金の羊毛

金の羊毛


「金の羊毛」はブレイク・スナイダーによるジャンルの10分類の1つです。
このジャンルは、主人公が何かを求めて旅に出る物語です。この旅を通じて主人公が大きく成長し、人生が変わるというストーリー展開が特徴です。
主人公の内面的な成長と変化が物語の核心となり、外的な目標達成よりも、その過程で得られる経験や気づきが重要視されます。


必要な要素

No 要素 説明
1 道 (旅路) ・主人公が目的地を設定して家を離れる
・様々な経験を通じて成長する
・最終的に(おそらく)家に戻ってくる
2 チーム (仲間) ・主人公の旅に必要な相棒やチームの存在
・主人公が持っていない特性や能力を持つ仲間
3 報償 ・旅の最後に主人公が手に入れる大切なもの
・当初の目的よりも価値のあるものであることが多い

テーマ

  1. 主人公の成長: 旅を通じての自己発見と変化
  2. 人生を変える経験: 旅によって主人公の人生が大きく変わる
  3. 真の価値の発見: 当初の目的よりも大切なものを見出す
  4. 友情や絆の形成: 仲間との関係性の構築と深化
  5. 困難の克服: 旅路で直面する様々な障害を乗り越える

関連ジャンル

泥棒もの
盗みを働く泥棒ものは、主人公が任務や自身の価値観に基づいてお宝を手に入れようとする過程で、本当の価値があるものに気がつく、といった金の羊毛に似た構造で語られることがあります。
行きて帰りし物語」との違い
R・R・トールキンが由来の「行きて帰りし物語」とは構造が類似していますが、違う部分もあります。
カテゴリ 要素 説明
類似点 1. 旅の要素 両者とも主人公が何らかの目的で旅に出るストーリーです
2. 成長のテーマ 両ジャンルとも、主人公の成長や変化 (成長物語) が重要なテーマとなっています
3. 帰還 多くの場合、主人公は最終的に元の場所(家)に戻ってきます
4. 経験の重要性 旅の途中での出会いや経験が物語の核心となります
異なる点 1. 目的の性質 「金の羊毛」では主人公は明確な目標(報償)を求めて旅立ちますが、
行きて帰りし物語」では必ずしもそうではなく、偶然や不可抗力で異世界に迷い込むこともあります
2. チームの重要性 「金の羊毛」では仲間やチームの存在が重要な要素とされていますが、
行きて帰りし物語」ではそれほど強調されていません
3. 報償の概念 「金の羊毛」では「報償」が重要な要素として挙げられていますが、
行きて帰りし物語」ではそれほど明確ではありません
4. 異世界要素 行きて帰りし物語」では異世界や別世界への迷い込みが特徴的ですが、
「金の羊毛」では必ずしもそうではありません
結論として、両者は旅と成長をテーマにした物語という点で類似していますが、細部や構造に違いがあります。「金の羊毛」はより広範なジャンルで、「行きて帰りし物語」はその中の一つのバリエーションと見ることもできるでしょう。
失ったものを取り戻す旅
失ったものを取り戻す旅とは、喪失から始まる自己探求のテーマ・物語構造で、共通点が数多くあります。

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最終更新:2025年02月05日 23:16