レイヤーエフェクト
イメージコンバージョン

Image Conversion /「イメージコンバージョン」の解説:

ペイントしたピクセルに一括して様々な変換処理を行い、タッチや空気感をガラリと変えたバリエーション豊かな表現を可能にします。
  • 一定のルールに則って(のっとって)ピクセル毎に色変換を行う仕組みなので、コンバージョン元はある程度の大きさのピクセルサイズが望ましい。インポートした写真・画像などが一番このエフェクトの効果を出しやすい。
  • Photoshopのフィルタや調整レイヤーのようなものだがなかなかに癖のある機能(そういう種類しか現時点では用意されていない)。4種用意されているが、それぞれの特性を把握して効果的に用いれば、Pixelmashの持ち味をさらに発揮できる確かに素晴らしい機能ではある。Photoshopからフィルタ適用後のピクセールアートもってくればいいじゃないなどと言ってはいけない

<イメージコンバージョンの項目・設定方法>
エフェクトをかけたいレイヤーを選択している状態でレイヤータブ内「Add Effect」ボタンを押し、ドロップダウンリストから「Image Conversion」を選ぶとさらに4種の項目が展開するので、その中から1つを選ぶとその設定項目がレイヤータブ内に追加される。


<4種に共通のレイヤーエフェクト操作>
  • 効果オンオフ切り替えスイッチ:レイヤーエフェクト共通の機能。設定を保持したままエフェクトのオンオフを切り替えることができる。
  • レイヤーエフェクトの削除:こちらも共通の機能。外見は「閉じるボタン」のそれだが、これを押した瞬間に確認も警告もなしに管理パネルから削除されるので十分に注意を(削除した直後なら「Undo」で復活させることができる)。



Auto Gradation:「オートグラデーション」
  • 始点キーカラー/終点キーカラー設定:
  • Gradations「グラデーションレベル」:
これで、MZ-2000のようなグリーンモニタースクショを捏造し放題だー!






Auto Limit Colors:「オートカラー制限」レイヤー内で使用できる色数を強制的に絞って制限していく。レイヤー内の色が制限範囲内に収まるよう自動で置き換えられていく。
  • Colors「カラー制限範囲」:スライダーで設定する。右端が一番弱いカラー制限で、左端が一番強い制限となる。
    • いわゆる「ポスタリゼーション」のような用途になるはずだが、単純にR/G/B値の総和で比較して近いものから勝手にあてはめていく雑な仕様なので、Rが強いから赤系の色に置き換えてほしいのに総和で近い黄緑色にされてしまい、いくらスライダーをいじっても最後まで赤になってくれない…などということが起こりやすい






これであの一世を風靡した携帯ゲーム機の捏造スクショが作りほうd(デジャブ)



Disable Partial Alpha:「部分的透過度の無効化」
レイヤー内に存在する透過情報をもつピクセルだけを非表示にする。
  • 無効/有効を切り替えるスイッチのみで設定項目はとくにない。
  • 透過度の強弱は問わず、とにかく1%でも透過情報をもつピクセルがあれば非表示になる。
  • 一見地味な機能と思えるかもしれないが、インポートした画像をPixelmash上で活用する際には絶大な威力を発揮する

クリッピング画像をインポートした際の中途半端なエッジをチマチマ編集することから開放されるのもデカイが、IllustratorやPhotoshopなどで簡単に作成できるパスシェイプ(例えばPixelmashだけでキレイな角丸長方形を描くなんぞ無駄に手間がかかるだけなので筆者は絶対にやりたくない)を気軽にPixelmashに持ち込んで一発でマッチングさせることができるのもデカイ。つまりは、軟弱なアンチエイリアス野郎にPixelmash流を即座にわからせ完了できる強力な機能。
  • 性質上、透過値を用いて生成された一般的なドロップシャドウ・グロウなど(外部/Pixelmashで付与したもの問わず)を一発消去できるので、そういうクリーナー的な使い方をしても便利。消せない影を一発で強力除去!みたいな。
    • 既存のドロップシャドウを消して角度や距離などを変えたドロップシャドウに自分で付け直したいときはエフェクトをベイクしない限り透明度のある影はことごとくつかないので注意
    • 当然のことだが、透過値を持っているピクセルにしか通用しないので、JPG画像のなかにあるドロップシャドウやアンチエイリアシングは消せない。また、濃いドロップシャドウや強いグロウ、またはそれらが重なって結果的に透明度100(実質的なベタ塗り)になっている場合もきれいに消えてくれない






Restrict Color Palette:「カラーパレットの制限」
レイヤーに存在する全てのピクセルに対して存在できるカラーを指定し、それに沿った内容へとスライダー設定により段階的に表示を変化させる。
制限指定したパレットに近い色から順に化けていくので、スライダーの強度指定の途中では制限外の色がまだ残って存在している状態となる(後述のオプションでマスクするかたちで完全除外することは可能)
  • 制限カラーの追加/削除/編集:スライダー強度を極大化した場合にここで指定したカラーのみの表示になるので、最終的に仕上げたいパレットの組み合わせを並べておくと良い
    • 制限カラー指定の際にスポイトで元画像からキーカラーをいくつか吸い取っておくと必然的に馴染みやすくなるし、全く違う色へと強制置換させるのも自由
  • Tolerance:「透明度」実質的には制限指定域の強度設定。これを強くするほど(スライダーを左に動かすほど)レイヤー内のピクセルの色が近い順から制限指定したカラーに化けていく
  • Mask Unmatched Colors:「指定カラー以外をマスク」制限指定したカラーに完全一致する値以外のカラーをマスク(透過色扱いにしてしまう)して非表示にする、とても強制力の強いオプション。これを使うなら前述のようにスポイトで少なくとも一色はレイヤー内に存在する色を拾って制限指定に追加しておかないと、完全一致する色がなくてバッサリと透過状態にされていくので注意。

  • 人間の目では「緑」よりも「青」のほうが濃くて暗そうに感じて「黒」に近い印象だが、上の例では「青」よりも「緑」が先に「黒」に化けているところがミソ。(※青:00FF00、緑:00BB00…なのでPixelmashは緑のほうに優先順位をつけた)



<公式によるRistrictColorPalette使用例>

背景となる"Background"レイヤー(山脈が描かれている部分)のみにこのエフェクトがかけられている。このエフェクトのオン/オフで稲光によって一瞬明るくなる演出をきりかえる意図のようだ。
  • 前もって指定しておいた明るめの色に置き換えられるという強みがあるにはあるため。明度やコントラストの調整レイヤーがないからだろ、などと夢のないことを言ってはいけない。


最終更新:2022年05月14日 20:51