篝(Rewrite)

登録日:2012/10/18 (木) 23:02:43
更新日:2018/03/28 Wed 21:12:14
所要時間:約 7 分で読めます





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CV:花澤香菜
テーマ曲:ヒナギク

keyの作品「Rewrite」における最重要なキーパーソンにして、実質的な6人目のヒロイン。


「鍵」と呼ばれる存在であり、ガーディアンからは人類の滅びを担う存在、ガイアからは星の救済を担う存在として両組織から追われる。
黒いドレスに身を包む銀髪の美しい少女の姿をしているが、あくまで人類に対する行動の一環でしかなく、
厳密には人類とは遠くかけ離れた星の化身とでも呼ぶべき異形の存在。


両腕に結ばれたリボンによってある程度の戦闘行動が可能で不用意に近づこうものならザックリと狩られる。
どこぞのマスター・アジアを連想した方は正直に名乗り出なさい
各ヒロインの個別ルートにて様々な形で登場し、
時には狩られるべき存在としてその命を落とし、時には救済を担う者として人類を消滅させたりと様々な形で活躍する。





この項目が面白かったなら…[再進化]




以下、Rewriteの根幹に関わる重要なネタバレしかありません

プレイ済の方やネタバレ上等な方以外は
見て後悔しても篝ちゃんは知りませんからね!






















作中に少なくとも地球に二つの個体が登場する。


元々月にも地球と同じくアウロラと生命が宿るが、星霊たる篝しか生まれなかった。
Rewriteにおける地球は度重なる滅びと再進化によって資源が枯渇しかかり、
再進化を遂げる活力も失われたために残ったアウロラが手つかずの資源が現存する月へと流れる。
小さな月に地球から、大量のアウロラが生命進化を記録した状態で流れ込むことで、地球の生命・環境を再現した「庭の文明」が生まれた。
しばらくはそれで再進化も出来たが今度は月の資源が尽きかけてしまう。
結果、生命生存の可能性を探そうとするアウロラの作用が多元的に働き、「無数の並行世界(枝世界)」が生まれる。
実際、本編個別ルートもそれらの幾つかでしかない。



◆Moon編、月の篝



最終章の導入編とでも言うべき「Moon編」はそんな無数の枝世界の輝きに投影された影や裏である「月」が舞台となる。
時空を超越した領域にて星霊であるが故に超越した現象として表出した篝は、生命生存の可能性を探るため、
「命の理論」としての無数の枝世界を観測し、時に干渉しながら未来に繋がる世界を生むこと目指していた。
そこに一要素でしかなかった天王寺瑚太朗が現れる所からMoon編は始まる。


本来「月」の瑚太朗は無数の枝世界においてその選択が篝を失わせたという因果により、
「枝世界に干渉する現象(篝)」を消し去ろうとする「篝に対する反作用そのもの」だったが、
その立場を自覚する前に接触を繰り返した結果、その中で芽生えたある感情によって篝を守る側に。


篝も出会った当初は明確な敵意を向けて幾度となく殺害してきたが、やがて心を開いていく。  


真意に気付いた加島桜を退けながらも理論の完成を模索し続け、最終的に瑚太朗によって組み込まれた。


―いつかまた君と会いたい―


という一言を小理論として増幅させ、命の理論は完成する。
それにより月の篝は未練を断ち、一度だけ再進化が可能な程度に回復した地球に、瑚太朗を含めた全てをアウロラにして還す。


未来が無いとしても月に留めることは出来た。それでも篝は生命の可能性のため、全てを地球に還す。
瑚太朗の一言によって芽生えた愚直な感情。

によって。



……永遠の蜜月を望むことは罪だから……

……命は、孤独に耐えなければいけないのだから……

……認めてはいけない感情だった……

……奪ったものを返して……それで私は無に還る……

……必要な夢はもう見たから……

……私はそれで満足……




◆Terra編、地球の篝




最終章「Terra編」は月から送り込まれたアウロラに刻まれた命の理論を基に枝世界と同じでありながらも異なった歴史を辿り、その果てに地球の篝と出会う。


瑚太朗は命の理論に込められた「いつかまた君と会いたい」という「篝火」に導かれ、地球の篝を逃がし、
星を救うための「良い記憶」を探す為に奮闘することになる。
(篝火を無視して排除しようとすると返り討ちに遭いガーディアンに記憶操作を施され、月の枝世界と同じく風祭学園の生徒「天王寺瑚太朗」としての人生を歩む)


地球の篝は瑚太朗が逃がした後に世界を旅して人類の知識を吸収したことにより、再会時点で人語を巧みに操る程度にまで成長している。
が、中途半端に知識を得たのと再進化を果たしたとはいえ、悲しい記憶が充満しているという現実が重なり、
目的の為に手段を問わず敵対者・邪魔者は容赦なく排除すべきという冷徹な考えを持つ。
それは星の全てを担う存在であるが故の考えであり、一種族に過ぎない人類が理解出来なくとも決して不思議なことではない。


瑚太朗は篝と幾度となく衝突し、時には失望されて姿を消されたりしながらも、ようやく見つけた自分にとって唯一無二の存在であり、
する篝の為に孤独な戦いを続ける。


ガーディアンとガイアへ潜伏を繰り返し、篝が求める良い記憶『―人類が新たな未来を切り開くための力と意志―』を見出す。
命が尽き果てかけ、もう戻れないとわかっていながら先駆者の忠告に構うことなく上書きを続けて篝の下へと急ぐ。


しかし、あと一歩間に合わず篝は既に星の救済を始めてしまっていた。
が、瑚太朗が届けた記憶は篝にとって「良い記憶」であり、今まで見せたことも無いような柔らかな笑みで感謝の気持ちを伝える。
そして月の篝の最後の導きにより、地球の篝は自ら望んで瑚太朗の手によってその命を終える。
全てを投げ出してまで愛した存在を自らの手にかけるという残酷な結末に涙する彼に、篝は優しくこれは祝福であると語る。
瑚太朗の尽力によって人類は残された最後の資源である「命」を使うことを選択し、希望は見出された。


それを見届けた篝はもう思い残すことは無いとし、同様に残された時間の少ない瑚太朗をそっと抱きしめる。



「俺はただ、あんたが気に入ってただけなのにな」

「気に入っていた?」

「好きってことだ」

「決して、友好的とはいえない関係でしたのに」

「そういう好きもある」

「…………」

「この暗い場所で、あんただけが、無条件に眩しかった」

「気付きませんでした」

「あんた、鈍感だからな」

「報われない想いなど、虚しいだけのはず」

「それでもいいんだ」

「馬鹿ですね……」






「……個体の、くせに」


星の化身である篝が最期の瞬間に取った行動……それは人類が好きだと感じた他者に対して行う愛情表現のソレであった……




◆余談
Rewriteはアウロラや篝のことも含めて、一度見ただけでは理解がし難い専門的な内容の話が多く含まれる。
項目内の説明もかなりザックリとしたものとなっており一見しただけならよくわからない。
Rewrite本編を細かくプレイするなり考察サイト覗くなりすれば、瑚太朗と篝の物語をより深く理解でき、より感動出来ると思う。



ファンディスク「Rewrite Harvest festa!」で本格的に6人目のヒロインとなり、5人のルートクリア後に個別ルートが解放される。
転校生として風祭にやってきた篝ちゃんのドタバタ学園生活、そして最後に判明する彼女の真意と涙に感動すること間違いなし。






追記・修正は良い記憶と共にお願いします。

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