scene1~始まり~
【シーン1】シーンプレイヤー:PC①
GM:このシーンですが、鍵助くんのみの登場になります
理人:侵蝕率は…まだ上がらんか 覚醒してないもんな
このゲームには「侵蝕率」と呼ばれる数値が存在し、この値が上昇する事でキャラクターの体内のレネゲイドが活性化し、より強力な力を行使できるようになる。
また、オーヴァードのキャラクターはシーンに登場するたびに1d10分、侵蝕値が上昇する。のだが、
GM:鍵助くんはこの時点ではまだオーヴァードではないので、侵蝕率は上昇しません。
鍵助:ほうほう
57:覚醒卓でしか見れないレアケースだ!
GM:では描写を
某日夕刻
東京都N市 駅前バスターミナル
GM:キミは、学校から帰宅している最中だ。いつもより、帰るのは遅い時間帯だ。
GM:そんなときに限っていつも使ってる電車は遅れているし、いろいろとタイミングが悪い。
GM:駅では「振替輸送のバスをご利用ください」とのアナウンスが繰り返されていた。
鍵助: 「むっ…予測できた事態だな…僕としたことが…」
GM:遅くなった理由は、部活、行事、先生の手伝い、何でも構いません。
鍵助:学級委員会か生徒会か風紀委員会かって感じを予想してます
エルミナ:まじめ
鍵助:どれがいいかな…風紀委員会かな
GM:なるほど、では風紀委員会で遅くなったということで。キャラクターとも合致しそうやし
鍵助:「まったく、運動部の遅くまでの練習…規制してしまうわけにもいかないのがな…どうしたものか…」ブツブツ
GM:では、あなたがそうやって呟いていますと
綾瀬:「あ、門西手くんも今帰りなんだ」
GM:バス停の近くで、よく見知った女の子に声をかけられます
綾瀬:「こんな遅くまで、また委員会?」
綾瀬真花。PC1のハンドアウトで紹介されていた、同級生の女の子である。
鍵助:「ん、綾瀬か…ん!?綾瀬か!?あ、あぁそう、そうだ。委員会が長引いてな…!」
綾瀬:「そっか、いつもお疲れ様! 私はちょっと部活が長引いちゃって……こんな時間」
綾瀬:「ちょうど駅についたら電車も止まっちゃうし……改札通るまでは動いてたんだよ?」
鍵助:「そうだったのか!な、なんだか不運だな、お互い…うん、本当に」
綾瀬:「……ま、悪いことばっかりでもなかったみたいけど(小声)」
鍵助:「ん?すまない。少し聞き取れなかった」
理人:主人公特有のガバ難聴
綾瀬:「……なんでもないよ、あ、バス来た! 乗ろっか!」
ふたりが話をしていると、バスが一台到着して乗車口を開く。
エルミナ:は か た 号
鍵助:草
ではない。普通の路線バスである。
鍵助:「そ、そうか、そうだな」
GM:電車に乗れなかった乗客たちが次々とバスに乗り込んでいくなか、綾瀬は押されて少しよろけ、あなたの服の裾を掴む。
鍵助:「!!?」
綾瀬:「あっ……ごめん!」
鍵助:「い、いや…揺れのせいだ、キニスルコトハナイ…」
綾瀬:「う、うん、そうだよね……!」
エルミナ:爆発しろ
理人:この後爆発するんですけど……
綾瀬:(無視して)「えっと、一緒に座ろうか、こんなに混んでたらちょっと窮屈かもだけど……」
GM:ちょうどいいところに二人ぶんの席が空いていた。
GM:綾瀬はもう半分腰掛けて、君の服を握りながら様子を伺っている
鍵助:「え!?いや、あの……そうですね、座リマショウカ」
鍵助:「(いやなんで敬語!?いけ、鍵助!!)」
綾瀬:「……うっ、うん…!」
GM:肩は触れ合うほどに近く、声をかけようと思って顔を向けると、今までに見たこともないほど近い距離で綾瀬の顔が見える。
GM:薄暗い車内では、髪に隠れてはっきりとはわからないが、その色白の頬は普段よりほんのり赤く染まっているようにも見える
鍵助:「(なん、なんだこの状況は…!?このような…予測できないだろ、対処の仕様がない!!)」
鍵助:「(声が震える気がして発声できん!落ち着け鍵助!!)」
エルミナ:まだノイマンじゃないからね(冷静)
理人:ノイマンになったとたん冷静に対処されたら笑うわ
57:2人とも可愛いね……
GM:あなたが狼狽するのに合わせるように綾瀬もどこか視線が泳いでいる
鍵助:「ア、アノ…(裏声)」
綾瀬:「ッな、何かな?」
GM:その声は少しうわずっている
鍵助:「あ、あー、綾瀬って何部だったかな?いや、そのこれだけ遅くなるのは少し気になるというか」
エルミナ:何部とか決まってんの?
綾瀬:「あ……そ、そっか言ってなかったっけ。私、テニス部! 大会近くって……」今決めた!
エルミナ:
カラリパヤット部*1にしてやりたかった
GM:草
57:謎競技
そのまま、他愛のない会話が続く。真面目な表情で学校のことを心配する鍵助を、綾瀬は楽しそうに、どこか心配そうに見ていた。
GM:そして、会話がひと段落したところで
綾瀬:「あ……あの、さ……門西手くん……」
綾瀬:どこか意を決したようにして、綾瀬は切り出す
綾瀬:「すごく、唐突なことを聞くんだけど……」
鍵助:「なんだ、どうした?(質問か)」
綾瀬:「……門西手くんの好きな子が、クラスの中にいるって聞いたんだけど、それって……ほんと?」
鍵助:「」
鍵助:「え、えーと………?」
綾瀬:「ご、ごめん、変なこと聞いたよね! はは、忘れて——」
GM:——突然、身体に強い重力がかかる
鍵助:キタ━━━━(゚∀゚;)━━━━!!
GM:けたたましいブレーキ音とともに、全身に強い衝撃を覚える。
GM:体が言うことを聞かずに空中に投げ出される、意識が混乱します。
綾瀬:「——!!」
鍵助:「綾瀬ッ!!!」
GM:視界には、同じように身体を投げ出される綾瀬の姿。
GM:しかし、伸ばした手が届くか届かないというかというところで……あなたの意識は途絶える
GM:あとに残されていたのは、突然の爆発により横転し炎上するバスだけだった
鍵助:(どうしろというんだ、こんなの…予測…不能だ…)
GM:これにてシーンエンドになります
鍵助:楽しい~
GM:やったぜ
理人:浄化されるような憎しみが募るような不思議な気分になった
GM:鍵助くんには新しくロイスを取得していただきます。本来のシナリオロイスである綾瀬さんへのロイスは既に持っているので、今回は【バスの爆発事故】にロイスを取ってもらいましょう
鍵助:ああなるほどそういう感じになるか
GM:この事故を境に、あなたの人生は一変することになります。感情も指定してください
GM:思いつかなければダイスを使ってランダム決定もできます
鍵助:et DoubleCross : 感情表(86-81) > ○好意(こうい) - 不信感(ふしんかん)
鍵助:好意…だと…
GM:この場合だと好意は綾瀬さんとの思い出かな
GM:不信感は、何が起きたのかまったくわからんって感じで
鍵助:かしこま!
理人:出来事にロイスを取るのもありなんだなーおもろいな
GM:出来事もありだし、誰だかまだはっきりしてない人物に取ることもできる
理人:漠然とした黒幕にロイスとったりも出来るわけか
エルミナ:人は匿名の人物にも怒り、憎むことが出来るのです
理人:それ、他のロイスと正体が被ったらどうなるんや?身近な奴が実は黒幕とかで
GM:そういうこともありうるし認められてるで
GM:巨人小笠原と日ハム小笠原は別人みたいな解釈になる
57:さすがに草
エルミナ:はいこちら命の電話
理人:草
鍵助:分かりやすすぎる
GM:では、次のシーンに行きますね!
GM:【シーン2:覚醒】
シーンプレイヤー:PC②
背景が変わる。映し出されたのは横転し炎上するバス事故の現場だ。
理人:燃えとるなぁ
57:大炎上しとる
GM:天羽くんのシーンです。登場して侵蝕率を上昇させてください
理人:シーンプレイヤーワイか 振るで
理人:1d10 DoubleCross : (1D10) > 3
理人:[ PC2 ] 侵蝕率 : 34 → 37
シーンにPCが登場する場合は、このよう侵蝕率を上昇させてから、が基本になる。
ちなみに、ダブルクロスは原則として使用するダイスは全て10面体(d10)である。
このリプレイ内でも特に注釈無くダイスを振っている場合は、10面体を使用していると思っていただきたい。
GM:理人は、現在UGNの活動の一環として矢神秀人という人物を追跡調査している。
GM:矢神秀人は、FH(ファルスハーツ)のエージェントではないかという嫌疑がかけられているのだ。
GM:下校する矢神を、あなたは追跡している
理人:「今回の任務は追跡か…FHなら許してはおけないな」
GM:成績、運動ともに普通、部活は帰宅部……学校のどのクラスにもいる目立たない生徒、それがここ数日の調査で確認できた彼のプロフィールだった。
理人:「怪しいとのことだったけど…尻尾をみせないね、これは白もありえるのかな?」
理人:「いや、まだ判断するには早計だね、引き続き追跡しよう」
GM:駅への道を歩いてゆく矢神
理人:目立たないようにフードでも被って尾行してます
GM:……しかし、角を曲がったところで……あなたは彼を見失ってしまう
理人:「っ……!?消えた……!?」
GM:——まさか、気づかれたのか? そんな不安が過ぎった直後。派手な音を立てて一台のバスが横転した。
GM:道路にはタンクから漏れたガソリンが引火し、一面火の海になっている。
理人:「これは……まさかやつの仕業…?いやそんな場合じゃない、まずは救助を…」
GM:さて、ほどなくしてあなたは異常に気付きます
GM:こんな大事故が起っているというのに、辺りは時が止まったように静まり返っている
理人:「……変だな、誰も騒いですらいないなんて。一体何が起こってるんだ……?」
GM:この状況ですが、オーヴァードであるあなたにはひとつ思い当たることがありますね!
エルミナ:ドッキリかな?
GM:ドッキリは草
理人:どんだけドッキリに金かけてんねん
57:規模がデカすぎる、訴訟
理人:ワーディングですねわかります
GM:ご名答!
ワーディングとは、オーヴァードならだれでも使える能力の一つである。
周囲に特殊な物質を放出する事で非オーヴァードのキャラクターは全て無力化され行動不能になるというもので、メタ的に言えばNPCの締め出し用能力である。
つまり、ワーディングが展開されているということはこの空間のどこかに先客のオーヴァードがいるという事だ。
GM:その燃え盛る炎の中、バスの上にひとりの人影が見える!
謎の人影:「フフフ……これで、目覚める」
理人:「誰かいる…ま、この状況ならオーヴァードだよね」
謎の人影 :正体を確認することはできず、その前にこちらに感づかれてしまいます。
謎の人影:「チッ、もう来たのか」
理人:「この事件を起こしたのは君みたいだね、捕まえさせてもらうよ」さぁ負けロールしよう。近寄って『領域』を展開しようとする。
『領域』。因子を周囲に展開し、その空間の支配者として君臨する、オルクス特有の能力である。
謎の人影:「ほう……“領域使い”ね。なかなかのやり手みたいだが……」
理人:「僕の神聖領域から逃れることが出来ると思ってるのかい?」簡単に逃げられそう
謎の人影:人影がバスの上に手を置くと、そこから一本の巨大な槍が現れる!
謎の人影:「残念だが、速さはこちらのほうが上だ」
謎の人影:眼にも止まらぬスピードで、あなたの一歩手前にその槍が降ってくる!
理人:「置換…モルフェウスか…っ!は、はやっ…!?」
謎の人影:着弾とともにアスファルトが砕け、破片が周囲に飛び散る!
謎の人影:あなたが領域を展開しようとすれば、それに合わせて矢継ぎ早に槍が降ってくる!
『モルフェウス』とは、触れた物質を作り替え、全く違う物へと作り替えてしまう能力を持つシンドロームである。
質量すらも無視して物体を変質させるその能力は、理人が推測するように確かに謎の人物が振るう力と合致する。
理人:「くっ…!」領域の粒子が動物を形作りリヒトを庇う。《アニマルテイマー》の演出です。
GM:かっこいい!
《アニマルテイマー》は、因子の力で動物を操るというオルクスのエフェクトである。
理人はそのエフェクトに《黄金領域》というエフェクト(の描写)を組み合わせ、煌めく粒子によって形成された動物を操作できるキャラクターなのだ。
鍵助:異能バトルしてんなあ
57:オルクスいいよね…
謎の人影:「さて、その紛い物の動物の相手ももう飽きた……」
謎の人影:「こちらにはもっと大事な用がある。ここで引かせてもらおう……命拾いしたね」
謎の人影:宵闇にマスク、コートといった出で立ちで、その素顔は見えない
理人:「くっ…早すぎる…僕が対応しきれないなんて…」
GM:謎の人影は跳躍で近くのビルの上に飛び乗ると、そのまま夜の闇の中へ消えていきます
エルミナ:いったい誰なんだ……
理人:「まだ僕が力不足のようだね。勝負は預けておこう。しかし、いつか必ず僕が捕まえる」 負けロールも楽しいれす
GM:いいロールだったぜ!天羽くんがそうつぶやいたところで、ここで鍵助くんにふたたび登場していただきます
理人:おお、主人公と対面や
鍵助:おお
GM:このシーンでは、すでにオーヴァードとして覚醒していますので、登場とともに、侵蝕率を上昇させてください
鍵助:1d10 DoubleCross : (1D10) > 7
鍵助:[ PC1 ] 侵蝕率 : 35 → 42
鍵助:どういう状況ですやろか
GM:いま炎上するバスの中にいますね
GM:綾瀬さんはあなたの身体に守られて辛うじて無事です
GM:そして、あれだけの大事故のあとだというのに、不思議なことにあなたの身体は無事です
鍵助:綾瀬ちゃんも無傷?
GM:そうですね。ワーディングが展開されてるので気を失っていますが、目立った外傷はなく、命にも別状ないことがわかるでしょう
鍵助:じゃあお姫様抱っこしてバスから脱出できますかね?あの座席と手すりに足をあの角度で当てれば脱出できる……みたいなのを瞬時に把握して、無意識にシュパパーン、スタッ!って感じで。
GM:OKです!では、あなたはノイマンの状況把握能力を利用して瞬時に脱出することができます
鍵助:「今のは…?どうやったんだ、僕……?」
綾瀬:「……」すうすうと寝息を立てている
GM:ひとりの少女を抱え上げバスから飛び出てくる少年の姿を、天羽さんも認めるでしょう
理人:「っ…!誰だ!?」黄金の燐光舞うリヒト君の代名詞神聖領域はまだ展開したままです
鍵助:「病院…いや警察…携帯はダメか……」ブツブツ
GM:さて、自分でも信じられないほど高速で思考している鍵助くんでしたが、脳内を駆け巡るその情報量に塗りつぶされるように意識を失っていきます
鍵助:「光…人…?頼む、綾…瀬を……」ズシャア
理人:「倒れた?君、大丈夫?」弱弱しい雰囲気から敵ではないと判断して駆け寄ります
鍵助:「……」
理人:「ワーディング下で動いていたからオーヴァードのはずだけど…まさかこの事件で目覚めた…?」
綾瀬:「う……ん……鍵……くん」
GM:綾瀬はうわごとのように呟いているが、ワーディングの影響から抜けきれないのか完全には目覚めません
エルミナ:おっやべえ119番だな
理人:「とりあえず、僕の判断じゃどうにもできないな。支部に連れて帰って判断してもらおっと」
GM:ですね、支部で‟適切な処置”をする必要があるでしょう
鍵助:そうだよ(報連相)
理人:粒子で作った黄金の動物に二人を乗せ支部に向かおうとします
GM:こういう形で動物操るのかっこいいな…!天使が動物操るってのもなかなか絵になってる
理人:アニマルテイマーどう使うかはわりと悩んだ
GM:ではこれでシーンエンドになります
鍵助:スヤァ…
ありふれた日常は、脆くも打ち砕かれた。だが、まだこれは
始まりに過ぎない。
災禍の中で目覚めた少年は、この世界の裏側、「もう一つの日常」へと足を踏み入れていくことになる……。
PC紹介②天羽 理人
「僕の神聖領域で、満足に動けると思わないことだね」
コードネーム:“セラフィム”
シンドローム:オルクス
年齢:16(?)
性別:男性
身長:159cm
体重:48kg
血液型:???
星座:???
ワークス/カヴァー:レネゲイドビーイングA/UGNチルドレン
人々の為に悪と戦う、無垢なるUGNチルドレン。
『天使』を象って生まれたレネゲイドビーイングだが、その自覚を封印されて人間として育成された過去を持つ。
しかし、自身の根幹になる天使という存在のイメージ……人の子を護り、導き、戦うという強い使命感を持っていたが故に、自ら枷を破りRBとして目覚める。
戦闘時はオルクスのなかでも他に類を見ない特殊な領域を展開し、黄金の粒子によって象られた動物を操ることで直接戦闘とサポートの両方を高いバランスで両立する。
穏やかな物腰で、どこか浮世離れした印象を周囲に与える美少年。
口調も柔和で他人に我を通そうとすることは殆どないが、一方で正義感は非常に強い。
それが天使に抱かれるイメージによって初めから根付いていたものなのか、あるいは天使に近づくような意識から育ったものなのかは定かではない。
人々を脅威から守り、人々の見本となり、人々の代わりに進んで危険を引き受けることを疑問に思わない、ある種の無垢さと危うさを持ち合わせた存在でもある。
名前の読みは「まさと」なのだが、自分の風貌に日本風の名前が似合わないことから「リヒト」と呼んでもらいたがっている。
*1
カラリパヤットとは、インド南部に伝わる古武術のひとつである。
「ライオンのポーズ」や「ヘビのポーズ」といった動物をモティーフにした構えが特徴的であり、徒手空拳のみならず武器を用いる技も含まれる。
空手、ムエタイ、少林拳といったアジア武術のルーツであるとも言われており、かの達磨大師もカラリパヤットの使い手であったという。
最終更新:2019年12月30日 04:30