クッパ(沢田ユキオ版スーパーマリオくん)

登録日:2025/09/08 Mon 22:29:34
更新日:2025/09/09 Tue 03:10:25NEW!
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本項で紹介するクッパは、コロコロコミック連載の漫画『スーパーマリオくん』、通称「沢田マリオ」に登場するキャラクターである。

概要

マリオの宿敵のクッパ軍団の大魔王で、作中では専らピーチ姫を攫い、マリオたちと敵対するが、ピーチ姫を救うためにマリオたちと協力したり、時にはすごろくやゴルフなどで遊ぶこともある。
敵対時は圧倒的パワーや悪知恵を駆使してマリオたちを苦しめ、協力時はマリオたちと共に勇敢に敵に立ち向かうが、自爆して墓穴を掘ってしまったり壮絶なバトル中に謎のボケをかましたりと良くも悪くもマリオと並んでコミカル。

人物像

一人称は連載初期の「スーパーマリオワールド編」から「スーパーマリオ3Dワールド編」までは主に「ワシ」、稀に「オレ」あるいは「オレさま」、「スーパーマリオオデッセイ編」以降からは「ワガハイ」。また愛称として「クッちゃん」を使うこともある。

本人はお茶目と自称しているが、実際は粗暴でワガママで意地悪にして狡猾、それでいてマリオと同じくらい底抜けのバカでアホでマヌケな暴君。

マリオとは普段は敵対しているが、「マリオとワリオ編」や「スーパーマリオRPG編」「ペーパーマリオRPG編」終盤や「スーパーペーパーマリオ編」「ペーパーマリオ オリガミキング編」などでは「ピーチ姫の救出」という利害の一致で彼と協力することがある。
また、「スーパーマリオUSA編」最終話でマムーに対し「マリオはオレの獲物だー!」と啖呵を切ったり、「ワリオの森編」最終話では「マリオはワシが倒すんだもんねー!」と言いつつもマリオたちに助け船を渡すなどマリオを生涯のライバルと認識している発言をしており、他にも「ペーパーマリオRPG編」では自身の甲羅の中にマリオと仲良さげに殴り合う写真を大事に納めていたり「ペーパーマリオ オリガミキング編」ではマリオに助けられたと思って友情を感じるといったシーンも見せることもあった。

ピーチ姫に対しては彼女のことを「ピーチちゃん」と呼んだりと甘々のデレデレで、彼女を攫う動機は結婚して自身の妻にするためで、「スーパーマリオワールド編」特別編や「スーパーマリオオデッセイ編」の終盤では結婚式の挙式中にマリオたちが乱入して阻止される展開が多く、また挙式する際は必ずピーチではなく自身がウェディングドレスを着用するというギャグを用いる。
ただし、「スーパーメイズコレクション編」では5回目のピーチ姫の誘拐に嫌気が差したマリオが「もうピーチ姫を助けに行かない!!」と言い出した際はそれを聞いてキレてマリオに岩を投げつけるピーチにドン引きしながらも「助けに来ないとピーチ姫の命はないぞ!」と脅迫してマリオをその気にさせ、終盤ではピーチを囮に城に仕掛けた爆弾で彼女もマリオたちと共に爆殺しようと置き去りにするという非情な行為を働いた他、「マリオパーティ2編」や「マリオパーティ3編」ではお邪魔キャラとしてマリオたちもろとも攻撃対象に入れたり自身が用意したミニゲームに巻き込んでいる(…とはいえ魔法で動物に変えて無力化したり強制的にリタイアさせるぐらいに留めるのみで直接危害を与えるような真似はしていない)。

成金の格好で「金持ちのクッちゃん」と自称したりと羽織りのいい態度を見せることがあるが、「スーパーマリオワールド編」でタタンガから『スーパーマリオランド』の敵キャラをレンタルする際、高額なレンタル料を請求するタタンガに対して「高い!もうちょっと安くしろ!」と値引き交渉を行うなどドケチなところもあり、正月では部下たちにお年玉をあげる際は「お年玉をやるのはマリオを倒したヤツだけだ!」と条件を提示している。また「スーパーマリオワールド編」ではクリボンが「軍団の給料が安すぎる」との理由からアイテム売りのアルバイトをしていたり、クッパとピーチ姫との結婚式では予算不足からタキシードとウェディングドレスが看板だったりと、寧ろ経済事情は芳しくない事が伺える。
なお、「ヨッシーアイランド編」では部下にコインを集めさせているようで、部下たちがコイン集めをやらなくなった際は一気に貧困に瀕していた。

部下への扱い

普段はワガママ放題を働いて部下をコキ使ってばかりおり、連載当初の「スーパーマリオワールド編」は「粗暴な悪の大魔王」としての側面が強く、失敗したアッパレを「グリグリの刑」や「カベぺっちゃんの刑」などで部下への見せしめとして折檻したり、逃げ帰ってきたブンブンたち2軍をモーニングスターで制裁した上で降格処分を下すなどの恐怖政治を敷いており*1、また戦いを好まない気弱な者*2やあまりにもマヌケすぎて失敗ばかりの者*3、戦力にならないぐらいに弱体化した者*4などは「不良品=戦力外」としてゴミ捨て場へ追いやったり、軍団から追放することもある。
当然ながら部下たちには表面上は忠誠を持たれつつも恨まれており、ピーチ姫に強いところを見せようと手加減するよう耳打ちしつつも部下たちの攻撃に耐えるという提案を受けた際は「日頃の恨みを晴らすチャンスだ!」容赦ない集団リンチに見舞われた*5他、チョコレー島に配備されたトゲゾーたちから「ドケチでインケンでスケベで無能でドジでブサイクでほんっとどーしようもねーよな~!!」と陰口を叩かれ、「マリオ&ルイージRPG3!!!編」の番外編では秘書のクリボーがクッパのワガママに嫌気が差してマリオたちの仲間になろうとしたこともあった。
また、「スーパーマリオワールド編」では相手が動けなくなろうが執拗に攻撃する超絶サディストな巨大トゲゾーや見境なく暴れまわるホネメットといった自身の手に余るほど狂暴かつ凶悪な部下は厳重な封印を施す場合もあった。

しかしその一方で「マリオ&ルイージRPG3!!!編」で囚われたクリボーたちを「大切な部下」だと救出せんと奮闘するなどなんだかんだで部下を大切に想っており、また戦力外として追放した部下でも手柄を立てれば素直に褒め、さらにマリオたちを倒せば軍団復帰を約束するなど徹底とした実力主義な側面を見せることもある。

戦闘能力

原作同様にクッパブレスや豪腕から放たれるパンチなどでマリオたちを苦しめるなど大魔王に恥じないパワーを誇るが、時には自身が有利に進めるために細工や不意討ちなど手段を問わない狡猾な手口を執ることもある他、レースやテニスなどのスポーツ関連の対決ではコースの先々でトラップを仕掛けたりルールガン無視な工作を展開することが多い。
中でも「スーパーマリオ64編」では、NINTENDO64を操作してマリオのこれまでのセーブデータを消去するというとんでもない暴挙に出た事がある。

わんぱっくコミック版のクッパ

かつてわんぱっくコミックで連載された『マリオくん』の前身ともいうべき漫画『スーパーマリオブラザーズ2』に登場するクッパは基本的な役回りは『マリオくん』と同じだが、腹心であっても「当てになんかしてない」と切り捨てたり、役立たずと判断した部下を躊躇なく粛清するなど『マリオくん』に比べると冷酷な悪の大魔王の面が強調されている。

ピーチ姫を攫う理由として「幼い頃の想い人の魔法使い・メロンにそっくりだったから」と挙げており、魔法も彼女から師事を受けて使えるようになったと述懐している。本人曰く「メロンちゃんとは1000年以上過ごした」とのこと。
ベビィクッパに相当する幼少時代のクッパは泣き虫なチビガメで、いつもノコノコたちに虐められてばかりでその都度メロンに助けられていた。その過程でメロンから「いつまでも泣いてばかりの子は嫌いよ」と窘められたことでノコノコたちに負けないくらい強くなることと彼らを束ねる大魔王になることを宣言し、彼女の許で魔法の師事を受け、現在のクッパ軍団の首魁へと生まれ変わるに至るが、それと同時に良心が封じられ悪心が芽生えてしまった。

最後の戦いでは巨大化してピーチ姫の愛とメロンの「悪の心に染まったクッパちゃんを助けてほしい」という懇願によって勇者へと覚醒したマリオと対峙。激しい激突を繰り広げた末、最後はマリオが持つ勇者の剣で胸を貫かれ、悪の心を消滅させられたことで改心した。

にせクッパ

クッパ城に突入したマリオたちが魔法使いカメカメのリセット魔法によって一旦キノコ王国へ飛ばされている間にクッパが別のクッパ城へ避難する際に用意した影武者で、原作での最終ステージに登場するクッパ・アオに相当するキャラクター。
外見は本物のクッパと寸分違わないが、額に大仏さまみたいに黒子がある。


追記・修正はピーチ姫にチャンピオンベルトのような指輪をプレゼントしてからお願いします。

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最終更新:2025年09月09日 03:10

*1 後者に関しては1軍の昇格を約束しており、憤慨した理由についても「逃げ帰ってきた」ことを挙げている

*2 「スーパーマリオワールド編」の弱虫インディなど

*3 「スーパーマリオ64編」のガマクチクン・キラーブック・キラーピアノからなるボケモントリオなど

*4 「スーパーマリオ64編」でマリオに二度に渡って倒され、マリオたちの足元にまで小さくなったバッタンキングなど

*5 前述でクッパから折檻されたアッパレも「さっきはよくも~!」と仕返しとばかりにリンチに加わっていた