<このページのねらい>
「
CeVIO AI東北きりたん」の登場で、
東北ずん子公式がCeVIO AIをNEUTRINOのエディタとして推奨するなど、CeVIO CS/AIとNEUTRINOは親和性の高いボーカルシンセサイザーです。
また「NEUTRINO調声支援ツール」などCeVIO
ソングエディタにそっくりなツールもあることから、ユーザーの被りも見られます。
エディタが無料のVoiSonaの登場で、この傾向はさらに強くなっています(NEUTRINOにも公式エディタの予定があります)。
- NEUTRINOのエディタとしてCeVIO CS/AI・VoiSonaを使う
- 同じMusicXMLを使ってNEUTRINOとCeVIO・VoiSonaで合唱させる
- 片方をメイン、もう片方をコーラスに使う
などというときに役立つコツを記載します。
<CeVIOとNEUTRINO互換MusicXMLの作り方>
全般
MusicXMLを出力できるツールは複数ありますが、CeVIOソング・VoiSonaとNEUTRINOが対応しているのは「Sinsy”方言”」になります。
さらにCeVIOソング・VoiSonaが理解できる要素、NEUTRINOが理解できる要素には微妙に違いがあります。
この違いを意識しないと片方では上手く歌ってくれるけどもう片方では上手く歌ってくれないMusicXMLができてしまいます。上手く工夫することで両ツールで有効なMusicXMLを作るのがこの章の狙いです。
互換表
※日本語ソングボイスを元にしています
要素 |
CeVIO CS/AI・VoiSona |
NEUTRINO |
対処法 |
歌詞入力 |
ひらがな・カタカナ・直接音素 |
ひらがな・カタカナ |
ひらがな・カタカナのみにする |
歌詞の発音 |
表記通り |
表記通り |
「こんにちは」→「こんにちわ」など発音通りに修正する |
ノート内の母音数 |
複数母音可能 |
1音以外は破綻しやすい |
1ノート1母音に制限する |
「あー」と「ああ」 |
CS:同じ発声 AI・VoiSona:異なる発声 |
同じ発声 |
CeVIO AI・VoiSonaの場合、好みの発音の方に合わせる |
母音脱落 |
「’」 / 直接音素入力 |
「’」 |
直接音素入力は使用しない |
ファルセット |
「※」 |
不可 |
ファルセット指定は使用しない |
ブレス記号 |
有効(推奨) |
有効(必須) |
こまめにブレス記号を付ける |
促音「っ」のみのノート |
問題が起きにくい |
問題が起きやすい |
前のノートと繋げる |
「ん」を前のノートに含める |
自然に発音 |
タイミングがおかしくなる |
ノートを分ける |
スラー |
有効 |
無効 |
CeVIO・VoiSona側で使いたいときのみ使用 |
強弱記号 |
CS:やや有効 AI・VoiSonaI:有効 |
無効 |
CeVIO側で使いたいときのみ使用。CeVIO AI・VoiSonaは歌い方が変わる。 ※音の強弱はDAWで加工の方が効果的 |
解説
次の条件は絶対に守ります。
- 歌詞はひらがな・カタカナのみ
- 1ノート1母音
- 母音脱落は「'」で指定
- 促音「っ」のみのノートは作らない
- こまめにブレス記号の指定をする
- CeVIOのファルセット(「※」)は指定しない
- 直接音素入力は指定しない
上記を守らない場合、NEUTRINO側で破綻します。
また、次はCeVIO・VoiSona/NEUTRINO両方で必要になります。
次の要素はNEUTRINO側で無視されるだけなので、CeVIO・VoiSonaでは指定したままでも構いません。
不具合
- VoiSonaから出力したMusicXMLはNEUTRINOで読み込みに失敗します
- 原因は曲全体の強弱指定がある場合(デフォルトはN)で、Cメジャー指定の場合に失敗します
- MusicXMLファイルを開いてから強弱指定箇所を削除すると読み込めるようになります
<CeVIO AIとNEUTRINOの共通調声法>
※追記・修正・質問などあれば↓
最終更新:2022年12月26日 12:03