生年月日 |
1519年6月10日 (シンテーア暦) |
出生地 |
エルミア スコロイア |
没年月日 |
1593年2月6日 (シンテーア暦) |
死没地 |
エルミア ニウト (現在のクラエルファルラー) |
出身校 |
エルミア帝都大学 |
称号 |
エルミア革命指導者 |
親族 |
テリオン・マルモン サリカ・サルト・ファルラー |
リリーカ・サルト・ファルラー(エルミア語:
Liligca-Sarto-Fallag)または
リリーカ・マルモンはエルミア人貴族の革命指導者、政治家、思想家。
エルミア革命を計画、活動した人物として知られ、革命達成後には政治の一線から退いた。
第二共和政エルミア成立後も政治の舞台に戻ることはなかったが、終身名誉政治顧問という立場で政治決定のアドバイスを行っていた。
生涯
ファルラー家の跡取り
幼少期
リリーカは
エルミア帝国スコロイアの別荘にて1519年6月10日に父テリオン・マルモンと母サリカ・サルト・ファルラーの間に生まれる。
父テリオンのマルモン家は当時よく見られた下士官の家系、母サリカのファルラー家は名門護帝貴族(センペロン・ファラム)の家系であった。テリオンは冴えない下級軍人としてのキャリアを歩んでいたが、サリカに見初められてファルラー家の婿養子となった。サリカはファルラー家の親戚全員に結婚を反対されたが、それを突っぱねての情熱的な婚約となった。
リリーカはファルラー家の召使やサリカ本人によって厳しい英才教育が施された。しかし、リリーカ本人は庶民的な傾向があり、厳しいファルラー家の召使やサリカ、雇われた家庭教師よりも、テリオンと遊ぶ方を好んだ。テリオンは当時エルミア・ゲルデン戦争の予備役に編入されており、地元の航空基地で勤務していたため、たまに休暇を取っては娘のリリーカとの時間を過ごした。テリオンはリリーカにサリカたちがするような押しつけの教育ではなくリリーカ本人の興味を引き出してそれを応援するような教育の立場を取った。ファルラー家の人々はテリオンの方針に反対していたが、彼はそれをやめなかった。
リリーカはそのような幼少期を送りテリオンを尊敬していた。
戦争の本格化に伴い、1525年にはテリオンは宇宙戦闘機中隊の中隊長として招集がかけられ、戦地に赴いた。
リリーカはテリオンの帰りをずっと待ちながら嫌いな勉強を我慢して耐えていたが、彼が帰ってくることはなかった。テリオンは1526年のユラーシュ星制空戦でベリオン軍戦闘機隊との戦闘で部下を庇うために被弾し宇宙空間に投げ出されて死亡した。彼女にとっては皮肉なことにこの戦闘でエルミア帝国軍の優勢が確定したのであった。
その2ヶ月後にファルラー家はテリオンの戦死を知らされた。最も深く悲しんだのはリリーカであった。一方でファルラー家の一族が父テリオンの死にそれほど深く悲しんでいないことに反感を覚えた。この頃から特権階級という存在について疑問を抱くようになる。
しかしリリーカの英才教育は変わらずに続いたため、彼女はそれに抗わず、むしろ勉強に打ち込むようになった。
青年期
リリーカは貴族学校に進学し、そこではトップの成績を収めた。小さい頃とは打って変わって無口になり、言われたことだけを淡々とこなす性格であった。
この頃エルミア帝国では編入したゲルデン領での反発が相次いだ。各地で強力な鎮圧を行うも沈静化の兆しはなく、むしろ国力が疲弊していくのみであった。ファルラー家の所領でも反乱が起きたためリリーカはサリカと一緒に鎮圧の様子を見るも、表情一つ変えずただ事の成り行きを眺めていた。
領地ではボルガード人の薄汚れた奴隷が、私たちの私設警察に疑いをかけられて工業地帯のドブ水で蹴られているのを私と私のお母様はずっと眺めていた。ふと私がお母様の方を一瞥すると、彼女は満足そうに笑っていた。私はと言うと、むしろ奴隷の気持ちになっていた。私も一族に飼われた奴隷のようなものだ……。
人物
リリーカは冷静沈着かつ礼儀正しく、しかし強い信念を持った女性であったと言われている。一方でその淑やかで温厚な人柄からは想像もつかない大胆さをも持ち合わせており、エルミア革命では反乱軍の兵士に混じって、銃の取り扱いも不慣れなまま戦場に突入しようとしたところを
ヌポラに止められている。
行動力は高いが、能力的には一般的なエルミア帝国の上級貴族であるため、銃の取り扱いや宇宙船の操縦は苦手。ペルメからは革命前から軍事を学び、指揮官に必要とされる知識は備わっている。
また、知人に対しては意外とエグい冗談を飛ばすこともある。趣味はペットの散歩と園芸。
交友関係
ペルメ・デウ・ストロークタ
ペルメはリリーカと共にエルミア革命を企画した首謀者であり、リリーカと最も近い関係だったとされる人物の一人である。
ペルメのリリーカの関係には諸説あるが、総じてかなり親しい間柄だったことは共通している。
ペルメからの軍事学の手ほどきを受けている期間にリリーカがペルメに対して恋心を抱いていたという噂はあったものの、それを裏付ける証拠はない。
バシャ・トゥシャ・ヌポラ
ヌポラは度々リリーカの世話役を任されたこともあって仲が良く、ヌポラ特有の口説き文句を鮮やかに回避するリリーカの姿はエルミア革命軍幹部の間で名物となっていた。
リリーカはヌポラに対して時々かなりエグい冗談を飛ばすこともあり、いつも通り「オラの嫁になるか?」とふざけた口調で言ったヌポラに対し「ふっ、あなたが?」と返し、ヌポラをガチヘコみさせた。「好色不沈艦」と呼ばれたヌポラをここまで落ち込ませたのはリリーカが最初で最後であるとされている。
関連項目
最終更新:2020年05月12日 16:11