生活科(小学校)

登録日:2012/03/27(火) 10:43:41
更新日:2024/04/07 Sun 22:23:16
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生活科とは、1992年度より、小学校1、2学年児童を対象に設置された教科である。
現行のこの二つの学年の多くは、理科、社会の二教科でなく、こちらの生活科を学校で学ぶ。

理科と社会を排しての教科なので、一般的には「理科と社会を統合した教科」と認識されているが、厳密には全く違う教科である。
言うなれば、「社会現象、自然現象などの身の回りの事を学ぶ」教科なのである。

そして、その特徴は、「体験」を重視している事にある。
自分達の身の回りで起きている社会、自然を肌で体験するため、商店街や公園などへよく体験学習に行くのも特徴である。
また、その小学校毎に周囲の生活環境は差があるので、各校毎に様々な工夫を見られるのも特徴。


■設置理由、目的

小学校に入学したばかりの子供は、まだまだ経験に乏しく自己中心性も強いため、
「社会現象」「自然現象」の区別がつきにくく、実体験を通してこれらへの理解を深めようとしたのが狙いである。
理科、社会それぞれには既に昔からのカリキュラムがあったし、これらに「体験」を組み込むのも困難であった事もあり、
新たに設置されたのが「生活科」だったのである。


■主な内容

社会との関わり方、自然との関わり方、自我の形成、活動や表現の方法の習得の三点を指導要綱の柱としている。
指導内容は以下の八点が挙げられる。

◆学校の施設、先生、友達との関わり方

まずは学校の施設や教師、周囲の友達との関わりから。
様々な教室や給食室などを見て回ったり、友達とレクリエーションを通じ交流を深めたり、安全な登下校方法や規則正しい生活を学ぶ。

◆ 家族、手伝い

最初に触れる社会単位である家族の事を改めて学ぶ。おままごとみたいのをしたりもする。

◆公共物、公共施設の利用法

公共施設や公共物を見学したりし、「正しい利用法」を学ぶ。

◆自然の観察

校庭や公園などの自然物を観察したりする。

◆集団活動の仕方

遊びの工夫や集団行動でのそれぞれの役割などを学ぶ。

◆飼育、栽培

生き物や植物の飼育、栽培を通じ、動植物への親しみを育む。

◆社会生活でのマナー

一般常識や作法、マナーを学ぶ。


■問題点

◆協力機関への迷惑

商店街やショッピングセンターなどを利用する際、基本的に収益につながらないこれらを避けたがる人々もいる上、
未熟な子供故にマナーがなってなかったりもして問題が起きたりもする。

◆結局は遊びになる

子供達が親しみやすいように工夫された内容故だが、ただの遊びになっているように見えるとの意見もある。

◆勉強の遅れ

将来的に最後まで学ぶ事になる理科、社会のスタートを三学年まで待つ事になるので、結果的に生活科を導入していない小学校との学力の差がついてしまうなど。



追記、修正は、生活科の是非をよく考えてからお願いします。

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最終更新:2024年04月07日 22:23