サイコガンダム PSYCHO GUNDAM |
登場作品 |
機動戦士Zガンダム |
型式番号 |
MRX-009 |
全高 |
40.0m |
重量 |
214.1t |
所属 |
ティターンズ |
【設定】
ムラサメ研究所が開発した超大型可変モビルアーマー。
強化人間が扱う事を前提としており、オールドタイプには殆ど扱えなくなっている。
外見は黒いガンダムだが、設計思想等は旧ジオン公国軍の
ジオングを参考にしている。
しかしサイコミュ・システムが当時の技術では小型化出来なかった為、機体が非常に大きくなった。
当然機動性は通常のMSやMAより低く、敵の攻撃に対処する為、Iフィールド・バリア・システムを装備し、武装はビーム砲一辺倒で単機による作戦行動を基本としている。
モビルフォートレス形態に変形も可能で体育座りをする様な形に足の両側に盾を付けて箱状になる。
火器管制と機体制御を全てサイコミュでコントロールするという、言わばパイロット自身もシステムを構成するパーツの一部とする考えで設計されており、パイロットに非常に大きな精神的負担が掛かってしまう。
その為、通常の人間が操縦するとシステムが安定していない場合にはシステムが要求する負荷に耐えられずに発狂、最悪の場合は死に至る危険性すらある。
本機は2機生産されており、更に発展型として
サイコガンダムMk-IIが存在する。
また、予備パーツの一部が試作機部隊で通常サイズのMSのオプション装備として運用された模様。
【武装】
小型メガ・ビーム砲
額のアンテナ中央基部に内蔵されたビーム射撃武装。
ビーム砲
両手の指先に計10門が内蔵されたビーム射撃武装。
ジオングを参考にしていると思われる。
拡散メガ粒子砲
胸部中央に縦3門を内蔵した拡散式のビーム兵器。
射程は長くないが、攻撃範囲と威力に優れる。
【原作の活躍】
2機が登場し、どちらもフォウ・ムラサメが搭乗。
1機目は悪魔のマシーンとしてホンコン・シティを火の海にしていた。
その後
アウドムラに特攻をかけようとしていたスードリに体当たりを敢行し、スードリの爆散と共に失われた。
2機目はキリマンジャロ基地に配備され、カラバの部隊を相手に圧倒的な性能を見せ、シャトル防衛を行ったがカミーユの説得で行動を停止。
その直後、
バイアランの攻撃から
Zガンダムを庇って破壊されている。
【搭乗者】
フォウ・ムラサメ
CV:島津 冴子(TV版) / ゆかな(劇場版)
ムラサメ研究所にて強化された強化人間。
名前は本名ではなく4人目(フォウ)のムラサメ研究所での強化成功例である。
強化された際に記憶を抹消され、
ガンダムMk-IIを倒せば記憶を復元するというハッタリを信じてサイコ・ガンダムでエゥーゴの前に立ちはだかる。
カミーユ・ビダンとは初めて出会ったときから何か惹かれ合うものがあったようで彼の名前をいい名前と言って名前に対するコンプレックスを消す手助けをしており、またカミーユも彼女に対して好意を抱いていた。
しかしホンコン・シティでの戦闘で互いが敵同士であることを知る。
エゥーゴがホンコン・シティを脱出した際は母艦であるスードリと共に追撃、しかしカミーユを宇宙に上げるために機体をスードリに突撃させて邪魔をしつつ宇宙に上げた。
時をおいてキリマンジャロ基地の戦闘で再投入され、カミーユの説得により一時的にサイコ・ガンダムの束縛から解放されたが、邪魔に入った
ジェリド・メサの
バイアランからカミーユを庇うために盾になりコックピットである頭部を貫かれ、カミーユに抱きかかえられながら息を引き取った。
【原作名台詞】
- 「人の指図では動けないのです。わたくし」
- 上官ベン・ウッダーに出撃後は自由に行動させてほしいと懇願する。ウッダーは最初は強化人間としての自信かと思っていたが、実際はただの我が儘だった。
- 「ふふ…自分の名前、嫌いなのね?」
- カミーユを優しい名前と言ったところ機嫌を損ねた彼に対して。同じコンプレックの仲間を見つけて嬉しかったのだろうか。
- フォウもまた自分の名を嫌っており、後に「ナンバーフォウ」と皮肉られた際にカミーユと同じように激怒している。案外似た者同士である。
- 「カミーユ、悲しまないで。これであたしは、いつでもあなたに会えるわ。本当にあなたの中へ入ることが出来るんだから…」
- 「カミーユはその力を表現してくれるマシンに乗っている…」
【その他名台詞】
- 「シロッコ!お前にカミーユを連れて行かせはしない!」
- ゲーム『スーパーロボット大戦α』にて、フォウが仲間に入る状態でシロッコ撃破イベントが発生した際に。ジュドーと共にカミーユをシロッコから守り切った。なお、フォウがいないとカミーユは精神崩壊を起こし、最終話目前で永久離脱してしまう。
- 「そんなことないわ、カミーユ…。そんなことない…
私やプルツーはあなたやジュドーがいてくれたから助かったのよ…」- ゲーム『スーパーロボット大戦α外伝』より。ロザミアを守れなかった事で、「ニュータイプに出来る事といったら人殺しだけみたいだな」と自身の無力さを嘆くカミーユを励ます。本シリーズのフォウも、カミーユのおかげで生きているのもまた事実である。原作でも生きていたらこう言ったのだろうか…
- 「こうするしか彼を解放する方法はなかったの…」
- ゲーム『第3次スーパーロボット大戦α』でクロトの最期をカトルと共に見届けて。同じ境遇だけに複雑な心境だった模様。
- 「ステラと友達になりたいな」
- ゲーム『スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク』での一幕。ステラも嬉しそうにしていた。側から見ていたシャギアからは「微笑ましい光景」と評された。
【VSシリーズの活躍】
機動戦士Zガンダム エゥーゴVSティターンズ
零距離以外のビーム兵器を弾くIフィールドによる鉄壁の防御力によりプレイヤーを苦しめた。
但しCPU戦はターゲット撃破制
ステージが存在しなかった為無視する事は出来た。
またBZ等の実弾武装を持つ機体には全くの無力である。特に
ガンダムハンマーは天敵。
恐ろしい事に
プレイアブル機体として実装されていた。コストは325。
実弾には無力とはいってもダメージを4分の1にする防御力を誇っているため、対戦で持ち出そうなら相手によっては勝負にならないかすぐ実弾主体の機体が出てくるなどトラブルになりかねないので、暗黙の了解とマナーで実質
使用禁止機体となっていた。
機動戦士Zガンダム エゥーゴVSティターンズDX
流石に調整されてIフィールドはMA形態のみになり、元々の当たり判定の大きさと回避力の低さからかなり対処しやすくなった。
相変わらず対戦で使われる事はなかった。
ガンダムVS.ガンダムNEXT
Aコースのボスとして圧倒的な火力でプレイヤーを阻む。
Iフィールドと変形機構(登場時のみ)はオミットされ防御面は大幅に弱体化した代わりに、エゥティタ時代とは比べ物にならない程の超火力と回避困難な広い攻撃範囲を手に入れている。
特に照射系は強烈な銃口補正を持ちNEXTダッシュでは回避不可能なので、しっかりステップで銃口補正を切るかシールドで防御しよう。
本機を安定して倒せるようになれば初心者卒業は近いだろう。
また、図体が非常に大きく動きも鈍重なため攻撃範囲の広いショットガンを持つ
サザビーやダウン値の高い攻撃の出来るヴァーチェだと何もせずに倒すことが出来る。
更には多段ヒット系にも弱く、反撃に気をつければソードストライクのニコル斬りやインパルスのエクスカリバーを刺すだけで簡単によろける。
「発動時に相手がいた地点に」爆撃を行う本作屈指の微妙なアシスト
ガンダムキュリオスが輝く数少ない相手でもある。
因みに、一切のNDが不可能だったりする。エウティタの名残りだろうか…?
EコースSTAGE8-EXではブリーフィング画面には映ってないのに開始数秒後に名無しCPUの当機出現と言う詐欺っぽい登場をする。後に同じ事をした
巨大MSも現れた。
ガンダムVS.ガンダムNEXT PLUS
PLUSモードではTV版の原作再現ステージがあり、劇場版キャストのゆかな氏によるキリマンジャロ戦でのフォウの一連の台詞を聞ける。
EXVS FORCE
ボス専用機体として久々に参戦。
サイコガンダムMk-IIとの共演の他、本機を僚機として使用可能なミッションが存在する。NEXTにはなかったスライディングキックが確認されているが…どうやら
サイコガンダムMk-II(ロザミア機)のコンパチらしい。
GVS
ボス機体として参戦。
ロザミアの
サイコガンダムMk-IIから掴みからのメガ粒子砲を受け継いだ他、主に単発、広範囲なぎ払い系の射撃、タックルが多い。
【その他の活躍】
∀ガンダム(小説版)
発掘された本機が「ブラックドール」と呼ばれ、グエンが搭乗した。
但し、これは本機のレプリカの疑いがある。
機動戦士ガンダムU.C.0094 アクロス・ザ・スカイ
ティターンズ残党勢力の使用する機体として、サイコガンダムMk-II共々「デビルズ・ネスト」に保管されていたナイトロシステム搭載型が登場。
ここで元々ナイトロシステムはサイコガンダムを誰でも扱えるようにする為にティターンズが開発したものだと明かされた。
なお、本機に搭載されている初期型は一回戦闘しただけでパイロットが廃人化する欠陥品だった。
ガンダムビルドファイターズ
15話の第7回ガンプラバトル選手権第8ピリオドの1on1バトルでドイツ代表ライナー・チョマー機らしきトリコロールカラーに塗装された機体が登場。
アメリカ代表
ニルス・ニールセンの
戦国アストレイ頑駄無と対戦するが、サムライソードにビームを悉く弾かれた末に斬り刻まれて敗北した。
ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲
ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ
ガンダムバトルシリーズ
初参戦は「バトルロワイヤル」
原作通りホンコン・シティにて登場。メガ粒子砲…ではなく、巨体に似合わない機動力とドロップキックをはじめとする超性能の格闘攻撃など原作設定を無視した理不尽性能でプレイヤーにトラウマを植え付けた。射撃は何故か微妙性能。
あまりの強さからバーボンハウスの改変コピペが作られて語り草になっている。
あと、撃墜された時のポーズがスタッフの悪ノリか某世紀末格闘漫画に登場する有名悪役の最期を彷彿とさせる天に拳を突き上げたもの。フォウは一体どんな操縦をしているのか…
次回作以降はインフレもありロワイヤル程の脅威はない。
本機のような巨体から繰り出されるドロップキックのトチ狂った系譜はある意味シリーズの名物になり、サイコガンダムMk-IIはおろか後輩のデストロイガンダムにも受け継がれ(あちらは射撃も強いが)、製作会社が同じ「SDガンダム バトルアライアンス」でも相変わらずドロップキックを繰り出して来るなど、すっかりバトルシリーズのサイコガンダムの代名詞となってしまった。
スーパーロボット大戦
原作同様にフォウが搭乗する他、ロザミアやグエンが搭乗している事もあった。
また、量産されて一般兵が搭乗していたり、
デストロイガンダムと共に無人機として登場した事もある。
『DD』では原作終了後ではあるが機体もフォウも健在で、アムロがサイコミュを調整したとして序盤から自軍機体として参入する。ちなみにファは支援キャラとして実装されているが直接登場せず、今回はフォウがファのポジションに落ち着いている。
シナリオ上での出番は多く優遇されている様に見えるが、肝心のサイコガンダムの性能がイマイチでありサービス開始から長らく最高レア必殺技が実装されなかった。待望の最高レア必殺技は
Zガンダムとの合体攻撃。
今回は
デストロイガンダムとの対決が実現する。ここに限らずサイコも強制出撃の機会が多いのである程度強化をしておく必要がある。
グエンは原作通りに後半で自軍と敵対する。現状声付きかつパイロットとして参戦しているのは『α外伝』のみで、サイコガンダムだけでなく
アドラステアにも搭乗する。難易度次第では作中屈指の強敵である
ギンガナムを差し置き
フロスト兄弟と共にガンダム系ラストボスを務める。
『Z』でもサイコガンダムに乗って敵対する予定があったのか、パイロットデータが没データとして存在するが、
声は無く機械音が流れる。
ちなみに『Z』シリーズではギンガナムとは共闘していないが、『第3次Z天獄篇』ではどうやって知り合ったのかメリーベルと共に現れている。
ヒーロー戦記
中盤頃に強化人間となったジェリドが搭乗する。
バウンド・ドックからの連戦となり、最初はMA形態で一度倒してもMS形態に変形するなど長期戦を強いられ、本作屈指の難関となっている。
【余談】
派生機としてはプロトタイプや試作8号機に量産型まで存在する。
また、本機の2機目かガンダムあるあるの実は生産されていた予備機か出所は不明だが密かに保存してあったものかは不明だがVガンダム以降の時代を描いた『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では「ムラサメ」と呼ばれる機体として登場した。
他にも胴体がサイコロになっているサイコロガンダムというギャグのような機体も存在している。
また、ゲーム「ガンダム・ザ・バトルマスター」シリーズにはゲームオリジナルMAとしてサイコガンダムMk-IIIが登場する。
こちらはサイコミュ、Iフィールド、変形等の要素は見当たらないが、ボスである為か次元の違う強さと特性を持つ。
その強さは「プレイヤーが操作した場合圧勝以外有り得ない上、CPU操作でもまともな戦い方では勝ち目が無い」というレベルである。
ガンダムトライエイジではオリジナル機体として、スードリに特攻し大破した機体をカラバが鹵獲し、アムロ専用機として改修したという設定の「フルバーストサイコガンダム」なる機体が登場した。
フォウは劇場版では声優がゆかな氏に変更されたが、後にTV版キャストの島津冴子氏が「劇場版出演を心待ちにしていたがオファーが来なかった」事が判明し、ファンの間で賛否両論を巻き起こし、ゆかな氏が一部のファンから非難される事態になってしまった。
ちなみに、ゆかな氏は当初はロザミア役でオーディションを受けていた他、フォウ役に決まった際にカミーユ役の飛田展男氏から激励の言葉をかけられたとか。
最終更新:2024年09月18日 16:26