本項においてはロアニャク・ウイルスに感染した人間個体に特有の現象であるところの「記憶による呪術暴走」について解説する。
概要
ロアニャク・ウイルスは人体に感染すると、その脳内の利用されていない部位を有効利用することで潜在能力を発揮することが出来る。これを「呪術」と言う。
ロアニャク・ウイルスに感染された人間個体は、通常時意識と主体性をロアニャク・ウイルスコロニーに専有されているが、脳内へのアクセスの都合上当人の過去の記憶に意図せず触れてしまう場合がある。特に戦後に残ったクリャク人類の殆どは青少年であり、戦争でのトラウマや感染時の絶望、家族との別れ、恐怖などの記憶が深く刻まれていることが多い。過去の記憶は脳内にアクセスするロアニャク・ウイルスの意思決定――つまり、脳内の神経伝達物質や電位差操作を妨害する器質的要素として働くことがある。
この妨害状態が亢進すると、他の個体に対する不信感や精神的苦痛、知らない記憶に対するストレスなどを抱くようになり、適切な処置をしないと器質的要素がウイルスの意思決定を乗っ取る形で人体を乗っ取ってしまう。ここまで至ると人体は本能的で暴力的な防御機制を見せるようになり、他の個体に対する攻撃的な呪術利用を行うようになってしまう。これが「記憶による呪術暴走」である。
また、暴走者は暴走開始から3時間を経過すると、身体の結晶化が始まり、ロアニャク・ウイルスの遺伝情報を書き換えて自己保存をしようとする特徴があり、この際に発生した変異種ロアニャク・ウイルスによる影響を国家は懸念している。このため、この状況が発生した際は人体を跡形もなく爆破する処理を行うことが多い。
対策とイタチごっこ
コロニーの人体乗り換えや神経伝達物質を操作する薬品などの投与により、暴走しないようにコントロールすることは可能である。
しかしながら、
プラニャ信仰の影響や治療に対する不信感、社会的なセルフモニタリングによる忌避によって暴走者は耐えることが無いとされている。発生してしまった暴走者の最終処理は政府である神託授受庁の第三祟殺部門が担当しているが、これに関しても個人の精神的なダメージが大きいことを理由に批判されている現状がある。
それだけではなく、
プラニャ信仰の影響により、暴走者を民間人が殺してしまうという事例もあり、治安の懸念も大きい。
最終更新:2021年08月04日 04:06