ニトクリスの鏡
ニトクリスの鏡(The Mirror of Nitocris)は、
クトゥルフ神話に登場する
神秘的で恐ろしいアーティファクトです。
この鏡は、古代エジプト第六王朝の女王ニトクリスに由来し、異界と現世を繋ぐ「門」としての役割を持っています。
概要
ニトクリスの鏡は、
クトゥルフ神話における異界との接点として重要な役割を担うアーティファクトです。
その恐ろしい力と不気味な歴史から、多くの物語やゲームで象徴的な存在として描かれています。一方で、その使用には狂気や破滅という代償が伴うため、慎重な扱いが求められるアイテムです。
特徴
- 形状と構造
- ニトクリスの鏡は、青銅製の枠に収められた鏡で、その枠には悪鬼や屍食鬼(グール)の姿が彫り込まれています
- 鏡面は通常の光学的な鏡としては機能せず、異界の光景を映し出す特殊な性質を持っています
- 異界との繋がり
- 鏡はショゴスをはじめとする名状しがたい怪物たちが住む暗黒の世界と繋がっています
- この鏡を覗くと、その恐ろしい光景が映し出されるだけでなく、条件が揃えば「門」として機能し、怪物たちが現実世界に這い出してくることがあります
- ニトクリスとの関係
- ニトクリスは古代エジプト第六王朝の女王であり、伝説では政敵への復讐にこの鏡を使用したとされています
- 彼女は鏡を牢獄に設置し、そこに政敵を閉じ込めることで、怪物たちに処刑させたと伝えられています
- その後の経緯
- ニトクリスの死後、この鏡は彼女の墓に副葬品として埋葬されました
- しかし、後世になって探検家ブラウン・ファーレイによって墓から持ち出され、その後も様々な事件や災厄に関与することになります
- 異界への窓
- 鏡は現実世界では見えない異界の風景を映し出します
- その光景は見る者に強烈な恐怖を与え、精神的な負担(正気度喪失)を招きます
- 門としての機能
- 特定の条件下で、この鏡は単なる観察装置ではなく「門」として機能します
- これによりショゴスなどの怪物が現実世界に侵入してくる可能性があります
- この特性はクトゥルフ神話TRPGでも重要な要素として扱われています
- 破壊について
- 鏡を破壊することでその機能を停止させられる可能性がありますが、一部では破壊行為自体がさらなる危険や呪いを引き起こすともされています
- 初出作品
- ニトクリスの鏡はブライアン・ラムレイによる1971年発表の中編小説『ニトクリスの鏡』で初めて登場しました
- この作品はラヴクラフトやロバート・ブロックによるエジプト関連作品から影響を受けており、「タイタス・クロウ・サーガ」の一編にも位置づけられています
文化的影響
ニトクリスの鏡は、その恐ろしくも神秘的な設定から、多くのフィクション作品やゲームに影響を与えています。
- Fateシリーズ
- 『Fate/Grand Order』では、「冥鏡宝典」という宝具として登場し、異界から霊体などを召喚する能力が描かれています
- クトゥルフ神話TRPG
- ニトクリスの鏡はシナリオギミックとして使用されることが多く、その特性から探索者たちに大きな恐怖と挑戦を与えるアイテムです
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最終更新:2024年12月28日 09:11