登録日:2009/06/22 Mon 01:40:23
更新日:2026/03/12 Thu 18:32:26
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笹井醇一は、
日本の海軍軍人。
プロフィール
生年月日:1918年2月13日
没年月日:1942年8月26日
出身地:東京府東京市赤坂区青山(現:
東京都 港区青山)
概要
所属:台南航空隊
撃墜数:27機
あだ名:「ラバウルの貴公子」、 「軍鶏」、 「ラバウルのリヒトホーフェン」
第二次世界大戦中、大日本帝国海軍に所属した
エースパイロット。撃墜数は海軍兵学校出身の士官搭乗員中トップである。
同台南空に所属した
坂井三郎とは階級の垣根を越えた
「血肉分けたる仲ではないが、何故か気があって離れられぬ」仲であったらしい。
経歴
造艦大佐の長男として東京に生まれる。
父親の転勤に伴って各地を転々とするも、18歳で海軍兵学校に入学。
1941年11月に訓練課程を終了、台南空に着任。世情既に一面暗雲立ちこめており、翌12月には
太平洋戦争開戦。
即戦力のみが求められる最前線において、先任の搭乗員である
坂井三郎の指導の元、メキメキと技量を延ばしていく。
部隊の進出に伴い、フィリピン・蘭印・ラバウルと転戦。
坂井・西沢といったエース達サポートをうけ撃墜数を増やしていき、いつしか名実共に「台南空の中隊長」へと成長していった。
しかし、名だたるエースを連ねた台南航空隊も度重なる空戦により櫛の歯が欠けるように一人、また一人と減っていった。
1942年8月2日、師であり部下であり、また友であった坂井三郎が負傷し内地に帰還。補給も滞りがちになり、戦略は落ちていく一方であった。
1942年8月25日、醇一中隊が連日推して出撃。この日の敵基地上空航空戦で、遂に未帰還となる。彼の撃墜は誰一人見ていなかったが、戦後米国の証言により彼の最期が明らかになった。その日、敵基地上空で
零戦9機とF4Fワイルドキャット12機が交戦。空戦も一段落した後、醇一は単機着陸体制に入ったワイルドキャットを追尾するも、撃破寸前で対空砲火に阻まれる。しかし、笹井機は対空砲火を物ともせずに敵を失速、撃墜寸前に追い詰める。
だが、捨て身の反撃を受け、爆散した。24歳没。
この敵だったパイロットのマリオン・E・カール大尉は、零戦全盛期のミッドウェーからラバウルで名を上げた米海軍最強クラスのエースパイロットでもある。
終戦後、新兵訓練の際にこの一戦を上げ、醇一の勇敢な最期を称えた上で
「どんな絶望的な状況下でも、最後まで操縦桿を緩めない方に女神は微笑む。」
と説いているとか。
逸話
坂井三郎達の「敵基地上空編隊宙返り事件」に際し「やくざな事は嫌いだ。」と諫めた醇一であったが、海軍兵学校時代、
「赤トンボ(複葉の練習機)にて、宙返りは可成るや?」
と話題にが盛り上がった際、真っ先に飛び上がって見事成功させたりする。
また常に部下等を気にかけており、内地から菓子など届くとこっそり坂井を呼び出して顔を真っ赤にしながら、
「俺からだって事は内緒だぞ。」
と皆に配らせたりしている(勿論バレている)。
坂井三郎が負傷の為に内地入院を余儀なくされたとき、別れざまに自分のベルトのバックルを渡した。
バックルには咆哮する虎が浮き彫りになっており、醇一の父が戦争が始まったときにわざわざあつらえてくれたものらしい。
「虎は千里を行って千里を帰るという縁起だ。貴様も千里の内地へ行って、治してからもういっぺん帰ってこい。いいか、待ってるぞ!」
醇一は坂井三郎にそう言って、別れの挙手をした。2週間後、醇一の誕生日に醇一はワイルドキャットとの交戦で戦死している。醇一の戦死を知った坂井三郎は「俺がいれば中尉を死なせずに済んだのに…。」と嘆き悲しんでいたという。
坂井三郎が戦後まで生き抜く事が出来たのは、単に運や実力だけによるものではなかったのかもしれない。
また、醇一中隊所属だった高塚飛曹長は、中尉戦死の際、嘆き悲しんでこう言った。
「我等が中尉は、もう飯を喰わんそうだ。」
「今日から俺が中尉に代わって飯を喰らう!」
「中尉の箸箱は!俺が使うからなっ!!」
追記・修正をお願いします。
- 生き残った零戦乗りには、士官を「実力がないくせに階級を傘にきて横暴者」「俺達も後から逝くといいながら特攻せず逃げ延びた」と評する人もいるなか、そういった評判が一切出てこない。よい意味で部下に教わることを恥としない士官としては変わり者 -- 名無しさん (2014-09-02 01:10:32)
- 自分もいつ死ぬかも判らない状況だったから部下ではなくホントの意味での戦友として認識してたんだろうなぁ -- 名無しさん (2014-09-02 01:57:39)
- 高塚飛曹長のくだりは泣ける。死人は飯を食わないんだ。 -- 名無しさん (2014-11-03 02:00:05)
- 坂井もこの人の死を知った際、「俺がラバウルを離れたばっかりに…」って感じだったらしい。ここまで落ち込んだからこそ半年間も知らされなかったんだろうなぁ…。 -- 名無しさん (2015-08-20 21:42:32)
- ↑5 理想の上官ですな -- 名無しさん (2016-12-15 08:28:53)
- 追尾せずに、ひと段落した時点で帰還していれば……。窮鼠猫を噛むとはこのことか。 -- 名無しさん (2016-12-15 08:53:24)
- ifなんてものはないが、この人が深追いせずに戻ってたら、生き延びていたのだろうか -- 名無し (2018-12-19 16:32:28)
最終更新:2026年03月12日 18:32