリオは不調で不在だったが、それでもアメリカのGⅠ馬8頭をはじめとした世界の猛者達が勢揃いする中でフォーエバーヤングはJRA海外馬券のオッズで3.6倍の一番人気に推される。

レース本番、矢作氏をして「最悪の枠」と評した最内1番ゲートからスタート。出遅れたら内に包まれて何もできなくなるリスクを孕む中でフォーエバーヤングはすんなりとゲートを出て先頭集団の位置取り争いに混ざっていく。日本のデルマソトガケが1000m57秒台のハイペースで引っ張っていく中、フォーエバーヤングは3,4番手でレースを進めていくが、前を走っているフィアースネスに徐々に離されていってしまい、さらに最終直線で前を走る馬を躱そうと外を回されるという不利な展開となってしまう。それでも垂れることなく差し足を伸ばし続け、3着に入着した。

1着は後方から捲っていったシエラレオーネ、2着は先団を走っていたフィアースネスとなり、なんと同一年のケンタッキーダービーで上位人気に支持されていた3頭の3歳馬が上位を独占するという結果に、今年のクラシック世代の強さが証明されたレース結果となった。そしてそんなダートの強豪の中で3着に入ったフォーエバーヤングは間違いなく強い馬と言えよう。
シティオブトロイ?今まで洋芝走ってたヤツがいきなりダート走れるわけないだろ!いい加減にしろオブライエン!


年末は東京大賞典(G1)へと出走。ダート界の世代交代を突き付けるべく挑戦状を叩きつけた。
同じく3歳のラムジェットに三連覇を狙うウシュバテソーロの他、24年JBCクラシックを4馬身差圧勝しチャンピオンズC(G1)であのレモンポップをハナ差追い詰めたウィルソンテソーロ、レディスプレリュード(JpnⅡ)勝者グランブリッジ、コリアカップ(G3)を勝利したクラウンプライドなど錚々たるメンバーが参戦する中、1.3倍という圧倒的な一番人気に支持される。

好スタートを決めるや否や、クラウンプライドが逃げを打つ後ろ2番手を追走。後方につくウィルソンテソーロに跨るのは「鬼神」川田騎手。最初から相手がこの馬しかいないと決めていた川田騎手は、最初から最後までフォーエバーヤングを徹底マークするという戦法にでる。
そのまま直線で抜け出した二頭。川田騎手は完璧なタイミングでマーク相手を差しにいくも、その差はほとんど縮まらない。結果、フォーエバーヤングが上がり最速の末脚で後続の肉薄すらさせないままゴールイン。国際G1を掴み取った。ちなみにウィルソンの後ろでラムジェットも3着に粘り込んでおり、改めて日本ダート界の世代交代を示すこととなった。
これが藤田オーナー&リアルスティール産駒初の国際G1勝利。また、鞍上の坂井瑠星騎手は師匠である矢作調教師の管理馬で初めて国際G1を制することとなった。その裏でウィルソンテソーロはGⅠ級の二着が5度目という可哀想な事態に...

最優秀ダート馬はフォーエバーヤングと同じく坂井瑠星が主戦であるレモンポップが受賞したものの、上記の活躍により2024年度のJRA特別賞を受賞。ちなみに年度代表馬投票でも19票*8、最優秀3歳牡馬投票では103票*9も入っている。

4歳

帰国後は芝でのレースやフェブラリーS出走の可能性も示唆していた*10が、古馬入りしたフォーエバーヤングはまずサウジカップに出走
日本からはウシュバ&ウィルソンのテソーロコンビ+ラムジェットと東京大賞典で戦った3頭と共に参戦。海外勢からは、昨年のドバイターフ勝者ファクトゥールシュヴァルに、前哨戦である二聖モスクの守護者杯(G3)を制したアメリカのラトルンロール、前哨戦アルマクトゥームCh(G1)を逃げ切ったウォークオブスターズが参戦した。*11

しかし、一番の強敵になると思われていたのは、GⅠ10勝を誇る世界歴代賞金王ロマンチックウォリアーである。母国香港は勿論のこと、オーストラリアのコックスプレート、日本の安田記念、そしてドバイのジェベルハッタをジャスタウェイの記録を悠々上回る破格のタイムで勝利しており、現役世界最強芝馬の一角であることは間違いない。
強いて懸念点を上げるとするなら、このレースがダート初挑戦であることだが、サウジカップでは芝馬の好走例が多く存在し、それを誰よりもよく知っていたのが矢作調教師である。なにせ、その最たる例こそ、2023年におけるパンサラッサの優勝であり、ロマンチックウォリアーを管理するシャム調教師もパンサラッサの勝利がサウジカップ挑戦を決める一因になったことを認めている。
これらのことが重なり、ロマンチックウォリアーのサウジカップ挑戦は、大きな話題を呼んでいたのだ。

単勝1番人気に支持されたレース本番では大外からのスタートとなったが、スムーズにゲートを出るやハナ〜2番手につける。4コーナー、キックバックを嫌ったかロマンチックウォリアーが大胆にも大外一気のまくりを見せ一気に先頭に立つと、そのすぐ後ろをフォーエバーヤングが追撃し、後続を大きく突き放した一騎打ちの格好*12


Forever Young rounds off a terrific night!!


そこから残り200mで外に切り替えたフォーエバーヤングがもうひと伸びを見せ、すんでのところでロマンチックウォリアーを差し返したところがゴール板。海外GⅠ初制覇を果たし、1着賞金1000万米ドルを手に入れた2頭目の日本馬であり、矢作調教師にとってもパンサラッサ以来のサウジカップ2勝目。また、これまで幾多の日本馬を退けてJ.マクドナルド騎手による煽りポーズを見せつけてきた宿敵ロマンチックウォリアーに初めて土をつけた日本馬となった。

そしてこのサウジカップのタイムは1:49.09のレースレコード、2着ロマンチックウォリアーと、追い込んだ3着ウシュバテソーロの着差は10馬身以上という文字通りの死闘であり、この年のサウジカップデーを締めくくる大レースとなったのである。改めて世界トップクラスの力を見せつけたフォーエバーヤングと、そもそも芝馬ながら世界レベルのダート馬をクビ差おいつめ、自身もレコードタイムで駆け抜けたロマンチックウォリアーの怪物ぶりに、世界中から賞賛の声が贈られた。*13
この日は同期の戦友がサウジアラビアで活躍、同厩同馬主同騎手のシンエンペラーがネオムターフカップ*14を制したのを含め芝重賞3レースとサウジカップを日本の4歳馬が制するという大勝利であった。なお、日本馬の海外GⅠ制覇は23年ドバイワールドカップのウシュバテソーロ以来である。

この成果を受け、英国のタイムフォームでは暫定的に131のレーティングを獲得。さらに3月13日に公表されたロンジン・ワールドベストホースランキングでは暫定世界一位となるレーティング128ポンドを獲得。後に修正され127ポンドをマークすることになった。
これはダート馬としてはクロフネ(125)を上回り、日本調教馬歴代1位。日本ダート界の歴史に新たな足跡を残したのだった。そしてロマンチックウォリアーは公式にダート馬扱いされてしまうことに......*15


次走はドバイワールドカップ(G1)となり、日本勢では両テソーロ&ラムジェットと共に転戦した。
出走が噂されていた米国年度代表馬ソーピードアンナ、前年世界チャンピオンローレルリバーは調整の都合でドバイワールドカップを回避し、宿敵ロマンチックウォリアーはドバイターフへ転戦。結果、サウジカップ以上に「一強」ムードが醸成され、枠も良好だったこともあり単勝オッズは1.1倍にまで昇った。

本番ではスタートをしっかり決めたあと数頭ほどを前に見る位置取りで進めたが、坂井騎手が促しても出足が中々つかず前へ進んでいかない展開に。コーナー途中で内から他馬に寄せられ徐々に外に追いやられ、それでも懸命に脚を伸ばすも末脚決まりきらず3着。まさかの敗北を喫し、夜中の日本では嘆声と頭固定で買った者の阿鼻叫喚が木霊した。

優勝したのはアメリカの伏兵ヒットショー。前走米GⅠサンタアニタH3着という成績だったものの勝ち馬ロックドには8馬身差離されており、鞍上ジェルー騎手も「着狙いの予定だったが、残り100mではじめて勝てる気がした」というコメントを残した。余りの興奮でムチを落としてしまっていたらしい。

残念な結果に終わったとはいえ、他の日本馬には先着を許しておらず、レース後は歩くのもやっとだったという坂井騎手の報告から、地力の高さ自体は示す格好となった。
また同日のドバイターフに転戦したロマンチックウォリアーだが、こちらも圧倒的人気を背負いながらも日本のソウルラッシュ8mm差2着に敗れており、前走のサウジカップでの激闘によるダメージが抜けきってなかった可能性がある。こちらに関しては激戦の反動の中、レース自体非常に厳しい流れに包まれつつ日本のトップマイラーとほぼ同着になったことで、改めてバケモノだと証明されただけになったわけだが...


なお敗れこそしたが3着に残ったことで約2億円賞金加算に成功、これによりイクイノックス22億1544万6100円を超える日本歴代2位に躍り出た。

下半期の目標は前年に続いてBCクラシックに決定。夏休みを挟んで秋初戦は船橋の日本テレビ盃に向かうことになった。
2024年の川崎記念勝者ライトウォーリアや、同じく帝王賞勝者キングズソード、同厩舎同年代のレヴォントゥレットなどが参戦する中、単勝1.1倍という圧倒的な人気を集める。
スタートすると逃げるライトウォーリアらを見るような形で道中4・5番手でレースを進め、第三コーナーで位置を上げて最終コーナーで早くも先頭に並びかける。そして最後の直線で一気に突き放し、ラスト1ハロンでは流す余裕すら見せてそのままゴールイン、見事に人気に応えて見せた。なお坂井騎手はBCクラシックにむけて砂をかぶる経験をさせる立ち回りをしていたとか。それなんて公開調教?
なおこの勝利でG1~3・Jpn1~3を全て制した初めての競走馬になった。
でもJRAのダートG1は走ってないのは内緒。

次走は遂に本番の第42回BCクラシック
一番人気が目されていた当年のケンタッキーダービー馬ソヴリンティこそ回避したものの、昨年戦い、このレースをラストランとするシエラレオーネフィアースネス、そして2025年クラシック世代からプリークネスSの勝ち馬ジャーナリズムなど、昨年以上のメンバーが揃う中での挑戦となった。

前年と異なり5番ゲートという内過ぎず外枠でもないベストな枠を引き当て、人気の面でも1番人気。本番ではまずまずのスタートを決めると先団争いでハナを切ったラビット役コントラリーシンキングを見る形で進める。
前年比で落ち着いたペースの中、*16道中は常に前を塞がれないようにしながらポジションをキープし、4コーナーからジワジワ持ち出しハナに立つ。
そして坂井騎手の手腕によりフィアースネスの進路を締めて行き場を失わせ、外からのシエラレオーネの追撃に晒されながらも懸命に粘り込み、見事1着でゴール。

It is Forever Young !
Celebrate Japan!!
実況:Larry Collmus

日本の競馬史に、また新たな1ページ!
フォーエバーヤング!
世界一の、ダートホースに上り詰めました!!
小塚歩(ラジオNIKKEIアナウンサー)


従兄弟のシエラレオーネとは3度目の挑戦で初の先着、そしてフィアースネス共々前年のリベンジを果たすと共に、日本馬・日本人騎手・日本人調教師によるBCクラシック初制覇という大きな快挙を成し遂げた。終わってみれば前年の上位3頭が順番を入れ替えての決着となり、JRAの馬券発売の各配当はそれぞれ最上位同士の配当のみとなった。*17
そしてBCクラシックの1着賞金は日本円にして5.7億、つまり獲得賞金の総額がウシュバテソーロを抜いて約29億9000万円となり、日本馬の新たな賞金王の座に輝いた。
すでに翌年の現役続行も視野に入れており、次はロマンチックウォリアーの持つ世界賞金王も目指していくことになりそうだ。
年内はこの勝利をもって休養、翌年はサウジC→ドバイWCという今年と同じローテを予定。その後はBCクラシックを含め様々なプランを検討していくとのこと。


【強み・弱み】

特筆すべきはその適応力の高さ。2~3歳の時点で走ったレース条件を振り返ってみると

新馬戦 京都1800m右回り
JBC2歳優駿 門別1800m右回り
全日本2歳優駿 川崎1600m左回り
サウジダービー キングアブドゥルアジーズ1600m左回り
UAEダービー メイダン1900m左回り
ケンタッキーダービー チャーチルダウンズ10F左回り
ジャパンダートクラシック 大井2000m右回り
BCクラシック デルマー10F左回り
東京大賞典 大井2000m右回り

と東京大賞典を走るまで開催された競馬場は全てバラバラ、レース距離や右回り左回りもレース毎に異なっている。
競馬場によって使用されるダートは異なってくるものであり、海外に至っては「砂」に近い日本のダートとは違い「土」に近いダートでそもそも要求される能力やレース展開自体が異なってくるもの。故に日本で圧倒的な強さを持つ馬が海外に遠征した途端惨敗したり、アメリカでG1を勝利した実力馬がドバイやサウジでは凡走をするものである。*18
にもかかわらずフォーエバーヤングは3歳までで [7-0-2-0]と全てのレースで馬券内に絡む成績を残しており、如何なるレース条件においても自らの力を最大限に発揮することができるのは本馬の最大の特徴と言える。

走りの部分に目を向けると、本馬最大の武器は驚異的な「二の脚」だろう。BCクラシック、サウジカップ共に、一旦は先頭を譲る展開になるものの、ゴールまでの1ハロンから他馬がかすむようなとてつもないラストスパートを披露することができている。
ダート戦、特にアメリカやサウジなど最上級条件になると、レースの早い段階からハイペースや競り合いが発生し、ゴール付近では皆疲弊してラップタイムが大きく下がりがちである。フォーエバーヤングはその「他馬がバテ始める所」で非常識的なピッチを繰り出し、相対的に大きく伸びることができるのである。しかもそれは前にいようと後ろにいようと変わることはない。
口で言うのは簡単だが、こんな芸当ができる馬は日本どころか世界を見渡しても限られており、彼の怪物じみたスタミナを端的に示したものだといえる。

そしてもう一つの特徴は尋常ではないタフネスと回復力である。
出走したレースを見てみると新馬戦〜全日本2歳優駿、サウジダービー〜ケンタッキーダービー、ジャパンダートクラシック〜東京大賞典のレース間隔はどれも月1回であり、海外に遠征する事も考えれば非常にハードなローテーション。馬に対する負担も非常に大きなものになる。*20そんな過酷なレースローテでも好成績を残せるのは本馬のタフネスによるものである。
そのタフネスの象徴とされるのがBCクラシック後の動向である。
この年のBCクラシックは本場アメリカから見てもハイペースで流れたレースであり、その分出走した馬のダメージも大きかったらしく、サウジカップに参戦予定だったシエラレオーネとフィアースネスは怪我によって回避を選択。5着のセニョールバスカドールもラストラン予定だったペガサスワールドカップを回避し引退してしまっている。
これに対してフォーエバーヤングが負ったダメージは陣営曰く「フォームが崩れただけ」で済んでおり、その年の東京大賞典を快勝したのに加えてサウジカップも制覇してしまった。本馬が持つとんでもないタフネスと回復力の賜物といえよう。

一方で、その能力の高さと引き換えにゲートの出が上手くないのが欠点。
結果的に勝利したとはいえ、JBC2歳優駿やサウジダービーではゲートの出が良くなかったことから後方からの競馬を余儀なくされ、ケンタッキーダービーでは序盤の出遅れによって後ろからの競馬となりハナ差で黒星を喫した。
あまりにもケンタッキーダービーでの着差が紙一重だったために、「競馬にたらればは禁物」と言われながらも出遅れなければもしかしたら…と評する人も少なくない。
しかしBCクラシックや東京大賞典ではしっかりとスタートを決めて先行の競馬を行っており、この欠点も徐々に払拭されつつある。

また、余裕のある展開でソラがハッキリ出るのもこの馬の特徴。前方の強い馬を相手にするときは耳を絞って追いかけ、逆に堂々の先頭になると耳を立ててゴール板を抜ける。勝負どころのメリハリがついているのもある意味この馬らしさなのだろう。

【余談】

獲得賞金

冒頭にあるように4歳秋時点で30億弱もの賞金を稼いでいるが、その大半は海外によるもので国内に絞ると3億未満、更に所属するJRAに絞ると新馬戦の720万円しかないことを度々ネタにされる。
これはウシュバテソーロパンサラッサといった中東の高額レースを制した馬でも見られたが彼らの場合
  • ウシュバテソーロは長らく芝でくすぶっていた期間とOP入りまでに積み上げた賞金が総額約1億2000万円
  • パンサラッサはJRAの重賞勝利や掲示板入りなどで積み重ねた賞金で約3億円
とどちらも国内で稼いだ金額もそれなりにあるが、フォーエバーヤングの場合は適性がある海外レースとJRAダート重賞との開催時期のせいでタイミングが悪いというのもあるが
新馬戦以降一度もJRAのレースに出ていない*21、しかも前述のように日本馬で初めてG1~3・Jpn1~3を制したにも関わらず所属しているJRAの重賞は一つもないとネタに拍車が掛かってしまった。


世代レベル

フォーエバーヤングを要する2024年クラシック世代のダート組は、歴史に残るハイレベル世代と称されている。
世界をまたにかけるフォーエバーヤングを筆頭に、2025年帝王賞・JBCクラシック勝ち馬ミッキーファイト、JBCレディスクラシックを連覇したアンモシエラ、2025年フェブラリーステークス二着サンライズジパング、高知馬ながら中央馬に勝るとも劣らない活躍を見せるシンメデージーなど、非常にタレント揃いな世代となっている。
アメリカにおいては、BCクラシックの上位を二年連続で分かち合ったシエラレオーネフィアースネス、直接対決はなかったものの3歳で年度代表馬になった女傑ソーピードアンナなどが名をとどろかせている。
こうした猛者たちを一蹴した走りを見せたことも、フォーエバーヤングの評価をあげる大きな一因になっている。


ウマ娘との繋がり

まず前提として、本馬の馬主は他でもないCygamesの親会社・サイバーエージェントの代表である藤田氏である。
そのため、藤田氏が馬主活動をするうえで「所有馬が『ウマ娘』に登場することになるのか?」というのはメディアでも弄られるような鉄板ネタであった。
一応断っておくと、誰をウマ娘化するかは当然Cygamesの匙加減次第であるし、意外なチョイスがしばしば飛び出すため「ウマ娘になれる・なれない」というのは全て根拠のない与太話である。
とはいえ、やはり競走馬としての実績は一定の目安ではあるため、早々に目覚しい活躍を見せG1クラスに届いたフォーエバーヤングが槍玉に上がるのも自然な成り行きであった。

……ところがそれだけではなく、奇しくも、フォーエバーヤングの生年月日である2021年2月24日は、偶然にもアプリ『ウマ娘』がリリースされた日である*22。そしてサウジダービーを制した日は『ウマ娘』が3周年を迎えた日でもあった*23
藤田代表もnetkeibaのインタビューにて「フォーエバーヤング、シンエンペラー*24は(ウマ娘に)なれると思いますし、ストーリー的にはライバル募集中って感じです」と笑い交じりに応えて前向きな印象である。
そしてどういう訳か、上述のBCクラシック制覇から間を置かずにウマ娘公式Xから2026年2月24日の日付が添えられた意味深なポストが投稿された*25これは一体…?

半妹・ブラウンラチェット

フォーエバーヤングには、1歳年下の妹ブラウンラチェット(父キズナ)がいる。
彼女は兄と違って芝を走っており、2024年9月16日にデビュー。中山6Rの新馬戦にて好位追走から直線で抜け出し、1番人気に応える初勝利を飾った。
さらに勢いそのままに東京で行われたアルテミスSに出走するとこれも完勝し、早くも重賞ウィナーとなった。そして前述のように中央での獲得賞金も兄を超えた
その後初のG1タイトル挑戦となった阪神JFでは1番人気に支持されるも馬体減などもあってかまさかの16着。クラシックには直行で挑んだものの桜花賞、オークス、秋華賞共に振るわなかった。
世界を股にかけて活躍する兄のように、妹の活躍も期待したいものである。

なお母の24年の交配相手はフォーエバーヤングの活躍に触発されてか、イクイノックスなどの期待の新種牡馬やキタサンブラックといった実績馬ではなく
再びリアルスティールと交配したが流産、2025年も再トライしており彼の全弟・全妹が誕生することに期待したい。


サウジアラビアでまさかのアニメ化

4歳になってサウジカップに挑戦することとなったフォーエバーヤング。
実は、このレース前にサウジカップの主催者たちがフォーエバーヤングのこれまでの生涯と活躍を振り返るアニメを作成して、それが当日のレース前に公式の放送で披露された。他の馬は真っ当に実写映像を編集したPVだった中で彼だけアニメという特別待遇だった。ウマ娘としてアニメになる前に馬のままアニメになった。
2分間程度の短いものであったが、丁寧にもちゃんとした日本語のナレーションと英語の字幕が付けられ、語られた戦歴についても概ね正しいのだが……

  • 生まれ故郷に雄大な山々が見えるが、ノーザンファームは新千歳空港が近くにあるような平野にある牧場。
  • セレクトセールでの落札額はナレーションでは9800万と合っているのに、イラストは23.562万円(税抜21.000万円)と全然金額が違ううえ、セレクトセールなのに馬具をフル装備。
  • 「大地が彼のキャンバスとなる」と矢作調教師が口にしたとされているが…実際は
    • 矢作「イマイチパッとしない」「ゲート試験大丈夫か?」などあまり感触は良くなかった*26
    • 矢作「芝で使うか」職員「ダートの方がいいんじゃないですか?」矢作「えーそうかな?」など初めからダートを使うつもりはなかった
    • 助手「イーヨーみたいな馬、走るんかな?」全然期待されていなかった。
  • JBC2歳優駿や全日本2歳優駿を取り上げたシーンではナイター開催にも拘らず何故か昼間で、おまけに馬に御法度なフラッシュ撮影をやらかすカメラマンたち*27そしてモブ扱いされる坂井瑠星騎手
  • ケンタッキーダービーは左回りのチャーチルタウンズ競馬場で開催されているが、このアニメにおける同レースのシーンでは右回りのコースを走っている。ついでによく見るとスタンドが合ってはいるのだがどこか不安な作画なのはご愛敬。あと右回りで外ラチギリギリでの攻防は同年の宝塚記念で見られたため宝塚記念説も唱えられている
  • 東京大賞典のレースシーンが、競馬場の背景に満開の桜と富士山が映っているという冬の大井競馬場では絶対にあり得ない*28シチュエーション。海外から見た日本のイメージとしてわかりやすいのが『桜や富士山』ということなのだろうが。師走の季節に桜が満開!
  • 先のケンタッキーダービーでの裁定が不満だったのか、2着はフォーエバーヤングだったと主張するような描写がある。
  • G1で1勝のみの父リアルスティールを「伝説の名馬」と思いっきり持ち上げる。*29
    • ついでにそのシーンで映されたリアルスティールを取り上げた新聞では「リアルスチール」と惜しい誤植がある。*30
  • 挙句の果てには、「『そして今、4歳を迎えたフォーエバーヤングに、父の影が重くのしかかる。』というナレーションの下、走っているフォーエバーヤングが夜空を見上げて馬の形をした星座を見つめ、父に思いを馳せる」という、あたかもリアルスティールが既にこの世にいないかのような演出を挟む。*31*32
  • ついでに同日、『ウマ娘』ではリアルスティールの全妹ラヴズオンリーユーのウマ娘化が発表されており、「リアルスティールは一夜のうちに妹がウマ娘になり、自身は伝説の名馬になり、息子はサウジカップに勝った」というカオスな状況に。

と、あまりにも突っ込み所が多かったため、国内の競馬ファンの間でネタにされることとなった。
異例のアニメということもあり現地中継に出ていた海外リポーターがPV終了後、「何だコレ?」という言葉が聞こえてきそうな困惑顔をしていた様子が映っていたのもネタ度を高めた。

しかし一方で、このアニメはサウジダービー勝利から1年間世界中で戦い、数多の素晴らしい走りを見せてきたフォーエバーヤングに対して、サウジ競馬の関係者が高い評価と大きな期待を寄せていたことの裏返しだったとも取れる。そのため、ネタにはされつつも、『おかしいところや不自然なところも多分にあるが、愛は間違いなくある』と感じて作ってくれたことそのものに対しては喜んでいる日本のファンも多かった。
そして、フォーエバーヤングはアニメが披露された直後のサウジカップで見事に勝利し、アニメ制作陣の期待に見事応えてみせたのであった。
その後ドバイワールドカップデー前日にまさかの続編…というか改訂版が作られた。セレクトセール時の落札額表示やケンタッキーダービーでの右回り等細かな修正をしつつ、サウジカップ時のパートが追加されている。ちなみにノーザンファームの背景は相変わらずアルプス山脈、桜咲く東京大賞典など一部ツッコミどころは残っている、そして伝説の名馬は相変わらず星にされたままなうえ2度も出番がある。ついでにロマンチックウォリアーもマクドナルド騎手共々星にされた。

ちなみに矢作厩舎はフォーエバーヤングのInstagram*33公式アカウントを作成しているが
説明文にはアニメの『北の大地ノーザンファームの緑豊かな牧草地生まれ、父は伝説の名馬リアルスティール、母は優雅なるフォエヴァーダーリング』を引用している。
他にもドーナツ好きとも書かれているが、これはケンタッキーダービー前に馬房の前で坂井瑠星がドーナツを食べていた映像が元ネタ。
なおドーナツは馬に食べさせて大丈夫かというと、馬にチョコやパン類はNGである。


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最終更新:2025年11月14日 04:07

*1 2025年11月2日時点、海外での獲得賞金が多いため勝利時の円相場換算、国内だけでは2億5420万円

*2 なおシエラレオーネの母であるヘヴンリーラヴはフォエヴァーダーリングの半妹であるため、フォーエバーヤングとシエラレオーネは従兄弟同士という関係である。

*3 同じく出走していたテーオーパスワードも5着と見事に掲示板入りを果たしている。

*4 外枠不利と言われるKYダービーでは150年の歴史において、17番ゲートでの勝ちが一度も存在しない。

*5 馬上でバランスを取りながらそんな事ができるのか?という疑問もあるだろうが、実際にその妨害を行った騎手が制裁を受けた前例は存在している。

*6 実際、手を伸ばされた上で、坂井騎手が妨害はなかったと主張していることから、手綱を掴もうとしたとしても結局未遂に終わったと思われる。シエラレオーネが最後の直線で内にササることはケンタッキーダービー以前から分かっており、坂井騎手自身もシエラレオーネの内に入らないよう気を付けていたと述べている。ただ、不可抗力で内に入ってしまったことが逆にフォーエバーヤングの闘争心に火をつけるきっかけとなったとも説明している。

*7 なお、2025年にナルカミが2分3秒7でレコードを更新している。

*8 投票数トップはドウデュースの236票。

*9 投票数トップはダノンデサイルの144票。

*10 これは馬主がかつてフェブラリーSでかなり大穴馬券を当ていい思いをした思い入れがあるレースとして挙げており、参戦に意欲を示した記事が掲載された

*11 一方で同期のライバルだったシエラレオーネやフィアースネス、BCディスタフを含むG1・5勝で3歳牝馬にして年度代表馬に輝いたソーピードアンナ、さらにはローレルリバーやホワイトアバリオといったこの1年の大レースの勝ち馬が順調を欠いて回避している。

*12 直近2年程トチ狂ったオーバーペースではなかったが、今回は残り1600mから200mまで7ハロン連続11秒台~12秒前半が並び続ける芝レースじみた鬼締めラップにより2頭を除いて先団勢は早々に脱落してしまった。

*13 レース後、ロマンチックウォリアー鞍上のJ・マクドナルド騎手も「ロマンチックウォリアーも全力だった。けど負けてしまった。フォーエバーヤングは凄い馬で、今日のレースは歴史に残る一戦になるだろう(意訳)」と愛馬を労いつつフォーエバーヤングの強さを讃えている

*14 芝2100mのGⅡ競走。

*15 ロンジンレーティングでは一年の間、馬が走ったレースの中で最もハイパフォーマンスなものが指標となる。ロマンチックウォリアーの場合、1月のジェベルハッタ、3月のサウジカップ、後に参戦するドバイターフの中で最もハイパフォーマンスとされたのがサウジカップだったので、表記上はダート馬となっている。

*16 それでも1000m58秒台とハイペースではある

*17 またBCクラシックは国際保護馬名を選定するレースの一つであるため、『フォーエバーヤング』の名は以降誰も名乗れない唯一無二の名となった。

*18 例として、国内G1級レースを6勝したレモンポップはドバイやサウジのレースでは二桁順位の大敗を喫しており、2023年にBCクラシックを制したホワイトアバリオも翌年のサウジカップでは10着に沈んでいる。これは逆も然りであり、ジャパンCダートの創設当初に遠征したアメリカ勢が手こずった例は少なくない。

*19 提供:EQUIBASE社及びTOTAL PERFORMANCE DATA社。前者は米国競馬のデータベース、後者はデルマーでのトラッキングデータを扱っている。

*20 過去にも矢作厩舎ではサウジダービー→UAEダービー→ケンタッキーダービーというローテを敢行したコンティノアールという馬がいたが、体調不良によりケンタッキーダービーには出走できず、その後大スランプに陥ってしまった。

*21 しかも全然国内では走らないわけではなく、タイミングがいい地方のレースには出て無敗を継続しているだけにネタにされる

*22 リリース日と同じ誕生日の競走馬の有名所としては、実際にウマ娘化したドリームジャーニーが存在する。

*23 実はリアルスティールがドバイターフを制覇した日かつラヴズオンリーユーの誕生日である2016年3月26日はウマ娘のプロジェクトが発表された日でもあり、リアルスティールの血族はウマ娘と数奇な繋がりがある。

*24 藤田氏が所有する競走馬でフォーエバーヤングと同じ矢作厩舎に所属。京都2歳ステークスを勝利し、24年の日本ダービーとアイリッシュチャンピオンSで3着、ジャパンカップで2着同着に入っている。なお全兄に2020年凱旋門賞馬ソットサスがいる

*25 https://x.com/uma_musu/status/1984753867087888389?t=Ur3L2GN3CsBNOdrniPeB5w&s=19

*26 ゲート試験は坂井騎手の妹弟子の古川奈穂によってどうにかクリアした、なお古川は医者の家系でエスカレーター式のエリート校に在学していたが、中退して乗馬未経験で競馬学校に入学・騎手になった…と矢作含め癖の多い矢作厩舎関係者でも負けず劣らずの変わり者だったりする。

*27 エアグルーヴの秋華賞の一件(パドックでフラッシュを浴びて過剰にイレ込んで惨敗した末、骨折が発覚して長期療養を余儀なくされる)にも見られるように、馬に対してのフラッシュ撮影は御法度である。アニヲタ諸氏におかれては、もし競馬場で馬を撮影する際はフラッシュは焚かないようにしよう。

*28 都内なのでもちろん富士山が見える範囲にはあるのだが、都市部なので見晴らし良く富士山が見えるわけはない。

*29 リアルスティールの名誉のために言っておくが、G1を勝って種牡馬になれたというだけでも、競走馬の中では超一流の部類であり「名馬」と呼ぶには足る。しかし、「伝説の」名馬となるとG1複数勝利くらいは前提としたトップオブトップの肩書きと受け取られるのが一般的である。

*30 steelの表記としては正確な方だが……。ちなみに、ウマ娘アニメ3期ではリアルスティールが『ゲンジツスチール』という偽名で登場していた。

*31 このアニメが放映されたサウジカップデー当日もリアルスティールは生存しているし、何ならバリバリ現役の種牡馬である。寧ろ父の影がのしかかっていたのはリアルスティールの方である。亡くなってから産駒が活躍し出した同期と勘違いされたなんて説も見られた。

*32 当ページのコメントによると「中東では月や星は『熱を冷ます慈悲と庇護の象徴』とされ、星にするのは向こうの地域においては最大限の敬意を表す」とのこと。

*33 https://www.instagram.com/foreveryoung_210224/