スープ

登録日:2011/11/27 Sun 20:57:12
更新日:2025/04/20 Sun 06:26:50
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概要

スープ(soup)とは、広義には汁状の料理全般、狭義には西洋のそれを指す。
日本の味噌汁はこれにあたるが、味噌汁は、最初から一品料理であったのに対し、西洋のスープは成り立ちが異なる。

元々、スープとは、パンに浸して食べるものだった。
用いる動詞も「飲む(drink)」ではなく、「食べる(eat)」のほうが一般的*1
これは、かつてのヨーロッパでは、柔らかいパンを焼く技術が未発達だった事と、まとめ焼きをしていた事に由来する。
まとめて焼いたパンは、時間が経てば当然固くなり、それを柔らかく食べる為に、肉や豆などの野菜を煮込んだ汁を使ったのがその始まり。
やがて、スープはより旨味を抽出したブイヨン等が開発され、より洗練されていったのである。
ちなみにクルトン(サイコロ状のカリカリしたあれ)はかつてパンを浸していた名残。

現在では、主に食事の前菜としてスープは食されている。
その一方、冷えた身体を温める為、即席の材料でスープをこさえて食した方もいらっしゃるのではないだろうか?
味や好みは様々、優劣はつけ難い。
しかし、各々の身体を優しく温めてくれたスープこそが、その人にとって最高のスープであろう。

なおスープカレー、スープパスタといった通常より汁っけの多い料理にもスープの単語が用いられることがあるが、これらがスープ料理には該当しない。
ラーメン、かけうどん、フォーなどの麺料理の汁もスープと呼ばれるが、あくまで麺料理なのでスープ料理には該当しない。


主なスープ

手作りも概ね簡単。
すぐにいただけるインスタントのものもたくさん。

  • コンソメスープ
鶏や牛などの骨髄から煮出したブイヨンで作られたスープ。
鍋料理や様々な料理のベースにもなる。
市販品のコンソメスープの素からも作れるが、牛骨を使えば手作りも可能。

  • ポタージュ
とうもろこしやジャガイモカボチャ等をベースに作られる、トロリとしたスープ。
つけパン、ひたパンの論争のCMは、記憶に新しい。
朝食の友。
ヴィシソワーズなど冷製スープにしても美味しい。

  • ビスク
エビやカニ、ロブスター等の甲殻類をベースに作られるポタージュ。
甲殻類を殻ごと香味野菜と炒め、白ワインと魚介だしを加えて煮詰めたあと、ミキサーにかけて裏ごししてから生クリームで仕上げる。
濃厚な甲殻類のコクと旨味が高級感を醸し出す。
アメリケーヌソースと似ているが、あちらはあくまでソースでありトマトを必ず入れる点が異なる。

  • チャウダー
シチューとは似て非なるアメリカのスープ。
こちらはホワイトソースでなくクリームで作られる。
また、たまにクラムチャウダーと言う人がいるが、厳密にはそう呼べるのはハマグリなどの二枚貝を入れた場合。

  • シチュー
食べるスープと呼ぶべきか。
ホワイトソースのクリームシチューや、ブラウンソースのビーフシチュー等。
ああ、パンを浸すか、ご飯にかけるか……。

  • ミネストローネ
イタリア料理の具沢山野菜スープ。
たまにベーコンやパスタも入る。
日本ではトマトベースであるが、本場では特にトマトを入れなくてもよい(そもそもイタリアにトマトが伝来する前からあった料理だし)。

  • オニオングラタンスープ
オニオンコンソメスープの派生型。
オニオンスープにフランスパンのスライスとチーズをのせてオーブンで焼いたもの。
熱々でどうぞ。
タマネギの甘味ととろけるチーズとスープを吸ったパンのハーモニーが絶妙。

  • トムヤムクン
タイ料理の代表格ともいえる海老のスープ。
辛味、酸味、甘味、香り、コクが調和した美味。
一般的に知られているのは、チリオイルとココナッツミルクが入ったトムヤムクンナームコン(濁ったこってりスープ)で、その二つが入ってないものはトムヤムクンナームサイ(澄んだあっさりスープ)と呼ぶ。

  • ボルシチ
ロシア、ウクライナを代表するスープ。
ビーツ(砂糖大根)の真っ赤な色が特徴的。

  • バクテー
マレーシア、シンガポールの骨付き豚肉スープ。漢字で書くと「肉骨茶」。
マレーシア版は醤油や生薬の熟地黄で色が黒っぽく、シンガポール版は色が薄くてコショウが効いている。
ご飯にかけたり、油条(中華粥に添えられている揚げパン)をつけて食べたりする。

  • わかめスープ
鶏ガラスープにワカメネギの入ったスープ。
溶き卵が入っていることも。
白ゴマとゴマ油の香りが食欲をそそる。

  • ミヨックッ
ワカメと牛肉が具の韓国のスープ。
産後の母親はしばらくこれを食べる習慣があり、そこから誕生日にも母への感謝の意味でこれを食べる習慣ができた。
「ミヨックッ食べた?」は誕生日の人への定番挨拶。

  • フルーツスープ
果物を使用したスープ。
ハンガリーでは甘い冷製スープで、デザートではなく夏の前菜であり、冷たさと甘さが暑さで失われた食欲を取り戻してくれる。
ノルウェーやスウェーデンでは「フルクトソッパ」と呼ばれ、季節を問わず温製冷製どちらもある。

  • チャーハンについてくるスープ
町中華でチャーハンを頼むとセットでついてくるスープ。
具材はネギのみで鶏ガラスープに醤油ベースのあれ。
これが付いてこないと落ち着かない人もいるとか。

  • 肉吸い
吉本新喜劇座員花紀京考案の大阪グルメ。「吸い」は吸い物のこと。
元が「肉うどんのうどん抜き」だけあって和風出汁と甘めの牛肉の優しい味わいが二日酔いの体に染み渡る。
半熟卵や豆腐を入れたり、牛肉の代わりに豚肉や油かすを使ったアレンジもある。

  • ドーピングコンソメスープ
注入(たべ)るスープと呼ぶべきか。
至郎田正影シェフが作った強くなれるスープのこと。
食べると上半身だけムキムキになるうえに不思議な擬音を発することが出来るようになる。
例ゴシカァン、クシカツ等

  • ホトチンコスープ
ケンコバ「正気ですか?」

注意書きを守って食べると風邪が治る。
チキンヌードルスープとはチキンスープに鶏肉、玉ねぎ、セロリ、卵麺などを入れたもので、アメリカでは風邪のときに食べる定番のお袋の味である。
日本で言うとお粥に相当するだろうか。
ただし、必ず注意書きを守ること。

唐あげ丸の床屋で出されるスープ。
飲むと螺旋階段を降りてゆく楽しい夢が見られる。
ちなみに唐あげ丸は客が寝ている間にバイオリンでカニを操って髪を切る。

高級食材ウミガメを使ったす・すてきなス・スープ。
食べると何故か自殺する人がいるとか……なんでかな、こわいねえ……。

ぜぼっと キョウモ ウゴカナイ……。
ナニモ シャベラナイ……。
アタタカイ すーぷ ノマス。
ぜぼっと ゲンキニナル……。
すーぷ サメタ ツクリナオシ……。

  • 豆だけのスープ
「数ヶ月間も豆だけのスープで暮らしたことがあるの?」
スープとは言うが、温かさも栄養も味さえも殆どない、ただの乾燥したレンズ豆に水をかけた時の戻し汁である。
僅かな量のレンズ豆に水をかけ、豆を食べずに水だけを飲み、またかけては水を飲む……これを数ヶ月間。
このwikiを見ているアニヲタ諸君がどんなに貧しくなったとしてもこれほどの経験はできないであろう、想像を絶する貧困。
「家畜に神はいないッ!!」と一蹴するなど、とてもできない。

  • あなたのスープ
残りものの肉や野菜で、適当にスープを作った経験は無いだろうか?

現在、スープにルールは無い。
是非、あなただけのスープを作って食して見よう。


余談


  • スープの冷めない距離
温かいスープが冷めることなく運べる程に近いこと。独立した子供が親の近くに住むことへの例えとして用いられる。
実際には近所に家族が住んでいても煮物や揚げ物ならともかくスープを運んでいくのはかなり稀と思われる。


追記・修正は、冷えた身体をスープで温めてからお願いします。

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最終更新:2025年04月20日 06:26

*1 スプーンやレンゲ等の食器を使う場合は eat 、取っ手のついたカップ等を用いて直接口をつける場合は drink のほうが自然。