|
赤いターバンの男の肖像
|
★★★
|
4
|
ヤン・ファン・エイク作。諸説あるが、エイク本人を描いたものといわれている。彼はそれまでの画法を改良して、この絵のように細部まで描き込むことを可能にし、深く多彩な光陰を表現することに成功した。
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7
|
462
|
新たな技法
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|
アダムとエヴァ
|
★★
|
3
|
楽園を背景に、男女と動物を描いた彫刻銅版画。デューラーの四大銅版画のうち最も早く制作された。テーマは「原罪」。ウィトルウィウスの人体比例を用いてあり、古代彫刻の理想的形態が提示されている。
|
5
|
300
|
描かれた理想
|
|
アルノルフィニ夫妻の結婚
|
★
|
1
|
ヤン・ファン・エイク作。銀行家夫妻の結婚証明画と思われる。絵には宗教的な象徴が多く描かれ、幸せな結婚生活を祈念したものであろう。中央の凸面鏡やシャンデリアをはじめ、筆では不可能なほど細かく描き込まれている。
|
3
|
180
|
ある夫妻の結婚証明
|
|
アルペの聖体器
|
★
|
1
|
北フランスのリムザン地方リモージュ出身の細工師・G.アルペが作ったという、祭礼用の器。モンマジュール修道院院長の墓室に納められていたが、あまりに美しいためマルセイユの教会に移されたと伝えられる。
|
1
|
50
|
修道院長の副葬品
|
|
イコン
|
★
|
1
|
正教会で信仰に用いられる聖像。宗教上の聖人や重要なシーンを描いたものである。
|
2
|
26
|
小さな宗教画の地図
|
|
ウィトルウィウス的人体図
|
★★
|
2
|
古代ローマの建築家であるウィトルウィウスが示した人体の比率をダ・ヴィンチが再考察し、図式化したもの。ダ・ヴィンチはこの図によって人物をより写実的に描こうとしたという。
|
6
|
340
|
ダ・ヴィンチの人体図
|
|
ヴィーナスの誕生
|
★★
|
2
|
ボッティチェリ作の絵画。ヴィーナス、つまりギリシャ神話のアフロディテが、海の泡から生まれたときの様子を描いている。左の二人はゼフュロスとフローラ、右は時の女神のホーラである。
|
5
|
300
|
海から生まれた女神
|
|
ヴェールの女
|
★★
|
2
|
ラファエロ作の、女性の肖像画。ラファエロの恋人に貴族の婚礼衣装を着せた姿だとも言われている。多忙なラファエロは弟子に手伝わせることが多かったが、この絵は一人で描きあげたという。
|
5
|
310
|
ヴェールをかぶった女の肖像
|
|
ウルビーノのビーナス
|
★★★★
|
5
|
ティツィアーノ作。前面に横たわるヴィーナスの視線はこちらに向けられ見る者を挑発するようである。足元で丸まる子犬は従順と貞節を、手に持つバラは愛を象徴している。貴族の館の洋服ダンスを探る侍女が、女神を世俗的に感じさせる。
|
9
|
720
|
美の基準
|
|
エレクティオンの少女像
|
★★
|
2
|
パルテノン神殿のそばに建つ、エレクティオン神殿のカリアティド(女像柱)。6体あり優雅な雰囲気を漂わせている。
|
4
|
210
|
少女像の柱の地図
|
|
円盤投げ
|
★★
|
1
|
古代ギリシャの彫刻家・ミュロン作といわれる男性像。原作は青銅だと伝えられるがこれは大理石製の模作である。ローマ時代の作とされる。
|
4
|
220
|
ギリシャの競技の像
|
|
オーロラ姫のティアラ
|
★★★
|
4
|
眠れる森の王女の伝説で有名な、オーロラ姫のティアラ。婚礼に用いたとされる。子孫を通じてイングランドに渡るも、戦乱で紛失。このたび、イングランドの教会に寄贈されたものが発見された。美しい細工で芸術的価値が高い。
|
7
|
506
|
オーロラ姫のティアラ
|
|
音楽の稽古
|
★★★
|
4
|
フェルメール作。彼はこの作品で透視図法による構図の歪みを克服しようとした。楽器に向かう女性は、上部の鏡では隣の男性のほうへ顔を向けているように見える。ヴァージナルには「音楽は喜びの伴侶、悲しみの薬」と書かれている。
|
7
|
510
|
フェルメールの試行錯誤
|
|
画家・彫刻家・建築家列伝
|
★★
|
2
|
ジョルジョ・ヴァザーリによって記された芸術家の列伝。133人もの芸術家の生涯が綴られている。著者自身も絵画に建築にと多彩な才能を発揮した人物で芸術家の評価面においても信頼性が高い。美術史における一級の資料である。
|
5
|
300
|
優れた芸術家たちの本
|
|
ガッタメラータ将軍騎馬像
|
★
|
1
|
ガッタメラータとは12世紀後半から13世紀前半にかけて活躍した傭兵隊長である。ヴィスコンティ家との戦いでヴェネツィアを勝利に導くなど数々の軍功を上げた。この青銅像はその功績を讃え、ドナテッロによって作成されたものである。
|
4
|
140
|
英雄の像の地図
|
|
カピトリーノの雌狼
|
★★★★★
|
10
|
ローマ建国神話に登場するロムルス・レムス兄弟が狼の乳を飲む姿をかたどった青銅像。双子の像はアントニオ・デル・ポッライウォーロが最近付け加えたものだが、狼の像はエトルリア時代のものである。
|
13
|
1157
|
血塗られた建国者
|
|
狩人のディアナ
|
★
|
1
|
作者不詳の絵画。ローマ神話のディアナが、猟犬をともなって狩りに出かける様子を描いている。柔らかで自然な裸体が美しい。モデルはフランス王の愛妾だといわれる。
|
3
|
160
|
神話を題材にした裸婦画
|
|
岩窟の聖母
|
★★★
|
4
|
読みは「がんくつのせいぼ」。レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画である。ミラノの聖堂の依頼で描かれた絵画が報酬で折り合わず、複製であれば安くてよいということで描かれたものである。この絵の製作には弟子の手も入っているそうだ。
|
6
|
440
|
ダ・ヴィンチの祭壇画
|
|
岩窟の聖母
|
★★★★★
|
6
|
読みは「がんくつのせいぼ」。レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画である。ミラノのある聖堂の依頼で描かれた物だが、報酬で折り合わず、このオリジナルは渡されなかったという。絵には聖母子と聖ヨハネ、天使が描かれている。
|
12
|
1105
|
ダ・ヴィンチの真筆
|
|
旧約聖書のタペストリー
|
★
|
1
|
シモン・ブーエの原画をもとにした連作タペストリーの一つ。旧約聖書をもとにした内容で、全部で八枚あるという。分厚く豪華なゴブラン織りのタペストリーである。
|
2
|
70
|
タペストリーの地図
|
|
行列寓意図飾杯
|
★
|
1
|
「ぎょうれつぐういずしょくはい」。ヴェネツィアの工房で作られたという器。瑠璃色のガラス器にエマイユが施されている。ガラスのエマイユ技術は、ヴェネツィアで多用された。これほどの作品はヴェネツィアでなければ作れないだろう。
|
2
|
105
|
ヴェネツィアのガラス細工
|
|
御者の像
|
★
|
1
|
デルフォイ遺跡で発見された御者の青銅像。競技会で優勝した御者の功績を讃えるために奉納されたものであろう。均整の取れたすばらしい像である。
|
2
|
130
|
古代ギリシャの傑作
|
|
キリスト降架
|
★★★★
|
5
|
ルーベンス作の祭壇画の一枚。処刑されたイエスを、母マリアたちが十字架から降ろす光景である。誇張された肉体とポーズ、劇的な光の使い方など、それまでの絵画とは一線を画している。
|
9
|
780
|
王の画家にして画家の王
|
|
キリスト昇架
|
★★★★
|
4
|
「しょうか」。ルーベンス作の祭壇画。イエスが打ち付けられた十字架が、立てられようとしている場面だ。波を打つような筋肉、浮き上がるイエスの白い肉体など、これまでの宗教画と異なる表現がされている。
|
9
|
780
|
社交的な画家
|
|
キリスト磔刑
|
★
|
1
|
「たっけい」。エル・グレコ作の絵画。イエスが十字架に架けられた情景で、左右対称の構図の中でイエスが白い体をよじって天を仰いでいる。彼の宗教画は光輪を描かないなど定石を無視したところがあるため、初期には認められなかった。
|
3
|
185
|
風変わりな宗教画
|
|
キリストの洗礼
|
★
|
1
|
ダ・ヴィンチの師であるアンドレア・デル・ヴェロッキオの手による絵画。だが、この絵で背景と一番右下の天使はダ・ヴィンチが描いたとされる。師ヴェロッキオは、その天使のあまりの美しさに驚愕し、以後絵画は描かなくなったという。
|
2
|
100
|
師弟の絵
|
|
キリストの復活
|
★★
|
2
|
ジェルマン・ピロン作の大理石像。処刑後、復活したキリストの姿を表したもの。本来は数体の彫像からなる作品のはずだが、未完成のままだという。
|
5
|
290
|
復活したイエスの彫刻
|
|
果物かご
|
★★
|
2
|
カラバッジオ作の、果物かごを描いた絵画。人物を描かない絵はこれまでの常識を打ち破るものだ。やや生気を失いかけた果物や葉が生々しく、これまでにない魅力がある。
|
6
|
380
|
果物かごだけの絵
|
|
ゴリアテの首を持つダヴィデ
|
★★
|
3
|
グイド・レーニ作。羊飼いのダヴィデが、巨人ゴリアテを投石器で倒し、その首をとるという聖書の一節を表現している。古典的な構図でありながら、レーニの独特の斬新な表現を垣間見ることができる。
|
6
|
340
|
闘士の首を持つ男
|
|
ゴルゴタの丘
|
★
|
1
|
アンドレア・マンテーニャ作の祭壇画。ゴルゴタの丘ではりつけにされるキリストを描いたもので、ほぼ完成された遠近法を用いている。衣服や武具、馬具など、緻密な考証がされている点も評価できる。
|
2
|
95
|
画期的な絵画技法
|
|
犀
|
★★
|
3
|
アルブレヒト・デューラー作の木版画。デッサンしたかのように細部まで細密に描かれているが、デューラー自身は犀を一度も見たことがない。ゆえに、この木版画はデューラーの並はずれた想像力と表現力を証明する一枚ともいえるだろう。
|
5
|
290
|
人並みはずれた想像力
|
|
最後の審判
|
★
|
1
|
ジョルジョ・ヴァザーリ作の天井画。キリスト教の最後の審判の様子が生々しく描かれている。ヴァザーリは絵だけでなく、文筆家としても知られている。
|
1
|
80
|
ヴェネツィア教会の天井画
|
|
最後の審判
|
★★★★★
|
6
|
ミケランジェロのフレスコ画。巨大にして素晴らしい芸術作品である。描かれているのは最後の審判の様子。中央にイエスがおり、救われた者は左手から昇天し、罰を宣告された者は右手から地獄に落ちる。
|
12
|
1118
|
芸術か異端か
|
|
最後の晩餐
|
★★
|
3
|
レオナルド・ダ・ヴィンチ作。遠近法によって描かれ建物内部が奥に続いているように見える。周囲の弟子たちに比べてイエスがあっさりと描かれているのは、彼にありがちなことだが未完成なのだろう。
|
4
|
260
|
崩れゆく名画
|
|
サモトラケのニケ
|
★★★★★
|
10
|
サモトラケ島で出土した大理石片を組み上げて作った、美しいニケ像。腕と頭部が失われているが、かえって翼の美しさが引き立っている。
|
14
|
1215
|
風をはらむトルソ
|
|
サリエラ
|
★★★★★
|
9
|
豪華な彫刻が施された金細工の塩入れ。ルネッサンス期を代表する彫刻家ベンベヌート・チェリーニの作。その豪華さと精緻を極めた彫刻によって、「彫刻のモナリザ」と呼ばれている。
|
13
|
1170
|
盗まれた金細工の彫刻
|
|
失楽園
|
★
|
1
|
マザッチョ作の壁画。礼拝堂の壁に、複数の画家が描いたものの一つである。マザッチョは線遠近法を生かし、それまでとは大きく異なる、生気にあふれた絵画を描いた。
|
2
|
90
|
教会の宗教画の地図
|
|
受胎告知
|
★
|
1
|
シモーネ・マルティーニ作の祭壇画。製作当時は複数の絵からなる大規模なものだったという。この時代の宗教画としては人物が表情豊かで、新しい時代の到来を思わせる。
|
1
|
40
|
教会の宗教画の地図
|
|
受胎告知
|
★
|
1
|
フラ・アンジェリコ作の祭壇画。鮮やかな色彩で描かれたこの絵は作者の敬虔な信仰心を如実に表している。アンジェリコの名は通称で、穏やかな修道僧であった彼を「天使のようだ」と表現したものだそうだ。
|
2
|
100
|
清楚な絵
|
|
受胎告知
|
★★★
|
2
|
レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画。遠近法で描かれているが、マリアの右手など部分的に狂っている箇所もある。意図的だろうか。地面の花々は丁寧に描かれ、天使の翼は鳥のそれを解剖学的に研究したものである。
|
7
|
539
|
教会の宗教画の地図
|
|
受胎告知のマリア
|
★
|
1
|
リーメンシュナイダー作の彩色大理石像。受胎告知を受けたマリアの像である。イタリア方面のマリア像とは違う魅力があり、清楚な美しさが印象的だ。
|
1
|
60
|
大理石のマリア像
|
|
勝利
|
★
|
1
|
ミケランジェロ作の大理石像。ユリウス2世の墓標のために作られた像の一つだが、未完成のまま打ち捨てられた。老人を組み敷き、体をねじらせた若者の像である。
|
3
|
120
|
大理石の男性像の地図
|
|
スキピオ伝のタペストリー
|
★
|
1
|
ジュリオ・ロマーノの原画をもとに織られた連作タペストリーの一枚である。内容は、古代ローマ時代のカルタゴ戦争を舞台に、スキピオの事績を追うものである。
|
2
|
70
|
タペストリーの地図
|
|
聖アンナと聖母子
|
★★
|
3
|
レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵。聖アンナの膝にマリアが座り、幼いイエスを抱こうとしている。アンナはマリアの母であるが、ここではマリアと同じくらいの年齢で描かれている。この絵は未完成だそうだ。
|
5
|
280
|
変わった構図の聖母子画
|
|
聖ウェロニカ
|
★
|
1
|
ロベルト・カンビンの作品。油彩による着色方法を使用した最初期の画家の一人。この作品は聖女ウェロニカがイエスの顔をぬぐい、その顔が布に浮かび上がった様子を表現している。
|
4
|
110
|
教会の宗教画の地図
|
|
聖家族
|
★★★
|
3
|
ミケランジェロ作の絵画。ほかの画家の作品に比べて肉体や衣服が立体的に感じるのは、彼が彫刻を得意とするからだろう。聖母にさほど聖性が感じられないのは、彼の所属している宗派の教義によるものだと思われる。
|
7
|
495
|
ミケランジェロの絵画
|
|
聖地で説教する聖エティエンヌ
|
★
|
1
|
ヴィットーレ・カルパッチオ作。聖エティエンヌの生涯を題材とした六枚の年代記絵画の一枚。描かれている街はイェルサレムで、エキゾチックで鮮やかな衣装や、石造りの美しい街並みが特徴的である。
|
1
|
75
|
聖人の年代記絵画
|
|
聖ドニの殉教
|
★
|
1
|
アンリ・ベルショーズ作の祭壇画。当時、金地に鮮やかな色彩で描く手法が流行し、これもそれにならった作風である。
|
2
|
110
|
流行した宗教画
|
|
聖ヒエロニムスとライオン
|
★★
|
2
|
バルトロメオ・ベラーノ作の青銅像。聖ヒエロニムスがライオンの足に刺さったトゲを抜いている姿である。青銅像は、通常は鋳型(いがた)を使って複製できるが、この作品は蝋型で作られた1点物で、複製品がない。
|
5
|
300
|
聖者と獣の青銅像
|
|
聖母子像
|
★★
|
3
|
作者不詳の木像。シナノキで作られた聖母子像である。かつて南ドイツの教会にあったと伝えられる。聖母は足の下に三日月を踏んでおり、黙示録の「太陽をまとい、月を踏みしく」と表される女を指していると思われる。
|
4
|
230
|
聖母子像
|
|
聖母子と聖ヨハネ
|
★★★
|
2
|
ラファエロ作の絵画。別名があり、「美しき女庭師」という。由来は、聖母子の背景に描かれた美しい田園風景であろう。柔らかな筆致の名作である。
|
6
|
440
|
ラファエロの聖母子画
|
|
聖母子と二天使
|
★
|
1
|
フラ・フィリッポ・リッピ作の聖母子と天使の絵。宗教画は形式を重視した象徴的な描き方をされるのが常であったが、彼は生気に満ちた人物で宗教画を描いた。この聖母のモデルは彼の妻だといわれる。
|
3
|
190
|
美人画の先駆け
|
|
聖母子と幼児ヨハネ
|
★★★★
|
2
|
ラファエロ作の絵画。別名を、「小椅子の聖母」という。ラファエロのそれまでの聖母像と異なり、生気にあふれている。恋人であるマルゲリータをモデルにしているとうわさされている。
|
8
|
612
|
教会の宗教画の地図
|
|
聖母戴冠
|
★
|
1
|
フラ・アンジェリコ作の祭壇画の一部。名前は「天使のような」という意味で、死後にそう呼ばれるようになったという。非常に敬虔な修道士で、壁画や祭壇画を多く製作した。当時最先端の技術だった遠近法が取り入れらた作風。
|
1
|
40
|
教会の宗教画の地図
|
|
聖母戴冠
|
★
|
1
|
フラ・フィリッポ・リッピ作の祭壇画。彼はそれまでにない独特の色使いで、表情豊かな作品を生み出した。ボッティチェリやダ・ヴィンチなど、多くの画家に多大な影響を及ぼしたという。
|
3
|
150
|
教会の宗教画の地図
|
|
聖母被昇天
|
★★★★
|
3
|
ティツィアーノ作の巨大な祭壇画。まさに天に引き上げられようとするマリアは、それまでの聖母とまったくことなる、生き生きとした生身の女性として描かれている。この絵をきっかけに、ティツィアーノは大成功した。
|
8
|
624
|
出世作
|
|
聖マルコの遺体の運搬
|
★★
|
2
|
ヴェネツィアのグラン・ディ・サン・マルコ同信会館のために描かれた連作「聖マルコ伝」の代表作とされる絵画。人物には強烈な明暗がつけられ、巧みな遠近法と相まって絵画に臨場感と緊張感を与えている。
|
6
|
330
|
聖マルコを救う信者の絵
|
|
洗礼者ヨハネ
|
★★★
|
2
|
レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画。洗礼者ヨハネを描いている。「あの方は栄え、私は衰えなければならぬ」という言葉からくる、上を指差したポーズをとっている。不自然なような、不思議な微笑みを浮かべている…。
|
7
|
473
|
教会の宗教画の地図
|
|
象牙の聖櫃
|
★★
|
1
|
「せいひつ」。作者不明の、象牙でできた高さ30cmほどの聖櫃。自宅での礼拝などに使われたのではないだろうか。左右の板はたためるようになっている。中央の聖母子像は完全な像ではなく、浮き彫りである。
|
5
|
245
|
教会の祭器の地図
|
|
象牙の笛
|
★★
|
4
|
アフリカで作られた、象牙製の笛。素朴で独特の彫刻が施されており、象牙本来の美しいカーブが生かされている。装飾品ではなく、実用にされていたと思われる。
|
6
|
360
|
インドのゾウ使い
|
|
荘厳の聖母
|
★★
|
2
|
アンブロージョ・ロレンツェッティ作の祭壇画。ロレンツェッティが生涯に手がけた荘厳の聖母の一作。彼が描いた聖母子画の中で、特に評価が高い。互いに視線を交ぜ合わせる聖母子の姿は深い愛を感じさせる。
|
4
|
220
|
荘厳の聖母
|
|
創世記
|
★★★★★
|
4
|
ミケランジェロ作の壮大な天井画。システィナ大聖堂の天井を埋め尽くしている。題材は旧約聖書の「創世記」で、アダムの創造や楽園追放、大洪水などの有名な逸話が、躍動感に満ちた素晴らしい筆致で描かれている。
|
11
|
1053
|
天井を埋め尽くす絵画
|
|
ダヴィデ
|
★★★★
|
3
|
ミケランジェロ作の大理石像。高さ4mを超える巨大なものである。これはゴリアテを打ち倒す直前の、緊張したダヴィデである。関節や筋肉、血管などすべてがリアルで、いまにも動き出しそうだ。
|
8
|
684
|
古代の英雄の巨像
|
|
タラのブローチ
|
★★★★
|
4
|
8世紀にアイルランドで作られたブローチ。金の準環状ブローチで宝石と共にケルト文様が彫り込まれている。僧衣などのマントを留めるために使われた。アイルランド金細工の至宝といわれている。
|
8
|
612
|
職人好みの装飾品
|
|
デルフトの小道
|
★★
|
3
|
フェルメール作の風景画。生涯のほとんどを過ごした故郷デルフトを描いたといわれる。レンガの継ぎ目や扉に付けられたかんぬきなど、細部にわたって写実的に描き込まれている。まるで目に映った情景を切り取ったかのようだ。
|
5
|
280
|
生き続ける風景
|
|
天馬にまたがる名声の女神
|
★
|
1
|
高さ3mを超える、巨大な大理石像。ペガサスに乗った女神がラッパを吹き鳴らしている姿である。宮殿の水場を飾るために作られたという。
|
2
|
120
|
ペガサスと女神の大理石像
|
|
天馬にまたがるメルクリウス
|
★
|
2
|
「天馬にまたがる名声の女神」と対になっている巨大な大理石像。ペガサスにローマ神話の神・メルクリウスがまたがっている。対にして置けば、豪華な眺めだろう。
|
2
|
120
|
対になった天馬の像
|
|
トレドの風景
|
★★★
|
2
|
エル・グレコ作の風景画。風景画は絵画としての価値をあまり認められないものだが、この絵が素晴らしいことは誰の目にも明らかだろう。彼は誰の依頼によるものでもなく、自分の意思によってこの絵を制作した。暗く明るい、不思議な絵だ。
|
7
|
528
|
風景画の地図
|
|
怠け者の天国
|
★★★
|
2
|
ピーテル・ブリューゲル(父)作。農民のいる情景を好んで描き、「農民ブリューゲル」と呼ばれる。この絵に描かれている僧侶や兵士、農民は、なにもせずに美食にありつき、ただ寝そべるだけである。
|
7
|
473
|
怠惰な世界
|
|
ニコラス・クラッツァーの肖像
|
★★
|
2
|
息子のほうのハンス・ホルバイン作の絵画。極めて写実的な画法が彼の特徴である。モデルのニコラスはイングランドの宮廷に仕えた天文学者で、そのためこの肖像画にも天文学で用いる道具が描かれている。
|
4
|
230
|
イングランドの絵画
|
|
人間を守るキリストの犠牲
|
★
|
1
|
フランス・フロリス作の宗教画。非現実的な象徴を集めた、不思議な構成になっている。フランドル地方の画家らしく、プロテスタント寄りの内容になっている。
|
1
|
60
|
宗教画の新しい流れ
|
|
ネッソスにさらわれるディアネイラ
|
★
|
1
|
グイド・レーニ作の、ヘラクレスを題材とした連作の一枚。ヘラクレスの妻・ディアネイラが、ネッソスというケンタウロスにさらわれるシーンである。素晴らしい躍動感にあふれた作品だ。
|
2
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110
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ギリシャ神話が題材の絵
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ネーデルランドの諺
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★
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1
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ピーテル・ブリューゲル(父)の作。ネーデルランドに伝わる諺を90種以上描き込んでいる。例えば右下の粥をこぼしている男性がいる。これは「こぼした粥は器には戻らない」つまりは取り返しのつかないことを意味する諺である。
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2
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110
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文字のない格言集
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眠れるビーナス
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★★★★
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6
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ジョルジョーネ作。ヴェネツィアの貴族の結婚祝いに依頼されたもの。弟弟子のティツィアーノに影響を与え、後に同じ構図の絵が描かれている。静謐な空間で眠るヴィーナスからは、無垢の美しさが滲み出している。
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9
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720
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眠れる女神
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花輪の聖母
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★★★★
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3
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ルーベンスとヤン・ブリューゲルの合作。ブリューゲルが花輪を、ルーベンスが人物を描いた。ブリューゲルは「花のブリューゲル」とも呼ばれるほど静物画に定評があり、各々が得意分野を生かした作品となっている。
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8
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650
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画家の適材適所
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バベルの塔
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★
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1
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ピーテル・ブリューゲル(父)作の絵画。建築中のバベルの塔を描いている。特に大型ではないのに、建築に携わる人や工具が非常に緻密に描かれている。本来はバビロンにあった塔だが、欧州の街をモデルに描いている。
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3
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170
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バベルの塔の絵画
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バベルの塔(小)
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★
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2
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ピーテル・ブリューゲル(父)作の、もう一枚のバベルの塔の絵。大きな絵と違い、建築の様子は描かれていない。なぜか全体が強い赤で描かれており、神の怒りで砕かれる前触れを思わせる。
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3
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170
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もう一枚のバベルの塔
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ピエタ
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★★★
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2
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ミケランジェロ作の大理石像。処刑されたイエスを抱く聖母マリアの像である。人間の肉体、衣服のひだなど、冷たい石だとは思えない出来だ。イエスに比べてマリアが若いが、これも表現方法の一つである。
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6
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451
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天才の青年時代
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ヒワの聖母
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★★
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2
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ラファエロ作の絵画。同じ題材の絵が複数あるため、この絵は通称でこう呼ばれる。由来は、左の聖ヨハネが小鳥のヒワをつれているからである。
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4
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240
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ラファエロの名画
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瀕死のガリア人
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★★★★★
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6
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ペルガモン王国の王、アッタロス1世が作らせたといわれている青銅像の模造。模造でありながら非常によい出来である。ペルガモン王国に度々侵攻したガラティア人が死に直面したときの複雑な表情を見事に表している。
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10
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910
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ペルガモンの忘れ形見
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船形器
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★
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1
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ラピスラズリを削りだして作った器に、金やエマイユで装飾した調度品。石の削り出しはイタリアでなされたものだが、金属部分は何度も手直しされているようだ。
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2
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115
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宝石を削りだした器
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プリマヴェーラ
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★★★★
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4
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ボッティチェリ作の絵画。中央にヴィーナスとキューピッド、右にはゼフュロスに息を吹きかけられた女神フローラが、左には美・貞節・愛の三女神とメルクリウスが描かれている。
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9
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708
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ボッティチェリの傑作
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放蕩息子の酒宴
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★
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2
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レンブラント作の人物画。聖書の一節、富豪の息子が娼婦と豪遊する場面を描いたといわれる。レンブラントらしからぬ明暗のはっきりしないタッチは、題材の向こうに現実的ななにかを見ているからかもしれない。
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6
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180
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人物画の地図
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ポセイドンのブロンズ像
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★★★★
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6
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昔アテネにあったという、ポセイドンの青銅像。槍投げの瞬間を詳細に模した、精巧なもの。支えにした左足の親指は少し上がり、後ろに下げた右足は踵が上がっている。今にも動き出しそうな像である。
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9
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636
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生きているような作り物
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マギの礼拝
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★★
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2
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レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画だが、未完成である。彼が最初に手がけた大作だとされるが、製作中にほかの土地へ転居したため未完成となった。絵の題材は、誕生したイエスを三人の賢人が礼拝に訪れた情景である。
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4
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220
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ダ・ヴィンチ最初の大作
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マクシミリアンの狩猟
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★
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1
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原画はベルナールト・ファン・オルレイ。神聖ローマ帝国皇帝であるマクシミリアン1世の狩猟風景のタペストリー。12枚の連作物の七枚目で、9月と呼ばれる。縦4.5m、幅5.5mの巨大なものである。
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1
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65
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十二枚の連作タペストリー
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マグダラのマリア
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★★
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2
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ドナテッロ作の木像。マグダラのマリアは、回心してイエスに従った女性で、イエスの死後は何も身につけず山にこもったとされる。この像は年老いた彼女の姿で、通常は若く美しく表される宗教像と一線を画している。
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5
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280
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老いた聖女
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ミロのヴィーナス
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★★★★★
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10
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メロス島で出土した大理石の女性像。他の像と組み合わされていたと思われる。豊かな肢体の柔らかな曲線と着衣のひだが美しい。
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14
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1222
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メロス島を惑わす女神
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メランコリア
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★★★
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3
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アルブレヒト・デューラーの代表作ともいえる銅版画。この版画の中には球や多面体から砂時計や秤などの日用品に至る様々なものが描きこまれている。これらが何を表しているのか、デューラー本人にしか知りえない。
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7
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480
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デューラーの憂鬱
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モーゼ
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★★
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1
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ミケランジェロ作の大理石像。ユリウス2世の墓のために作られた像の一つである。十戒の石板を抱え、緊張した表情で遠方を見つめている。
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4
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240
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男性像の地図
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モナリザ
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★★★★★
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7
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レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画。不思議な微笑、衣服の上品な質感、空気遠近法による背景、なにより、まるで血が通っているかのような肌。まさに理想の肖像画といえる。
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13
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1183
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ダ・ヴィンチ=コード
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薬剤師の肖像
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★
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1
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フランソワ・クルーエ作の肖像画。モデルは彼の友人でピエール・キュートという。イタリアとフランドルの影響を受けた、自然で非常に写実的な絵画だ。
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3
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190
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細密な人物画
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ユディト
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★★★
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3
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ジョルジョーネ作の絵画。旧約聖書「ユディト記」を題材とした。ユディトの右手には剣足元には敵将ホロフェルネスの首。ユディトの表情や、色彩、タッチからは、臨場感は微塵も感じられないが、神聖さや静寂な空気が醸し出されている。
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8
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539
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ジョルジョーネのユディト
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四人の使徒
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★★
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2
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デューラー作の絵画。四名の使徒が描かれている。赤と白の鮮やかな衣装は衣擦れの音すら聞こえてきそうなほどである。キリスト教では、赤は慈愛を、白は無垢を表している。
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5
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310
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描かれた使徒
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ラオコーン
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★★★★★
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7
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ラオコーンはトロイの神官で、トロイの木馬を防ごうとした人である。ギリシャに肩入れするアテナが放った大蛇に襲われ、二人の子と共に命を落とした。
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10
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923
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トロイ戦争のてん末
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ラオコーン
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★★★★★
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9
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ローマで出土したラオコーン像の完全な姿。体をよじり苦痛に耐える表情から、天罰の恐ろしさがまざまざと伝わってくる。
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13
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1183
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蘇るトロイ戦争
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ラオコーンの右腕
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★★★★★
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8
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ローマで出土したラオコーン像の、折れた右腕。ラオコーン像には天をつかむような伸ばした右腕がつけられていたが、これは曲げられている。
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11
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1053
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失われた右腕
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リュートを弾く道化師
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★★
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2
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フランス・ハルス作の単身人物画。ハルスは様々な人々の表情を描写した作品を数多く発表している。風俗画の主流であったカラヴァッジョ派の明暗法の影響は少なく、道化の表情を生き生きと描き出している。
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5
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300
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笑いの画家
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レースを編む女
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★★★★
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3
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ヤン・フェルメール作の絵画。縦が24cm足らずの小さな絵画でありながら、一心にレースを編む女性が見事に描かれている。女性の手元は精密に、それ以外はあえて不明瞭に描くことで緊張感を出している。
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8
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624
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画商が描いた絵画
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ろうそくに火を灯す少年
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★★★★
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6
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エル・グレコ作。ろうそくに火を灯す少年の静謐な表情と、火の一瞬のゆらめきをとらえた名画である。エル・グレコがイスパニアに渡る前に描かれたもので、彼の特徴である人物を引き伸ばして描く画法は用いられていない。
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9
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720
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間延びしていない絵
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