「一体何が起こったの!? 説明しなさいッ!」
「さっきから言ってるだろ、俺にだってわかんねえよ! 少なくとも、俺はリゾットの奴には何もしちゃいねえ!」

『レッド・ホット・チリ・ペッパー』は、リゾットの首輪からエネルギーを吸収した。
強力に、ではないが、全エネルギーを吸い取ることを前提に。
だというのに、首輪に備え付けられた電球は明滅をやめていない。
それどころか、いや、それ以上に謎なのは。

リゾットが気絶したことだ。

電力を吸収して間もなく、リゾットは棒きれのように倒れ伏した。
息はしているし、脈動もある。だが、なぜかその表情は血の気の引いたもので、力ない。
これではまるで――

「お前は何か!? 俺がリゾットを攻撃したって言いてえのか!?」
「だから、何が起こったって聞いてるの!」

――だが、音石自身はその可能性を全力で否定する。
由花子からすれば、音石はこの場で襲いかかるような奴ではない、そんな目論見が外れたとさえ思える現状。
眼輪筋を痙攣させ、ヒステリックな口調で音石を追い詰める。
そんな中で僅かに残された理性が命令し、スタンドの行使だけはギリギリ押さえていたのは称賛に値するだろう。

「……下が騒がしいわね。スタンドで様子を見てちょうだい」
「チッ、わーったよ」

追求しても進展がないなら仕方がない。
取り合えず自分に不利益はないのだからと、由花子は開き直る。
疑いが晴れないことに舌打って憤りを呈する音石だったが、確かに階下の騒音は気になっていた。
目に付いた機材に『レッド・ホット・チリ・ペッパー』を飛びこませる。

口論の間にも耳に入る音量――本来なら、注意しても、し足りないはず。

ジョルノ・ジョバァーナに……ブローノ・ブチャラティ!? 何が起こって……」

なのに、互いに自分のことばかり。
リゾットの敵対者まで近づけてしまうはめに。

そしてもう一人、いた。

いたはずなのに、瞬く間に消えた。

馬鹿な、一体どこに。
足下から伝わってくる振動。
階段? アスリート並みのテンポでそれが伝わってくるというのに階段からなどと。
心臓の鼓動が、警鐘を鳴らすかの如く増幅。

振り向くと。

「ひえぇっ……!」
「貴様らにも死んでもらう」

瞬間で理解する。奴は、怪物を上回る怪物。

音石は、腰を抜かすことさえできない。
サンタナを超える畏怖をエシディシから直に感じ取り、全身が硬直してしまっていた。
毛穴が引き締まるのを実感するほど総毛立ち、口は砂漠のようにカラカラに乾き、舌を飲み込んだと思うほどに息が詰まる。
とてもじゃないが抵抗しようなんて出過ぎた真似は思いつかない。

「優勝を目指しているんでしょう? 参加者が増えた今、一人じゃあ限界があると思わない?」

しかし由香子は果敢にも、エシディシを見上げ説得を始めた。
しなやかな手足を振るわせ、五体に焦りを見せていても。
物言わぬ躯になる前に、やれることがある。

「協力を持ちかけるか? フン、大した肝っ玉よ」

鼻を鳴らすエシディシ。
しかしすぐに面持ち険しくなり、ずい、と顔を近づけ由花子の顎を摘む。

「もっとほかの命乞いを考えるべきだったな、小娘。今の俺に障害となり得る者など、いるはずなかろう」
「どうかしら。どんなスタンドにだって弱点や短所はつきものよ」
「だとしても、だ。怯え竦んでいる貴様にそいつが倒せるとは、大言壮語じゃあないか?」

それが、最大の問題だ。
かつて早人が言ったように、エシディシを倒せるスタンド使いが存在する可能性は否定しきれないだろう。
だがこの場合、理屈の問題ではなく、由花子がその弱点を補う形にならなければ、お話にならない。
もはや交渉でさえない、命乞いと揶揄されてしかるべき戯言。

「そうだな……あくまでも、俺のスタンドとの相性という意味で厄介な奴を挙げるとしたら……」

『ラブ・デラックス』は決して非力なスタンドではない。
それでも、エシディシの言う強者を打ち破る能力かと問われれば、限りなくノーだ。
由花子の額から首筋に向かって一筋、汗が流れ落ちる。
でっち上げたところで、処刑が早いか遅いかの違い。
交渉紛いの足掻きは神経を逆撫でるだけに終わり、自分が生き残る可能性が見いだせないのを理解した。

諦めるしか、ない。

ディオ・ブランドーぐらいのものよ」


  ★


「聞いて、くれよ……。あの、筋肉野郎のことだ」

どうしても伝えなくっちゃあならねえ。
ブッ殺すはずだった奴らに、こんなことすんのは本当は癪なんだけどな。

「しゃべるな、傷に触るぞ」

馬鹿言うんじゃあねえ。
もう、どうやったって助からねえんだよ。自分の体だから良く分かる。
痛みがないのが恐ろしいけど、半身もぎ取られたらもう、生きられねえ。

「ジョルノ……」
「損失した部位が……あまりにも、多すぎます」

新入り、ジョルノが悲壮感漂う面持ちで首を横に振る。
見届けてくれる奴がいるのは悪くないしむしろ有難いがそれどころじゃあない。
黙祷よりも大事な事があるんだ!

「首輪から、脳に……向かって、配線が、延びてん、のが、わかっ……たんだ。頭に、変な塊、もあった」

チーム間の闘争どうこうなんて、体裁保ってる場合じゃあねえ。
あいつを止めなきゃ、リーダーは、いや、ホルマジオだってやられちまうかもしれねえ。
手段はどうだっていい、確実に勝たなきゃいけねえんだ。

「重さから、して、おそらく、機……械だ。そこを、狙え……!」

心臓貫いても駄目なら、脳をえぐろうと針を巡らして分かったことだ。
わざわざ配線が繋がってたんだ、重要な意味があるんだろ。

「行け……! 奴を、追うん、だ……!」

伝えるだけ伝えたんだ。もう急がなきゃマズイ。
埋葬だとかは後でいい。今は俺の無念を晴らしてくれ、その方が弔いにならあ。
階段を急いで駆けあがっていく二人を、俺は見届けることしかできねえけどな。
ハハッ……情けねえったらねえ。半分しかない顔が引きつってきやがる。

結局、覚悟が分かったなんて言っときながらこのザマさ。
誰かに頼りっぱなしで、自分じゃロクに戦えなくって。
兄貴のように……重ちーのように、最後までスタンドを解除しなけりゃ、もしかしたら、勝てていたかもしれないのに。
栄光を、掴めたかもしれないのに。
重ちーに兄貴面しといてこれだもんな。俺なんかよりあいつの方が立派だった。
悪いことしたぜ、向こうで会ったら詫びの一つでも入れなきゃ。

「兄貴ィ……やっぱ、オレ……」

マンモーニみてぇだ。
兄貴のようには、いかなかったよ。


  ★


「研究所がちょいとばかし遠いってえのはな、俺だって分かってんだよ。だからこその地下鉄だ」
「確かに……アタシたちが小さくなれば、急に襲われることもない」
「閉所だから、されようもんならむしろ仕返してやれるぜ」

男女一組、電車に揺られ土の中。
二人は、大豪邸のベットにも勝る大きさの椅子に座っている。
『リトル・フィート』の能力で小さくなり、椅子が相対的にそれだけのサイズになっただけの話だが。

「よし、着いた」
「丁重な歓迎は避けたいとこだがな」

ホルマジオ以外が小さくなる分には徐々に変化するが、解除して元に戻るとなると一瞬だ。
必然、椅子を踏みつける形になるものの、文句を言う誰かがいるはずもなく。
下車し、駅ホームで旅人を迎え入れたのは。

「うっ……げぇっ!」

ギロチンで両断されたかのように綺麗な断面を覗かせる、縦真っ二つの死体。

グェスは180度振り返って、こみ上げる胃液を必死に押し戻す。
果樹園の死体にしたって、臓器が露わになるほどひどいものではなかった。
耐性はあるものの、ホルマジオも良い気分はしないらしく、眉間を歪ませている。
以前、同僚が輪切りにされたが、こちらは鼻をやられそうな血液臭と腐臭が相まって、五感のインパクトは比にならない。

「流石に、これは刺激が強すぎる……!?」

死因の確認と、デイパックの回収を行おうと接近したその時。
ふと、違和感。
パイナップルの針葉のように反り立つ頭髪には、見覚えがあった。
いや、違う。ホルマジオは知っている。この死体が誰だったかを知っている。

ペッシ……!」

駆け寄り、削り取られた頭部を持ち上げる。
見知った顔が、そこにあった。

「おいグェス! 急ぐぞ!」
「ちょ……待ってよ!」

脇目も振らず階段を疾走するホルマジオを、グェスはやや遅れて追いかける。

奇しくも、仲間二人の死体と対面しようとは。
こんな再会があってたまるか、これ以上誰も犠牲にしてなるか。
上にペッシを殺めたものがいるなら、タダでは済まさないと、呪詛のようにつぶやきながら昇る。
彼を突き動かすのは、かつて栄光を掴むと誓った、結束力。

その主流となった男が、階上で窮地に立たされていた。

「ブチャラティ……! てめえ!」

病に冒されたかのように地に伏せる、チームの首領。
それに迫るも、チームの首領。
有利不利、考慮する時間など与えられなくても分かる。

「ホル、マジオ」

場を包まんばかりの憎悪、罵声。
それによるものか、覚醒し、首だけ動かしてホルマジオを見上げるリゾット。
懸命ゆえ、ジョルノとブチャラティの存在には気付かない。

「来たのか……」

リゾットは呼気荒く、たどたどしい口調で話し始める。
声量は決して大きなものではなく、だからこそであるが、ホルマジオは注意深く耳を傾ける。
その場に居合わせた者たち全員が、息を飲む。

「聞、け……。首輪の動、力は……俺、たち、……」

再び、双眼は閉ざされた。
ならば、もういい。
理解できないのなら、何も言わなかったのと同じ。
グェスがそこで追いついた、だがホルマジオの眼中には映らない。
背中に目が付いていないから、というわけではなく、討つべき敵を捉えて離さないから。

「何だか知らねえが、やっぱり俺たちの敵だったってことだな。ええ、ブチャラティ!」

アバッキオの事は、ホルマジオの頭から完全に吹き飛んでいた。
大事なのは、ブチャラティとその仲間がリーダーを気絶にまで追いやったという状況。
部屋の隅で震えている日系の男に殺しが出来るとは思えず、むしろ犠牲者にしか映らない。
となれば消去法、ペッシも二人の毒牙にかかったのだろうと判断するには事足りた。

「てめえらはペッシをあんな風にしやがった……。次はリーダーか?」

大切なのは決意だ。
荒木の手の上で踊らされようが何されようが、最後は自分たちが勝つという固い決意。
目の前に敵がいる、だから仲間とともに脱出するという決意が力を与えてくれる。

「ギャングらしくねえ台詞だと馬鹿にされようがな……てめえらだけは『ブッ殺す』!」

それが、思い込みでしかないとしても。
心の力で成り立っていることに変わりあるまい。


  ★


穏健派の拠点、ナチス研究所が修羅場と化したころ。
過激派二人は元いた施設を遠くに臨んでいた。

「興味深いなァ、ディオ・ブランドーを倒せる力とは」

凄まじい幸運。
由花子は偶然にも、射程内に入りさえすればディオ・ブランドーを殺すことが出来た。
正確には、『偽早人が変装したディオ・ブランドー』ではあるが。
偽物のディオ・ブランドーの首輪に髪の毛を纏わせていなかったら、そう遠くないうちミンチになっていただろう。

(DIOのことを言っているのかしら。それとも、あの偽早人が何かしでかしたとか)

他人から又聞きしたのなら、『ディオ』が『DIO』だと誤解しているのもうなずける。
変装して世渡りしていくだけの偽早人に苦戦した、という答えより、こちらの方が妥当な線だ。

(一命は取りとめたけど……こいつと同行し続けるのはちょっと、ねえ)

見るからに危険人物。見るからに殺意の塊。
そんなエシディシと隣り合って歩いていれば、山岸由花子はどのような人物に捉えられるか。
およそ美女と野獣などという言葉は出てくるまい。

「先に腕を回収するもよし。急いで貴様の力を見るもよし。どちらにせよ楽しみだな!」

しかも、戦闘狂であるということは、『ディオ・ブランドーを倒した強者、山岸由花子』に勝負を挑まないとも言い切れない。
どの道、いつ爆発するか分からない爆弾を抱えているようなもの、一刻も早く離別しなければ危険だ。
気まぐれで戦闘をし始めた隙に逃げるのが最善か。
催促するなどして、早急に手を打たなければならない。
得体のしれない大男と一緒にいると、評判が流布した時点で今までの苦労は泡と化す。

(やれやれ。本当に……やれやれね)

だが、由花子は知らない。
変装者、ラバーソールが既に死んでいることも。
そのスタンドは既にエシディシに受け継がれていることも。
本物のディオが晴れて自由の身になり、スタンド使いになったことも。
そしてディオが、由花子への復讐に燃えていることも。

真に不幸なのは、無知だ。


  ★


「許してくれ、二人とも……いや、卑怯だと罵ってくれても構わん」

いくら警戒したところでし足りない。
単独行動はほぼ初体験だ。
武器もなければ地図もない、半日孤島に引きこもっていたのだから、知り合いもほとんどいないときている。

だが、あてはある。
あるのに向かわないのは、息子を想う者のすることだろうか。
息子たちの所業、その真意。知らず過ごせと言うのか。

「私は、脱出を目指す者である以前に、父親なのだ」

必要以上に怒ったりもした、厳しい罰も与えた。すべては愛ゆえに。
彼らがそんな少年時代を過ごした未来から来たのであれば、責は自分にあるのかもしれない。
教育者としての務めを、果たさねば。

ジョージ・ジョースター1世。ジョナサン・ジョースターの、ディオ・ブランドーの父親。
彼もまた、DIOの館へ。



【F-2 ナチス研究所 研究室/1日目 夜】

【ブローノ・ブチャラティ】
[時間軸]:護衛指令と共にトリッシュを受け取った直後
[状態]:背中にダメージ(中)、鎖骨骨折、内臓に痛み、トリッシュの死に後悔と自責、アバッキオとミスタの死を悼む気持ち
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、シャーロットちゃん、スージーの指輪、スージーの首輪、ワンチェンの首輪、包帯、冬のナマズみたいにおとなしくさせる注射器
[思考・状況]
基本行動方針:打倒主催、ゲーム脱出
1.エシディシはどこに? そしてこの場をどう切り抜ける?
2.いずれジョナサンを倒す。(殺害か、無力化かは後の書き手さんにお任せします)
3.フーゴと合流する。極力多くの人物と接触して、情報を集めたい。
4.ダービー(F・F)はいずれ倒す。
5.ダービー(F・F)はなぜ自分の名前を知っているのか?
6.スージーの敵であるディオ・ブランドーを倒す
[備考]
※パッショーネのボスに対して、複雑な心境を抱いています。
※波紋と吸血鬼、屍生人についての知識を得ました
※ダービー(F・F)の能力の一部(『F・F弾』と『分身』の生成)を把握しました。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
※エシディシの頭部に『何か』があると知りました。
※ブチャラティが持っている紙には以下のことが書いてあります。
①荒木飛呂彦について
 ・ナランチャのエアロスミスの射程距離内にいる可能性あり
  →西端【B-1】外から見てそれらしき施設無し。東端の海の先にある?(単純に地下施設という可能性も) →G-10の地下と判明
 ・荒木に協力者はいない?(いるなら、最初に見せつけた方が殺し合いは円滑に進む) →協力者あり。ダービー以外にもいる可能性があるかもしれない。
②首輪について
 ・繋ぎ目がない→分解を恐れている?=分解できる技術をもった人物がこの参加者の中にいる?
 ・首輪に生死を区別するなんらかのものがある→荒木のスタンド能力?
  →可能性は薄い(監視など、別の手段を用いているかもしれないが首輪そのものに常に作用させるのは難しい)
 ・スティッキィ・フィンガーズの発動は保留 だか時期を見計らって必ず行う。
③参加者について
 ・知り合いが固められている→ある程度関係のある人間を集めている。なぜなら敵対・裏切りなどが発生しやすいから
 ・荒木は“ジョースター”“空条”“ツェペリ”家に恨みを持った人物?→要確認
 ・なんらかの法則で並べられた名前→国別?“なんらか”の法則があるのは間違いない
 ・未知の能力がある→スタンド能力を過信してはならない
 ・参加者はスタンド使いまたは、未知の能力者たち?
 ・空間自体にスタンド能力?→一般人もスタンドが見えることから


【ジョルノ・ジョバァーナ】
[スタンド]:『ゴールド・エクスペリエンス』
[時間軸]:メローネ戦直後
[状態]:左肩に切り傷、背中にダメージ(小)、精神疲労(中)、トリッシュの死に対し自責の念
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品0~3、ジョージの服の一部
[思考・状況]
0.エシディシはどこに? そしてこの場をどう切り抜ける?
1.『DIO』は吐き気を催す邪悪なのでは?今のディオをその事で責めるのは間違いだとは思うが…
2.トリッシュ……アバッキオ…ミスタ…!
3.ディオが自分の父親、か…→未来のDIOには不信感。
4.エシディシと吉良と山岸由花子をかなり警戒
[備考]
ギアッチョ以降の暗殺チーム、トリッシュがスタンド使いであること、ボスの正体、レクイエム等は知りません。
※ジョナサンを警戒する必要がある人間と認識しました。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
 (他の可能性が考えられない以上、断定してよいと思っています。ただし、ディオが未来の父親であるという実感はありません)
※ラバーソウルの記憶DISCを見、全ての情報を把握しました。
※ダービーズアイランドに荒木がいることを知りました。
※ディオがスタンド使いになった事を知りました(能力は分かっていません)
※エシディシの頭部に『何か』があると知りました。


【暗殺チーム(現在メンバー募集中)】
リゾット・ネエロ
[スタンド]:メタリカ
[時間軸]:サルディニア上陸前
[状態]:頭巾の玉の一つに傷、左肩に裂傷、銃創(『メタリカ』による応急処置済み)、気絶(命に別状はない)
[装備]:フーゴのフォーク、首輪の設計図(ジョセフが念写したもの)、ダービーズ・チケット、妨害電波発信装置
[道具]:支給品一式
[思考・状況] 基本行動方針:荒木を殺害し自由を手にする  
1.気絶中。
2.首輪を外すor首輪解除に役立ちそうな人物を味方に引き込む。
  カタギ(首輪解除に有益な人材)には素性を伏せてでも接触してみる(バレた後はケースバイケース)。
3.暗殺チームの合流と拡大。人数が多くなったら拠点待機、資材確保、参加者討伐と別れて行動する。
4.荒木に関する情報を集める。他の施設で使えるもの(者・物)がないか、興味。
[備考]
※盗聴の可能性に気が付いています。
※フーゴの辞書(重量4kg)、ウェッジウッドのティーセット一式が【F-2 ナチス研究所】に放置。
※リゾットの情報把握
承太郎、ジョセフ、花京院、ポルナレフ、イギー、F・Fの知るホワイトスネイク、ケンゾー(ここまでは能力も把握)
F・F(能力は磁力操作と勘違いしている)、徐倫(名前のみ)、サウンドマン、山岸由花子(名前のみ)

※サウンドマンに伝えた情報↓
[主催者:荒木飛呂彦について] のメモ、盗聴の可能性、電気伝達の謎、
スピードワゴン、ツェペリ、タルカス、ディオ、ワムウ、ポルナレフ、ラバーソール、エンヤ婆、ンドゥール、康一、億泰、トニオ、由花子、吉良、
ジョルノ、マックイィーン、プッチ、リンゴォのおおまかな人相、名前、能力、危険度。

※リゾットのメモには以下のことが書かれています。
[主催者:荒木飛呂彦について]
荒木のスタンド → 人間ワープ…見せしめの女の空中浮遊、参加者の時間軸の違い(並行世界まで干渉可能)
         → 精密機動性・射程距離 ともに計り知れない
開催目的 → 不明:『参加者の死』が目的ならば首輪は外れない
           『その他』(娯楽?)が目的ならば首輪は外れるかもしれない 
※荒木に協力者がいる可能性有り


音石明
[時間軸]:チリ・ペッパーが海に落ちた直後
[スタンド]:レッド・ホット・チリペッパー(黄色)
[状態]:体中に打撲の跡(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×3、不明支給品×1、ノートパソコンの幽霊、スピットファイヤー(プロペラに欠損あり)、
    スピットファイヤーのコントローラ、バッテリー充電器
[思考・状況]基本行動方針:優勝狙い
1.ヤバいことが重なりすぎだ!
2.首輪解除なんて出来んのか? リゾットは失敗したし……
3.サンタナ怖いよサンタナ、でもエシディシはもっと怖い
4.電線が所々繋がっていないのに電気が流れているこの町は何なんだッ!? あやしすぎて怖えー!
[備考]
※バトルロワイアルの会場には電気は通っているようです。
 しかし様々な時代の土地が無理やり合体しているために、電線がつながっていなかったりと不思議な状態になっているようです。
 スタンドが電線に潜ったら、どうなるかわかりません。(音石は電線から放電された電気を吸収しただけです)
※音石の情報把握
 ブチャラティチーム、ホル・ホース、ミューミュー(ここまでは能力も把握)、ミセス・ロビンスン(スタンド使いと勘違い)、ホルマジオ(容姿のみ)
※早人とジョセフとディアボロが駅を出た理由を知りません。
※盗聴の可能性に気がつきました
※サウンドマンとリゾットの情報交換はすべて聞きました。
※スピットファイヤーはプロペラの欠損により動作に安定感がありません。

※暗殺チーム全体の行動方針は以下のとおりです。
基本行動方針:首輪を解除する
1.首輪解除のためナチス研究所を拠点として確保する。
2.首輪を分析・解除できる参加者を暗殺チームに引き込む。
3.1・2のために協力者を集める。
4.荒木飛呂彦について情報収集
5.人数が多くなれば拠点待機組、資材確保組、参加者討伐組と別れて行動する


【グェス】
【時間軸】:脱獄に失敗し徐倫にボコられた後
【状態】:精神消耗(中程度まで回復)、頬の腫れ(引いてきた)、両腕・右手指にダメージ(応急手当済。右手指の具体的症状(骨折?脱臼?)は不明)
【装備】:なし
【道具】:なし
【思考・状況】基本行動方針:ゲームに乗った? → 生きたい、生きていたい
0.こいつら敵なの!?
1.なんでこの男はアタシの事を怒ってくれたんだろう……?
【備考】
※フーゴが花京院に話した話を一部始終を聞きました。
※ダービーズアイランドを見ましたが、そこに何かがあるとは思ってません。→ダービーズアイランドが遠巻きに見た島だとは分かっていません。
※馬はE-5繁華街を彷徨っていると思われます。
※悲しみによる錯乱が随分と落ち着き、今のところ『ゲームに乗る』と言う発想は消えています。が……今後どうなるかは不明です。
※ホルマジオの持っている情報(チームの存在、行動の目的など)を聞きました。


【ホルマジオ】
[時間軸]:ナランチャ追跡の為車に潜んでいた時。
[状態]:カビに食われた傷(応急処置済)、精神的疲労(小)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、万年筆、ローストビーフサンドイッチ、不明支給品×3(未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:荒木を『ぶっ殺す』!
0:ブチャラティ……お前たちチームはやっぱり敵だ!
1:踊ってやるぜ、荒木。てめえの用意した舞台でな。だが最後は必ず俺らが勝つ。
2:仲間達と合流できたはいいものの……。
3:とりあえずグェスから情報を引き出したのでグェスの同行も許すつもりである。
4:ボスの正体を突き止め、殺す。自由になってみせる。
5:ディアボロはボスの親衛隊の可能性アリ。チャンスがあれば『拷問』してみせる。
6:もしも仲間を攻撃するやつがいれば容赦はしない。
[備考]
※首輪も小さくなっています。首輪だけ大きくすることは…可能かもしれないけど、ねぇ?
サーレーは名前だけは知っていますが顔は知りません。
※死者とか時代とかほざくジョセフは頭が少しおかしいと思っています。
チョコラータの能力をかなり細かい部分まで把握しました。
※グェスの持っている情報(ロワイアルに巻き込まれてから現在までの行動、首輪に関する情報など)を聞き出しました。


【E-4 コロッセオ前/1日目 夜】

ジョージ・ジョースター1世
[時間軸]:ジョナサン少年編終了後
[状態]:健康、憂鬱
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:ジョナサンとディオの説得
0.ディオとジョナサンを探す。単独でも一向に構わん。とりあえずディオがいるであろうDIOの館方面へ。
1.尊い命が散っていく…
2.ディオが、ジョナサンが…私の息子たちに一体何があったというのだッ…!
3.首輪解除のため、ナチス研究所へ。
4.孫に会えてうれしい
[備考]
※第一、第二放送内容を把握しました。
※テレンスと会話をしました(情報の交換ではありません)
※参加者が時を越えて集められているという話を聞きました。


【E-4 中央/1日目 夜】

ドナテロ・ヴェルサス
[時間軸]:ウェザー・リポートのDISCを投げる直前
[状態]:疲労(大)、精神疲労(大)、服は乾いた、頭部にかすり傷、右腕欠損
[スタンド]:アンダー・ワールド
[装備]:なし
[道具]:テイザー銃(予備カートリッジ×2)、杜王町三千分の一地図、牛タンの味噌漬け、右腕になりかけの石、基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:絶対に死にたくない、幸せになる。
0.助かったところで、こんな気持ちを抱えたまま生きろっていうのかよ……。
1.どんな事をしてでも生き残って、幸せを得る。その方針は依然変わりなくッ! でも今は幸せなんかじゃあねえ。
2.ティッツァーノへの罪悪感が増大。ティムを警戒
[備考]
※ティッツァーノ以外のマフィア、ブチャラティ達の事、パッショーネの事を聞きました。
(ブローノ・ブチャラティ、グイード・ミスタレオーネ・アバッキオパンナコッタ・フーゴ
 ジョルノ・ジョバァーナ、チョコラータ) 。
※荒木の能力により『アンダー・ワールド』には次の制限がかかっています。
 ・ゲーム開始以降の記憶しか掘ることはできません。
 ・掘れるのはその場で起こった記憶だけです。離れた場所から掘り起こすことはできません。
 ・『アンダー・ワールド』でスタンドを再現することはできません。
 ・ただし、物理的に地中を掘り進むことは今まで通り出来ます。
※アンジェロ、Jガイルの容姿と『アクア・ネックレス』のスタンドビジョンを知りました。
※星型の痣を持つ相手(ジョナサン、ジョルノ、徐倫)の位置が大体わかります ただし、誰が誰かまでは判別出来ません。
※無意識に北上し、DIOの館方面に進んでいます。


【F-3 西/1日目 夜】

【エシディシ】
[時間軸]:JC9巻、ジョセフの“糸の結界”を切断した瞬間
[状態]:人間の強さを認めた。右腕の肘から先を欠損
[装備]:『イエローテンパランス』のスタンドDISC
[道具]:支給品一式×2、『ジョースター家とそのルーツ』リスト(JOJO3部~6部コミックスの最初に載ってるあれ)
    不明支給品0~2(確認済み)、岸辺露伴のサイン、少年ジャンプ(ピンクダークの少年、巻頭カラー)、ブラックモアの傘
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いに優勝し、全生物の頂点にッ!
0.DIOの館に向かうか? 代わりの腕を探すか?
1.億泰には感謝せねばなるまい。
2.常識は捨てる必要があると認識
3.ドナテロ・ヴェルサスを殺す際にメッセージを伝えるつもりだったが、奴は既に死んだようなものだ。
[備考]
※時代を越えて参加者が集められていると考えています。
※スタンドが誰にでも見えると言う制限に気付きました 。彼らはその制限の秘密が首輪か会場そのものにあると推測しています
※『ジョースター家とそのルーツ』リストには顔写真は載ってません。
※『イエローテンパランス』の変装能力で他者の顔を模することができます
※頭部を強打されればDISCが外れるかもしれません。
※この後どこに向かうかは次の書き手にお任せします。
※イエローテンパランスはまだ完全にコントロールできてません。また具体的な疲労度などは後続の書き手さまにお任せします。


【山岸由花子】
[時間軸]:4部終了後
[状態]:健康、強い覚悟
[装備]:サイレンサー付き『スタームルガーMkI』(残り7/10)
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1、承太郎の首輪
[思考・状況]基本行動方針:優勝して広瀬康一を復活させる。
0.やれやれね。今DIOの館に行く必要もないのだけれど。
1.吉良吉影を利用できるだけ利用する。
2. DIOの部下をどうにか使って殺し合いを増進したい。
3.正直知り合いにはなるべくあいたくない。けど会ったら容赦しない。
4.一応ディオの手下を集める
[備考]
※荒木の能力を『死者の復活、ただし死亡直前の記憶はない状態で』と推測しました。
 そのため、自分を含めた全ての参加者は一度荒木に殺された後の参加だと思い込んでます
※吉良の6時間の行動を把握しました。
空条承太郎が動揺していたことに、少し違和感。
※プッチの時代を越えて参加者が集められていると考えを聞きました。
※ラバーソールのスタンド能力を『顔と姿、声も変える変身スタンド』と思ってます。依然顔・本名は知っていません。
※スピードワゴンの名前と顔を知りました。
※リゾットのメモを見ました。


  ★


「う~ん、気づいたか……」

心のなかで呟いたはずなんだけど、どうやら声に出ていたらしい。
成仏できない哀れな地縛霊、杉本鈴美がハッとしてこちらを向いたからだ。
僕は、何でもないから君は空でも眺めてなよ、と彼女を突っぱねる。
これだとまるで照れ隠しか何かのようだけど、僕が目を離せない以上、注意を向けて欲しいのはあながち間違いじゃあない。
慌てて天を仰ぐ彼女の様は、なんだか滑稽だった。

しかし、それにしてもちょっと焦ってしまった。
リゾット・ネェロ――彼の考察はほぼ正解と言って良い。

首輪に多くの機能を抱えさせるのは、僕にとっては難題だった。
多少欠陥が生じても問題ないけど、抑止力にならない首輪じゃあお話にならない。
強度、盗聴の精密性、爆発の火力――様々あったけど、これらは元々及第点レベルはクリアしていた。
けれども、過酷な状況下でも安定して起動し続けるエネルギー。それが最大の課題だった。
今まで開発した首輪は短期決戦を前提としていたので、『最低三日間持つように』という路線変更は文字通り頭を抱えたよ。

首輪に新しく機器を取り付けるのは、不可能に等しい。

そこで発想を逆にし、動力を外部から引っ張ることにした。

波紋使い、スタンド使い、吸血鬼、柱の男。
方向性は違えど、このバトル・ロワイアルにおいてほとんどの参加者が『強い生命エネルギー』を持っている。
これを利用すれば、参加者の死と首輪の機能停止がリンクし、生死判別の機能をつけずに済むというメリットもある。
エネルギーを首輪内部の装置に頼らない結果、中身のほとんどを爆薬に割くことに成功したのも進歩だった。
首が吹き飛ぶ以上の威力という、無茶なオーダーに応えられたのだから。

しかし、あまりに強い生命エネルギーに手を焼いた参加者もいた。
カーズらに代表される柱の男、吸血鬼でありながらスタンド使いのヴァニラ・アイスなんかがそうだ。
かたや一万年近く生きたモンスター。かたや二種類のエネルギーを伏せ持つハイブリット。
普通に首輪をつけようものなら、供給過多ですぐにいかれてしまう。

そこで思い付いた。『別のエネルギー供給先をつくり、そちらに余剰分を回せばいいんじゃあないか』と。
別の供給先を検討した結果、頭部に爆弾を埋め込むのが妥当な案だった。
これなら、強すぎる生命力に対するハンディキャップも設定できる。

以上の点から、過去のそれに比べてかなりの改良に成功したと言って良い。
あらゆる問題を解消できたため、ほとんどの参加者の首輪がこのシステムでできている。
解析が容易ではないという自負もあった。
正直、こちらに関する予想を外しまくっていたリゾットに正解が導き出せるとは思わなんだ。
それでも……解除の道はまだ開かれていない。これならわざわざ報告する必要もないだろう。
下手すれば潰し合ってリゾットの努力が水泡、というのもあり得る話。
そして、首輪のシステムの根幹を知ったところで、そこから先、解除に至るには飛躍が必要。
箱庭を這いずりまわる彼らに、それが出来るかな?


期待してるところはあるんだけどね。


そんな、ささやかな理想が声になったかどうかは、分からず仕舞いだった。


【ペッシ 死亡】
【残り 30名】


※ペッシのデイパックがF-2 ナチス研究所地下鉄駅ホームに放置されています。
 ペッシのランダム支給品はスピットファイヤーwithバッテリー充電器、ダービーズ・チケットのみでした。


※リゾットは、首輪の動力が参加者自身であることを知りました。


【首輪の構造について】
首輪の動力源は、装着者の生命エネルギーを電力に変換したもの。装着者の死亡=エネルギー供給が断たれる=機能の停止。
波紋使い、スタンド使いは首輪を動作させるのに十分なエネルギーをもつ。
吸血鬼+スタンド使い、柱の男は首と頭部の爆弾を同時に稼働させるほど強い生命エネルギーをもつ。
(頭部の爆弾という別の供給源を作ってやらないと、供給過多で首輪が壊れる)
ただし、屍生人と一般人は首輪を作動させるに足る生命エネルギーを持っているか不明。そのため、彼らの首輪は若干構造が違う可能性がある。



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キャラを追って読む

184:『因縁』同士は引かれ合う エシディシ 193:不帰ノ道
184:『因縁』同士は引かれ合う ジョルノ・ジョバァーナ 189:暗殺者は笑う
184:『因縁』同士は引かれ合う ブローノ・ブチャラティ 189:暗殺者は笑う
184:『因縁』同士は引かれ合う ドナテロ・ヴェルサス 190:夜の三者会談SOS
184:『因縁』同士は引かれ合う ジョージ・ジョースター1世 191:いともたやすく行われる――
174:流される人、流されない人 ペッシ GAME OVER
174:流される人、流されない人 リゾット・ネェロ 189:暗殺者は笑う
174:流される人、流されない人 音石明 189:暗殺者は笑う
174:流される人、流されない人 山岸由花子 193:不帰ノ道
181:親指姫 グェス 189:暗殺者は笑う
181:親指姫 ホルマジオ 189:暗殺者は笑う
177:第三回放送 杉本鈴美 204:寄生獣

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最終更新:2011年02月12日 02:36