登録日:2026/03/31 Tue 23:07:28
更新日:2026/08/09 Sun 15:26:54
所要時間:約 5 分で読めます
『終末ツーリング』は、さいとー栄による漫画作品である。
「電撃マオウ」(KADOKAWA)において2020年より連載されている。
既刊8巻(2025年10月時点)
【概要】
2人の少女が、シェルターから飛び出して、
人類が存在しない、荒廃した世界を
バイクで旅をする異色のトラベルストーリー。
日本の各地をセローで旅する内容であるが、現存する有名観光名所は既に荒廃しており、見る影もない。
主人公は「お姉ちゃん」に教えられたかつての輝かしい名所を映したスマホの写真の光景と照らし合わせて、思いを馳せていく。
荒廃された世界は、現状の日本の環境とは違う、何なら常識から外れたものであり、
様々な異常気象や本来なら生息していない動物が日本各地に存在している。
このことからも、この作品の世界観は独特なものであることを示している。
原作者によれば、当初はSF要素を含んだ「バウンティーハンター」ものを考えていたが、「SFものはウケない」と編集側から難色を示された。その後、協議を重ねてハンター要素は外され、実際にある土地の要素も盛り込んで、ロードムービー的な内容にしていこうということで、本作の骨格が作り出された。
なお、ツーリング要素に関しては、作者の経験が踏まえている。
特にヤマハ セロー225は作者が北海道へツーリングする際に“2代目”の車種として購入して思い入れもあったことから、物語の中に盛り込んだとされている。
メディアミックスとしては、2025年10月~12月の間で1クールでアニメ化がなされた。
【あらすじ】
ツーリングの名所を走る1台のオフロードバイク。
箱根で富士山を眺め、横浜ベイブリッジで釣りをして、有明の東京ビッグサイトへ向かう。
2人の少女がタンデムでバイク旅を楽しんでいるように見えるが周囲の景観はひどく荒れ果てていて――。
誰もいない終末世界を2人の少女がセローでトコトコ駆け回る異色のツーリングコミックがここに開幕!
世界が終わってもバイク旅は終わらない。
【キャラクター】
・ヨーコ
CV:稲垣好
「行こうか!ドキドキワクワクの旅の続きへ!」
本作の主人公。
ショートカットで何事にも前向きな明るくて元気な女の子。
一人称は「
ボク」。つまりは
ボクっ娘である。
かつては相棒のアイリと共にシェルターで勉強と農作業をはじめとする実習の日々であったが、外の世界への憧れを強く持っていた。
そんな中、ついに「お姉ちゃん」から外へ出ても良いと言われ、アイリとともにセローで各所を旅していく。
家族構成などは不明。
好奇心旺盛な性格のため、何も考えずに突っ込んで、危険な目に遭いかけるなど、
少々うかつなところがある。
中の人は、ヨーコは外の世界に出てワクワクな気持ちを隠さず表に出すタイプなので、
素直に出して好奇心マシマシで出していこうと思い演技に臨んだという。
・アイリ
CV:
富田美憂
「任して!!」
ヨーコと共に旅をしている相棒的な存在。
ぱっと見はヨーコより年下で、あまり感情を表に出さないクールな少女というイメージだが、
その正体は
アンドロイド「AI-Re6型」である。
しかし、中の人のインタビューでも述べられていたが、ヨーコはロボットのアイリを「所有物」で見ているわけではなく、あくまで「
対等な存在」として互いに認め合っている。
旅の道中は、ヨーコがボケて、アイリがツッコミを入れる関係性でもある。
いっしょにしりとりをしたり、童謡をバイクに乗りながら口ずさんだりする場面が印象的。
そんな彼女であるが、武装も施されており、全自動の戦車が暴走して襲撃して来た際は、腕からプラズマレーザーらしきものを発射して撃退した。
中の人は写真でしか見たことのなかったものを実際に見て新鮮な気持ちになるだろうことに対して、アイリなりのワクワクの気持ちを演技で出したいと思っていた模様である。
・千歳
CV:
戸松遥
「ヨーコ、アイリ、あなたたちはどこまでだって行けるわ。わたしたちの分までどこまでも」
シェルターの中でヨーコとアイリを教育していた先生のような存在。
2人の旅路を応援している。
ヨーコからは「
お姉ちゃん」と呼ばれている。
しかし、シェルター内では基本オンラインと思わしき画面でコミュニケ―ションを取っており、直接会っていない。
こうしたことも相まって、
実際に2人に血縁関係があるかどうか不明である。
ヨーコの持つスマホには彼女らしき女性(アカウント名「Chiko_sister」)が崩壊前に廻った日本の風景を記録したアプリ「つーりんぐらむ」がインストールされており、これが本編での2人の旅の理由に。
時折ヨーコが見る回想シーンでは、まだ終末世界になる前の日本各地を旅している彼女の姿が浮かばれる。
【本作の世界観について】
2030~40年代にはサイボーグ技術による全身義体や高度AIによるロボットや自動機械の実用化、月面での核融合技術実験炉開発にまで至っていた未来世界の話。
だがどういう経緯で人類がいなくなり、文明が退廃していったのか、また作中の現在は崩壊からどれほどの月日が経った時代かは謎。
ただ水が汚染され、各地にかつて亡くなった人々のミイラ・白骨化した亡骸が転がる状況ではある。
時折差しこまれる回想で、戦争や天災、崩壊が段階的に加速していった可能性(終末さなかそれにも負けないために同人誌即売会を行った痕跡)などをにおわす要素は見られ、実際に各地で海面上昇が発生。
8巻では過去に起こった出来事として「太陽フレアによる大規模な磁気嵐」「磁気嵐直後、月面の核融合炉が爆発し月に地球から見える程のヒビが入る」「それによる…かは謎だが同時に起こった地球全土での停電等機械類全般の故障」等が語られたが、なぜそこから崩壊へと至ったかは未だに不明である。
そして「お姉ちゃん」とされる千歳の存在や、なぜ2人がシェルターに身を潜め、かつアイリという崩壊前時点でもハイスペックと言うべきロボがいたのか。
また、話が進むにつれ千歳以外にも彼女の旅の友と思しきある女性の存在が確認されており、この存在が何になるか、
まだ伏線が散りばめられている状態と言えるだろう。
読者やアニメ視聴者の中には、本作の世界観や終末の世界が形成された原因を様々考察をしている者もおり、今後の展開が気になるところである。
【テレビアニメ】
2025年10月から12月まででテレビアニメ化がなされた。
1クール12話。
サブタイトルは2人が訪ねた場所になっている。
ヨーコとアイリが訪ねた場所を聖地巡礼していく「週末ツーリング」なる動画もアニメに合わせて配信されている。
例えば2人が訪ねた訪問先の1つである「モビリティリゾートもてぎ」にスポットが当たったエピソードにおいては、
ヨーコとアイリ役の声優2名が実際に当地を訪ね、グランプリ会場やホンダコレクションホールを観覧し、実際にミニバイクでサーキットを走った様子も取り上げられた。
また2人が大洗を訪ねた際は、茨城新聞にて2人が走った道を紹介しているなど、
積極的にタイアップがなされている。
アニメーション製作Nexus。
OP:「Touring」Conton Candyによるオープニングテーマ。
ED:「グライド」Myukによるエンディングテーマ。
【その他】
本作は東京モーターサイクルショーにてコラボがなされており、
原作者が作中バイクそっくりにレストアしたセローも展示されている。
追記・修正は終末世界に飛び出せた時にお願いします。
この項目が面白かったなら……\オフロードバイク1台でどこまでも/
- 25年電撃マオウアニメ化カルテットの大トリ(放送日的に)。ついにできたか。 -- 名無しさん (2026-04-01 18:47:41)
- 世界が終末を迎えた理由がはっきりしてないって、この手の作品にしては珍しいよね。アニメサントラの「胸騒ぎ」って曲がかなり好き、あの不思議さと不気味さが合わさった感じが場面と相まって最高。原作も読んでみたくなってきたな~。 -- 名無しさん (2026-04-03 15:20:43)
最終更新:2026年08月09日 15:26