<こんな動画が作れます>
- 何十ページかのパワーポイント資料など(紙芝居)を画面に表示しながら
- 説明の声をつける
なるべく手間をかけずに、授業や講座の動画を作る方法を説明します。
やりかたはいろいろあると思いますので、ひとつのご参考までに。
(もっと効率的な方法があれば、このページの最下部のコメント欄でお教えください!)
<授業動画の作り方>
1. 下準備(初回のみ)
(1) 動画編集ソフトを入手して、インストールします。
普段使っている動画編集ソフトがあれば、それを使えばよいと思います。
ない場合は、適当なソフトをインストールしましょう。
無料の動画編集ソフトの一例として、Aviutl(動画編集のフリーソフト)があります。
操作画面は簡素ですが、無料であり、動作が非常に軽く、利用者が多いので不明点を検索で解決しやすい、などの利点があります。
Aviutlのインストール・初期設定の方法は、例えば
こちらの動画をご覧ください。
以下では、Aviutlを使った場合で説明していきます。
(2) CeVIOをインストールします。
(3) CeVIOの設定をします。
- まず、公式マニュアルの「トークを作成してみよう」を、ざっと読んでください。基本的な使い方が分かります。
- トーク欄(文字を入力するしましまの部分)の真上の「セリフ」を右クリックして、「終了時間」にチェックをつけて、表示させましょう。
- 画面の上の方の「トーク(A)」→「連続でセリフ入力」と「セリフの自動整列」にチェックをつけておきましょう。
2. 動画の画面を作成します
動画の画面は、PowerPointなどで適宜作成します。
完成したら、全てのスライドを、画像ファイル形式(.jpgや.pngなど)で書き出しておきましょう。
3. 説明の音声を作成します
3-1. 読み上げ原稿を少し作成し、CeVIOに読み込んでみます
(1) 読み上げ原稿を少しだけ作成します
読み上げ原稿は、外部のテキストエディタ(Wordやメモ帳など)で作るとよいです。
※1文が終わるごとに改行すると無難です。1文1行です。
読み上げ原稿が1割くらいできたら、 一旦CeVIOに読み込ませてみましょう。
(2) CeVIOに読み込ませます
文章をCeVIOに読み込ませるには、「文のまとめ入力」が便利です。
セリフ欄の中の「ここに挿入したい」というセリフ行を右クリックして、「文のまとめ入力」をクリックします。
出てきたウィンドウに、読み上げ原稿の文章を貼り付けて、OKボタンをクリックすれば、文章が読み込まれます。
3-2. CeVIOでの読み上げ方を調整します(初回のみ)
(1) キャスト(キャラクター)を選択します
画面の上半分のキャラクターの顔部分をクリックすると、キャストを変更できます。好きなキャストを選んでください。
- さとうささら …明るい女声
- すずきつづみ …落ち着いた女声
- タカハシ …一般的な男声
(2) 声の音色を決めます
まずはプリセットから「普段」または「涼しげ」を選びましょう。
声を高く/低くしたい場合は、「高さ」で調整します。グラフ上でマウスホイールを動かして微調整するのがおすすめ。
声に表情をつけたい場合は、「普通」以外の感情パラメータを少し上げます。
(3) 声の速さを決めます
読む速さは、「速さ」で調整できます。
また、1文と次の1文との間隔をもっと空けたい/縮めたいと思った場合は、「ツール(T)」→「オプション」→「
トーク設定」タブ→「セリフの配置間隔」の数字を増減してみましょう。
(4) プリセット登録します
調整した後の、声の音色・速さをプリセット登録しておくと、後々便利です。
調整したセリフ行を選択し、右側の「プリセット」をクリックして「(保存)」を選択し、適当な名前(「講義1」など)をつけて保存します。
全てのセリフにこのプリセットを反映させたい場合は、セリフ行を適当にクリックしてから、Ctrlボタン+Aボタンを押して全てのセリフを選択した状態で、右側の「プリセット」をクリックして、好きなプリセットをクリックすればOKです。
3-3. 全体の長さを確認します
音声全体の長さは、一番最後の行の「終了時間」を見れば分かります。
※「終了時間」の表記は、「分:秒.ミリ秒」のようになっています。
すると、たとえば、「この説明内容で5分かかったから、全体で30分の枠内に収まりそうだな」とか、「時間が足りなそうだから、残りの部分はもっと簡素にしようかな?」などと見当がつきます。
3-4. 読み上げ原稿を全て作成し、CeVIOに読み込ませます
方法は上記3-1.のとおり。
完成したら、CeVIOのプロジェクトファイルを保存しておきましょう。
Ctrlボタン+Sボタンの同時押しで、上書き保存できます。
3-5. CeVIOから音声を書き出します
CeVIOの「ファイル(F)」→「エクスポート」→「ミックスダウンWAV書き出し」をクリックして、適当な場所に適当な名前で保存します。
これで、全体の音声が、1つのwavファイルに保存されました。
4. 動画として編集・調整します
(1) 音声を配置します
動画を作成するために、Aviutlを起動しましょう。
Aviutlの拡張編集タイムラインに、先ほどの音声ファイルをドラッグ&ドロップします。
音声ファイルの赤い棒を動かして、音声の先頭の位置を適宜調整します。
(2) 画像を配置します
Aviutlの拡張編集タイムライン(さっきとは別の行)に、最初のスライド画像のファイルをドラッグ&ドロップします。
画像ファイルの青い棒をドラッグして、棒の先頭を動画の開始位置(00:00:00.00)に合わせます。
次に、CeVIOのセリフ欄を確認して、次のスライドに移る直前のセリフを探して、「終了時間」を確認します。
※セリフ探しのお助け機能として、特定の言葉を含むセリフを検索することもできます。適当なセリフ行を右クリック→「検索」。
Aviutlに戻って、その「終了時間」を目安に、画像ファイルの青い棒を伸縮して、棒の右端を次のスライドに移るタイミングに合わせます。
次に、2枚目のスライド画像のファイルを、Aviutlの同じ行にドラッグ&ドロップします。
画像ファイルの青い棒をドラッグして、棒の先頭を1枚目の棒の最後にくっつけます。
あとは、1枚目と同じように操作していってください。
(3) 音量を調整します
CeVIOの声が小さい/大きいと感じる場合は、Aviutlの音声オブジェクトのウィンドウで「音量」を調節します。デフォルトは100です。
(4) Aviutlのプロジェクトファイルを保存します
ときどき、Aviutlのプロジェクトファイルを「ファイル」→「編集プロジェクトの上書き」で保存しておきましょう。
作業途中でAviutlの画面を閉じるときも、必ずその前に上書き保存しておきましょう(重要です!)。
5. 動画として出力します
Aviutlの操作方法に従って、最終的な動画ファイルとして出力します。
※方法については、たとえば
こちらの説明をご覧ください。
出力した動画を再生して確認します。問題が無ければ完成です!
最終更新:2021年10月03日 14:23