スパークリング・ワイン

登録日:2012/01/04(水) 17:02:59
更新日:2025/03/14 Fri 09:24:34
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当記事は飲酒を勧める物ではありません!!
また、20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。


ワイン、
女性、
そして歌を少しも愛さぬ者は、
生涯の愚者であろう。

ルター     


概要

スパークリング・ワインとは、醸造の過程で発泡するようになった発泡性ワインのことである。

ワインは発酵の段階で炭酸ガスを放出するが、シャンパン方式では、これを発酵が終わりきらないうちに瓶詰めする。
すると瓶の中で発酵が続き、発生した炭酸ガスはワインの中に溶け込んで発泡する。
ただし、炭酸ガスの発生をより活発にするため、瓶詰め時に砂糖などの糖類を加えることもある。


一言で発泡性ワインと言っても、生産国によっては泡が繊細だったり、ビール並にしゅわっとするものもある。
それと、日本ではスパークリング・ワイン=シャンパンと呼ぶことが多いが、本来のシャンパンとは、世界的に製造される発泡ワインの一つに過ぎない。


有名なものから順に説明していく。


▽シャンパーニュ(Champagne)

フランスのワイン生産地の北限、シャンパーニュ地方の三地区(ランス山、マルヌ渓谷、白い丘)で造られる良質の発泡性ワインのみがシャンパーニュを名乗れる。
ブドウの出来がよい年は、その年にできたワインのみで造られ、こちらはヴィンテージ・シャンパーニュといわれ価格が高い。
それ以外のシャンパーニュは異なる年のものがブレンドされている。
製法の最終工程でリキュールが加えられ、加えるリキュールの量により、

  • 最辛口(ブリュット/Brut)
  • 辛口(エクストラ・セック /Extra Sec)
  • 中辛口(セック /Sec)
  • 中甘口(ドゥミ・セック /Demi Sec)
  • 甘口(ドゥー/Doux)

と分類される。
不自然な空白に『ス』を入れた奴正直に手をあげなさい。
大抵の酒売場にはモエ・エ・シャンドン(※メーカー名)のドン・ペリニョンが置いてあるだろう。
また、フランスのシャンパーニュ地方以外で造られたものはヴァン・ムスー、ペティヤン(フランス語で「ぱちぱちはねる」の意味)と呼ばれる。
表彰台で良くぶっかけられてるのは基本的にはシャンパンではある。
例えばF1ではG.H.マム社の「シャンドン・ブリュット」が使われている。
ただしイスラム圏のように酒禁止の国ではボトルだけ使って中身は炭酸水。
スーパーフォーミュラでは「スパークリング日本酒」なるものが使われている。

▽ゼクト(Sekt)

ドイツの発泡性ワインを指す。
ドイツでは発泡性ワインのことをシャウムヴァインといい、その中で比較的高級なものをゼクトまたはクアリテーツシャウムヴァインという。
日本に輸入されている発泡性ワインのほとんどはゼクト。
値段はシャンパーニュよりもお手頃。
泡はビール並。これ炭酸混ぜたんじゃねぇの?という感じ。
手頃なのはラベルに黒猫が描かれたシュヴァルツェ・カッツ。
だが、ワインカタログを見ると30種類以上で価格もまちまち。つまりピンキリ。


▽スプマンテ(Spumante)

イタリアの発泡性ワインを指す。
アルコール分が低く甘口で口当たりがよく、酒に強くなくてもおいしくいただける。
口内に繊細な泡を感じる。
他にもイタリアの発泡性ワインの種類はフリッザンテ(微発泡、半発泡のもの)、ファーブルスk…いやいやランブルスコ(天然弱発泡性)がある。


▽カヴァ(Cava)

スペインの、シャンパーニュ方式で造られた発泡性ワイン。
それ以外の方法で造られたものはエスプモーソと呼ぶ。
泡はゼクトと同じくらいか。
motoGPの表彰台でぶっかけられてるのはこれ。 



日本では北海道池田町や京都の丹波ワインで発泡ワインが少量ながら生産されている。
メルシャンの「日本のあわ」シリーズと題して、同社の勝沼ワイナリーにて「勝沼のあわ」「穂坂のあわ」、岩手県葛巻町の「くずまきワイン」。
生産が始まったのは数年前と新しい。
今後に期待したいところだが、日本にはワインの法律がまったくないため、本当にいいものとイマイチなものがごっちゃになっているのが現状。








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最終更新:2025年03月14日 09:24