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ディープ・インパクト(映画)

登録日:2026/01/10 Sat 10:04:46
更新日:2026/01/16 Fri 12:53:46
所要時間:約 17 分で読めます





『ディープ・インパクト』(原題:Deep Impact)とは、1998年に公開されたアメリカの映画。
監督は前年『ピースメーカー』で映画監督デビューしたミミ・レダー、製作総指揮は既にヒットメーカーとして有名になっていたスティーヴン・スピルバーグ。




概要

全長11㎞(マンハッタン島と同規模)の彗星が程なく地球に衝突して地上を滅ぼす事が判明し、その脅威を描くパニック・ディザスター映画。

この手の作品と言えば、その先駆けであるSF小説『地球最後の日』(1933年刊行)を始めとして「如何に危機を打開するか」「如何に安住の地に避難するか(またはそのためのチケットを手にするか)」に焦点を当てる作品が多いが、
本作は「危機に直接対策するチーム」「未曾有の危機に奔走する政府の人々」「それらの情報を市民に伝えるマスコミ」「状況に流される事しかできない一般市民」といった様々な視点から彗星による地球滅亡の危機を描く群像劇的な作品となっている事、それもあって地球に接近する彗星をどうにかする事や、それから逃れようとする事は作品の主題ではないのが特徴と言える。
ほぼ同時期に公開されたほぼ同じテーマを扱った映画『アルマゲドン』が正に「地球に衝突しようとする天体を如何に排除するかを描く作品」であるのに対し、こちらは「『天体衝突による地球滅亡の危機』に瀕した人類そのものを描く作品」と言える。
その一方で、科学的考証についてはこちら側の方が忠実に描かれている。

最終的な興行収入は全世界で約3.5億ドル、日本でも約81億円という大ヒット作となり、災害・パニック映画、特に天体衝突ものというジャンルに於ける金字塔と言って差し支えない作品となった。


あらすじ

高校生のリオ・ビーダーマンはクラブ活動で天体観測の最中、偶然新彗星を発見する。
その情報を受け取った天文学者のウルフ博士は新彗星の軌道を計算するが、その結果はいずれ地球に衝突するという恐るべきものだった。
大急ぎでこの件を公表しようとするウルフ博士だったが、その情報を持って移動中にトレーラーと衝突して事故死してしまった。

1年後、ジャーナリストのジェニー・ラーナーは、家庭の事情で突然辞任したリッテンハウス財務長官は「エリー」なる女性と不倫問題を起こしたとの情報を聞き付け、独自に調査を行っていた。
直接取材を受けた財務長官はエリーについて多くは語らず、意味深な言葉だけを残して去って行ったのをジェニーは怪訝に思いつつも辞任の理由は不倫問題と確信する。
だが取材の帰り道、ジェニーは突然FBIに包囲されベック大統領の元に通されると、「2日後の会見でジェニーを特別待遇するので、それまでは『エリー』についての情報は伏せるように」と命じられる。

大統領にここまでさせる「エリー」とは一体何なのか?
ジェニーは試しにインターネットで「ELE(エリー)」ではなく「E.L.E.(イーエルイー)」で検索すると、出て来たのは古生物学の話。
「エリー」とは女性の名前ではなく、「EXTINCTION LEVEL EVENT(生物種が絶滅する規模の事象)」の略称だったのである。
そして大統領を始めとした政府の人間が「E.L.E.(エリー)」を巡って水面下で動いていた事実は、とりもなおさずそれが迫りつつあることを示唆していた。

2日後、記者会見にて大統領は正式に新発見の彗星「ウルフ・ビーダーマン」が1年後に地球に衝突すること、それを阻止するために彗星に史上最大のロケットで接近し核爆弾で爆破するための米露共同プロジェクト「メサイア計画」が既に動いていることを発表した。
地球ではリオが一躍有名人となったり、ジェニーが両親との関係に悩んだりする中、5ヶ月かけて彗星に到着したメサイアチームはいよいよ彗星爆破に挑む。


登場人物

  • リオ・ビーダーマン(イライジャ・ウッド)
名前は訳によっては「リオン」「レオ」とも。名字はどの訳でもビーダマンではない
「接近するカタストロフに自分では何もできない市民たち」の視点に於ける主人公。アリゾナに住む高校生。
彗星の第一発見者ではあるが、天才的な頭脳があるでも危機を打開する閃きを得るでもない、「人類を滅ぼしかねない彗星をたまたま最初に発見した」以外は本当に普通の少年であるためあらゆる意味で彗星衝突に対抗する力を持たず、
かといって「ノアの箱舟」に乗る為に奔走するでもないというこの手の物語の主人公としては珍しいタイプの人物。
事故死したウルフ博士と混同したのか騒ぎにならないようにという配慮か、ベック大統領は彼も死亡したものとして発表したが当然近所の人々はリオが生きていることを知っており、地元では彗星の発見者として有名人となり「これでどんな女とでもセックスし放題だな!」などと冷やかされるなどしていたが、
あくまで普通の高校生である彼にはメサイア計画以降は成り行きに身を任せることしかできなかった。

+ ネタバレ注意
メサイア計画の行く末をホッチナー一家と共に見守るが結果は失敗、第二プランである地下都市への避難計画が開始するが、第一発見者であるリオは家族共々「20万人の人材」の一人として避難権を与えられる。

リオは「地球の終わりを発見した著名人『リオ・ビーダーマン』の名前」の威光を使い、サラと結婚することで彼女とその一家も助けようとするが、どういう訳か避難権利者リストに載っていたのはサラのみだったため、家族を見捨てることを厭ったサラは両親の必死の説得も聞かず迎えのバスに乗るのを拒否、ビーダーマン一家のみが避難することとなってしまう。
だがリオも地下都市の入口目前にしてサラの元に戻ることを決意、単身来た道を引き返し、彗星衝突が目前に迫る中で彼女を探しに向かう……。


  • サラ・ホッチナー(リーリー・ソビエスキー)
ビーダーマン家の隣に住むリオの友人。
物語開始時点で歳の離れた妹の誕生を控えており、メサイアが彗星に到着するまでの5ヶ月の間に誕生していた。
リオとの仲は良好で家族ぐるみの付き合いがあるが、彼を男性として意識していたかまでははっきりしない*1
家族想いの温和で優しい少女。


  • ジェニー・ラーナー(ティア・レオーニ)
「事の推移を市民に伝える者、政府や危機対策チームと市民の中間に立つ者」の視点に於ける主人公。テレビ局MSNBC*2に勤める記者。
出世のチャンスを常に窺っており、それに繋がると見て「エリー」を独自に追いかけ、後に「エリー」について最も早く情報を掴んでいたことで彗星に関する報道のキャスターに選ばれることとなり、結果的には目論見通りの大出世を果たす。
真相究明(と自身の出世)の為なら米大統領にも一度は噛み付くという豪胆な女性。

リオ・サラとは異なり家庭環境は複雑で、母ロビンとの関係は良好だが、父ジェイソンは離婚した末に若い彼女(なんとジェニーの2歳年上)と再婚し、しかもジェニーの気を引くために話し合うでもなく高いアクセサリーをプレゼントするなどしているため心底嫌っている。

+ ネタバレ注意
彗星衝突が避けられなくなった中、ジェニーはこれまでの働きへの労いでか「20万人の人材」として地下都市への避難権を与えられる。
だが避難権の一般抽選の対象は50歳未満だったため、それを満たさない母は身辺整理の上で最高の衣装に着替えて自殺してしまい、激しいショックを受ける。

ようやく自らの非を認めジェニーに向き合えるようになった父(因みに再婚相手の女性は実家に逃げ帰ってしまったそう)は彼女の元を訪れ謝罪、自身が娘を想っている証として古い家族写真を託して行った。
彼女もまた嫌っていた父への思いを改め、ある決断を下す。


  • ベス(ローラ・イネス)
ジェニーの同僚。幼い子供を常に連れている。
ジェニーとは出世を争うライバルに当たる。


  • ジェイソン(マクシミリアン・シェル)
ジェニーの父。
娘のことは彼なりに愛してはいるが、妻と熟年離婚した末に娘と大差ない歳の若い女性と再婚、別れてロビンと話し合うよう言うジェニーの諫言にも耳を貸さないなどあまり好人物とは言い難い。


  • ロビン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)
ジェニーの母。
別れた元夫が若い女性と再婚したことは怒りを通り越して笑い飛ばしつつ、やはり複雑な思いを抱いている。
ジェニーは傷付いたロビンに寄り添う立場を示しており、度々自ら会いに行っている。


  • クローイ(リヤ・キールステッド)
ジェイソンの再婚相手。
義理の娘ということになるジェニーのことは全く嫌ってはおらず寧ろ好意的に接しているが、やはりジェニーからの印象は良いものではなく対応も素っ気ない。


  • ベック(モーガン・フリーマン)
「危機に瀕した市民の支配者」の視点に於ける主人公。アメリカ大統領。
「エリー」を耳聡く嗅ぎ付けたジェニーを半ば呆れ混じりに賞賛、「『エリー』の件は元々2週間後に正式に発表する予定であり、国益に関わる問題なのでその時まで報道は待ってほしい」と頼む。
しかしジェニーも「真相こそ国益」と一歩も譲らず、結局反対する側近を「いつまでも隠し通せることではない。現にこうして漏れており、最早広まるのは時間の問題」と説き伏せ、予定を大幅に前倒し猶予期間を2日に短縮、更にジェニーを会見で最初に指名することを条件に発表を控えさせた。
ジェニーは尚も「(会見ではなく)独占取材させてほしい」と頼み込むが流石にこればかりは許さず「これは最大限の譲歩」「君は対等だと思っている様だがそう見えるだけだ」と凄みジェニーを折れさせるなど、
決して頑迷なだけではなく柔軟性も持ち合わせるも、アメリカという国の指導者として譲れない部分もまた有する。

アルマゲドンの大統領然りデイ・アフター・トゥモローの副大統領然り、「現実を分かっていない石頭」「話を拗れさせてばかりの無能上司」という扱いの多いポジションだが、
直接危機に立ち向かう訳ではないものの一国家の指導者として自身にできることを常に淡々とこなしており、他人の仕事を妨害するような真似はしていない*3
あれらの様に怒りで声を荒げたり顔をほころばせたりといった感情を露にするシーンもほとんど無く、良く言えば未曽有の危機にあっても泰然とした、またある意味では作中で最も人間味が薄い人物。


  • スパージョン・“フィッシュ”・タナー(ロバート・デュヴァル)
「危機を直接打開しに行く精鋭チーム」の視点に於ける主人公の一人。メサイア号の操縦士。
多くが若者で占められたメサイア号の乗員らの中では二回りほど年齢が高く、7回の宇宙飛行に加えて月面着陸の経験もあるベテラン飛行士。
それだけに他のメサイア号メンバーからは「ロートルのジイさん」「過去の実績だけで選ばれたPR要員」のように見られがちだったが経験に裏打ちされた操船技術は確か。
遥かに年下のメンバー達にも実戦経験が無い割に自信満々なことに苦言を呈しつつも「昔とは時代が違う。今の子は真面目だし頭も良い。もう少し恐怖を持ってくれれば尚良いが」と決して軽んじてはいない。
自身の過去の実績についても主張こそすれ、「自分の父親の時代の武勇伝なんて聞かされても鬱陶しいだけだろう」と威張りはしないなど人間的にもよく出来た人物。

文学への造詣も深く、要するに「俺の腕を信用しろ」という話にマーク・トゥエインの時代のミシシッピ川の船頭を引き合いに出したり*4、『白鯨』と『ハックルベリー』の文庫本を持ち込んでいたりしている。

愛称の「フィッシュ」の由来は、本名の「スパージョン」が「スタージョン(チョウザメ)」と似ているため。
タナーが読書家なのと関係があるのかは不明だが、シオドア・スタージョンという有名な作家もいる。

+ ネタバレ注意
彗星爆破時の衝撃波に巻き込まれた煽りで船体各部が破損、地球との長距離通信が不可能となりオリオンも放射線シールドが十分機能するか分からない状態となってしまったメサイア号だが、
オリオンを使用すれば彗星を追い越し地球に先着できることから、彼の提案とオーレンの賛成を受け、オリオンによる加速で地球へと帰還することとなる。

しかし両彗星の落着直前、ガス噴出により大彗星の方に大穴が開いていることと核弾頭が4本残っていることに気付いたフィッシュは、核を大彗星に仕掛けることができればこれを粉砕できるかもしれない――小彗星が生む大被害は避けようがないが、大彗星によって地球が完全に破滅することは避けられるかもしれないと提案する。
船の損傷に加えて燃料と空気の不足から、大彗星に降りられたとしても戻る術がない事はどうするのかと船員たちから疑問を呈されるが、オーレンは「戻らない」、アンドレアも「私達の名前が高校に付くかも」と賛同、
各々が地球に残した愛する人々のため、正真正銘の最後の作戦に挑む……。


  • オーレン(ロン・エルダード)
メサイア号チームのもう一人の主人公。メサイア号船長であり実行チームのリーダー。
比較的若手である故に「イメージ戦略用」と見做すタナーを良く思っていないが、表立って対立したり喧嘩したりして足を引っ張り合うような場面は無い(そしてタナーも彼らの挑発を軽く流している)ため「不仲」とまでは行かない印象。

出産を間近に控えた妻が居り、任務のスケジュール上出産には立ち会えないものの、妻のお腹越しにまだ見ぬ息子に無事に産まれるよう語り掛ける場面も。

+ ネタバレ注意
モールの設置作業は若干の遅れを出しつつも順調に進んでいたが、その中の一機がトラブルを起こしたことで埋設途中で停止、再稼働させる為にオーレンは周囲の静止を振り切って穴に突入する。
どうにか再起動させることには成功するが直後にタイムリミットを迎えてしまい、彼のいる穴の中でもガス噴出が発生、穴の外へ吹き飛ばされてしまう。
事前にワイヤーを繋いでいたため宇宙空間まで跳ね飛ばされることだけは避けられたものの、遮光シールドを降ろす暇もない内に空中に飛び出してしまった結果、宇宙空間で太陽を直視してしまったことでオーレンは顔面に大火傷を負った上に失明シチュエーションがほぼ同一なので仕方がないが、その際ずっと「目が! 目がぁああ!!」と叫んでいた

なんとか仲間の助けを借りて船には戻るも負傷により船長はフィッシュに交代、以降は療養に専念する。
放射線被曝してしまう可能性を承知の上のフィッシュの「オリオンで地球に戻る」という提案には真っ先に賛成、その道中でフィッシュと互いの身の上を語り合ったことで和解、良き友人同士となった。

地球到着後、フィッシュが持ち掛けた大彗星を爆破する作戦も、それが何を意味するか承知の上で肯定、共に最後の賭けに挑む。
それに先立ち、メサイア号クルー達は家族と語り合う時間が設けられたが、彼の妻と子は作戦実行までにNASAに到着できないと思われたため一度は肩を落とすも滑り込みで間に合う。
妻には失明したことは隠し、マークに小声で説明を受けつつしっかり目が見えているかのように気丈に振る舞い、妻が無事に産まれて来た息子に自分の名を取って「オーレン」と名付けたことを聞き、二人に思いを馳せるのだった……。


  • アンドレア(メアリー・マコーマック)
メサイア号の副操縦士。メサイア号チーム唯一の女性。
他の家庭を持っているメンバーと比べて描写が少ないが彼女も既婚者であり、夫と幼い息子がいる。


  • マーク(ブレア・アンダーウッド)
メサイア号の航海士。黒人の男性。
結婚を目前に控えた恋人が居り、任務から帰ったら結婚することを約束していた。
この時点でもう嫌な予感がすることだろう


  • ガス(ジョン・ファヴロー)
メサイア号の船医。白人の男性。
他のメンバーと比べて出番が少なく地味。


  • ミハイル(アレキサンダー・バルーエフ)
メサイア号に乗り込んだ核専門家。メンバー唯一のロシア人の男性。
オリオンの核パルスロケットエンジンと彗星を爆破するための核弾頭の操作を担当する。


用語

  • ウルフ・ビーダーマン彗星
冒頭(1998年5月10日)でリオが発見した未知の彗星。
天文台のウルフ博士が詳しく計算した結果、約2年後*5に地球に衝突することが判明した。
サイズは全長11km(マンハッタン島とほぼ同サイズ、エベレスト山以上)、推定質量約5000億トン。
地球衝突時の被害予想は地球全土の壊滅。それを回避すべく、アメリカはロシアと共同で後述する「メサイア計画」を秘密裏に進めていた。


  • メサイア計画
彗星の地球衝突を回避すべく米政府がロシアと共同で極秘裏に立案・進行していた計画。
宇宙ステーションにて建造されていた巨大宇宙船「メサイア号」で5ヶ月かけて彗星に移動・着陸し、出力5000キロトンに上る核爆弾*6を搭載した掘削装置「モール」を4基彗星に埋設し、地下100mで起爆する事で彗星の粉砕または軌道変更を目論む。
メサイア号は先端の着陸船と外付けの巨大ロケットエンジンに分かれており、外付けロケット部分は「オリオン計画」で研究されていた核パルスエンジン*7が利用されている。
モール埋設作業のタイムリミットは彗星表面が「夜」の間の約7時間で、それを過ぎると「日の出」により太陽熱で加熱された彗星表面はいつどこで猛烈な勢いのガス噴射が発生するか分からない、彗星の表面一帯が地雷原も同然の状態になってしまう。

ちなみに「オリオン計画」は実在した研究開発計画であり、1960年代に核実験禁止条約により中止された。
劇中では「元々は弾道ミサイルの技術だった」と説明されているが、オリオン計画はあくまで宇宙船の推進システムである。

+ ネタバレ注意
モール設置作業は3基は順調に進むも残る1基が23m地点で停止し、オーレンが穴に潜り再起動させる事に成功するもそれとほぼ同時にタイムリミットに到達し、ガス噴出に巻き込まれて穴の外に飛び出してしまった弾みで直の太陽光を顔面に浴びて失明、
しかもメサイア号に戻る道中に運悪く船医ガスの足元で噴火が発生し、しかも移動中故に体を地面に固定していなかった為、彼は凄まじい勢いで宇宙空間に跳ね飛ばされてしまう。
メサイア号の燃料も地球に帰還できるギリギリしか残っていなかった*8為、苦渋の決断の末にガスは救出不可能と判断、死亡扱いとなった。

彼らという尊い犠牲を払いつつ爆破は成し遂げるものの、彗星は小彗星ビーダーマンと大彗星ウルフに分割されただけに留まり、双方とも地球に向かう結果となり計画は失敗に終わった
しかも核弾頭起爆時の衝撃波到達範囲が予想以上だったのか離脱したメサイアまで巻き込まれてしまい、一応無事ではあったものの無線機が故障して地球との連絡が取れない状態になってしまう。


アメリカ政府は最悪の事態に備えてもう一つの計画として、人類とあらゆる生物を存続させる為の地下都市を建設しており*9
20万人の各分野から選抜された人々と80万人の一般抽選によって選ばれた市民、計100万人を避難させる事を決定する。
とはいえそれは2億7000万人以上のアメリカの市民の99.6%は見捨てられる事を意味し、またあくまで人類存続の為の計画なので一般抽選の対象は50歳未満に限定されていた。

一方で最後の切り札として、地球間近まで接近した彗星を核ミサイルによって迎撃する「タイタン計画」も用意されていたが、こちらも描写すらされないまま結局失敗に終わった。

だがフィッシュは、後から地球に落下し、地上を完全に破滅させる大彗星を破壊できるかもしれない最後の秘策を思い付き……。



余談

日本を代表する世界的名馬(2002年生まれ)、ディープインパクト(競走馬)とは一切関係が無い
金子氏の「多くの人々に強い衝撃を与える馬となるべし」との思いからで、マヤノトップガンみたいに名前の由来になったわけではなくどうやら偶然の一致だった模様。


2005年にNASAが打ち上げた彗星探査機に「ディープインパクト」があるがこれも研究者が映画公開とほぼ同時期に偶然同じ名前を思い付いたのだそう。どんだけ偶然(と少々の必然)の一致に縁があるんだこの映画
目的はJAXAの「はやぶさ」等と同様に彗星の調査で、本作のストーリーとは逆に彗星にインパクターぶつけることで形成されたクレーターや飛散した塵等々から彗星の研究を行う。


新日本プロレスに所属する金丸義信の必殺技の一つ「ディープ・インパクト」は本作に由来するという。
D.D.Tの一種で、コーナーから飛び込む形で繰り出すのが特徴。


例によって例の如く本作はパロディ・便乗映画のターゲットになっており、「アルマゲドン」同様に「ディープ・インパクト」ないしは「○○・インパクト」は天体衝突映画のお約束タイトルとなっている。
そしてやはりアルバトロス等々が勝手に「続編」を出しまくっているこれは明らかに意図的なものなので偶然ではあるまい
「ディープ・インパクトシリーズ(・・・・)」は『ディープ・インパクト2008』『ディープ・インパクト2016』『ディープ・インパクト2018』『ディープ・インパクト2022』『ディープ・インパクト2024』『ディープ・インパクト2025』『ディープ・インパクト セカンドクライシス』などがある。

『ディープ・インパクト2025』に至ってはキャッチコピーまでパロディしている。
「今まさに天と地が激突する」とのことだが、本家ディープ・インパクトのポスターに書かれていたコピーは「天と地が今まさに激突する」。
……せめてもうちょっと捻れなかったのか。

更に「ディープインセクト(原題:Insectula!)」「ディープ・コンタクト(原題:Shookum Hills)」なるパロディ邦題映画や「アフター・インパクト」とかいう別の作品と悪魔合体したタイトルなどもある。
前者二つに関しては最早天体衝突ものですらないモンスターパニック映画であり、語呂さえ合えば良しとばかりの状況なのでそういったものまで含めるととてもではないが網羅し切れない

間違いなく言えることは、この辺の作品は全部B級映画なので見るならそのつもりでということである。


全くの余談だが、本作の主演・イライジャ・ウッドと『アルマゲドン』でヒロイン役を務めたリヴ・タイラーは映画ロード・オブ・ザ・リング』シリーズにて共演することとなる。







荒らしは立ち上がり、良記事は沈む

残るは追記修正のみ…


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最終更新:2026年01月16日 12:53

*1 一応結婚式以外でもキスシーンがいくつかあるので最低でも「リオの妻、ないし恋人」として振舞うことに問題はなかったようだが。

*2 実在する。ネットワーク企業NBCとマイクロソフトが共同で設立したニュース専門の局。

*3 ジェニーを制したのも、パパラッチの功名心より国家の保安を取るのは当然のことであり(しかも元々言われるまでも無く公表する予定だった)不当な真似とは言えない。

*4 曰く「当時のミシシッピ川は頻繁に地形が変わるため地図など何の役にも立たず、(彗星が纏うガスで視界ゼロの中で飛び交う岩石を避けつつ着陸せねばならないメサイア号同様に)信用できるのは船頭の操船技術だけだった」とのこと。

*5 冒頭から1年が経過した劇中序盤のベックの発表によると「1年後の8月16日」、つまり2000年8月ということになる。「ノストラダムスの大予言」「恐怖の大王」とは特に時期は一致しない。

*6 5メガトンとも換言できる。広島型原爆の300倍以上。

*7 核爆弾の爆発時の衝撃波を利用して推進する仕組みのロケットであり、ガンダムファンには「アクシズ」の推進方法としてお馴染み。

*8 予定の遅れにより爆弾埋設チームが着陸地点まで無事に戻って来るのは困難と判断したタナーが皆の居る最後のモール近くまで船を寄せた為であり、とはいえそうしていなければ埋設チームはより長い道中を歩かねばならず、一同が無事に帰還できる可能性はさらに低くなる為、一概に間違った判断だったとは言えない。

*9 諸外国も同様の計画を進めていた事が示唆されている。