モイライ
ギリシア神話におけるモイライ(Moirai)は、運命を司る三柱の女神 (→
運命の女神) たちであり、それぞれ
クロト(Κλωθώ, Klotho)、
ラケシス(Λάχεσις, Lakhesis)、
アトロポス(Ἄτροπος, Atropos)と名付けられています。
概要
モイライの役割
- クロト
- 「紡ぐ者」として、運命の糸を紡ぎ出す役割を担っています
- ラケシス
- 「長さを計る者」として、運命の糸の長さを測り、運命を割り当てます
- アトロポス
- 「不可避のもの」として、運命の糸を断ち切り、人間の寿命を決定します
- 神話における位置づけ
- モイライは、最初は単数の女神として考えられていましたが、後に三女神として一組となり、人間個々の運命を決定する存在として描かれました
- 彼女たちはギガントマキアという巨人族との戦いにも参加し、青銅の棍棒で巨人たちを打ち倒したという伝説もあります
- 神々との関係
- モイライはゼウスの権威に従っているとされる一方で、彼自身も彼女たちの決定には逆らえないとされることもあります
- このように、神々と運命との関係は複雑であり、時には矛盾する描写が見られます
- ローマ神話での対応
- ローマ神話では、モイライは「パルカエ」(Parcae)として知られており、それぞれノーナ(Nona)、デキマ(Decima)、モルタ(Morta)と対応しています
モイライは
ギリシア神話において非常に重要な存在であり、その影響力は人間だけでなく神々にも及ぶとされています。彼女たちが紡ぎ出す運命の糸は、人間の生涯そのものを象徴し、その不可避性が神話全体に深い影響を与えています。
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最終更新:2024年12月27日 23:13