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ローリエ

登録日:2026/05/14 Thu 22:15:22
更新日:2026/06/25 Thu 10:35:34
所要時間約 5 分で香りがつきます




『ローリエ』(フランス語:laurier)、または『ローレル』(英語・スペイン語:laurel)とは、月桂樹のことである。
ただ、一般的に日本でローリエローレルといえばこの葉を用いたスパイスを指すことが多い。
英語ではbay leaf(ベイリーフ)と呼ばれることもあるが、これについては後述。
なお、月桂樹の植物としての学名はLaurus nobilis(ローラス・ノビリス)である。

概要🍃

冒頭の説明の通り、月桂樹の葉を乾燥させたスパイス。
見た目はどこにでもありそうなただの葉っぱだが、ヨーロッパ、とくに地中海沿岸では古くから煮込み料理や保存食に用いられてきた定番ハーブのひとつである。

香りはほのかに甘く清涼感があり、口に含むと苦みを感じる。

日本のスーパーなどでも簡単に手に入るので、気になるのであれば、どんなスパイスか試してみるといいだろう。
なお、上述したようにローリエとローレルは同じものであるため、どちらの名称のものでも構わない。
例えば、GAVAN(ハウス食品)では「ローリエ」、ヱスビー食品では「ローレル」名義である。
ロールキャベツやポトフのような料理をローリエを入れる・入れないで作り比べてみるだけですぐ分かる。
たった一枚で、その効果は歴然である。


用途🍃

ドライハーブとして使われるのが一般的。

肉・魚料理と相性が抜群で、上手に使えば料理のクオリティをグンと引き上げてくれる。
肉や魚の臭みを取る効果が非常に優秀で、すっきりとした香りは肉・魚のようなボリュームのある食材と相性が良い。

また、煮込みやスープ、ラタトゥイユ、ミートソースなどに用いることで、独特の香りをつけることができる。
ただの葉っぱと侮ることなかれ。ローリエ1枚で鍋1つのスープに香りづけができるほど香りが強い
主張がかなり強いので、シチューやカレーのような濃厚な煮込み料理にもバッチリ香りがつく。

加熱しない料理でも使える。
むしろ地中海産の酢漬けなどには好んで用いられている。ピクルス液などにも用いることが多いらしい。

料理に慣れている人はつけたい風味に合わせてローズマリーコリアンダーと使い分けたりするが、特にローリエはどんな味付けの料理も邪魔をしない万能型。はじめてスパイスにチャレンジするならローリエから入ると失敗しにくいかもしれない。


種類と使い方🍃

ホールタイプとパウダータイプがある。

◇ホールタイプ

ホールタイプというのは葉っぱの見た目そのまま*1のものを指す。
ローリエというとこれのイメージの人が多いのではないだろうか。

特にスープ・煮込み系の料理に使いやすい。加熱する前に入れ、じっくり加熱をする間に香りを移す。
時間が経つと苦みが出てしまうため、料理が完成した頃合いには取り出したほうが良い。
ちなみに葉っぱは食べても毒ではないが、一般的には食べるものではない。
葉っぱ自体にはさほど栄養はないし、無理に食べると硬くて消化にも悪く、喉や消化管を傷つけることもあるので、使い終えたら取り除こう。

料理に入れる前に、軽い切込みを入れたり、折り曲げたり、軽く手で握って皺をつくったりすると香りが出やすい。
圧力鍋調理では特に香りが強く出やすい。入れすぎ注意!

◇パウダータイプ

文字通り粉末タイプ。
実は使い方はホールタイプと少し違うので注意! 粉状のほうが簡単そうと安易に使うと失敗するぞ!

パウダータイプは苦みが出るので、レバーのようなより臭みの強い食材に用いたり、ソーセージやミートローフのような濃い口の加工肉の調理によく用いられる。
または肉や魚を炒めたりグリルする料理に用いるのが一般的。調理前にまぶすことで、臭みが消えて良い香りになる。


歴史🍃

原産は地中海沿岸地域。

古代ギリシャでは既に香辛料として活用されていたという記録がある。
ギリシャではローリエ(月桂樹)は名誉の象徴とされており、勝者の冠などに月桂樹の葉で編んだ冠が用いられてきたのは有名である。
その強い香りから、中世ヨーロッパでは邪気を払う力を持つと信じられていた。
「月桂樹を飾った家には雷が落ちない」という伝承もある。
これは現代でもなお語り継がれており、月桂樹のお守りや飾りなどが人気のお土産品になっていたりする。

かつては薬草として用いられていたという記録もある。
現代科学的には生薬になる薬草ほどではないが、香り成分には抗菌作用や消化を助ける働きがあるとされている。

虫よけの効果も古くから知られていた。
現代でも、米櫃や穀物を入れたケースに一緒に入れることで簡単な虫よけになるらしい。さすがに唐辛子ほど強烈な効果ではないようだが。

園芸🍃

庭木・鉢植えとして育てることができる。
地中海ではもちろん、日本の風土気候とも相性がいい。
日当たり良好かつ水はけの良い場所が好みで、ある程度の乾燥や寒冷にも耐えられる。

育てるために特殊な設備は必要としない。現代のホームセンター等で手に入る設備・資材で育てることが可能である。
土の乾燥を避けたり、冬はマルチングを施したり、と気を配る必要はあるが、園芸植物としては割と手間暇をかけなくても上手く育ってくれる部類。
害虫にも比較的強い樹木だが、風通しが悪い場所ではカイガラムシなどが発生する。

花や果樹を楽しむ樹木ではないが、いつも青々としている気持ちのいい植物であるし、樹木全体から仄かにいい香りがする。

注意点として生長力が非常に強い
日当たりの良い場所にいれば1年で1メートルとか当たり前のように伸びる
放っておくと10m近くまで伸びることもあり、こうなると素人では手に負えなくなってしまうので、定期的な剪定は必須。庭のローリエが育ちすぎて隣人トラブルなんか起きてしまうと大変である。
庭に植えるなら手入れはプロに頼むことも視野にいれなければならない。

また、根っこのほうもがっしりと張ってしまうため、塀や配管などの設備に影響を及ぼすことがある。
さすがにのように配管を破壊するレベルで成長するようなことはないが、植えるなら場所には注意されたし。

剪定で採れた葉っぱは有効活用することができる。
乾燥させた葉は簡易的な防虫剤になり、米びつや衣装ケースを害虫から守ってくれる。
入浴剤としても使える。こちらは乾燥だけでなく生でも可。香りにはスパイスと同様に自律神経を整える効果があり、血行促進による冷え性改善や疲労回復といった高い温浴効果があるともされている。(ただし敏感な肌には刺激が発生することもあるので、入れすぎ注意。浴槽から上がったらシャワーで洗い流すこと)
もちろん、衛生に気をつけて洗って乾燥させれば自家製スパイスにもできる。


余談🍃

・ベイリーフ
冒頭でも書いたとおり、英語ではベイリーフ(bay leaf)とも呼ぶ。
サトシの手持ちデレハッパのことではない。
まあ、たぶんそれの名前の由来だとは思われるが…。

ただ、ややこしいことに英語の「ベイリーフ」は、日本語の「ローリエ」ほどはっきりとした固有名ではないのである。
地域によってはいろいろな別種の芳香葉も含めて「ベイリーフ」と呼ぶことがある。
特にシナモンリーフは「インディアンベイリーフ」と呼び、市場やレシピなどで「ベイリーフ=ローリエ」と一緒くたに混合されやすい。
実際には香りも用途も別のスパイスである。シナモンリーフはどちらかというとクローブや、その名の通りシナモンに近い香りのスパイスである。
海外レシピなどを調べる際には間違えないように注意しよう。

+ 「花王」のロリエについて(食品の話から外れるため折り畳み ※食事中の方注意)
・生理用品ブランド「ロリエ」
日本の化学メーカー「花王」が製造・販売する、ナプキンを始めとする生理用品ブランド「ロリエ」
この名前の由来も「ローリエ」である。
ブランドのマークもローリエをモチーフとしている。
Q.【由来】「ロリエ」のブランド名の由来や意味を教えて?

A.フランス語で月桂樹を意味する『ロリエ(Laurier)』から名づけました。
 月桂樹の冠は、古くからスポーツなどの勝利者に与えられるものです。
 全ての女性が、生理の憂うつから解放されて、女性であることを誇らしく思ってほしいという願いが込められています。
『花王』公式サイト QAより

ただ、「ングタイム・ラックス・ンジョイ(いつも心地よく楽しく)」のアクロニムであるとの説明もかつてはあった。
そのため、一種のダブルミーニングなのであろう。

なお、「月桂(・・)」と「月経」のシャレを含むのか否かの部分については、公式からは言及一切されていない



ローリエなしのカレーが食べられない身体になったみなさん、追記・修正をよろしくお願いします。

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最終更新:2026年06月25日 10:35

*1 『ホール』(whole)とは「丸ごとの」「削られていない」という意味