パトス
パトス(pathos)は、ギリシャ語に由来する概念で、「感情」や「心の動き」を意味します。
概要
- 定義と起源
- ギリシャ語の「pathos」に由来し、「受ける」「被る」を意味する動詞「paschein」から派生
- 根本的な意味は「受けた情態(受態)」や「人間の心が受けた情態」
- パトスの特徴
- 受動性・可変性が特徴
- 快楽や苦痛を伴う一時的な感情状態を指す
- 欲情、怒り、恐怖、喜び、憎しみ、哀しみなどの感情を含む
- 哲学と修辞学における役割
- アリストテレスの修辞学で、説得の三要素(ロゴス、エトス、パトス)の一つとして重要視される
- 聴衆の感情に訴えかけ、共感や感動を引き出す要素として機能する
- 現代的な解釈と応用
- 文学、演劇、映画、音楽など、芸術分野で感動を与える表現として活用される
- マーケティングにおいて、ターゲットの感情に訴えかける手法として応用される
- パトスとペーソスの違い
- パトス:比較的激しくポジティブな気持ちを表現する際に用いられる
- ペーソス:主に哀愁やもの悲しさを表現する際に用いられる
パトスは、理性的な判断とは異なる感情的な側面を表現し、人間存在の根源性を開示する重要な概念として理解されています。
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最終更新:2025年03月07日 09:04