エスパータイプの歴史



エスパータイプの性能

攻撃面 防御面
弱点 かくとう・どく 弱点 むし・ゴースト・あく
半減 エスパー・はがね 半減 かくとう・エスパー
無効 あく 無効 なし
攻防を総合的に見ると、悪タイプが怖いが、ほとんどの相手に対してそれなりの仕事ができる、という相性。

攻撃面

エスパー・悪・鋼以外の全タイプに等倍以上の効果があり、
全体的な特攻ステータスの高さから、事実上多くのタイプと互角以上に戦える。
さらにサブウェポンに格闘、電気あたりを入れると多くのポケモンに抜群をとれる。
威力の高い技に欠け、サブウェポンとしての需要は低いが、数少ない格闘タイプに有効なタイプであり、
第5世代時点では格闘への抑止力としてタイプ一致エスパー技の重要性が高い。

防御面

耐性は数こそ少ないが格闘・エスパー耐性が大きく、
一部のエスパーは耐久型として十分な実力を発揮する。
弱点も決して突かれやすいものではなく、対格闘においては岩技が怖い飛行よりも上手。
しかし、どくどくとエスパー技では鋼タイプを対処しにくいのはつらいところ。


エスパータイプの平均種族値

(チャーレムはこうげき172で計算、ダルマモードのヒヒダルマはカウントせず)

禁止級なし(全35匹)

HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早
平均 76 78 79 94 90 74
最大 190 135(172) 130 135 130 120
最小 48 33 45 33 48 29
()内はチャーレムのヨガパワー発動、攻撃全振りVのときの実質の値

禁止級あり(全46匹)

(デオキシスはフォルムごとに4匹とカウント、第5世代幻ポケモン含む)
平均 78 82 80 100 92 84
最大 190 180 160 180 160 180
最小 48 33 20 33 20 29

俊足紙装甲と鈍足神装甲で両極端なため結果的に平均的なステになってしまった。
禁止伝説あり時の素早さ激増はだいたいデオキシス4フォルムのせいである。

第一世代のエスパーポケモンの平均種族値は特攻が107、特防が92と特殊の値が非常に高い。
第ニ世代までのエスパーポケモンの平均が攻撃種族値が66なのに対し、第三世代以降は85と高くなっている。

特殊系のステータスが高いのはほぼ想像通りだろうが、別に物理系統も低くはない。
案外すばやさが高くないように思えるが、すばやさの低いエスパーは多くは耐久型のポケモンで、重戦車アタッカーが少ないのも特徴。

種族値ランキング(禁止級あり)

合計値

順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メガミュウツーX 780 16 ユクシー 580
メガミュウツーY エムリット
3 ミュウツー 680 アグノム
ルギア 19 ヒヒダルマDM 540
5 メガサーナイト 618 20 マフォクシー 530
6 メガフーディン 600
ミュウ
セレビィ
メタグロス
ラティアス
ラティオス
ジラーチ
デオキシス
クレセリア
メロエッタVF

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ソーナンス 190 1 メガミュウツーY 194
2 クレセリア 120 2 デオキシスAF 180
3 ムシャーナ 116 3 メガフーディン 175
4 ランクルス 110 4 メガサーナイト 165
5 ルギア 106 5 ミュウツー 154
ミュウツー 106 メガミュウツーX
メガミュウツーX 7 デオキシスNF 150
メガミュウツーY 8 ヒヒダルマDM 140
9 ヒヒダルマDM 105 9 フーディン 135
10 ミュウ 100 10 エーフィ 130
セレビィ ラティオス
ジラーチ
ビクティニ
メロエッタVF
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メガミュウツーX 190 1 デオキシスDF 160
2 デオキシスAF 180 2 ルギア 154
3 デオキシスNF 150 3 メガサーナイト 135
メガミュウツーY 150 4 ラティアス 130
5 メタグロス 135 ユクシー
6 エルレイド 125 クレセリア
アグノム 7 メロエッタVF 128
8 ミュウツー 110 8 バリヤード 120
9 エムリット 105 メガミュウツーY 120
10 ミュウ 100 ネンドール
セレビィ
メガチャーレム
ジラーチ
ビクティニ
防御 素早
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 デオキシスDF 160 1 デオキシスSF 180
2 ルギア 130 2 デオキシスNF 150
メタグロス デオキシスAF
ユクシー メガフーディン
5 クレセリア 120 5 メガミュウツーY 140
6 ドータクン 116 6 ミュウツー 130
7 ヤドラン 110 7 フーディン 120
8 エムリット 105 8 スターミー 115
ネンドール アグノム
ヒヒダルマDM 10 ココロモリ 114

種族値ランキング(禁止級無し)

合計値

順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メガサーナイト 618 11 マフォクシー 530
2 メタグロス 600 12 エーフィ 525
ラティアス 13 ナッシー 520
ラティオス スターミー
クレセリア 12 サーナイト 518
メガフーディン エルレイド
7 ユクシー 580 17 メガチャーレム 510
エムリット 18 ネンドール 500
アグノム ドータクン
10 ヒヒダルマDM 540 フーディン

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ソーナンス 190 1 メガフーディン 175
2 クレセリア 120 2 メガサーナイト 165
3 ムシャーナ 116 3 ヒヒダルマDM 140
4 ランクルス 110 4 フーディン 135
5 ヒヒダルマDM 105 5 エーフィ 130
6 ヤドラン 95 ラティオス
ナッシー 7 ナッシー 125
ヤドキング サーナイト
ソーナノ アグノム
10 カラマネロ 86 ランクルス
オーベム
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メタグロス 135 1 メガサーナイト 135
2 エルレイド 125 2 ラティアス 130
アグノム ユクシー
4 エムリット 105 クレセリア
5 メガチャーレム 100 5 バリヤード 120
6 ナッシー 95 ネンドール
ソルロック 7 ドータクン 116
8 カラマネロ 92 8 スリーパー 115
9 ラティオス 90 サーナイト
10 ドータクン 89 エルレイド
防御 素早
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メタグロス 130 1 メガフーディン 150
ユクシー 2 フーディン 120
3 クレセリア 120 3 スターミー 115
4 ドータクン 116 アグノム
5 ヤドラン 110 5 ココロモリ 114
6 ネンドール 105 6 エーフィ 110
エムリット ラティアス
ヒヒダルマDM ラティオス
9 メタング 100 9 マフォクシー 104
10 ゴチルゼル 95 ニャオニクス

種族値ランキング(ワースト)

最終形態のみが対象。

合計値

順位 ポケモン 種族値
1 アンノーン 336
2 ソーナンス 405
3 チャーレム 410
4 チリーン 425
ココロモリ
6 ルナトーン 440
ソルロック
8 ルージュラ 455
キリンリキ
10 バリヤード 460

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 バリヤード 40 1 ソーナンス 33
2 アンノーン 48 2 ソルロック 55
3 デオキシスNF 50 3 チャーレム 60
デオキシスAF 4 エルレイド 65
デオキシスDF 5 カラマネロ 68
デオキシスSF
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ヒヒダルマDM 30 1 デオキシスAF 20
2 ソーナンス 33 2 アンノーン 48
3 バリヤード 45 3 デオキシスNF 50
ブーピッグ 4 ココロモリ 55
5 ニャオニクス 46 5 ソーナンス 58
防御 素早
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 デオキシスAF 20 1 ムシャーナ 29
2 ルージュラ 35 2 ヤドラン 30
3 フーディン 45 ヤドキング
4 アンノーン 48 ランクルス
5 デオキシスNF 50 5 ドータクン 33

エスパータイプをもつ複合タイプとその主なポケモン

複合タイプ 主なポケモン 複合タイプ 主なポケモン
ノーマル キリンリキ、メロエッタVF(2) ルージュラ(1)
地面 ネンドール(1) ナッシー、セレビィ(2)
ソルロック、ルナトーン(2) 格闘 チャーレム、エルレイド、メガミュウツーX(2+1)
ヤドラン、ヤドキング、スターミー(3) ドラゴン ラティアス、ラティオス(2)
飛行 ネイティオ、ルギア、シンボラー等(4) メタグロス、ドータクン、ジラーチ(3)
ビクティニ、マフォクシー、ヒヒダルマDM(3) カラマネロ(1)
フェアリー サーナイト、バリヤード(2+1)
()内は同タイプの数。

他のタイプとの相性を考えるなら、+ノーマル、+格闘、+鋼以外はあまりタイプの恩恵を受けていない印象。
しかしエスパーの場合、相性よりもステータスで使い勝手のよさが決まる節があるのは気のせいか?
ちなみに単エスパーは22種でと半数近くと意外にも多い。
エスパータイプが複合でつくメリットはやはりトリッキーな技が使えるようになることだろう。
メタグロスの意外な器用さは適応力の高さに繋がっている。

エスパータイプの主な技

攻撃技18種類(内専用技4種類)+変化技35種類(内専用技4種類)で全部で53種類。

技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
しねんのずつき 物理 80 90 15 単体 20%で怯み
サイコキネシス × 特殊 90 100 10 単体 10%で特防↓
サイコショック × 特殊 80 100 10 単体 こちらの特攻と相手の防御で計算
ミラーコート × 特殊 --- 100 20 不定 特殊攻撃によるダメージを倍にして相手に与える

攻撃技は技の選択肢が非常に少ない。
「サイコキネシス」は技マシンが存在して使い手は多いが、タイプ不一致だと威力が90しかないこともあって期待通りのダメージは与えづらい。
ただ、超ポケモン特有の高い特攻が相俟るとそのダメージは油断できないものとなる。
「しねんのずつき」もプラチナでの教え技となって使い手は増えたが、技の性能自体には?がつくので超ポケモン以外には採用されづらい。
物理技は「しねんのずつき」と「サイコカッター」のみ。急所ランク+1の「サイコカッター」の方が若干ダメージの期待値が大きい。
第5世代では新技「サイコショック」が登場し、特殊型がハピナスなどの特殊受けに強くなったが、やはり威力は80とあまり高くない。

技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
サイコカッター × 物理 70 100 20 単体 急所ランク+1
サイコブースト × 特殊 140 90 5 単体 自分の特攻↓↓・デオキシス+ルギア(XD)専用
サイコブレイク × 特殊 100 100 10 単体 こちらの特攻と相手の防御で計算・ミュウツー専用
ゆめくい × 特殊 100 100 15 単体 相手が眠り状態の時のみ有効、与えたダメージの半分HP回復
みらいよち × 特殊 100 100 10 単体 技を使った2ターン後に攻撃,第五世代ではタイプ相性を受けるように
じんつうりき × 特殊 80 100 30 単体 10%で怯み
ミストボール × 特殊 70 100 5 単体 50%で特攻↓・ラティアス専用
ラスターパージ × 特殊 70 100 5 単体 50%で特防↓・ラティオス専用
アシストパワー × 特殊 20 100 10 単体 自分の能力上昇1段階ごとに威力が20上がる


こっちはマイナーな技の一覧。上の表にある技と比べると使い手がぐっと少なくなる。
「じんつうりき」は13種(内伝説3種・準伝説8種)+11系統、「サイコカッター」は5種(内伝説2種)+4系統しか習得できない。

技名 直接攻撃 命中 PP 範囲 追加効果・備考
いやしのねがい × --- 10 自分 自分を瀕死→出てきたポケモンの状態異常+HP全回復
こうそくいどう × --- 30 自分 素早さ↑↑
コスモパワー × --- 20 自分 防御↑特防↑
さいみんじゅつ × 60 20 単体 眠り状態にする・DPのみ命中率が70になっていた
じゅうりょく × --- 5 全体の場 5ターンの間「じゅうりょく」状態にする
スキルスワップ × --- 10 単体 自分と相手の特性を入れ替える
トリック × 100 10 単体 自分と相手の持ち物を入れ替える
トリックルーム × --- 5 全体の場 優先度-7・5ターンの間素早さに行動の順番が逆になる
ドわすれ × --- 20 自分 特防↑↑
なりきり × --- 10 単体 自分の特性を相手と同じにする
ねむる × --- 10 自分 HP・状態異常全回復+2ターンの眠り
バリアー × --- 30 自分 防御↑↑
ひかりのかべ × --- 30 味方の場 5ターンの間特殊攻撃による被ダメージを半減する
ふういん × --- 10 自分 自分が覚えている技と同じ技を、相手の場のポケモンが使えないようにする
マジックコート × --- 15 自分 自分を対象とした変化技の一部を相手に跳ね返す
めいそう × --- 20 自分 特攻↑特防↑
リフレクター × --- 30 味方の場 5ターンの間物理攻撃による被ダメージを半減する
ガードシェア × --- 10 単体 自分と相手の防御と特防を足して等分する
パワーシェア × --- 10 単体 自分と相手の攻撃と特攻を足して等分する
いやしのはどう × --- 10 単体(遠隔) 相手のHPを半分回復

攻撃技に比べてこれでもかというくらい補助技は豊富。
型のメインとなる技も多く、気付かないうちにエスパータイプの技を使っていることもしばしば。

登場ポケモン早見表

太字はメガシンカ可能
  • 第1世代
フーディン、ヤドラン、スリーパー、ナッシー、スターミー、バリヤード、ルージュラ、ミュウツー、ミュウ
  • 第2世代
ネイティオ、エーフィ、ヤドキング、アンノーン、ソーナンス、キリンリキ、ルギア、セレビィ
  • 第3世代
サーナイトチャーレム、ブーピッグ、ルナトーン、ソルロック、ネンドール、チリーン、メタグロス、ラティアス、ラティオス、ジラーチ、デオキシス
  • 第4世代
ドータクン、エルレイド、ユクシー、エムリット、アグノム、クレセリア
  • 第5世代
ビクティニ、ムシャーナ、ココロモリ、ヒヒダルマDM、シンボラー、ゴチルゼル、ランクルス、オーベム、メロエッタVF
  • 第6世代
マフォクシー、ニャオニクス、カラマネロ

元々伝説を多く有する事もあってか、性別のないポケモンが他のタイプに比べて圧倒的に多い。

第一世代

初代のエスパータイプは単エスパーのフーディン、スリーパー、バリヤード、水複合のスターミー、ヤドラン、
草複合のナッシー、氷複合のルージュラとその系統、そして禁止級のミュウ、ミュウツーである。

非常に安定性のあるサイコキネシスの存在や弱点の少なさからこの頃の強さは異常だった。
弱点である虫タイプの技が威力50で専用技のダブルニードル止まり、
後に弱点となるゴーストタイプの技が無効など、事実上弱点が無いも同然であった。
さらに当時エスパー技を半減できたのはエスパータイプのみであったため、
「エスパーに対抗するためにエスパーを使う」事でどこもかしこもエスパータイプが蔓延したほどである。

技についても現在でもエスパータイプのメインウエポンであるサイコキネシスを筆頭に、
さいみんじゅつ・ドわすれ・ねむる・こうそくいどう・リフレクター・ひかりのかべと強力な技が揃っていた。

フーディンやスターミーは速攻型エースとして君臨したほか、
催眠夢喰いのスリーパー、当時の仕様で瞑想二回分のドわすれを持つヤドラン、
宿木や大爆発を使いこなすナッシー、当時の壊れ性能吹雪をタイプ一致で使えるルージュラ、
同じく吹雪を覚え、ドわすれや自己再生も揃い特殊が非常に高い禁止伝説のミュウツーといずれも強力。
氷タイプに並び初代最強のタイプだった。

第二世代

特殊が特攻・特防に分かれたり、悪、鋼が登場し氷タイプと一緒に弱体化した。
さらにカビゴンらの特防が大幅に強化されたことで倒し辛くなった。
またヘラクロスのメガホーンや、ヘルガーのかみくだく、その他シャドーボールなどで
弱点を突かれ、前作より環境は厳しくなった。
ただナッシーやスターミーなどメジャーどころはこの時代も健在であり、まだまだ需要は有った。
三色パンチが技マシンで登場したことにより、フーディンらのサブウェポンが増えた。
ちなみに新しく増えたエスパー攻撃技は未来予知(実際は無属性)とミラーコート(ダメージ固定技)のみであった。

新しく登場したエスパーポケモンは、新しくイーブイから分岐進化し、特攻と素早さに優れるエーフィ、
水複合でヤドンから分岐進化する特防が高く鈍いやドわすれなどを覚えるヤドキング、
飛行複合のネイティオ系統、同じく飛行複合で耐久型禁止伝説のルギア、
ノーマル複合でタイプに優れるキリンリキ、草複合で珍しい滅びの歌を覚える禁止伝説のセレビィ、
目覚めるパワーのアンノーン、使える技がかなりクセのあるソーナンス。
ルージュラの進化前にムチュールが登場した。

第三世代

銀色の風やシャドーパンチ、シグナルビームと虫・ゴースト技が増えたのはこの世代から。
とはいえ銀色の風以外は使えるポケモンが少なく、まだ脅威になるほどではなかった。
むしろかみくだくを使えるポケモンが増えた。
新しく増えたエスパー技はこの時代では珍しい神通力、専用技のサイコブースト、積み技の瞑想など。
また、技マシンにリフレクターが復活したが、覚えられる第一世代の最終新化系は14匹となった。
もともと50匹(全81匹中)も覚えられたのも原因だが、
ここまで技マシンでの技が没収されたものは例を見ない。

新ポケモンは特攻特防高めで小回りが利くブーピッグ、サーナイト、チリーン、
史上初のフォルムチェンジをする禁止伝説のデオキシス、
格闘複合で特性「ヨガパワー」で脅威の破壊力をうみ出すチャーレム、
鋼複合で弱点が少なく大爆発を覚える攻撃力が高いメタグロス、同じく+鋼で禁止伝説のジラーチ、
ドラゴン複合で火力重視のラティオス、耐久重視のラティアス、
地面複合でコスモパワーの存在から耐久型に使われやすいネンドール、
岩複合で物理型のソルロック、特殊型のルナトーン。

金銀で空気だったソーナンスは特性とアンコールにより海外では禁止級扱いになるほど強くなった。
ただし、(対戦ではあまり見かけないが)タイプ上カウンター・ミラーコート
共に効かないヤミラミには弱い上に、ソーナンス同士が対峙すると泥仕合どころか
食べ残しを持っていると永遠に対戦が終わらない事態となった。(当時悪あがきの仕様が現在とは異なっていた。)

一方ダブルバトルでは2大強ポケのメタグロス・ラティオスがエスパータイプを持っていたものの
逆にこの2匹がエスパー耐性を持つため、フーディン等エスパー単のサイコキネシスは使いにくくなってしまった。

第四世代

今作の新エスパーは鋼複合の恐ろしい耐久型のドータクン、キルリアから分岐進化し格闘複合の物理型エルレイド、
準伝説であるアタッカー型アグノム、耐久型ユクシー、その中間に当たるエムリット、
耐久型準伝説クレセリア、バリヤードの進化前マネネ、チリーンの進化前リーシャン。

相性最悪の新勢力ミカルゲの台頭に加え、シャドークロー、シザークロス、虫のさざめき、不意打ち、
しっぺ返し、悪の波動、とんぼ返り、影討ちなど弱点とする技が増えた。
ただしとんぼ返り、不意打ち以外は不一致ではあまり使われない技が多いので弱点を突く相手は読みやすい。

耐久力の薄いフルアタ型エスパーは、今世代の重要アイテム「拘りスカーフ」や「命の珠」を手に入れたが、
悪タイプがRSに比べて強くなり、不一致でも噛み砕くは覚えるポケモンがそれなりにいるのでそれなりに弱体化。
だが弱点である技の威力が殆ど80程度までという点を生かし耐久型エスパーが後述のクレセリアを中心に台頭。
格闘耐性が重要になったのとトリックルームも追い風。
しかも威力の都合でとんぼ返り以外の技は不一致ではあまり使われないので意外と弱点もつかれにくい。

他にもアタッカーは三色パンチが無くなった代わりにサブウエポンの気合球やエナジーボールなどが加わった。
特にヤドランは単純に強力な技が増えただけでなく、なまける習得の結果
弱点技が増えた以上に耐久力が強化されてRSより格段に強くなった。

ただ技に関しては攻撃技は実質初代からまるで変わっていない。初代以降は今作に物理攻撃が入った位でほぼ変化無し。
威力120やら何やら高火力の技がバンバン追加されている第4世代でも相変わらず物理特殊共に条件付きの物を除き最高90。
先制技も無く悪技のような個性的な攻撃技も無いので他のタイプと比べるとやや遅れをとっている感がある。

しかし、補助技はというとこれまた格段に増えた。重力、トリックルームといった有用な技の他にも、
DPで強化された催眠術(Ptでは元に戻ったが)、使いやすくなったトリックなどが技として強化された。

トリックルームの登場でヤドラン、ヤドキング、ナッシー、ドータクンなどの遅いポケモンに覚えさせることが多い。
また、物理ではひるみ効果のある思念の頭突き、急所率が高いサイコカッターが増えている。

逆にRSよりも強化され、覚えるポケモンが増えた「ちょうはつ」で主力技のアンコールやみちづれが封じられる他、
自慢の「かげふみ」も「とんぼがえり」やアイテム「きれいなぬけがら」で逃げられる、
タイプ上カウンター・ミラーコートが効かない上にかげうちまで覚える新顔ミカルゲの台頭などにより、
ソーナンスは第3世代から弱体化したエスパーの代表例と思われる。
プラチナではトリックの使い手が増えたため、こだわり系のアイテムを押し付けられると手も足も出なくなってしまうことも多くなった。

プラチナになって不意打ちが教え技で登場して少なかった不意打ち使いが増えたが、
同時に積み型ポケモン潰しのトリックも教え技で登場した。
そしてエスパータイプ全般が悪対策になるシグナルビームを手に入れたことによりエーフィなどが強化されていたりする。(不意打ちを打たれやすくなったが)

ダブルではあいかわらずメタグロス・ラティオスが強いが、
シングルと同じく耐久やサポート要員として他のエスパーの活躍が増えた。
特にトリックルームが流行し、発動要員としてドータクンやクレセリアがよく使われる。

GS戦では単エスパーのミュウツー・クレセリアや鋼複合のメタグロス・ドータクン、
ドラゴン複合のラティアス・ラティオスとかなりの数のポケモンが見られる。
しかし、エスパーとしての活躍はクレセリア・ドータクンのトリックルーム程度で、
その他のポケモンはエスパー技を殆ど使わない。とはいえ、格闘タイプが流行っているので
エスパータイプの技が使われないこともない。
また、ミュウツーはユキノオーと共に吹雪を連打することが多く、ノオーツーと呼ばれる。
一方、ルギアは伝説枠を1枠使うのにクレセリアで殆ど同じことができ、
シングルと比べて受けが成り立ちにくいため、殆ど見られない。

第五世代

新ポケモンは最終進化形が7体。そのうち5体が事前に公開されていた(ココロモリはコロモリだったが)。
また、ヒヒダルマは特性やフォルムチェンジによってエスパーがつく。
ランクルスは優秀な特性マジックガードをもち、素早さ30特攻125というエスパー初の重戦車。トリックルームも使える。
対となるゴチルゼルは種族値はパッとしないが、特性おみとおしと相性の良いマジックルームを覚える。
オス固定ではあるが夢特性は優秀な影踏みなので、今後の活躍に期待したい。
ムシャーナは素早さ29と高耐久それなりに高い特攻をもち、こちらもトリックルームを覚える。夢特性テレパシーも優秀。
見た目に驚いた人も多いだろうシンボラーは優秀な特性2つを持ち、素早さ特攻が割と高い。
種族値ALL100のビクティニは優秀な専用技・特性をもつ。
オーベムはダブルではテレパシーやサイドチェンジの存在が大きく、夢特性のアナライズ解禁でシングルでもランクルスとの一応の差別化がなされた。
ココロモリは素早さ以外が全体的に低く、特性不遇も問題視されたが、夢特性単純の解禁に加えて不器用を活かせるトリックの習得などで以前より評価は上がっており、最早不遇とはいえないだろう。
幻のポケモンには炎複合のビクティニとノーマル複合のメロエッタが登場。
ビクティニは味方全体の命中率を強化する専用特性・勝利の星に加え、火炎弾、配布限定のVジェネレートといった強力な専用技を有する。
メロエッタは専用技・古の歌でノーマル/格闘の別フォルムに変化するのが特徴。
2012年に「キュレムVS聖剣士ケルディオ」の同時上映短編映画「メロエッタのキラキラリサイタル」での登場に合わせて配布された。

このほか、既存のポケモンではついに専用技のサイコブレイクを手に入れたミュウツー、
夢特性でマジックミラーを手に入れ、アシストパワーを習得したエーフィ、飛び膝蹴りの威力上昇の恩恵を受けたチャーレム,
夢特性でさいせいりょくを手に入れたヤドランなどがいる。

最高威力は例外を除き未だに90と低いが、こちらの特攻の値と相手の防御の値で計算するサイコショックが登場し、
特殊型のポケモンは物理技を使わずに特殊受けに少し手を出せるようになった。
この技はその特異性から、サイコキネシスの採用率がそこまで高くなかった複合エスパーにもよく採用されている。
また、ウォッシュロトムの仕様変更によりメタグロスのしねんずつきの使用率も上昇した。
この点はローブシン、バシャーモ、カポエラー、キノガッサといった強力な格闘タイプの増加でタイプ一致エスパー技の重要度が前世代より高くなった影響もある。
「エスパーはダブルでは絶対数だけは多い」と揶揄された以前に比べ、攻撃面でもエスパータイプとしての運用が意識されるようになった為、本当の意味でのメジャータイプになった感がある。
バンギラスの解禁やシャンデラの登場があったものの、相変わらず600族エスパーの牙城は厚い。
正し近年はメジャーエスパーのメタとして悪、虫タイプの使用率も上がっているので足元を掬われないように気を付けたい。

アシストパワーは能力上昇補正に比例して威力が上がるのが特徴で、ダブル・トリプルのコンボ次第では威力1000相当を超えることも珍しくない。

その他、優秀な補助技が登場。それぞれ相手と自分の攻撃特攻、防御特防を平均化するパワーシェアとガードシェア、
持ち物の効果をなくすマジックルーム、防御特防を入れ替えるワンダールーム、自分と味方の位置を入れ替える
サイドチェンジ等が挙げられる。
ガードシェアはデスカーンとラッキー&ハピナスに悪用され、デスラッキーなるコンボが誕生、
圧倒的な遅延力によりダブルプレイヤーたちをいろいろな意味で悩ませている。

みらいよちは仕様変更で威力が100になり、相性も加味されるようになった。
また、トリックは進化の奇跡対策で前作以上に見られるかも知れない。

しかし、やはり虫・ゴースト・悪の強力なポケモンの登場は痛いか。
追い打ちもバグがなくなった(もともとバトレボやDPでは関係なかったが)ため、注意しなければならない。

ダブルではドラゴンや鋼すら霞むトップメタと化している。
メタグロスは使用可能なルールではクリスマスカップ以外のすべてで1位か2位であり、
クレセリアは全国ダブルで初めてメタグロスから1位の座を奪った。ラティオスも変動はあれどそれなりに使用率が高い。

クリスマスカップではサイコブレイクを習得したミュウツーが使用率トップ。
ユキノオー・ホワイトキュレムと組んだノオツーキュレムでクリスマスを猛吹雪に包んだ。
GS最弱と言われたルギアもマルスケのおかげで多少はマシになった。ただし使用率の高いホワイトキュレムはマルスケを突き破ってくるのが難点。
それでも有利に戦えるコジョンドの登場やグラードンの躍進などもあり弱体化はしていない。
4世代ダブルではエスパーがエスパー技を持たないことが多かったが、前述の通り環境の変化によりエスパー技の搭載率は増大しており、名実ともに上位がエスパーだらけと化している。

歴代の主なエスパー使い

第一世代にナツメ、第二世代にイツキ、第三世代にフウ&ラン、第四世代にゴヨウ、第五世代にカトレア、第六世代にゴジカが登場した。
ナツメは当時強かったフーディンを使用。エスパーは弱点が実質なかったので物理技で攻めるしかなかったが、
高い素早さとリフレクター・自己再生でそれも難しく、サイケ光線でもダメージを喰らってしまうため強敵だった。
だが、負けてもバッジが貰えるというバグがあったのは救いか。
イツキは一人目の四天王。金銀ではエンディング前に入手できる悪タイプは特攻60のブラッキーのみであるため、簡単にはいかなかった。
とはいえ、すべて複合タイプ持ちなのでもうひとつのタイプの弱点を突ければわりと楽だったりする。
また、HGSSだとポケモンが♀であるなどのネタも豊富。そしてシャドーボールの特殊化によりゲンガーのカモに。
フウ&ランは唯一の二人一組のジムリーダー。主人公にダブルバトルを仕掛けてくるが、RSではあまり強くなかった。
しかし、エメラルドではネンドールが地震を撃ってくるため、強敵になった。
ゴヨウは四人目の四天王。炎ポケモンがあまりいないのもあって、切り札のドータクンはなかなかの硬さを誇った。
カトレアも四天王。イッシュの四天王は好きな順番で戦えるため、何人目という概念は実質なし。バトルキャッスルのお嬢様でもある彼女の再登場に多くのプレイヤーを驚かせた。
また、強化後の切り札に強ポケメタグロスを起用し、さらに驚かせる。BW2では、チャレンジモードの場合のみ強化前から切り札がメタグロスになっている。
ゴジカのジムは非常に凝った作りになっている。

エスパータイプを専門として扱うトレーナーは第一世代以来皆勤賞として登場するサイキッカーが挙げられる。
当初は男性のみであったが、第三~第五世代では女性も登場。
第一世代に登場するきとうしは本来ゴーストタイプの使い手だが、ヤマブキジムの内部に限りエスパータイプを使用する。
第六世代ではサイキッカーとからておうの異色のコンビ、ブレイン&パワーズが登場した。

ご意見所

主な技を追加してみた。修正or削除よろしく
↑とりあえず、ダブルだと使われるから封印を加えといた。

第4世代の冒頭だが、竹箆返しはノーマルと格闘がゴースト対策に(不一致で)よく使われると思うのだがどうだろうか?
悪の波動も(変態の?)特殊型ポケモンに採用するケースが結構多いが、こちらは言及しすぎか。

むしろヒヒダルマ?

ネイティオ全体的に空気
第五世代では夢特性マジックミラーも手に入れたのに・・・

ゾロアークの出現は大きな痛手。
見せ合いにいるだけで、不利な読み合戦を強いられるようになってしまった。
↑逆にラティと一緒に選出してハッサムナットグロスを誘って焼くとかいう芸当ができるようになった訳だが。

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最終更新:2013年12月01日 02:04