ジルスブルスに号外 - アルカナアリアwiki

「号外、号外です！あのグール研究者ペティ・クリミナルはジルブニスブルクでも許されざる行いをしていることが判明しました！号外です！」
記者の少年は、叫びジルブニスブルクの道行く人々に知らせの鳥を運ぶ。
そして、受け取る人の多くは読み終わったら捨てるのだろう。スラムへ。そうしてスラムにも情報が行く。
さらにいえば雨風をしのげる家代わりにしたり、排せつ物の処理をしたり新聞はゴミの中では最上物と言えた。

そしてそれを読む者のうち。
ゼニスブルーの瞳を持つ束ねた髪の長身の女と、ミストブルーの瞳とエレクトリックブルーの髪の持つ少女は。
「もしかしたら、分かり合えていたかもしれない。少なくとも研究自体は有用で有意義なものだ。魔物への変貌によって、寿命が上がり、交配可能年齢が上がったのならば………それは十分な功績と言えたのではないだろうか？方法が解体だとしてもモルモットやネズミを使った解体とさほど変わらないだろう。それこそきちんと順路建てていけば引き継ぎもあり得るか。いや罪人の研究ともなると引き継ぐことも非難する愚か者もでるだろうか。罪人の物であろうと有意義な物は有意義であるが」と1人は口を開ける。

そしてもう1人は今回活躍した人物の1人が目に留まる

ヘリット・エッシャー。
悪事がバレ、正門に比べると、警備の薄いスラムを使い逃げ出そうとしたところを捕らえた。その彼だ。
そしてその少女にとっては、スラムへいた頃。世話になった人物の1人だった。
識別票が研究者からの識別票だったときに心配してくれた人物でもある。
そんな彼は今回の功績を称え識別票を得た。
そう、新聞には記載された。
「おめでとう」そう小さい言葉が漏れ出ていた。