好きになる
「好きになる」という
イベントは、主人公や他のキャラクターが誰かに対して好意を抱くことで展開する物語構造です。
恋愛物語では基本的なイベントですが、
家族愛、友情、仲間意識、
師弟愛など幅広い感情にも応用可能です。
概要
このイベントは、相手への好意が心地よさだけでなく苦しみも生み出すことを特徴としています。
主人公は相手を好きになったことで自然に接することが難しくなり、以前のような関係性を維持できなくなります。最終的には、自分の気持ちよりも相手の幸せを優先することで、この苦しみや葛藤を解決し、主人公自身も成長します。
特徴
- 「好きになる」は単なる幸福感だけではなく、「苦悩」や「葛藤」を伴う複雑な心理描写によってキャラクターの成長や変化を描き出すことのできる強力な物語ツールです
- 最終的な解決方法として「自己犠牲」や「相手優先」を用いることで、読者に深い感動や共感を与えられる構造となっています
イベントの作り方
- 1. 主人公が誰を「好き」になるのかを決める
- 恋愛感情(異性・同性問わず)
- 家族愛(親子、兄弟姉妹)
- 仲間や友人への友情
- 上司や部下への尊敬や信頼感
- 師弟関係での敬愛 (→師弟愛)
- (a). 具体例
- 恋愛:主人公は職場の同僚に恋心を抱く
- 家族:疎遠だった父親に対して再び親子としての愛情を感じる
- 友情:ライバルだったクラスメイトと友情が芽生える
- 2. 好きになるきっかけを考える
- 人が誰かを好きになる理由は、その人が自分にとってメリットとなるからである
- 「守られる」パターン(女性的):自分の不利益から守ってもらえる
- 「手伝ってもらえる」パターン(男性的):自分の利益になることを手助けしてもらえる
- (a). 具体例
- 守られる例:主人公が仕事で失敗した際に相手が庇ってくれた
- 手伝ってもらえる例:主人公が夢や目標達成に向けて努力する際に相手が協力してくれた
- 3. 主人公と相手がお互い助け合う理由を作る
- 相互に利益となる状況(協力関係)
- 相互に不利益となる状況(共通の敵や困難)
- (a). 具体例
- 共通のプロジェクト成功のために協力し合う
- 災害や事件など危機的状況でお互い助け合う必要性が生まれる
各幕ごとの展開
第一幕:「助ける or 助けられる」ことで好意が芽生える
- 主人公にはパートナーや仲間がおらず孤独な日常を送っている
- 主人公と相手が偶然または必然的に出会う
- 女性主人公の場合は、相手から助けてもらったことで好意が芽生える
- 男性主人公の場合は、自分が相手を助けたことで好意が芽生える
- 例:困っている女性キャラを支援することで恋心が芽生える
- 主人公は最初、自分の気持ちを否定しようとするが、徐々にその感情を受け入れる必要性に気づく
第二幕前半:親密さと苦悩の日々
- 主人公は相手への好意によって苦悩し、日常生活にも支障が出始める
- 例:仕事中も相手のことばかり考えてしまい集中できない
- 周囲にも影響が及び始める(周囲から冷やかされるなど)
- 二人は一緒に過ごす時間が増え、自然と絆が深まっていく
第二幕後半:「相手でないとだめだ」と気づく
- 主人公は、このままでは苦しいため「今まで通り」の関係性を終わらせようと決意する
- 自分の本心と向き合わざるを得ない出来事が起こり、「自分には相手しかいない」と強く自覚する
第三幕:自己犠牲による好意の解決
- 主人公は自分よりも相手の幸せを優先する行動によって、自身の好意による苦しみから解放される
- 例:相手には別に好きな人がおり、その恋愛成就のために主人公自身は身を引く
- 例:主人公自身が危険な状況で身代わりになり自己犠牲的行動で相手への想いを示す
- 相手にも苦しみや葛藤があり、それらも同時に解消される
- 最終的には二人とも元の距離感に戻る
- ただし以前より深い理解や絆によって結ばれている状態となる
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最終更新:2025年03月18日 13:13