【草案】日本航空123便墜落事故

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更新日:2025/07/26 Sat 10:16:29NEW!
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『日本航空123便墜落事故』とは、1985年8月12日に発生した航空事故である。

【事故詳細】

羽田空港から伊丹空港に向かっていた747SRが伊豆半島上空に差し掛かったところ、
1978年に自損事故を起こした際の修理にミスがあった事が原因で耐久性の落ちていた圧力隔壁が突如損壊し、垂直尾翼と補助動力装置が脱落し油圧系統を全喪失*1
搭乗クルーは、
  • 機長は総飛行時間12,000時間を超え、運行部門教官を務めていた元海上自衛官の高濱雅己氏*2
  • 副操縦士は総飛行時間約4,000時間で、機長昇格試験中(訓練の為、機長席に着席)DC-8の機長資格も持っていた
  • 機関士も総飛行時間約10,000時間でエンジニア部門の教官
というベテラン・優秀なパイロットが揃っていたが、必死の奮闘も虚しく群馬県の高天原山に墜落。
乗員乗客524名中520名が死亡。生存率1%未満となる単独機としては世界最悪の犠牲者を出した墜落事故となった。
なお、墜落直後は他にも生きている人がいたとの生存者の証言もあるが、日没後の原生林地帯の山地に加えて激しい火災で空から近づけない悪条件が重なった上に情報の錯綜もあり、
本格的な救助活動は事故から12時間以上経過した翌朝になってしまい、救助が来るまでの間にそのほとんどが亡くなってしまったという。
最終的な生存者4名は墜落のショックで分離し、火災を免れた後部席にいた人の一部である。
ただ事故の状況下でシミュレーター実験をするとほぼ例外なく失敗して123便を超える大惨事になるという結果が出ており、むしろ4人の生還者が出たのが奇跡と言える状況でもある。

事故から15年後に、本来は公開されない事故発生時のボイスレコーダーの詳細な内容がリークされた事で日本国内ではこの時の機長の会話や客室の様子が分かっている。

墜落した123便が飛んでいた羽田 - 大阪線は、他社も含めて普段からビジネス客を中心に利用客の多いドル箱路線だが、
この日はお盆という事もあり*3、多くの観光客や帰省客が搭乗していてほぼ満席の状態で、著名人も搭乗していた。
その中でも歌手の坂本九は、普段は事故を起こした日本航空(JAL)ではなく全日空(ANA)を利用しており、この時もANAを利用するつもりだったが、
ANAの席が取れず、移動先のホテルもチケットを手配できなかった事で仕方なく123便を利用して事故に遭うという、不運としか言い様のない顛末であった。
また、ハウス食品や阪神タイガースは社長が犠牲になっている。阪神はこの件で一時首位から陥落するも、最終的にはリーグ優勝を果たした事は有名。
10月16日、渡真利克則が掴み優勝が決まったウイニングボールは、故人に優勝を報告するため霊前に手向けられた。
ちなみに、大抵の事故と異なり異常発生から墜落までに時間的猶予があったため、死を覚悟して遺書をしたためた乗員・乗客もおり、これで身元が判明した遺体もある。
検索すれば実際の遺書が見られるほか、番組内でも一部紹介されているが、遺族に向けて感謝やこれからの人生の幸福を祈る言葉を綴った、胸を衝く様なものもあれば、
「冷静だ」と他の乗客の遺書で称されているスチュワーデスが、乗客の前では見せない死への恐怖を綴ったものもあるので、読む場合は心の準備をお勧めする。

逆に、色々な要因で本来123便に乗る予定が変更されて難を逃れた人も少なくなく、
など後に芸能界に多大な影響を持つ人も多かったのである*4
特に仕事が早く終わり1本早い便に乗れた為に難を逃れた明石家さんまはこの事故にショックを受け、
以降、東京 - 大阪間の移動には飛行機ではなく東海道新幹線を必ず使う様になった。
笑点メンバーはもともと予約していた別の便にそのまま搭乗したことで難を逃れ、出演者である桂歌丸はこの事件を振り返り「(もし123便に乗っていたら)笑点はそこで終わっていたかもしれない」と述懐している。
更に言えば、阪神タイガースの選手やコーチなども事故機材が使用された福岡→羽田の便に搭乗していた。
阪神が球団社長を失い、更に一歩間違えば選手まで事故に巻き込まれていた事は球界に衝撃を与え、一時期JALの利用が忌避された他、
「新幹線で移動できるならば新幹線で移動、やむなく飛行機移動をする場合でもチームを2つに分けて新幹線と飛行機、または別の便の飛行機に分乗させる」という不文律が出来た。

この影響は各方面にも影響し、当時JALが賞品を提供していたクイズ番組「アップダウンクイズ」(毎日放送)も同年10月で打ち切りに追い込まれている*5

事故後、JALではより新しい747-300SRや747-400Dなどの導入により1994年までに同型機の747SRは姿を消した*6
一方ANAでは引き続き主力機材として活躍し、国際線にも投入されながら*72006年まで運用された。
伊丹空港ではこの747SR引退から少し後に運用ルールの変更により4発機の定期運用が出来なくなっている。
なおJALでは事故の教訓として、羽田空港の整備地区に日本航空安全啓発センターを開設し(最寄り駅は東京モノレール羽田空港線・新整備場駅)、事故機のブラックボックスなどを展示している。
また、JALが長年提供しているラジオ番組「JET STREAM」(TOKYO FM)は、毎年8月12日前後の放送分は広告の出稿を行っていない。
経営破綻までは空席案内の電話番号を「事故を忘れないように」という理由から0120-747-123としていた。

あまりにも凄惨な事故のため、事故直後は関係者や更には事故死したクルーの遺族にも激しい誹謗中傷が向けられたが、
事故調査により クルーは絶望的な状況下でも最善を尽くしていた 事が判明し、後に民間航空としては最高位の栄誉であるポラリス賞を贈られている。
また、本来ならすぐ墜落してもおかしくなかった*8状態から、30分間エンジン推力のみで飛び続けた事は航空業界に大きな衝撃を与えた。
この事故をきっかけにエンジン推力だけでの飛行方法の研究が進められ、後のアクシデント発生時にも命を救った事例がある。

また、日本の航空機事故としては特異な事故であった事から、陰謀論のネタにされている。
その内容は「米軍機がミサイルで当該機を撃墜させた」「生存者を自衛隊員が火炎放射器でとどめを刺した」など、再検証するまでもない極めて稚拙なものであるが、事故の風化に反比例して、SNSのコミュニティやYouTube動画によるエコーチェンバーで、陰謀論を固く信じている者が一定数出てきてしまっている。
遺族や日本航空OBOG(自称含む)も陰謀論に加担し、多くの書籍を出版しているため、史料も玉石混淆の様相を呈している。特に近年は「コミュニティーノートの提案や執筆」という目的も出ているX(twitter)界隈。
そしてもちろん、アマチュア含めて、ファクトベースを前提とした、デマと思われる『証拠画像・映像』の再検証も毎年のように行われている。
特に自衛隊撃墜説の根拠としてよく挙がっていた「命令を無視し、救助に向かおうとした自衛官が射殺されたのを速報で伝えるニュース・直後に映像そのものが切られてフィラー映像(「しばらくおまちください」のアレ)になってしまう」の真の出所が判明したのはファクトベース派からも主にあまりにも意外過ぎた真相*9話題になった。案の定一部から「今までで最も陰謀論者の知能を真剣に疑った」も言われてしまった
個人的な興味から事故について深く知りたい方は史料がファクトベースによって書かれているか留意されたい。


メーデー!:航空機事故の真実と真相において】

第3期第3話「御巣鷹の尾根」(原題:OUT OF CONTROL)で初めて取り上げられる。
VTRでは尾翼が吹き飛んだ後に減圧が起きて客室内がパニックに陥るなどやや脚色が強めであるが、初回版制作当時の当時の英語圏の制作チームには、事故に関する情報が少なかったのかもしれない。
また、一部のシーンは 実際の映像に再現VTRをコラ画像の様にハメる というシュールな斬新な方法が取られている。
なお、米軍横田基地との交信を再現したVTRでは何故か後ろの壁にレーガン大統領の写真が飾られていてやたら目立っているが、これはアメリカの視聴者に事故の年代を分かりやすく伝える為の配慮と思われる。
完全日本語訳されているため少し聞き取りにくいが、日本人管制官の日本人訛り英語がやたらリアルという評判。*10

その後は、著名な事故であるほか、初回版の放送から時間が経過したため2023年にリメイク版が放映された。
第21期第3話「PRESSURE POINT」。
初回版と異なり機内の様子が史実に近くなっている他、最後の最後に右にバンクしていたという新しい事実も公開。
よりによって最後は運にも見放されたという無情さが浮き彫りになった。



最終更新:2025年07月26日 10:16

*1 当時の通信音声では、123便からこの旨を聞いた管制官が一瞬絶句しており、それだけ危機的状況である事が窺える。

*2 元軍人ではあるものの民間でのパイロット歴が遥かに長いため他の事故でも見られる元軍人パイロットとは異なる。

*3 日本人からすれば常識だが英語圏の国では馴染みのない風習である事から、第21期では「日本ではお盆」という話題が出た際にお盆とは一体どういうものなのかという解説が入った。

*4 事務所自体の功績まで否定するわけにはいかないのも大前提だが、この段階ではジャニー氏の性的スキャンダルは全く明らかになっていなかったことには留意。

*5 実際には事故前の1983年頃から視聴率が低迷し、野球や特番による休止が頻発するなどいつ打ち切りになってもおかしくない状況であった。

*6 日本国内で運用された機体は離着陸回数が多いため経年劣化により状態が良くない機体が多く、退役後はスクラップになるケースが多いが、JALの747SRは最長でも機齢20年で退役したためスペースシャトル輸送機など転属した機体も多い。

*7 なおANA保有機の内2機はより高出力なエンジンに換装して航続距離を延長したり、機内設備を変更するなどした本格的な国際線仕様機に改造され、成田-ホノルル線や成田-シドニー線といった中長距離国際線に投入された。

*8 事実、トルコ航空の事故では離陸上昇中に油圧全喪失に陥りクルーは成すすべもなく墜落している。

*9 淫夢民がTVCM風のそれ系の動画を作った際、ついでに当時の実際のニュース映像にテロップを追加したものだったことが判明。当該動画が…おそらくその淫夢関係ないタイプの不謹慎さや意図しない方向で有名になりすぎたことから…動画サイトから取り下げられており、偽造であることを最も強く主張できる材料がなかった。一応当時の実際のニュース速報のフォントと異なるように見える、後ろの発信状況確認用のTV画面にはテロップが映っていない(こちらに映っているのが実際に放送されている映像のため)など偽造である証拠自体はあったが。

*10 ちなみに、実際には緊急事態に陥った機長の精神的負担を慮った管制官が途中から母国語である日本語を使うように促した事で、以降の通信は例外的に日本語でのやり取りとなっている。