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スシ食いねェ!

登録日:2026/01/22 Thu 01:20:00
更新日:2026/03/06 Fri 10:48:27
所要時間:約 4 分で読みねェ!




スシ食いねェ!



「スシ食いねェ!」は、シブがき隊の18枚目のシングル曲。
1986年2月1日にリリースされた。
作詞は岡田冨美子・S.I.S.(シブがき・板前・スペシャル)、作曲と編曲は後藤次利(「TZ」名義)。

概要

名前の通り寿司をテーマとした楽曲であり、様々な寿司のネタが歌詞に出てくる。
タイトル名から察するように所謂コミックソングであり、「処女的衝撃!」と書いて「ヴァージンショック」と読ませたり、「べらんめぇ! 伊達男」と書いて「べらんめぇ!ダンディ」と読ませたりとコミカルなシングル曲が多めなシブがき隊の中でもさらに異彩を放つ楽曲である。
売上としては1986年2月10日の週にオリコンランキングにて初登場10位でランクインしつつも、翌週はそのままズルズルと下降していくなどプチヒットくらいなものであるが、寿司のことを歌った唯一無二な曲であるおかげか、シブがき隊の楽曲の中では特に知名度の高い曲となった。

現在もなおバラエティ番組等で寿司に関連する事象が紹介されたらBGMでは必ずと言っていいほど流れるため、元々がジャニーズアイドルのコミックソングだったことを知る人は少ないだろう。

曲の経歴

曲ができたのはリリースされる前年の1985年である。
この年にMC担当の薬丸がバラエティ番組でのロケで骨折するハプニングが起きてしまいしばらくステージに立てなくなったので、残された2人がMCが得意でないのでMCタイムで何とか場を持たせようと考えた結果、MCの代わりに当時日本では流行り始めていたラップをすることになった。
なお、ラップをすることになった理由はメロディは気にしなくていいからというもの。

そしてコンサートの滞在先である名古屋のホテルでルームサービスとして寿司を注文。
その時に寿司ネタが書かれてあった注文メモ用紙を見て布川とシブがき隊専属のバックバンド「シブ楽器隊」のメンバーの1人がお遊びで作り始め、楽曲の原形が生まれることに。
こうして作り上げたラップをMCタイムで早速披露したところファン達が大いに盛り上がった。
それを知った彼らの所属レコード会社であるCBS・ソニー(現:ソニー・ミュージックエンタテインメント)のスタッフが、これを1つの曲にしてほしいと命令するのであった。
しかし布川と本木は遊ぶことを優先していたので専業作家にまとめてもらうよう依頼し、やがて完璧な形で楽曲が完成する。

しばらくコンサート限定で行われており音源化するかどうかは不透明であったが、突如みんなのうたで1985年12月~1986年1月にかけて2ヶ月間放送されることが決まった(ちなみに何故か同番組では原曲とアレンジが違っている)。
放送が開始されるとそのシュールな歌詞やまだ日本では馴染みの薄かったラップ要素が大いに受けたのか一気に茶の間から高評価を得る。
そういうこともあってか、その年の「NHK紅白歌合戦」ではリリースしていないにも関わらずこの楽曲を披露することとなった。

こうして1986年2月1日、18枚目のシングル曲としてリリース。
さらに2ヶ月後の4月10日には英語バージョンとして編曲を鷲巣詩郎に変更した「OH! SUSHI」がリリース。
ちなみに既に発売されてあるシングル曲の英語バージョンがシングルリリースされるのはシブがき隊としてはこれが最初で最後。
その1ヶ月の5月5日にはフジテレビ系でかつて放送されていたドラマ枠月曜ドラマランドにて「シブがき隊のスシ食いねェ!」という名の単発ドラマが放送。名前の通り寿司屋を舞台とした作品であった。

あのネタが無い?

歌詞を一通り見ていくと寿司ネタで定番であるとあるネタが無いことに気づいた人もいるかもしれない。
そう、それはサーモンである。
実はサーモンの寿司はノルウェー発祥で、80年代後半から逆輸入的に日本でも普及していくこととなる。故に80年代半ばに作られたこの曲ではサーモンが歌詞に入ってないのは当然のことと言えるだろう。

そもそもサーモン、つまりシャケは本来ならばアニサキスなどのリスクゆえに生で食べてはいけないはずの魚だったのである。
詳細は割愛するが、簡単に言えば…

  • 完全隔離した海で養殖し川由来の寄生虫を寄せ付けない
  • 加熱殺菌したペレットのみ食べさせ天然由来のエサを一切使わない
  • さばいたあとの身もいったん-45℃で72時間冷凍*1
  • 解凍後も徹底的にオゾン消毒

の、4つを満たしてはじめて生食できるようになった技術の血と汗の結晶というべきシロモノだったのである。
したがってそこらで釣れた野生のシャケを刺身で食べようだなんて間違っても考えてはいけないのは肝に銘じるべきであろう。


ちなみに2015年にORANGE RANGEがリリースした平成の寿司ソング「SUSHI 食べたい」の歌詞にはちゃんと入っている。
そのためサーモンに関する事情を知っていればスシ食いねェ!は時代を感じさせる1曲であると捉えることができるだろう。

余談

紅白歌合戦でのスシ食いねェ!の披露時、布川が思いっきり滑ってしまうというハプニングを2度も起こしてしまう。
実は彼らが歌唱する2曲前に吉川晃司が歌唱していたのだが、最初の方で思い切りシャンパンを撒き散らし床を濡らしてしまったために、張り切って踊っていた布川がそのせいで滑ってしまったのであった。
が、実はとにかく爪痕を残したいと布川自身が考えていたため、濡れた床を利用しわざと派手にすっ転んだことを後に告白している。ちなみにシャンパンだけでなく曲終わりに次の曲入りを無視してまでギター破壊を行い悪い意味で爪痕を残してしまった吉川は、お上の方から長時間説教をくらった挙句しばらくNHK側から出禁になったのであった。
そんな布川だが、芸能生活30年を記念して同曲のオマージュ曲「そば食いねぇ!」をリリースしている。

pop'n music11作目でこの曲が収録されている。ジャンル名はシンプルに「スシ」。
担当キャラクターはそれぞれカッパ巻き、タマゴを模した格好をしており、まさに楽曲に合わせたシチュエーションになっている。

水曜日のダウンタウン』にてバイきんぐの西村瑞樹が「スシ食いねェ!曲のテンポで歌詞通りに寿司食うの不可能説」を提唱。
こうして回転寿司店を貸し切って検証がスタート。
前段階としてスシ食いねェ!よりもテンポがゆったりな「おさかな天国」で魚を食べ切れるかという検証も行われており、それにクリアした者だけがスシ食いねェ!に挑戦できるといったシステムであった。
第1弾は挑戦者が1人で行い、最初の挑戦者はメンバーの布川であるがあっさり撃沈。その後も挑戦者達が続々と撃沈していき、大食いタレントですら成功できないことから上記の説は立証されてしまった。ほとんどの挑戦者が寿司よりもアガリ(お茶)とガリに苦戦していたのは内緒。
第2弾では2人体制で行うこととなり、1人の負担が減ったこともあってか大食いタレントコンビがこのチャレンジに成功することができた。
これ以降は「ガリガリ君の歌」「たらこ・たらこ・たらこ」「いっぽんでもニンジン」等、もっと理不尽度の増した曲がメインに扱われ本曲は前座扱いされるようになり、企画タイトルもいつの間にかお寿司の達人に変わった。



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最終更新:2026年03月06日 10:48

*1 アイヌ料理のルイベもシャケの身を凍らせて生食した郷土料理であり、おそらくこれのノウハウを参考にしたものと思われる。ただしおなかの弱い人には言うまでもなくオススメできない。