メキシコサラマンダー

登録日:2009/08/16(日) 11:15:30
更新日:2024/12/08 Sun 12:55:20
所要時間:約 4 分で読めます




『メキシコサラマンダー』といわれても分かる人は少ないだろう。

『ウーパールーパー』といえば分かるかな?

メキシコサラマンダーは、動物界 脊索動物門 脊椎動物亜門 両生綱 有尾目 マルクチサラマンダー科 マルクチサラマンダー属に分類される、
有尾類(イモリやサンショウウオの仲間)の一種である。
学名はAmbystoma mexicanum(仮名転写:アンビストマ・メキシカヌム)。

ちょっとぽっちゃりな長い体に、それとは不釣り合いな短い四肢、顔の周りにはヒラヒラとしたエラが生えている。

顔の両側には小さな目。
ナマズのような横に大きい口は、閉じた状態では微笑をたたえたように両端が上がっている。
和み系の顔立ちである。
大きさは成体で10~25cm程。メスよりオスの方が大きくなる。

本来、成長すると顔の横のヒラヒラがなくなり上陸する(オタマジャクシがカエルになるのと同じ仕組み)が、
メキシコサラマンダーは「ネオテニー」といって、幼生の形態のまま性成熟をする(簡単にいうと、“子供の姿のまま”大人になる)ため、
ヒラヒラがなくならず、一生を水中で生活する。

砕けていうと、成体にはロリばばあとショタじじいしかいないのである。

卵は200~1000個は産む。

寿命は普通に育てれば4~5年だが、10年以上生きた例もある。

条件によっては水から上がるためにイモリやサンショウウオに似た姿に変態する。
というか、パリ植物園で飼育中に偶然変態するまでは両生類なのか何なのか分類が定まらなかったという逸話がある。


日本では1985年の「U.F.O焼きそば」のCMで広く知れ渡った。
「アイアイアイ、僕はウーパールーパー、宇宙からやってきたんだ」
CMソングは尾崎亜美の「Wuper Dancing」

余談だが、実はこのCMより少し前に、大関酒造のCMに出てきていた。

ともあれこのCM効果でペットとしてブームに。
1984年に流行ったエリマキトカゲと違い、飼育技術もはっきりしていたため様々なペットショップで売られた。

見た目も可愛らしいため、癒やされる。

平成14年に正式に「ウーパールーパー」登録商標に登録された。



また、特徴的な見た目は、漫画やゲーム・キャラクターなどでたびたびモチーフにされている。


・ウパー(ポケットモンスター)
・スモモちゃん(ケロロ軍曹)
・ウパルパ(ブレスオブファイアII 使命の子)
・アホちゃん(キャラクター)
·メキシコサラマンダー(けものフレンズ) 



ちなみに、よく店にいるのは、
・白
・黄色
・マーブル
などの色だが、野生のものは真っ黒。

飼育は魚とほぼ一緒の設備で飼え、特に難しいことはないが、
  • 極めて視力が弱く、動くものは何でも食べようとするので単独で飼育する(共食いを防ぐ)
  • 水温の上昇に弱い(27℃以上は危険)のでクーラーやファンで水温を下げてやる
ことなどに注意しよう。


現在は一匹800~5000円程度で販売されている。
現代社会に疲れた方、癒やしにどうでしょう。
最近では食 用にする試みが為されているとか。

2ちゃんで話題となったのは、姿 揚 げのウーパールーパーを米に載せたウーパールーパー丼


余談だが、アステカ神話の金星の神でケツアルコァトルの双子、ショロトルは太陽の生贄になることを拒否し、
水に逃げ込みメキシコサラマンダーになったとされる。
メキシコサラマンダー以外にも似た生態を持つサンショウウオはいるが、これらのウーパールーパーに似た形態の総称「アホロートル」はこれが由来。
(ホとショはある程度近いため)



「アイアイアイ、僕はウーパールーパー。追記、編集するためやってきたんだ。」
∋(・・)∈

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 生物
  • 動物
  • 両生類
  • ペット
  • ウーパールーパー
  • ショロトル
  • ネオテニー
  • アホロートル
  • UPERruper
  • ∋(・・)∈
  • しょ…食用…?
  • アニヲタ動物図鑑
  • メキシコサラマンダー
  • かわいい
最終更新:2024年12月08日 12:55