武装白衛旅団は、
イェルサ・フォールリング少佐が率いる私兵組織であり、セトルラーム共立連邦の大統領ヴァンス・フリートンを支える強力な支持母体として知られている。事実上「大統領親衛隊」と揶揄されることもあるが、現代のセトルラームでは民間軍事団体として正式に登録され、任意団体としての側面も併せ持つ。拠点はセドルナ公国フィルトヴァーダル州パレミナ侯領に置かれ、ここを起点にイドゥニア世界全域へと勢力を拡大している。高度な軍事力と経済力を背景に、フリートン政権への忠誠を公言しつつ、独自の影響力を築き上げてきた。旧暦時代末期には
アリウス女大公との権力闘争で激しく対立し、民主化による不遇の時代を耐え抜いた歴史を持つ。その後、
アルゼヌーク紛争を機に勢力を回復し、フリートンの大統領復帰を後押しして権力基盤を固めた。団長イェルサは、旧暦時代の
世界大戦を経験した実力者であり、反逆者を監視する影の支配者としても名高い。彼女の影響力はフリートンを超えるとされ、各国政財界との強固なコネクションを維持している。一方で、宮廷ではアリウス女大公から特別な信任を得ており、対外的な連携では
ユミル・イドゥアム連合帝国、
企業有志連盟、
現象魔術師機関といった有力組織と協力関係を深め、時代を経るごとに影響力を増している。
概要
武装白衛旅団はフリートン財閥を経済的基盤とし、傘下に複数の企業グループを抱えることで莫大な政治資金を確保している。この財力により独自の遊撃艦隊「白鴉」を運用するが、他国からの警戒を避けるため小規模な編成に留まっている。一方で、複数国での利権を握り、大統領個人の悪名と結びつきながら「影の政治団体」としてのイメージが定着した。政界での裏工作や国際的な違法行為の疑惑が浮上するものの、決定的な証拠は発見されていない。陰謀論ではよく取り沙汰されるが、事業内容自体は健全とされ、
指定評価に基づく強制執行を回避し続けている。主要な競争相手には
共立人材派遣機構や
メレザ・レクネール率いるレクネール・グループが挙げられ、特に
闘争競技ではアーティファクト「星辰の刃」を巡る激しい争いを繰り広げ、星団中にその名を轟かせた。
歴史
武装白衛旅団は宇宙新暦初期に設立され、当初は
イェルサ・フォールリング中将(当時)が大統領直属の親衛隊として組織した。拠点であるセドルナ公国フィルトヴァーダル州パレミナ侯領に、全国から選抜された精鋭が集まり、大統領の安全と権威を守る要として機能した。この時期、旅団は厳格な規律と高度な軍事訓練で知られ、
ロフィルナ語を用いた独自の戦術通信で他勢力を圧倒した。宇宙新暦後期、民主化の波が連邦を覆うと、政府は親衛隊の解体を決定。当時大統領職を離れていた
ヴァンス・フリートンとともに、旅団は表舞台から姿を消し、地下で活動を続けた。
アリウス女大公との権力闘争は戦中から苛烈で、彼女の勢力拡大を阻むべく旅団が最前線で抵抗した。この不遇の世紀を耐えた結束力が、後の再興の礎となった。共立時代に
アルゼヌーク紛争が勃発すると、軟禁状態のフリートンが大統領職に復帰する機会を得た。旅団は民間軍事団体として直接戦闘を避け、経済支援や情報収集、政敵への圧力で裏から支え、復権を成功に導いた。この功績により、アリウス女大公から大統領支援の正式承認を受け、再び勢力を拡大した。
組織構造
旅団の団長は
イェルサ・フォールリングで、公用語は
ロフィルナ語である。旧暦時代の
新秩序世界大戦を経験した少佐として、後方から冷徹な判断力で組織を統率し、反逆者を監視する影の実力者として知られている。直属の「白刃隊」は親衛隊時代からの精鋭部隊で、ロフィルナ語の暗号通信を用いて大統領直属の任務を遂行する。隊員はイェルサの緻密な指示に絶対的な忠誠を誓い、彼女の戦略を忠実に実行する。一方、副団長カイル・レムスは民間化後の運営を担い、企業との連携を強化するが、イェルサの軍事優先の方針に異を唱え、経済重視の路線を模索している。旅団は現在、任意団体かつ民間軍事団体として登録され、
フリートン政権への忠誠を掲げる。イェルサの後方指導が組織の基盤を支える一方、カイルとの間に微妙な緊張が生じている。
活動領域
旅団はセドルナ公国フィルトヴァーダル州パレミナ侯領を本部とし、イドゥニア世界全域に勢力を展開する。フリートン政権の支持母体として遊撃艦隊「白鴉」を運用し、国境警備や資源確保で暗躍する。この艦隊は小規模ながら高速戦術に優れ、他国の正規軍を翻弄する戦績を誇る。
ユミル・イドゥアム連合帝国とは軍事技術の共有で結ばれ、特に艦船設計の革新で協力関係を築いている。
企業有志連盟とは経済的利権を巡る取引を行い、
現象魔術師機関とは秘術アーティファクトの管理で連携する。共立公暦の現在、旅団は星団規模の影響力を有し、各国政財界との強固なコネクションを確立している。イェルサは星団会議に自ら出席し、他国首脳と堂々と交渉する姿から、フリートン大統領を超える実質的な権力者と見なされることも多い。宮廷ではアリウス女大公からの特別な信任を得ており、旅団の活動は大統領への忠誠を表向きの旗印としつつ、裏では独自の目的を追求しているとの憶測も広がっている。
経済
フリートン財閥を基盤に、旅団は「セドルナ重工」、「パレミナ鉱業」、「イドゥニア・ルフィア」などの企業グループを傘下に置き、政治資金の莫大な源泉を握る。セドルナ重工は軍需産業の雄として新型兵器「ヴェルミオン」を開発し、他国のスパイが技術を狙うほど注目されている。パレミナ鉱業は希少鉱石の採掘で知られ、密輸疑惑が浮かぶが証拠は巧妙に隠されている。イドゥニア・ルフィアは最先端の艦船制御システムを開発し、遊撃艦隊の機動力を支える。これらの企業は大統領の政治活動を支え、旅団の軍事力を強化するが、他国からの監視が厳しく、艦隊規模は意図的に抑制されている。裏工作や違法行為の疑惑が絶えないものの、事業は健全と評価され、
文明共立機構の強制執行を回避している。主な競争相手は
共立人材派遣機構と
メレザ・レクネール率いるレクネール・グループで、特に傭兵市場や経済力で激しい対立が続く。
闘争競技では「星辰の刃」を巡りレクネールと熾烈な戦いを繰り広げ、勝利を収めたが、暗殺未遂が頻発し緊張が続いている。
現状
宇宙新暦の現在、武装白衛旅団は
セトルラーム共立連邦で最大の圧力団体として君臨し、大統領
ヴァンス・フリートンを支えている。イェルサは親衛隊時代からの実力者としてフリートンを超える影の支配者と見なされ、宮廷での信任も厚い。企業グループの経済力は政権を盤石にし、遊撃艦隊や情報網の拡張を支える。一方、副団長カイル・レムスは経済重視の改革を主張し、イェルサの軍事優先路線と対立。若手将校たちは独自の強硬派を形成し、カイルの穏健路線に反発する。内部の緊張が高まる中、
ユミル・イドゥアム連合帝国やレクネール・グループとの外部対立も激化しており、旅団の未来はイェルサの意志が継承されるか、内部崩壊に進むかの岐路に立っている。
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最終更新:2025年05月17日 20:27