サーラの冒険

登録日:2025/09/28 Sun 03:38:13
更新日:2025/10/19 Sun 02:54:05
所要時間:約 7 分で読めます




サーラの冒険とは、グループSNEのTRPG『ソード・ワールドシリーズ』の小説の一つ。
作者は山本弘。

概要

架空の異世界『フォーセリア』を舞台とした、ファンタジー小説
富士見ファンタジア文庫から本編六巻と外伝一巻の計七巻が発売されている。
またソード・ワールドシリーズの『西部諸国シアター』シリーズにラスト2巻に繋がる短編「時の果てまでこの歌を」と「鏡の国の戦争」、短編集『へっぽこ冒険者とイオドの宝』に「時の果てまでこの歌を」と5巻を繋ぐ短編「奪わぬことあたわぬ宝」、ソード・ワールドシリーズの短編リプレイ集『賽子の国の魔法戦士』に本編後の世界を舞台にした特殊設定リプレイ「絶対危険チルドレン」が掲載されている。
1992年08月に第一巻である『ヒーローになりたい!』が創刊され、途中で長期の休載を挟みつつ2006年7月20日に完結した。

登場人物

  • サーラ・パル
本作の主人公。
西部諸国のハドリー村に住む平凡な少年。初登場時は11歳。
パル家は代々ハドリー村の村長を務めており、お手伝いさんがいるなど他の家に比べれば比較的裕福な模様。
母親は吟遊詩人だった父親と駆け落ちしたものの、サーラを妊娠したため夫に捨てられハドリー村に帰ってきた。
本編が開始された時点では既に亡くなっており、現在はハドリー村の村長を務める祖父が唯一の肉親。
サラサラの金色の髪と少女と間違われるような美しい容貌の持ち主だが、自分と母を捨てた父親に似ているという事と、子供達の間ではよく「女男」と馬鹿にされるのでサーラ本人は自分の容貌を好んでいない。
キメラ退治の際にデインのパーティーに同行し冒険の後、パーティーにスカウトされた事で冒険者に成るべく家出してパーティーに参加。
ザーンに向かった後は華奢な体格からか盗賊ギルドに加入し、新米シーフとして冒険者経験を積んでいくそしてシーフゆえに、やむなく偽装のためその顔を活かし女装する事態も時には…
そんなサーラのステータスは数値上は子供かつ駆け出し冒険者相当な低スペックなのだが、その真価はどんな窮地に陥っても諦めない意思の強さとか細い希望をチャンスに変える機転の良さと行動力にあり、これにより何度も自身と周りの人たちの窮地を救ってきた。
もし数値上の知力や精神力が高過ぎると魔法への適性があり過ぎるキャラになるため、作中描写における頭の良さとの乖離があるのも仕方ないことではあるか。「意志力」というステータスがフレーバー的に設定されてるサガシリーズにいたらかなり高水準の数値を叩き出しそう
なお発表された時代が時代のためかフォーセリアの男女カップルは男が年上*1*2がほとんどだが、彼は例外でやけに男も含め年上からモテる。

  • デイン・ザニミチュア
チャ・ザの神官でパーティーのリーダー的存在。
ザーンのチャ・ザ神殿の司祭長の息子で、修行と社会勉強の為に冒険者をしていたが、四巻で冒険者仲間だったレグディアナを妊娠させてしまい、親から勘当され人生設計が狂ってしまった。
なお、本人的には余り気にしていない模様。

  • フェニックス
ハーフエルフの魔術師。
赤い髪と赤いピアスが特徴の女性で、呪いで醜い容貌に変えられ恋人に捨てられたという割と重い過去がある。
その過去が披露された回でサーラから救出され特別な思いを抱くのだが、ハーフエルフ故に実年齢*3よりずっと若い外見とは言え、
見た目にしても成人してそうなためハッキリ言って危険な性癖と言わざるを得ない。元からそうだったのかサーラのみ特別かは不明だが。
そしてサーラが復帰が危ぶまれるほどのスランプに陥った際は、半ば弱みに漬け込むような形で一線を越えてしまう

  • ミスリル
エルフの精霊使い。
父親がエルフで母親はダークエルフという珍しい生まれで、容貌もどちらかというとダークエルフに近い。
父親はダークエルフとの戦いで戦死しており、父親の死後母親と共に故郷を追い出された。
彼の居た集落では生まれた子供の名前は集落の長老が名付ける風習だったので、本来の名前は集落を追い出された際に捨てており「ミスリル」という名前は偽名。
ザーン盗賊ギルドのメンバーでもあり冒険では精霊使いだけではなくシーフも担う。
サーラにザーン盗賊ギルドを紹介したのもミスリルであり、それ以外でも何かとサーラの面倒を見る兄貴分的なキャラでPTメンバーでもとりわけ出番も多いので肉体関係にもなったフェニックスを差し置いて男なのにデルに次ぐ第二ヒロイン的なポジション

  • レグディアナ
傭兵出身の女戦士。愛称は「レグ」。
ガルガライズの出身で両親とも傭兵だったが喧嘩別れしたらしい。
四巻で冒険者仲間だったデインの子供を妊娠した為、五巻では一時パーティーを離脱していたが、六巻でパーティーに復帰した。
顔立ちは整っていて胸も大きく装備の露出度も高いが、筋骨たくましく短髪のためどっかの王子様のPTメンバーの前衛戦士枠と違って結構男っぽい見た目をしている。

  • デル・シータ
本作のヒロイン。
ザーン盗賊ギルドの幹部であるアルド・シータの義理の娘。
自身もザーン盗賊ギルドの見習いでザーン盗賊ギルドに加入したサーラと知り合い、自身と違って穢れ無くひたむきな彼とともに行動するうちに熱烈な恋心を抱くことになる。
巻末コメントにて、サーラの冒険が始まったばかりの頃はこの手の暗いヒロインは珍しかったが、綾波レイの出現で市民権を得たと振り返っている。同時に早すぎたヤンデレヒロインでありその行動力と恋する者への愛情の強さと依存度は後に出たヤンデレキャラたちと比較しても上位に入る方。
だがサーラと会う前に起きた惨劇をきっかけに生涯引きずるトラウマとともに殺人すら許容する暗黒の自由神ファラリスの信仰をジェノアから植え付けられてしまう。
そして暗黒神の加護は神聖魔法の力と共に彼女の道行きに暗い影を落とし、やがて…
ちなみに作者曰く本質的に邪悪な人間とのことで、事実ファラリス信仰が「自由」なら善悪問わないこともあり言え取り返しのつかない悪事も成して自主的に真っ当な人生から外れてしまうのだが、そうなってしまった原因は全ては本人に責任の無い外から向けられた悪意にある。
作中の動向を見るに途中までは(サーラに引っ張られる形ではあるものの)デルの素の人格は善良と言っていい程な人柄だった。
読者はそんな途中までのデルを見て「真っ当なファラリス信者もいるんだ」という感想を抱いたが、作者は後半からのデルの変遷を描写することで「そんなものはいる筈がない」というアンサーとしたとのことだが、同じ世界でも住む土地が違えば普通に存在します

  • メイガス
ドワーフの戦士。
五巻でレグディアナが妊娠と育児でパーティーを離脱した為一時的にパーティーに介入した。

  • マローダ
女魔術師でミスリルの元恋人。
普段は魔法で人間を装っているが、正体はラミアと呼ばれる下半身が蛇の魔物。
コリア湾の海賊ギルドと組んで人身売買を行っていたが、サーラを誘拐した事で悪事が露見しチームを壊滅させられた。
最終巻ではザーン盗賊ギルドの大規模作戦時、他が捕獲される中一人逃走したがグレイネイルに見つかり、「闇の庭」に飾りたくなるようなラミアの石像と化した…(なおミスリルらはこの顛末に気づく事はなかった)

  • ジェノア
ドレックノール盗賊ギルドの幹部。本作のラスボス兼ライバル。
ギルドマスターであるドルコンの息子。「西部諸国で最も危険な男」「闇の王子」の二つ名で呼ばれており、武力ではなく謀略と策略によって西部諸国を統一する事を目指している。
暗黒神ファラリスの司祭でもあり、デルにとっては神官としての師匠と言える。
ちなみにバイセクシャルで側近は全員容貌に優れた美少年(男の娘も含む)で統一しており、サーラの事も(性的に)狙っている。
また古代魔法技術を発掘・研究し、それによって生まれた「闇の庭」と呼ばれる場所に属するモンスターの力を持つ子供達をも配下としている。
そんなジェノアの人生哲学は「人生はゲームであり難易度は高ければ高い方が面白い」。そこから派生して「秩序を破壊するより、秩序を作り維持する方が遥かに難しい」ことから、難しい=面白いという理由からジェノアなりに秩序の維持を目指している。
そのため自他共に認める悪人ではあるものの、メインとなる「鏡の国の戦争」ではドレックノールを襲う秩序を徹底的に壊さんとする破滅的な悪意に対し、策や「闇の庭」の子供達の力で反攻する立ち位置を務めていた。
ちなみに戦場や国家運営をゲーム盤扱いするという似たような哲学の持ち主である軍師「指し手ルキアル」は、『魔法戦士リウイ』終盤で大規模な扇動によって王政による秩序に対し壊滅的な打撃を与えたのだが、この際ジェノアはどう立ち回りルキアルに対してはどのような感想を抱いたか気になる所

  • バルディス
本作のヒロインであるデル・シータの実父。
ザーン盗賊ギルドの伝説的な盗賊で次期ギルドマスターの最有力候補だったが数年前にドレックノール盗賊ギルドの策略で暗殺された。

  • アルド・シータ
本作のヒロインであるデルの義理の父親。ザーン盗賊ギルドの幹部の一人で盗賊ギルドでは教育係を務めている。バルディスの死後デルの母親と結婚した。
思想的には穏健派に属しており、ギルドマスターであるダルジュからの信頼も厚い。
バルディスとは親友だった為、ドレックノール盗賊ギルドに対して強い敵意と警戒心を持っている。

  • ダルジュ
ザーン盗賊ギルドのギルドマスターを務めている老人。「時の果てまでこの歌を」の主人公でもある。
ザーンの実質的な国王であり、優しさと恐ろしさ両方を持ち合わせている為「虎の涙」の二つ名で呼ばれている。
若い頃は当時のギルドマスターの命令で密偵としてファン王国への破壊工作を行っており、敵対する有力貴族同士の対立を煽るなどファン王国の内乱に関与していた。
護国のためにより強硬な路線へと進もうとしていたが、「時の果てまでこの歌を」でアルシャナの歌を聴く中ある理由から遠い日の記憶と自身の選択が産んだ誰も救われないザーン崩壊の未来を垣間見、同時に偶然見たサーラとデルの様子に「あり得たかも知れない自分の可能性」を見た事の二つの重なりから、その道を取りやめる事に。
…が、5巻・6巻で最悪の未来に繋がりかねない代物や出来事を発見してしまう…。

  • アルシャナ
吟遊詩人(バード)の歌姫。「時の果てまでこの歌を」に登場。
バードの使う呪歌で人を救うのではなく、普通の歌で人を救う事を望んでおり、魔法による強制力ではなく、歌に込められた心で他者の心を動かす事を理想としている。

  • キャスリーン・スカイ
若い頃のダルジュの恋人だった少女。「時の果てまでこの歌を」に登場。
父親は石工ギルドの幹部で実家は大金持ちだったが、父親の教育方針で社会勉強の為に冒険者の店で給仕として働いていた。
父親の死後、父の死がザーン盗賊ギルドの陰謀によるものだと知り、ザーン盗賊ギルドに復讐すべく、ザーンの近郊に在る魔界への扉を開き、魔神の大軍勢を呼び寄せようとするも、儀式の完成寸前にダルジュに討たれた。

  • ギャスク五世
ザーンの現国王。
園芸が趣味の無能な人物で盗賊ギルドの傀儡に近い。
ただ政治的には穏健派であり彼の存在がザーン盗賊ギルドの過激化に一定の歯止めを掛けているのも事実。

  • ヴリル・オーカット
ザーン魔術師ギルドのギルドマスターを務めている初老の老人。
魔術師としては優秀だがギルドに閉じこもりがちであるせいか頭でっかちで偏屈というのが定評。
ザーン盗賊ギルドにも秘密で魔獣の創造技術を求めて各地に魔術師ギルドのメンバーを派遣していた。

  • ベイスン
ザーン盗賊ギルドの幹部の一人で通称は「コウモリの耳」。
国外の諜報活動を担当している。

  • アルジャフィン
コリア湾の海賊ギルドのギルドマスターで通称は「海賊王」。

  • キース
コリア湾の海賊ギルドの幹部である「七英雄」の一人。通称は「ルビーアイ」。
ドレックノール盗賊ギルドの「闇の庭」に対抗するため、ボグラムという魔術師を支援している。
魔獣創造の材料にするべく各地で子供を誘拐させていた。

  • メイヤー
コリア湾の海賊ギルドの幹部である「七英雄」の一人。通称は「マーメイド」。
古代語魔法と精霊魔法の二つの魔法の使い手で、普段は魔法で人間の姿をしているが正体は人魚。
幼い頃に同じくコリア湾の海賊ギルドの幹部であるレイチェルに拾われ育てられた。

  • レイチェル
コリア湾の海賊ギルドの幹部である「七英雄」の一人。通称は「サルガッソー」。
女性の海賊で略奪の際も「犯さず、殺さず、沈めず」をモットーとしており、そのせいかキースとは犬猿の仲。

  • カミート
アルジャフィンの息子でコリア湾の海賊ギルドの密偵。
銀髪の美少年で、サーラよりも2つほど年上。その容姿を利用してジェノアの親衛隊に潜入し諜報活動を行っている。

  • ノア
ミスリルの母親。とは言っても長命種なのでサーラから見たらミスリルの姉くらいにしか思えないほど若々しい。
ダークエルフでありながらエルフの男性と愛し合い結婚した破天荒な女性。
夫の死後はミスリルと共にエルフの集落を離れ、現在はドレックノールで占い師を営んでいる。

  • イエロー・アイ
ドレックノール盗賊ギルドの魔法実験で生み出されたキメラの少年。
巨大目玉怪物バグベアードとの合成生物で、左の掌の目玉から精神力を消費して金属分解・洗脳・冷凍の三つの光線を発射できる。

  • リトルロック
ドレックノール盗賊ギルドの魔法実験で生み出されたキメラの少年。
スプリガンとの合成生物で普段は少年の姿をしているが、瞬時に3mほどの巨人に変身でき、ファラリスの暗黒(神聖)魔法も使用出来るそれは人慣れした普通のスプリガンとどう違うのだろうか…

  • グレイネイル
ドレックノール盗賊ギルドの魔法実験で生み出されたキメラの少女。
コカトリスとの合成生物で爪に石化の魔力があり、戦闘時には爪を伸ばし攻撃する。基本暗殺技かつ石化のためには敵の生命抵抗力を抜く必要があるので、「絶対危険チルドレン」では弱めに映ったのは内緒

  • ムーン・ダンサー
ドレックノール盗賊ギルドの魔法実験で生み出されたキメラの少女。イエロー・アイ共々初出は「鏡の国の戦争」から。
ヒュプノ・オクトパスとの合成生物で合計6本の腕を持ち暗がりで発光しながら踊ることで、相手に催眠術をかける事ができる。なのでいつもの衣装は腕を隠すのも兼ねたマントの下に露出の高い踊り子風薄衣。但し催眠舞踊ゆえに、その舞とマントの中の姿を覚える事すら常人には出来ないのだが。

  • ナイトシンガー
ドレックノール盗賊ギルドの魔法実験で生み出されたキメラの少女。「絶対危険チルドレン」では他のキメラ子供達と共に主役となっている。
ワーウルフの血で育てられたアルラウネ(植物モンスターマンドレイクの変種)で、緑の鬣の狼に変身可能。
変身は月齢に関係なく行える上に、変身中は通常武器によるダメージが無効とワーウルフの上位互換。

  • フィゼラー
ドレックノール盗賊ギルドの拷問部屋である「奈落(アビス)」の管理人。まるでピエロのような奇抜な服を着ている為「地下の道化師」の二つ名で呼ばれている。
ドワーフの職人で拷問用具を芸術品と呼んでおり、拷問器具を作ってそれを人間に試す事を生き甲斐にしている。
その趣味嗜好だけでなくドワーフなのに髭が無毛という顔立ちからしてかなりの奇人変人ということがうかがえる。

  • メルティ
ドレックノール盗賊ギルドのメンバーでジェノアの愛人。
外見は16歳ほどの美少女だが実は男性。ジェノアの寵愛を得る為に特殊な薬によって自らの成長を止めている為、実年齢は不明。
名もなき狂気の神の神官でもあり、「狂える人形(マッド・ドール)」の二つ名で呼ばれている。

  • イオド
『へっぽこ冒険者とイオドの宝』でテーマとなる、本編から百年ほど前の人物でザーンの伝説的な盗賊。通称「孤独なカモメ」
特に有名なのがザーンの空中庭園に侵入したことでこの庭園は基本的に王族と一部の高官のみが入ることを許されているのだがイオドは盗賊仲間からのエール一杯という報酬で侵入した。
当然罪に問われるが、時の国王だったユージン四世は興味を示し、侵入経路を教える代わりに無罪にした。
他にもイオドは自分が手に入れた宝を何処かに隠したという伝説もあり、イオドは「この宝はこの世界の誰にも奪えない」と公言していたことから「奪うことあたわぬ宝」と呼ばれている。

  • ギャランドゥス
本編から百年ほど前の人物で西部諸国では有名な伝説に出てくる悪役。
古代語魔法の創造魔術師で人間と魔神を融合させる研究を行っていたが研究が完成する前に勇者サーラに討たれた。

用語

ソード・ワールド』の項目も参照。
  • ザーン
西部諸国を構成する小国の一つザーン王国の同名の王都。
草原にそそり立つ高さ180mの一枚岩をくり貫いて作られた半地下都市で、通称「岩の都」
元々は古代魔法王国時代のオパール鉱山を再利用したもので、現在は五千人ほどの人間が暮らしている。
内部は照明や通風の工夫は勿論、上下水道や岩風呂(サウナ)も完備しているなど都市としての機能は高い。
壁の表面には壁面を削られて掘られた初代女王ナイアフェスの像が彫られており、屋上には通称空中庭園と呼ばれる庭園が広がっている。

  • 月夜の坂道亭
デインのパーティーが拠点にしている冒険者の店。
店は二階まで吹き抜けとなっており、一階が酒場、二階が宿屋となっている。
サーラは冒険のない時はこの店で働いて盗賊ギルドの月謝や生活費を稼いでいる。

  • 闇の庭(ガーデン・オブ・ダークネス)
ドレックノール盗賊ギルドが創設した秘密機関。
優秀な賢者や魔術師達を集めて薬品や魔法で人間を改造し、人間を超えた能力を持つ存在を創造しようと研究している。
当初はギルドマスターのドルコンの直轄だったが現在はジェノアが管理している。

  • コリア湾の海賊ギルド
コリア湾に点在する島々を根拠地とする海賊たちの組織。ソード・ワールドリプレイ第2部後半での敵役でもある。
その軍事力は一国にも匹敵するほどで「西部諸国(テン・チルドレン)の11番目の子供」とも呼ばれている。

  • 暗殺結社<死神>
元はファン王国の内乱で活躍した傭兵集団だったが、リジャール王によってオーファンが建国され平和になってからも戦いの喜びを忘れられず、西部諸国に拠点を移してからも再び戦乱を起こすべく各地で破壊工作を行っている。
元々は「ソード・ワールド アドベンチャー」での敵役で、「サーラの冒険」本編では断片的な噂のみなものの、「鏡の国の戦争」と「絶対危険チルドレン」ではラストで事件の黒幕と判明している。
ちなみに「ソード・ワールド アドベンチャー」で登場した<死神>の首領は外見こそ11歳の少年だが、破壊の女神カーディスの司祭であり、転生の力を持つ秘宝によって転生を繰り返している。
余談だがその後『新ロードス島戦記』で、カーディス信仰の本質は「破壊と終末による次の世界の到来」であり、「終末信仰」を抱く一部神官は自力で転生魔法を使えると判明。この真相に<死神>が至っていたかは謎だが。


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最終更新:2025年10月19日 02:54

*1 実際PTメンバーのデインとレグディアナのカップルも、デインの方が10歳近く年上

*2 相手がエルフ女性だと実年齢は女年上だが加齢速度の違いから必然的に肉体的には男が上になるし、場合によってはアシュラムとピロテースのように精神年齢も人間男性が上になることもある

*3 年齢自体は発表されていない